国東市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

①『収益的収支比率』・・・給水収益や一般会計からの繰入金等の総収益で、総費用に地方債償還金を加えた額をどの程度賄えているかを表す指標。100%を下回っているため、維持管理費等の削減と適正な料金改定を、継続して行う必要があります。④『企業債残高対給水収益比率』・・・給水収益に対する企業債残高の割合であり、企業債残高の規模を表す指標。類似団体との比較では、平均値を下回っている状態にあると言えます。⑤『料金回収率』・・・給水に係る費用が、どの程度給水収益で賄えているかを表した指標。100％を下回っていることから、必要な経費を給水収益で賄えていないため、今後も費用の削減及び適切な料金収入の確保を実施していく必要があります。⑥『給水原価』・・・有収水量1㎥あたりについて、どれだけの費用がかかっているかを表す指標。類似団体と比べて低い水準になっています。今後も維持管理費等の削減を行っていく必要があります。⑦『施設利用率』・・・配水能力に対する配水量の割合で、施設の利用状況を判断する指標。類似団体との比較では、平均値を上回っている状態であるといえます。⑧『有収率』・・・施設の稼働が収益につながっているかを判断する指標。類似団体との比較では、同水準となっています。今後も、漏水対策等の取組が必要になります。

老朽化の状況について

③『管路更新率』・・・当該年度に更新した管路延長の割合を表す指標。類似団体に比べて低い水準で推移しています。今後は固定資産台帳を有効活用し、老朽化対策を中長期的な視点に立ち、計画的に行っていく必要があります。また、人口減少による水需要の減少傾向の中でも、更新需要が本格化していくことが見込まれることから、適正な資産管理のもとで施設の再構築を進めていく必要があります。

全体総括

平成28年度より上水道への移行に伴い、水道料金の改定（10％値上げ）を行いました。しかし、人口減少が進む本市においては、水道使用量及び水道事業を支える料金収入の減少傾向が見込まれ、経営状況は、今後、ますます厳しさを増す状態にあると言えます。このように水需要が低迷する中にあっても、老朽管の更新・耐震化など、事業運営に必要な施設整備を着実に行っていく必要があります。このため、経営戦略の策定・見直しによる、事業の計画的な推進を図っていく必要があります。