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前年度から同値で推移したが、類似団体内平均値より0.08ポイント低い。地方税では企業の業績回復・設備投資により法人税や固定資産税が増となったが、財政力指数を上昇するには至っていない。本市の産業構造や地価の動向からすると大幅な歳入増加は見込めないが、市税の安定した収入を図るため、定住促進のための施策、企業誘致や徴収強化などの取組を通じて財政基盤の強化に努めていく。
前年度90.7%から5.7ポイント上昇し、類似団体内平均値に比べると7.5ポイント高い。これは、市税では160,668千円増加しているが、地方交付税では120,006千円減額し、経常一般財源等の歳入が57,968千円減額したことが大きな要因である。このほか、一組負担金を中心とした経常補助費等や特会への繰出金も増加し、経常経費全体で464,291千円の増加となったことも要因として挙げられる。今後もこの傾向が続くと予測されており、早急に抜本的な財政改革を行わなければならない。
人件費は179,473千円の増、物件費は65,867千円の増となっている。人件費では退職者の増により、退職手当が153,910千円の増、再任用職員など職員も増加したため職員給が57,475千円増加した。また、物件費ではふるさと寄付金事業、地籍調査事業や地方創生事業費等の増によるものが大きい。人口減少の影響もあり、1人当たりの人件費・物件費の増加が見込まれる。人員適正化や事業の精査等により一層の節減に努める。
給与カット率の増や職員構成の変動等で前年度より0.2ポイントの改善となった。28年度では級別に段階的な給与カットを実施したが、類似団体内平均値より3.1ポイント高い数値となっている。類似団体内平均値と比較して高い状況が続いているため、適正な人事配置と業務効率の高い組織づくりを進めていくことで、より一層の給与適正化に努める。
前年度と同値で推移しているが、類似団体内平均値と比べ0.28ポイント高い状況である。人口は423人の減、職員数では4人の減となった。今後とも業務の見直しや外部委託の促進、適正な人的配置により、効率的な行政運営を図っていく。
前年度より0.1ポイント上昇し、類似団体内平均値と比較して、0.7ポイント高い。これは、一部事務組合に対するの公債費負担金の増が主な要因となっている。今後も、大型事業による起債の償還が開始される予定であり、実質公債費比率の上昇が見込まれるが、公債費負担の中長期的な観点から、事業の取捨選択により、地方債の発行を抑え、比率の上昇を抑制する。
前年度と比較して、0.8ポイント改善した。これは地方債残高の減や歳出削減による基金の積み増しによるものである。しかし、中学校や給食センターの建設、ケーブルネットワークのケーブル更新等の大型建設事業や公共施設の長寿命化、改修工事等が計画されており、地方債の発行が増加し、地方債残高の増加が見込まれる。引き続き、事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。
前年度と比較して、2.5ポイント増加し、類似団体内平均値より0.9ポイント高くなった。これは退職手当の増(+153,910千円)、職員給の増(+57,475千円)が要因となっている。今後も、退職者の増、再任用職員の雇用による人件費の増加が見込まれるが、事務事業の整理、職員の適正配置、給与制度の見直しに努め、人件費の削減を図る。
前年度より15,549千円減少したが、歳入の経常一般財源等も減少したため、相対的に前年度より0.1ポイント増加し、類似団体内平均値より1.3ポイント高くなった。指定管理制度及び民間委託を図っていくことから増加が見込まれるが、その他の経常経費についてはより一層の削減に努めていく。
経常扶助費は前年度と比較して10,895千円増加したため、0.3ポイント増加し、類似団体内平均値と比べ0.6ポイント高い。増加の要因としては、障がい者自立支援給付費や子ども・子育て支援給付費の増等、福祉支援や子育て支援の拡充等が挙げられる。少子高齢化対策や子育て支援策の充実など社会情勢を反映しての増加が予想されるため削減が難しい費目であるが、単独制度を見直すとともに適正な支出となるよう努めていく。
前年度より0.6ポイント増加し、類似団体内平均値に比べ2.2ポイント高い。これは職員数の増や設備更新により、包括特会、簡水特会、下水特会や特環特会の繰出金が増加したためである。水道事業では、施設や水道管の更新等により、今後も財政支出の増加が見込まれるが、使用料の増額や徴収の強化等により普通会計の負担を減らしていくよう努める。
経常補助費等は前年度より115,146千円、1.2ポイント増加したが、類似団体内平均値より1.4ポイント低い。増加の要因としては一部事務組合の起債償還が始まったために負担金が増加したことによる。今後も市単独補助の見直しを図り、適正化を図っていく。
前年度より1.0ポイント増加し、類似団体内平均値より3.9ポイント高い。これは、継続して大型事業を実施しており、償還年数も長いことから改善が進まないためである。中学校や給食センターの建設、ケーブルネットワークのケーブル更新等の大型事業が予定されており、借入額や公債費が増えることが見込まれる。公共施設等の管理計画の策定や地方債の借入額の抑制等により、公債費負担の適正化を図っていく。
前年度より4.7ポイント増加し、類似団体内平均値に比べ3.6ポイント高い。人件費や物件費等の経費が増加し、分母である歳入一般財源のうち地方交付税や地方消費税交付金の減額により、前年度より大幅に増加した。今後も、地方交付税が減少すると見込まれるため、人件費、物件費等の削減可能な費用の一層の見直しとともに、積極的な企業誘致、定住促進による税収増に努め、歳入歳出両面での財政構造の改善を図っていく。
将来負担比率は類似団体内平均値と比較して7.0ポイント高いが、実質公債費比率は0.3ポイント低くなっており、杵築市だけで考えれば、将来負担比率、実質公債費比率ともに年々下がっている。しかし、図書館や中学校建設等の大型建設事業の計画があり、地方債発行の増加が見込まれ、それに伴い将来負担比率、実質公債費比率も増加すると予測される。今後は今まで以上に起債財源に依存した事業の選定を厳しく行い、地方債発行額の抑制に努める。
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