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財政力指数は平成26年度以降変わらず0.16となっているが、類似団体内平均値と比べると0.02ポイント下回っている。人口減少や高齢化が進んだことによる労働者人口の減少に加えて、村の基幹産業である農漁業からの安定した税収が確保できず、財政基盤は脆弱である。今後は税の徴収強化による歳入確保及び歳出の徹底的な見直しにより財政基盤の強化に努める。
経常収支比率は78.5%で、普通交付税のカットなどもあり、昨年度比で2.4ポイントの増となったが、類似団体と比較すると2.7ポイント下回っている。その中で人件費が26.3%、公債費が11.1%と昨年度よりは削減できているものの、依然経常収支比率に占める割合が高い。人件費については職員の時間外手当の一部を代休扱いとし、支出の抑制を図っている。公債費については、新規事業債の発行を抑制することで償還費を抑えていきたい。すべての事務事業については定期的な点検とともに事務事業の見直しを行い、経常経費の削減に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、255,244円で昨年度と比較すると3,621円の増だが、類似団体との比較では平均を大きく下回っている。人件費が去年より減少していることに加え、物件費についても地方公共団体情報セキュリティ強化対策事業に係るタブレット端末導入による備品購入費の増の他は概ね昨年度の水準を維持している。今後も需用費の抑制と事務事業の廃止・縮小に努める。
ラスパイレス指数は、昨年度比で2.8ポイントの減だが、類似団体平均より1.5ポイント上回っている。年齢層の高さと経験年数階層の分布変動により依然として高めの水準であるが、平成29年度からは55歳超の職員の昇給停止が実施されているため、今後低下することが見込まれる。
退職者の不補充等により積極的に職員数の抑制を図っているため、類似団体平均を下回っている。今後も定員適正化計画を基に、少ない人数で効率的な行政運営に努める。職員の採用については、定員モデル・類似団体の職員数との比較により定員の適正化を行った上で採用計画を立てる。
実質公債費比率は、2.8%で昨年度と比較すると1.2ポイントの減となり、類似団体と比較しても4.6ポイント下回っている。全体的に減となっているが、中でも元利償還金の昨年度比11,376千円の減が比率改善の要因となっている。今後も新規発行債を抑制し、比率の引き下げに努める。
将来負担比率は昨年度同様、早期健全化基準の350.0%を大きく下回っている。将来負担額は簡易水道事業債の残高のうち一般会計で負担すべき分が大きく占めているが、簡易水道事業では大規模な事業を予定していないため、新たな起債の発行予定もなく、今後も順調に減少してゆく見込である。また、償還金に充当可能な基金残高も昨年度と比較して181,898千円の増となったことも比率維持の要因である。普通会計においても、できる限り起債の新規発行を抑制し、今後も健全な財政運営に努める。
昨年度比で1.3ポイント上回っている。退職者不補充や職員給・特別職給の削減及び議員報酬の削減等を実施してきてはいるが、職員の平均年齢が高いため、類似団体平均と比較すると3.1ポイント上回っている。平成29年度からは55歳以上の職員の昇給停止を実施し、今後も抑制に努めていく。
物件費は昨年度比1.0ポイントの増で、戸籍総合システム賃借料と義務教育ICTシステム保守委託料の増が主な要因となっている。しかしながら幼稚園の廃止や保育所の民営化、指定管理者制度の導入による委託料の削減等事務事業の再編整理の実施により、類似団体平均を4.4ポイント下回っている。今後も需用費の抑制、事務事業の廃止・縮小を実施し、更なる物件費の抑制を図る。
昨年度比で0.3ポイントの増となっている。類似団体平均も1.5ポイント上回っており、これは平成17年度より保育所を直営から民営化したことで措置費負担金が増になったことと、障害者総合支援法に基づく自立支援給付事業費の増が主な要因となっている。今後は障害者人口の改善・抑制に向けた各種予防事業を実施していく予定である。
昨年度比1.2ポイントの増で、繰出金が大きな割合を占める。簡易水道事業に対する繰出金は、平成18年度からすべての簡易水道事業債の償還が開始されことで、平成21年にピークを迎えているものの、依然として大きな割合を占めている。また国民健康保険事業の歳入においては、国庫支出金の減による一般会計からの繰入金の増も経常収支比率上昇の要因となっている。今後も新規事業債の発行を抑制することで比率の改善を図る。
類似団体平均より2.1ポイント下回っている。平成16年度以降、各種団体に対する補助金の整理合理化を実施している等により、ここ数年は減少傾向にあったが、分収林間伐材等交付金により昨年度比は1.0ポイントの増であった。今後も単独補助費等の見直しを検討し、整理合理化を実施し補助費等の抑制を図る。
昨年度比で0.4ポイントの減で類似団体平均を6.7ポイントと大きく下回っている。平成15年度~平成18年度実施の蓬田小学校建設事業(事業費856,120千円)等の大型建設事業債の元利償還金が大きな割合を占めているが、現在新規起債の発行を抑制しているため、平成21年度をピークに元利償還金は年々減少しており、今後も経常収支比率は改善していくと思われる。今後も新規起債の抑制や繰上償還を検討し更なる適正化を図る。
物件費や補助費・繰出金等による比率増のため、昨年度比2.8ポイントの増であり、類似団体平均を4.0ポイント上回っている。普通建設事業費は、蓬田村ホタテガイ養殖残渣堆肥化処理施設建設事業の終了等に伴い、減となっている。人口1人当たりの決算額が類似団体平均値291,945円に対して137,356円と大きく下回っている。今後も建設事業の抑制に加え、住民にとって必要な事業を厳選し、事業内容の精査に努める。
現在、当村の将来負担額の中で大きな負担は、簡易水道事業債残高のうち一般会計で負担すべき分であるが、今後簡易水道事業では、大規模な事業は予定されていないため、順調に減少していく見込みである。それに伴って、全体的に償還額が減となってきており、特に一般単独事業債償還金の減が比率改善の大きな要因となっている。このような理由から平成24年度までは、将来負担比率、実質公債費比率どちらも類似団体より高くなっていましたが、平成25年度からは徐々に低くなってきており、今後も減少していく見込みである。引き続き起債の新規発行を抑え、健全な財政運営、比率の引き下げに努めていく。
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