高知市：県庁前通り地下駐車場

収益等の状況について

本駐車場は高知市役所及び高知県庁に隣接する位置に立地し，市役所及び県庁への来庁者の利用等により，類似施設平均値よりもやや高い水準の稼動率ではあるが，収益的収支比率は，類似施設平均値と比較して低い水準となっている。これは，本駐車場が地下一層機械式であり，利用者の誘導や機械操作に係る人件費のほか，機械整備の維持管理等の経費が高額になっていることが要因と考える。また，高知市役所新庁舎建設に伴い，本庁舎に地下駐車場が整備されたことに加え，新型コロナウイルス感染症の拡大によって令和２年２月以降は，本駐車場の利用者が激減したため，収益的収支比率は100.0％を下回り，売上高ＧＯＰ比率及びＥＢＩＴＤＡが一段と低くなっている。

資産等の状況について

本駐車場は中心市街地に近い立地であるため，敷地地価は高額となっている。また，設備投資見込額については，建設から27年が経過し，施設等の老朽化による大規模改修を予定している。令和２年２月の新庁舎供用開始が，本駐車場の利用台数に及ぼす影響もふまえた上で，改修内容を決定する必要があることから，現時点においては改修方法が決定していないが，令和２年度に改修方法を決定する。

利用の状況について

類似施設平均値よりも高い水準の稼動率ではあるが，平成27年以降，対前年度で逓減となっている。高知市役所の新庁舎建設に伴い，本庁舎に来庁者用駐車場が新たに整備されたことにより，来年度以降は，さらに本駐車場の利用が減少すると考えられる。

全体総括

今後も，指定管理者と連携し，利用台数・料金収入の確保と経費削減に努めるとともに，令和２年２月に供用開始された新庁舎に併設した来庁者用地下駐車場の整備に伴う本駐車場の利用状況も注視しつつ，今後予定している本駐車場の大改修後の稼働率や収益的収支比率等も踏まえながら，今後の経営の方向性について慎重に検討していく必要がある。