小浜市

財政力指数の分析欄

類似団体平均と同率。長引く景気低迷による個人市民税の減収などから近年低下傾向（平成２０年度から連続して低下）にある。税収の大きな伸びが期待できない状況であることから、産業基盤を強化する中で、企業を積極的に誘致し、雇用の拡大を図るとともに、税収の徴収率向上対策（行政経営プラン目標：平成２７年度の現年度徴収率９８．５０％以上）を中心とする歳入確保に努める。

経常収支比率の分析欄

下水道事業等への繰出金の増加や若狭消防組合、公立小浜病院組合への負担金の増加による補助費等の増加により類似団体平均を大きく上回っている。平成２４年度は、前年度より１．３ｐｔ悪化となった。大型事業の起債償還終了による公債費の減少や人件費の減少があったが、地方税や普通交付税の落ち込みもあり、比率が大きく悪化した。今後は人件費の大幅な削減は難しいため、事務事業の見直し（補助費等の終期設定、単独扶助費の見直し、投資的経費の上限額の引下げ等）を行い、小さな市役所を目指す。また、受益と負担の適正化を図るとともに、経常経費の削減に努めていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費・物件費等の決算額の人口１人当たりの金額は、行政改革プランに基づき正規職員数の削減を行ってきたことにより、２年連続類似団体平均を下回った。しかしながら、今後人件費の大幅な削減は難しく、また、病院や消防等の一部事務組合の人件費・物件費等に充てる負担金や下水道事業等の公営企業会計の人件費に充てる繰出金といった費用を合計した場合、人口１人当たりの金額は大幅に増加することになる。今後は、保育園の統廃合を含めた民営化を進め、人件費全体を抑制していくとともに、物件費においては、民間委託を推進していることから、委託料が類似団体と比較しやや多く厳しい状態にあるが、施設の統廃合等により、コストの低減を図っていく方向である。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均を２．９ｐｔ下回っている。今後は、職務・職責に応じた構造への転換を図り、給与表の継足し分の見直しなどの措置を講じ、職員給与の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

新規採用抑制等により、類似団体平均を下回っている。今後も保育園・小学校の統廃合、保育園の民営化、窓口職員の嘱託化等を推進し、行政経営プランの平成２７年度目標である正規職員２９６人を目指し、小さな行政への転換を図る。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、１２．８％となり、前年度よりも０．５ｐｔ改善した。単年度比率で比較すると平成２３年度１３．６％で平成２４年度１１．５％となり２．１ｐｔ改善となった。主な要因は、公共事業等債、一般単独事業債などにおいて、一部事業（庁舎建設事業、総合福祉センター建設事業など）の償還が終了したことによる元利償還金の減や、公立小浜病院組合（一部事務組合）の企業債償還金が減少したことによる負担金の減が挙げられる。今後は、防災行政無線の整備や小中学校の耐震化など防災関連事業や各種公共施設の整備などを予定しており、実質公債費比率の改善は容易ではないが、引き続き中期財政計画や振興実施計画に基づき、起債及び投資的経費の抑制を図り、特別会計や一部事務組合においても使用料の適正化に努め、安易に起債に頼ることがないよう、十分協議していく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は、１０１．３％で１１．５ｐｔ改善したが、類似団体平均を上回っている。主な要因は、一般会計の起債残高の減少や、小浜病院組合の構成団体負担分の起債残高が減少したこと、財政調整基金、減債基金等の基金残高の増により充当可能財源が増加したためである。今後も行財政改革大綱や中期財政計画を踏まえ、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

人件費の分析欄

類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。要因としては、新規採用の抑制、勧奨退職等を実施したためであり、平成１８年から平成２４年までの間に６９人の削減が図られている。しかし、病院や消防等の一部事務組合の人件費・物件費等に充てる負担金や下水道事業などの公営企業会計の人件費に充てる繰出金といった費用を合計した場合の人口１人当たりの金額は、大幅に増加することになることから、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体について、抑制していく必要がある。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が、類似団体平均と比較し高くなっているのは、小浜市行財政改革大綱に基づき、業務の民間委託を推進し、人件費から物件費（委託料）へシフトしているためである。このことは、物件費が高止まりであることに対し、人件費が大幅に減少しているという比率の推移にも現れている。現在も保育園の統廃合を含め、順次民営化を進めているところである。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っているが、割合は上昇傾向にある。要因としては、生活保護費の額が増加していることなどが挙げられる。資格審査等の適正化や特別加算等の見直しを進め、上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均と比較し極めて高くなっているのは、繰出金が主な要因である。公共下水道事業や農業集落排水事業など公営企業会計への公債費に対する繰出や、介護保険事業への繰出金が多額になっているためである。今後は、下水道の管渠整備が平成２４年度にほぼ完了したことから、老朽化した施設の維持管理経費等に対する繰出が増加する見込みである。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均を上回り、かつ上昇傾向にある。要因としては、公立小浜病院組合の高度医療整備に伴う負担金が多額になっているためであり、償還（負担金）のピークが平成２４年度となっており、数年は高止まりとなる見込みである。補助基準等を明確にするとともに、透明性・公平性を確保し、市民全体が納得できる補助金のあり方を構築していくため、平成２１年に作成した「小浜市補助金のあり方に関するガイドライン」に基づき、適正な執行に努めている。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っている。過去の大型プロジェクト（リサイクルプラザ及び小浜小学校建設（事業期間：平成１７年度～平成１９年度）等）による起債償還が平成２３年度にピークを過ぎたが、今後、公共施設の耐震化等の防災・減災対策にかかる起債償還が予定されており、公債費の比率は今後数年間高い水準で推移することが見込まれる。そのため、中期財政計画や振興実施計画により、起債及び投資的経費の抑制を図ることとしている。

公債費以外の分析欄

類似団体平均と比較し高止まりとなっている。主な要因は、補助費等、その他（繰出金）が類似団体平均よりも高いことから、公債費以外を合計した比較においても高くなっている。今後は、人件費関係経費全体について抑制しながら、施設の統廃合や負担金・繰出金の適正化を図り、扶助費、物件費（エコオフィスによるコスト削減等）の伸びをいかに低く抑えられるかを念頭においた財政運営が求められる。

基金全体

財政調整基金

減債基金

その他特定目的基金

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還比率の分析欄

分析欄：将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄：将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析