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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は基準財政収入額の固定資産税分の増などにより、昨年度より0.01上昇し0.17となっているが、類似団体内平均値と比べると0.01ポイント下回っている。人口減少(前年比53人の減)や全国平均を上回る高齢化(30年1月1日時点高齢化率37.6%)による労働者人口の減少は止まらず、村の基幹産業である農漁業からの税収は不安定であり、財政基盤は未だ脆弱である。今後は税の収納率強化(平成34年度末までに個人市町村民税徴収率2.5%向上)による歳入確保及び歳出の徹底的な見直しにより財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は78.9%で、地域経済・雇用対策費の大幅減等による普通交付税のカット(前年比109,984千円の減)などの影響により昨年比で0.4ポイントの増となったが、類似団体と比較すると4.4ポイント下回っている。物件費において、蓬田村ふれあいセンター指定管理料の増等により、1.7%(21,984千円)の増となったものの、時間外手当の削減等により人件費が0.7%の減、新規事業債の発行の抑制等により公債費が0.9%の減と、義務的経費は昨年度より1.5%(44,906千円)削減できている。すべての事務事業については定期的な点検とともに見直しを行い、経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は241,349円で、昨年比13,895円の減であり、類似団体内平均値との比較では171,908円と大きく下回っている。人件費が22,712千円減少していることに加え、物件費についても平成28年度の地方公共団体情報セキュリティ強化対策事業(20,524千円)の完了等による臨時的物件費の減により、昨年度より26,452千円の減となっている。今後も更なる事務事業の整理・合理化により、類似団体より低いコストを維持しながらも、住民の満足度を意識した行政サービスの充実に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、昨年度より変動は無いが、類似団体平均より1.3ポイント上回っている。年齢層の高さと経験年数階層の分布変動により依然として高めの水準であるが、平成29年度からは55歳超の職員の昇給停止が実施されているため、今後低下することが見込まれる。今後も第5次行政改革実施計画(平成30年度~平成34年度)に基づき、国、県の勧告を尊重するとともに、時間外勤務手当の緊縮のため、代休で対応する等、人件費の抑制を図りながら村民の理解を得られる給与制度の維持に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口千人当たり職員数は、平成15年度から平成21年度まで実施した退職者の不補充等により積極的に職員数の抑制を図ったため、類似団体平均を4.22人下回っている。よって、現員数で既に定員管理の適正化が十分進んでいると言えるものの、今後は少子高齢化や人口減少、地方分権の進展や住民ニーズへの対応など、様々な課題に取り組む必要がある。その為、第4次定員適正化計画を基に、平成34年度末までに2名の増員を予定している他、業務の縮小する部門から行政需要の高い部門への配置換え等により、必要最小限の人員による効率的でコンパクトな行政組織の形成に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、2.1%で昨年度と比較すると0.7ポイントの減となり、類似団体と比較しても5.0ポイント下回っている。全体的に減となっているが、中でも元利償還金の昨年度比19,744千円の減が比率改善の要因となっている。当村では公債費削減のために過疎対策事業債及び臨時財政対策債以外の新規起債を抑制している。今後も事業の精査・厳選を徹底し、比率の引き下げに努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は0.0%であり、昨年度までと同様、早期健全化基準の350.0%を大きく下回っている。地方債の現在高については、ふれあいセンター改修事業債130,100千円(過疎対策事業債)の借入等により増加しているが、簡易水道事業債の一般会計繰入見込分の償還が進んでいることにより、将来負担額は前年比35,532千円の減となった。また、償還金に充当可能な基金残高の増などによる、充当可能財源等の220,258千円の増も比率維持の要因である。今後も事業の取捨選択により地方債の新規発行を抑制し、健全な財政運営に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
昨年比で0.7ポイント下回っている。平成15年度から平成21年度にかけて実施した退職者不補充や職員給・特別職給の削減及び議員報酬の削減等により徐々に減少してきており、特に一般行政職職員の平均年齢が下がっているため、類似団体平均と比較すると2.0ポイント上回っているものの、改善の傾向が見られる。今後も第5次行政改革実施計画(平成30年度~平成34年度)に基づき、社会情勢の変化に応じた諸手当の見直しを図り、平成29年度からは55歳以上の職員の昇給停止を実施するなど、縮減に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
物件費は昨年比1.7ポイントの増で、蓬田村ふれあいセンター指定管理料(21,000千円)や林地台帳システム導入委託料(3,089千円)の増が主な要因となっている。しかしながら幼稚園の廃止や保育所の民営化、事務事業の再編整理の実施により、類似団体平均を3.4ポイント下回っている。村の第三セクターに委託している指定管理料については、村民に十分なサービスを提供していくための適正な管理料の全面的な見直しが検討されており、今後も上昇傾向が見込まれるため、その他需用費の抑制や、事務事業の廃止・縮小を実施し、物件費の縮減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
昨年比で0.1ポイントの増となっている。類似団体平均も1.5ポイント上回っており、これは平成17年度より蓬田保育所を直営から民営化していることによる教育・保育給付費負担金74,161千円や、平成20年度から実施している乳幼児・児童生徒医療費助成事業9,251千円(0歳~15歳までの医療費の無償化事業)、障害者総合支援法に基づく自立支援給付事業費73,463千円が主な要因となっている。村が力を入れている独自の医療福祉事業により比率は高いものの、今後は障害者人口の改善・抑制に向けた各種予防・健康促進事業の実施や、その他経費の見直しにより事業費の縮小を目指す。
その他
その他の分析欄
昨年比0.1ポイントの減であるが、類似団体平均を5.4ポイント上回っている。その中でも繰出金が大きな割合を占め、通常の水道維持管理経費に加え、平成18年度からすべての簡易水道事業債の償還が開始されたことで、平成21年にピークを迎えているものの、依然として大きな割合を占めている長期債元利償還金(55,401千円)により、簡易水道事業会計に対し多額の繰出金(53,655千円)が必要となっている。今後は独自採算の原則に立ち返った水道料金の値上げや徴収強化による健全化を目指すと共に、新規事業債の発行を抑制しながら地方債の償還を進めることで比率の改善を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体平均より2.1ポイント下回っている。平成16年度以降、各種団体に対する補助金の整理合理化を実施しているため、ここ数年は低い水準を維持しているが、青森地域広域事務組合分担金(107,656千円)の増加等により、昨年比0.3ポイントの増であった。今後も単独補助費等の見直しを検討し、補助金の交付が適当な事業であるのか精査を行う等、整理合理化による補助費等の抑制を図る。
公債費
公債費の分析欄
昨年比で0.9ポイントの減で類似団体平均を7.8ポイントと大きく下回っている。平成15年度~平成18年度実施の蓬田小学校建設事業(事業費856,120千円)や、平成26年度~平成27年度実施の蓬田村ホタテガイ養殖残渣堆肥化処理施設建設事業(事業費434,917千円)等の大型建設事業債の元利償還金が大きな割合を占めているが、現在過疎対策事業債及び臨時財政対策債以外の新規起債の発行を抑制しているため、平成21年度をピークに元利償還金は年々減少しており、今後も経常収支比率は改善していくと思われる。今後も新規起債の抑制や繰上償還を検討し、更なる適正化を図る。
公債費以外
公債費以外の分析欄
物件費や補助費・繰出金等による比率増のため、昨年比1.3ポイントの増であり、類似団体平均を3.4ポイント上回っている。中でも物件費が大きく比率を増やしているため、今後は施設の集約化・複合化事業に着手する等、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減を目指す。その他費目についても、今後は地方税の徴収業務の強化による歳入確保や、事務事業の定期的な点検と見直しによる経常経費の削減により、財政基盤の更なる強化に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
衛生費を除いた全ての費目について、類似団体と比較して一人当たりのコストが低い状況となっている。衛生費については、住民一人当たり140,974円(前年比72,585円の増)であり、類似団体平均より29,599円高くなっている。これは、主に蓬田村ふれあいセンター大規模改修事業(事業費200,579千円)による普通建設事業費の増によるもので、今後蓬田村ふれあいセンター指定管理料の見直し等を予定しているものの、来年度以降は類似団体平均よりも低いコストに落ち着く見込である。今後も事務事業の見直し・廃止等歳出の合理化を徹底し、健全な行財政運営に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり818,316円で、扶助費、積立金以外は、類似団体と比較して全体的に一人当たりのコストが低い状況となっている。扶助費は、住民一人当たり72,576円で、類似団体平均に比べ5,354円高くなっている。これは、障害者総合支援法に基づく自立支援給付事業費73,463千円が高止まりとなっている他、対象者の増加による老人保護措置費の前年度比2,221千円の増、平成17年度より蓬田保育所を直営から民営化していることによる教育・保育給付費負担金74,161千円、村が平成20年度から独自に実施している乳幼児・児童生徒医療費助成事業9,251千円(0歳~15歳までの医療費の無償化事業)等により、一人当たりのコストが高くなっているものである。積立金は、住民一人当たり85,723円で、類似団体平均に比べ4,445円高くなっている。これは、蓬田村過疎地域自立促進計画(平成28年度~平成32年度)に則った事業等のために先を見据えた基金の積立等、財源の確保に努めるものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄財政調整基金残高(1,223,743千円)については、前年度決算剰余金の積立等に伴い標準財政規模比78.30%に上昇している。実質単年度収支は、蓬田村行政改革実施計画に基づき、平成24年度以降継続的に黒字収支を確保しているものの、臨時財政対策債発行可能額(前年比3,695千円の減)や普通交付税交付額(前年比109,984千円の減)の減等により、標準財政規模比では昨年度に比べ2.54ポイント下回っている。今後、蓬田村過疎地域自立促進計画(平成28年度~平成32年度)等で計画している事業等に向けて、効率的な行財政運営による基金の積立等の財源の確保が必要である。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄現在当村では全ての会計において黒字収支を継続している。一般会計は地方交付税の前年比116,765千円の減による実質収支額の減により黒字幅が縮小したため、標準財政規模比では前年比0.89%の減となった。介護保険特別会計では、支払基金交付金の前年比8,149千円の減による黒字額の減により標準財政規模比では前年比1.12%の減となった。今後も各種事業内容を精査・圧縮し、健全な黒字収支を維持しつつ更なる行政サービスの充実を図る。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄実質公債費比率は2.1%であり、前年度比0.7ポイントの減となっている。平成25年度から比較すると毎年確実に減少してきている。今までは平成10年度実施のライスセンター建設事業や平成15年度~平成18年度実施の蓬田小学校建設事業及び簡易水道事業等の大型建設事業債の元利償還金が比率を上げている要因であったが、平成22年度以降、償還額が減少(前年比19,744千円)しているため、今後平成26年度~平成27年度実施の蓬田村ホタテガイ養殖残渣堆肥化処理施設建設事業債等の元利償還が始まるものの、実質公債費比率は現在の水準で推移する見込である。今後も事業内容を精査し、新規発行債を抑制し比率の引き下げに努める。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄将来負担比率は0.0%(比率算定式上は-91.6%(昨年比20.7%減))と、平成25年度以降早期健全化基準の350.0%を大きく下回る数字を維持している。将来負担額の中で大きな割合を占める地方債の現在高は、平成29年度に実施したふれあいセンター改修事業債130,100千円や高規格救急自動車整備事業債8,600千円(いずれも過疎対策事業債)の借入等により増加しているが、公営企業債等繰入見込額(簡易水道事業債残高のうち一般会計で負担すべき分)475,902千円(昨年比48,420千円の減)については、簡易水道事業では今後、大規模な事業を予定していないため、順調に減少していく見込である。また、償還金に充当可能な基金残高2,187,907千円が、昨年度と比較して232,496千円の増となったことも比率改善の要因である。今後も普通会計や公営企業会計の事業を精査し、できる限り地方債の新規発行を抑制することで、健全な比率の維持に努める。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)公営住宅建設事業、中学校屋内運動場耐震補強事業、ふるさと総合センター屋根塗装防水改修事業やふれあいセンター配管等改修事業等の普通建設事業への財源として公共用施設整備基金から99,800千円取り崩した一方、固定資産税の増等により、平成29年度一般会計から245,854千円、前年度決算剰余金から33,000千円(うち同基金へ150,000千円を含む)を積み立てた。基金全体としては179,054千円の増となった。(今後の方針)基金残高については、短期的には財政調整基金や公共用施設整備基金への積立により増加の予定だが、中長期的には役場庁舎新築計画等、様々な財政需要への対応により、減少または現状維持の見込である。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金残高については、1,223,743千円と前年度比で121,854千円の増となった。前年度決算剰余金の積立金28,000千円の他、平成29年度会計内の積立金が93,854千円であった。(今後の方針)経済事情の変動への対応や、緊急を要する土木その他建設事業、災害への対策、長期にわたる財源の育成のための財産の取得等、総合的な行財政運営に資するための財源として活用していくために、事業内容の精査等による行政コストの縮減を徹底し、基金への積立を継続してきた。これからは、地方財政法第7条に則る決算剰余金の積立の他は、今後多額の需要が見込まれる公共用施設整備基金への積立を主とする予定であるため、残高の増加は緩やかになる見込である。
減債基金
減債基金
(増減理由)減債基金残高については、105,000千円と前年度比で5,000千円の増となった。前年度決算剰余金の積立金5,000千円による増加。(今後の方針)公債費比率については低下傾向にあり、健全な状態であると言える。しかしながら、毎年度決算剰余金の内5,000千円を積み立てているため、今後も基金残高は増加していく見込であることから、地方交付税に算入されない地方債等の繰り上げ償還に充てることも検討し、効率的な基金運用に努める。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)公共用施設整備基金:大規模な公共施設の建設事業の経費の財源に充てる。産業振興基金:新規作物の導入等による農業経営の改善・安定に関する事業、需要の開拓や新商品の開発等による地域特産物の振興に関する事業、農漁業の体験等地域間交流の促進に関する事業、地域就業機会の増大に関する事業、農漁業等を担う人材の育成確保に関する事業、地域の活性化推進のための企画調査に関する事業の経費の財源に充てる。(増減理由)公共用施設整備基金:平成29年度会計内の積立金が150,000千円、公営住宅建設事業やふるさと総合センター屋根塗装改修事業等の普通建設事業の財源として一般会計への繰出金が99,800千円で、年度末残高は753,500千円であった(50,200千円の増)。産業振興基金:平成29年度から新設された基金であり、一般会計からの積立金が2,000千円で、年度末残高は2,000千円であった。(今後の方針)公共用施設整備基金:役場庁舎の老朽化や耐震性能等により、新築の必要性を議論するなど、今後も様々な財政需要が見込まれることから、一般会計からの積立金の比重を強化することを検討しているため、今後も残高の上昇傾向が見込まれる。産業振興基金:今後はホタテガイ残渣対策事業や玉ねぎの品種改良事業等、村の農漁業の発展に資する事業の財源としての活用が見込まれるが、新設の基金であるため具体的な方向性は現在協議段階であり、今後の積立額は当面現状維持の見込である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成29年度の有形固定資産減価償却率は62.6%と、類似団体を5.9ポイント上回っている。有形固定資産の延床面積に対する取得からの経過年数の割合は、15年未満が3割程に留まる一方、30年以上が5割程となっており、施設の老朽化対策が必要となっている。今後は平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画や、令和2年度までに策定予定の個別施設計画に基づき、公共建築物の更新のみならず、延床面積の縮減や、延命措置の実施又は取壊しによる公共建築物の最適な配置を目指す。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
負債に充てるための財源が負債額を上回っているため、平成29年度の将来負担比率はマイナスとなっており、類似団体同様、健全な状態と言える。今後も償還金に充当可能な基金残高の確保や、事業を精査し起債の新規発行を抑制することで、比率の維持に努める。一方、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高く、上昇傾向にある。村の公共施設等総合管理計画では、令和7年度末には81.8%、令和17年度末には95.7%まで減価償却が進行する見込であり、対策が必要な状況である。そのため、今後は蓬田診療所の改修や、蓬田村除雪機械格納庫の新設等、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率については、蓬田小学校建設事業債平成16年度同意分の償還終了等により、全体的な償還額が減ってきていることと、償還金に充当可能な基金残高の積立による増等が、比率改善の大きな要因である。そのため、平成24年度までは将来負担比率と実質公債費比率共に類似団体を上回っていたが、平成25年度以降は類似団体を下回り、以後年々低下し続けている。今後も事業を厳選し、起債の新規発行を抑制することで、健全な財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高い施設としては、道路、認定子ども園・幼稚園・保育所、学校施設、消防施設、庁舎であり、特に低くなっている施設は公営住宅である。道路については、昭和60年に取得した部分が大きく、年数が経過しているため、減価償却率が高い。認定子ども園・幼稚園・保育所については、蓬田保育所(耐用年数22年)の平成12年の改修以降、年数が経過しているため、減価償却率が高い。学校施設については、延床面積の大きい蓬田小学校について、主として木造であり耐用年数が短いため、平均よりも減価償却率は高くなっている。公営住宅については、大館住宅団地と宮本住宅団地について、昭和59年の取得以降、耐用年数である22年を経過しているものの、生活排水等改善事業や外壁改修事業等により長寿命化を図っており、平成23年から29年にかけて新設したよもっと団地により、平均よりも減価償却率は低くなっている。消防施設と庁舎についても、消防団分団屯所と役場庁舎の耐用年数24年が既に経過しているため、平均よりも減価償却率が高い要因となっている。(次ページへ続く)
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
(前ページより続き)これらの対策として、必要な行政サービス水準を考慮しつつ、除却や統合・複合化を行い、公共建築物の延床面積を縮減することが必要となる。蓬田村公共施設等総合管理計画等に基づき、保有する公共建築物の延床面積4%縮減を目指し、総量の適正化を図る。また、既存施設を少しでも長く利活用していくために、定期的な点検や修繕による予防保全に努め、長寿命化を図り、ライフサイクルコストを縮減する。耐震性がない公共施設等は、災害拠点かどうか、多数の住民の利用がある公共施設等かどうかなどの視点から、優先順位を決めて順次耐震改修または統廃合していくものとし、未だ耐震診断を行っていない公共施設等は今後早急に実施していく。加えて、老朽化により廃止され、今後とも利用見込みのない公共施設等については、周辺環境に配慮しつつ、公共施設等の老朽度合いによる危険度などを勘案し、計画的に解体撤去することとし、廃止できない公共施設等は、周辺の立地や利用状況を踏まえながら、複合化や更新等による、効率的な公共施設等の配置及びニーズの変化への対応を検討していく。具体的には、道路については、村民の安全な生活を確保するため、事後対策的な維持管理から予防保全へと転換し、また、点検結果や補修工事履歴を適切に記録・管理することにより、健全な道路ネットワークの維持に取組む。保育所については、児童数の推移を見据えつつ、更新や用途廃止または、他の機能の施設との複合化を検討する。役場庁舎については、防災時の拠点となることを踏まえ、耐震診断結果を基に計画的に点検や改修、または建替を検討し、老朽化対策に努める。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、負債総額が前年度末から37百万円増加(+1.7%)しているが、これは主に固定負債のうち、地方債が過疎対策事業債の起債等により前年比47百万円の増となったためである。国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から85百万円減少(-0.6%)した。これはインフラ資産のうち、主に簡易水道事業特別会計に係る工作物減価償却累計額(△11,502百万円)が昨年度比365百万円の減となっていることによる。青森県後期高齢者医療広域連合、青森地域広域事務組合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から148百万円減少(-1.0%)した。これは、主に有形固定資産の事業用資産のうち、建物に係る減価償却累計額(△4,746百万円)が昨年度比512百万円の減になっていることによる。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は2,139百万円となり、前年度比55百万円の減少(-2.5%)となった。これは主に、国民健康保険事業特別会計への法定外繰出金の抑制などにより、他会計への繰出金(前年比21百万円減)や社会保障給付(前年度比28百万円減)の減に伴い、移転費用が60百万円の減となったためである。結果的に純行政コストは前年度比65百万円減の2,060百万円となった。今後も、事業の見直しや介護予防の推進、法定外繰出金の抑制等により、経費の抑制に努める。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が50百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が697百万円多くなり、純行政コストは828百万円多くなっている。連結では、連結対象団体等の事業収益を計上し、一般会計等に比べて経常収益が847百万円多くなっている一方、人件費などの経常費用も2,365百万円多くなっており、結果的に純行政コストは1,523百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(1,976百万円)が純行政コスト(2,060百万円)を下回っており、本年度差額は▲84百万円となり、純資産残高は99百万円の減少となった。夜間徴収の実施等による村税の収納率強化(令和4年度末までに個人市町村民税徴収率2.5%向上)による歳入確保及び歳出の徹底的な見直しにより財政基盤の強化に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が557百万円多くなっており、本年度差額は▲59百万円となり、純資産残高は前年比74百万円の減少となった。連結では、連結団体への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が667百万円多くなっており、本年度差額は▲32百万円となるものの、無償所管換等の▲103百万円等により、純資産残高は116百万円の減少となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は345百万円であった。財務活動収支については、ふれあいセンター改修事業債(130百万円)等地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、52百万円であったが、投資活動収支については、庁舎新設等の来る大規模事業に備え、蓬田村財政調整基金や蓬田村公共用施設整備基金に歳計剰余金等から積立を行っているため(244百万円)、▲413百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から16百万円減少し、28百万円となった。しかし、地方債の償還は年々進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より78百万円多い423百万円となったが、財務活動収支は、簡易水道債債の償還額44百万円等により、一般会計より43百万円減の9百万円となった。また、投資活動収支では、国保特別会計の基金積立金等により、一般会計より53百万円減の▲466百万円となり、本年度末資金残高は前年度から35百万円減少し、31百万円となった。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は430.8万円と、類似団体平均を
2.資産と負債の比率
当村では、基本的に施設整備等の資本的経費に係る財源については、公共用施設整備基金の取り崩しで賄う等、安易な起債に頼らず対応しているため、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は6.9%と、類似団体平均を7.6%下回っているが、平成29年度はふれあいセンター改修事業のために、交付税措置のある過疎対策事業債を発行したため、前年度と比べて1.0%増加している。今後も、事業の厳選による地方債の新規発行の抑制を行うとともに、高利率の地方債の繰上償還を行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは71.8万円と、類似団体平均を39.2万円下回っており、また、昨年度に比べても0.6万円減少している。類似団体平均より高い費目としては、村が平成20年度から独自に実施している乳幼児・児童医療費助成事業(0歳~15歳までの医療費の無償化事業)や、蓬田村過疎地域自立促進計画(平成28年度~令和2年度)に則った事業等のために先を見据えた基金の積立等、扶助費と積立金に限るものであり、行財政改革への取組を通じて行政コストの削減に成功していると言える。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は77.2万円と、類似団体平均を67.5万円下回っているが、平成29年に発行したふれあいセンター改修事業債(1億3,000万円)等により、前年度より2.6万円増加している。今後も事業の厳選を行い、地方債残高の縮小に努めるが、過疎対策事業債や緊急防災・減災事業債等、交付税措置のある起債については、財政的に有利であるため、積極的に活用していく。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は3.6%と、類似団体平均を2.5%下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。しかし、昨年度から0.4%増加しており、特に、特別会計への法定外繰出金の抑制等により、経常経費が昨年度から55百万円減少している。今後は、増税の影響も考慮しつつ、公共施設等の使用料の見直しによる経常利益の確保や、経営経費の徹底的な見直しによる削減により、比率の改善に努める。
類似団体【Ⅰ-0】
新篠津村
知内町
鹿部町
厚沢部町
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ニセコ町
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