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税収の増加により、平成27年度以降微増しているものの、人口の減少や全国平均を上回る高齢化率に加え、農業以外の中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く、低い財政力指数となっている。今後も歳出の徹底的な見直し等による削減、定員管理、町税等の徴収強化等の取り組みを通じて、財政基盤の強化に努める。
平成29年度は交付税の錯誤額等により交付税が多かったため、経常収支比率が低かったが、平成30年度は交付税が通常時に戻ったため、平成29年度から4.2ポイント上がった。令和元年度で起債償還のピークが終わり、経常収支比率は下がっていくことを見込んではいるが、今後も事務事業の見直しを更に進めるとともに経常経費の削減に努める必要がある。類似団体の平均値よりも上回っている要因は、物件費の内臨時職員賃金、特別会計への繰出金及び一部事務組合に対する負担金などの比率が高いため。
類似団体と比較して、大きく下回っている。主な要因は人件費で、職員数が類似団体の平均よりも低いためである。一部事務組合の人件費・物件費に充てる負担金、公営事業会計の人件費・物件費等に充てる繰出金といった費用を合計した場合でも、人口1人あたりの金額は類似団体平均より低いが、これらの経費についても増加しないよう抑制していく必要がある。
類似団体平均とほぼ同水準の状態が続いている。国における給与制度改革の動向を踏まえ、近隣町、人事院勧告、地域民間企業の給与差等を勘案しながら給料、職員手当の適正化を図っていく。
市町村合併を行っていないこと、また、平成初期に行った新規採用の抑制により、類似団体平均を下回っている。現在は退職職員の補充で新規採用を行っているので、80人強で推移している。しかし、採用抑制により職員の年齢構成に偏りがでているので、今後は住民サービスを低下させることないよう、計画的な採用を行い、適正な定員管理に努める。
類似団体平均より非常に高い状況にある。要因としては、近年行ってきた大規模工事に係る起債の償還及び下水道事業に係る元利償還金が実質公債費比率の算定対象である過去3年にピークを迎えたためと思われる。今後は公債費が減少していくため、実質公債費比率も減少するものと思われるが、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の採択により、新規発行の抑制に努めていく必要がある。
平成26年度をピークに、減少傾向に転じているが、類似団体と比較するといまだ高い状況にある。減少している要因としては、近年の起債抑制と平成27年度から起債償還のピークを迎えたため、借入額より元金償還が多く、起債償還残高が減少したものと思われる。今後も公債費等の義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
類似団体と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。要因として人口千人当たりの職員数が類似団体平均よりも低いためと思われる。また、一部事務組合、公営事業会計の人件費に充てる負担金繰出金を含めても類似団体平均よりも低いが、今後も人件費を含めたこれらの経費について、抑制していく必要がある。
物件費に係る経常収支比率は類似団体平均よりやや低い。しかしながら、情報通信基盤施設整備に伴う管理費等施設管理費や人員不足等により臨時職員にかかる経費が多くかかっている。今後も行革等により物件費の抑制に努めるほか、公共施設総合管理計画等を策定し、公共施設を適正な規模に見直し、物件費の抑制を図る必要がある。
扶助費に係る経常収支比率は類似団体よりも高くなっている。高齢化率が高く、高齢者福祉にかかる経費が高いこと、また、乳幼児、児童生徒、高校生に係る医療費の扶助を行っていることなどが要因と思われる。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を大きく上回っているのは、特別会計への繰出金が主な要因である。社会保障関係の特別会計(国保特別会計、介護保険特別会計等)への繰出が増加傾向にあると共に、下水道施設の企業債償還金や維持管理費が増加している。下水道事業については経費を節減するとともに、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げによる健全化などにより、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費に係る経常収支比率は各種負担金、補助金交付全般について見直しを行っているため、近年は類似団体平均程度が続いている。しかし、定住促進や子育て支援等で時代に合った新たな補助等も出ており、今後も各種団体の事業、補助基準の見直しなど引き続き実施する必要がある。
平成13年度の文化センター建設以来、公債費の割合が高くなり、その後、デジタル防災無線や中学校建設など大規模な建設事業もあり、類似団体平均を上回っている。償還のピークが終了する令和2年度以降には減少に転じると思われるが、引き続き事業計画に留意し、繰上償還が可能なものは早期に実施する必要がある。
公債費以外では、扶助費及びその他の経費で類似団体平均を大きく上回っている。今後も、物件費等の消費的経費をはじめ、人件費、扶助費等の義務的経費の削減を図るとともに経常経費全体の見直しに努めていく必要がある。
(増減理由)財政調整基金を89百万円、町勢振興基金を45百万円積み立てたが、災害対応等のため、財政調整基金を2億1,000万円取り崩したことにより、基金全体としては円132百万円の減となった。(今後の方針)今後の公共施設更新の財源とするため、公共施設等整備基金を計画的に積み増す。また、基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して個々の特定目的基金に積み立てていくことを予定している。
(増減理由)災害復旧事業や公債費の増加による取り崩し。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して個々の特定目的基金に積み立てていく。
(増減理由)利子等による微増。(今後の方針)今後の地方債償還に備えるため、現在の状況を維持する。
(基金の使途)庁舎改修整備基金:庁舎の改修整備事業町勢振興基金:調整振興を図るための事業公共施設等整備基金:公共施設の改修、修繕等による整備事業及び除去に関する事業スポーツ推進基金:健康で明るい町づくりを推進するスポーツ団体又は個人の活動に対する助成両部篤育英基金:奨学金の貸与(増減理由)庁舎改修整備基金:利子等による微増。町勢振興基金:ふるさと納税事業にかかる経費約39百万円を取り崩し、ふるさと納税等約45百万円を積立てたことによる増加公共施設等整備基金:施設更新事業に充当するため、17百万円を取り崩しスポーツ推進基金:スポーツ団体等への助成経費百万円の取り崩しによる減少両部篤育英基金:貸付金36万円を取り崩し、返還金約52万円を積立てたことによる微増(今後の方針)庁舎改修整備基金:事業実施に応じて取り崩し町勢振興基金:ふるさと納税事業の状況に合わせ取り崩しと積立てたを行う予定公共施設等整備基金:公共施設の更新事業に応じて取り崩し、毎年度の一般財源の状況に応じて計画的な積立を行う予定スポーツ推進基金:現状を維持両部篤育英基金:現状を維持
当町の有形固定資産減価償却率は毎年、類似団体内平均値のほぼ同等に推移している。岡山県平均値より低いのは、市町村合併をしていないため、不用施設や重複施設等が少ないためと思われる。
当町の債務償還比率は、類似団体内平均値と比べると高い水準にある。これは、平成12年度に実施した久米南文芸館の建設事業にかかる既発債の償還が影響しているが、令和2年度で同償還を終えるため、今後、数値は好転していく見込である。
当町では類似団体と比べ将来負担比率が高く、有形固定資産減価償却率が低い状況にある。要因としては市町村合併をしておらず、比較的公共施設数が少ないため、先行して公共施設の更新ができており、有形固定資産減価償却率が低く、更新のための起債などにより将来負担比率が高くなっているものと思われる。
当町では、実質公債比率、将来負担比率ともに類似団体より高い。実質公債費比率については、起債償還額のピークを迎えており、令和2年度まで現在の状況が見込まれる。将来負担比率については、起債抑制を継続している上、償還額の増加に伴い、起債残高が減少しており、今後は減少傾向が続く見込である。
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