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地方税(たばこ税)の増加や森林環境譲与税の新設により基準財政収入額は増加したが、公債費の増加により基準財政需要額も増額したため、結果的には、単年及び3ヶ年平均の財政力指数は前年度と同率となった。依然として、類似団体平均は下回っているため、税の収納率向上対策を中心とする自主財源に努める必要がある。
経常経費は事務事業の増加に伴い職員削減率を緩和したことにより人件費が、過去の大型建設事業実施にともなう約定償還の開始により公債費が増加したことから、前年度比167,005千円、7.4%増額となっている。一方、経常一般財源は地方税が5,381千円、臨時財政対策債が13,900千円減少したが、地方交付税が25,945千円増加したことから30,838千円、2.1%の増額となっている。上記より経常経費の増加が一般財源の増加を上回ったため、経常収支比率は前年度比3.0ポイント増加し、依然として類似団体平均を上回る結果となった。
幅広い行政需要に対応するため職員数の縮減目標を緩和し職員数を増加したため人件費は増加し、また、各種計画の策定、ふるさと納税経費の増加により物件費も増加しているが、類似団体平均は下回っている。近年は増加傾向にあることから引き続き類似団体平均を上回らないよう適切に管理していく。
地方公務員の給与削減の影響により、ラスパイレス指数は100を下回っており、また、国県からの割愛職員が退職したことなどから、指数は4.7ポイント下がり類似団体平均を下回った。今後においても、類似団体との均衡も考慮しつつ適切な給与水準を維持していく必要がある。
集中改革プランに基づく人員抑制の結果、類似団体平均を下回る水準で推移してきたが、近年は多様化する行政需要に対応するため、職員数の増員を図ったことから数値が上昇傾向にある。
過去に発行した大型建設事業に係る町債の償還が順次始まったことなどから、前年度比1.4ポイントの増となっており、類似団体平均に近づきつつある。平成30年度から令和2年度にかけて庁舎建設事業や防災行政無線デジタル化事業の実施により約11億円の新たな町債の発行を行ったことから、今後数値の上昇が見込まれており適正な町債管理に努める必要がある。
数値には現れていないが、近年の大型建設事業に伴う町債発行の額の増加や、庁舎建設に伴い施設等整備基金を取り崩したことから数値が上昇している。今後は、充当可能基金の確保や新規発行町債の抑制などにより財政のさらなる健全化に努める。
人件費自体は各種選挙執行により手当が増加したことに伴い増額となっているが、これらは臨時的経費であるため、結果的には経常収支比率は0.2ポイント減少したが、依然として類似団体平均を上回っている。また、ごみ処理業務や消防業務などを広域連合で行っており、これらの人件費見合い分の負担金を合計するとさらに数値は上昇することとなることから、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体を抑制していく必要がある。
ふるさと納税関連経費や電算機器リースの増加により物件費自体は増加しているが、特定財源の活用などから経常収支比率は前年度から0.2ポイント減少している。今後も徹底した経費の削減に努め、現在の水準を維持できるように努める。
広域連合に給付事務等が移管されていることから、類似団体平均を下回っているが、町独自の医療費助成や子育て支援などの扶助を行っているため、今後増加する要因もある。性質的に削減は難しいところであるが、現在の水準を維持できるように努めていく必要がある。
公営企業(簡易水道)会計における水道施設の更新事業の実施や、国保会計への財政支援などによる繰出金の増加や、老朽施設の維持補修費の増加により前年度より0.5ポイント上昇している。今後は、水道使用料や国保税の適正化を図ることで一般会計の負担の軽減に努める必要がある。
広域連合において、ごみ処理・消防・介護保険・保健福祉業務などを行っており、これらに要する経費を負担金として支出していることから、類似団体平均を大きく上回って推移している。今後は施設の老朽化による更新等が予定されており、負担金はさらに増加する見込みであることから、他の補助費等について見直しを行うなど総額の抑制を図って行く必要がある。
近年の大型建設事業に伴う町債の償還が順次始まり約定償還額の増額により前年度より3.0ポイント上昇し、類似団体平均を上回る結果となった。平成30年度から令和2年度にかけては庁舎建設事業や防災行政無線デジタル化事業の実施により総額11億円程度の新規町債の発行を行っており、今後数値の上昇が見込まれることから、引き続き適正な町債管理に努めて行く必要がある。
以前は公債費が大きなウェイトを占めていたが、近年は人件費と補助費等で全体の約5割を占めている。これらの経費の削減は中長期的に、また計画的に行っていく必要があることから現状では、現在の水準を維持するよう努める。
(増減理由)ふるさと納税を「ふるさとづくり基金」へ123百万円、安田川分水諸対策事業に係る企業からの応分の負担を「分水対策基金」へ21百万円などを積み立てた一方、地域振興対策として「ふるさとづくり基金」から99百万円、庁舎建設事業として「施設等整備基金」から564百万円、年度収支の最終的な財源調整として「財政調整基金」から114百万円などを取り崩した結果、基金全体としては694百万円の減額となった。(今後の方針)庁舎建設事業の財源として「施設等整備基金」については、総額で800百万円の取り崩しを計画しており、その他の特定目的基金についても個々の設置目的に応じた活用をすることとしており、次年度以降においても基金残高は減少する見込みである。
(増減理由)毎年度、前年度決算剰余金の1/2を積み立てているが、近年は年度収支における最終的な財源調整として、100百万円前後単位で取り崩していることから、年々減少している。(今後の方針)急な財政負担に対応できるよう一定額は確保したうえで、長期財政収支見通しを活用し適切に管理していく。
(増減理由)運用利子として1.4百万円の積み立てを行ったが、一部事務組合の施設整備に係る負担金(公債費相当額)などの財源として69百万円の取り崩しを行ったことから減少している。(今後の方針)上記施設整備に係る負担金は令和3年度で終了することから、今後は町債残高に注意しながら適切に管理していく。
(基金の使途)施設等整備基金:土地、建物等を取得するための経費の財源ふるさとづくり基金:産業振興、福祉の充実、防災対策の推進など地域振興に資する施策の推進分水対策基金:安田川の分水対策措置に係る諸事業の推進(増減理由)施設等整備基金:庁舎建設事業の財源として564百万円の取り崩しにより減少ふるさとづくり基金:地域振興施策の財源として取り崩しを行ったが、その額を上回る寄付額を積み立てたことにより増加分水対策基金:安田川分水諸対策事業に係る負担として収入した21百万円を積み立てたことにより増加(今後の方針)施設等整備基金:庁舎建設事業の財源として令和2年度に180百万円程度の取り崩しを計画している。その後は老朽化施設の更新費用の財源として適切に管理していく。ふるさとづくり基金:地域振興対策として、前年度に積立てした額と同額程度を取り崩していく予定分水対策基金:分水対策として、農業基盤整備事業などの財源として取り崩していく予定
債務償還比率は類似団体平均を下回ていたが、令和元年度より庁舎建設事業、防災行政無線デジタル化事業に本格的に着手し、その財源として新たに町債の発行を行ったことなどから、前年度比で250%の増加となっている。今後は、新規町債の発行を抑制するなどし、将来負担額が上昇しないよう対応を図っていく必要がある。
令和元年度においても将来負担比率は数値には現れておらず、当面は充当可能財源等が将来負担額を上回る見込みである。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均を下回っているが、認定こども園、体育館・プール、庁舎で償却率が80%を超えていることから、計画的な施設の更新等に取り組んいく必要がある。なお、庁舎については個別施設計画を策定のうえ、平成30年度より建替えに取り組んでおり、令和2年度中の完成を予定している。
実質公債費比率は、繰上償還の実施の効果などにより減少していたが、近年の大型建設事業に係る約定償還の開始に伴い平成29年度以降は上昇に転じている。類似団体平均は下回っているが、今後も比率の上昇が見込まれることから適正な管理に努める必要がある。将来負担比率は数値に表れておらず、当面は充当可能財源等が将来負担額を上回る見込みである。
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