公共下水道 簡易水道事業(法適用) 特定地域排水処理施設 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用)
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人口の減少や全国・山形県平均を上回る高齢化率(平成25年4月現在:32.17%)による就業人口の減などにより、市税収入が減額している。三位一体の改革後の平成21年度から基準財政需要額の増額の影響などで財政力指数は低下しており、平成24年度は前年度比0.01ポイントの減少となっているが、類似団体の平均との比較では、わずかに高めの値で推移している。平成17年度から21年度まで、「行財政改革大綱」及び「財政再建計画」に基づき、内部管理経費の削減を中心に集中的な改革を進め、策定前の収支不足予測額約23億円を解消し、さらに改善額を積み増しして目標を達成した。平成22年度以降も「財政再建計画」機関の取り組みを継続し、持続可能な財政基盤の確立に向けて、人口減少対策・少子高齢化対策をはじめとする優先・効果的な事務事業への重点化を図り、新たな市民ニーズに応えることのできる財政構造への転換に取り組んでいる。
平成17年度から平成21年度まで実施してきた一般職員給料の6%独自カットをはじめ、平成21年度には113項目の「行財政改革実施計画」を推進し改善に取り組んできた。平成22年度には、普通交付税、臨時財政対策債などの歳入増により、比率算定の分母の経常一般財源の総額が増となり比率は改善したが、一般職員給料の独自カット回復の影響などで、類似団体平均を1.4ポイント上回った。平成23年度は、臨時財政対策債の減などの影響で、比率は1.6ポイント悪化した。類似団体の平均との比較では0.8ポイント上回ったが、平成22年度より0.6ポイント差が縮まった。平成24年度は普通交付税や地方特例交付金等の歳入の減などにより、比率は3.8ポイント悪化し、類似団体の平均との比較でも4.0ポイント上回る結果となった。今後は、高齢層職員の退職などにより人件費は減少傾向となるものの、平成26年度からは、土地開発公社からの用地取得に係る地方債の元金の償還が始まるために公債費が増加することから、比率の高止まりが見込まれる。
「財政再建計画」を平成21年度まで実施し、平成22年度に一般職員給料6%独自カットの回復を行ったほかは、平成22年度以降も同様の取り組みを継続していることから、物件費のほとんどの項目で、類似団体との比較では健全度は高い結果となっている。一方、人件費は、高齢層職員が多いことや、広域の事務組合等によらず市単独で消防組織を有していることなどから、人口1人当たり及び職員1人当たり決算額では類似団体平均と比べて低いものの、決算額での比較では高めの結果となっている。平成23年度は、東日本大震災復旧・支援事業などにより、物件費が増となった。平成24年度は、公民館の指定管理や住民情報クラウドシステム借上料、冬季国体準備費等の物件費の増要因があったものの、高齢層の職員の減少などにより人件費が減少し、人件費・物件費等の総額では減少した。今後も人件費・物件費等を抑えるための取り組みを継続し、健全性を確保していく。
平成21年度まで、「財政再建計画」の実施に伴う、一般職員給料の6%独自カットなどにより、人件費の抑制を図ってきたため、類似団体平均との比較では大きな差が生じていたが、平成22年4月から6%独自カットの回復を行った一方、技能労務職員の給与を見直し、6%相当をカットした。その結果、平成22年度以降は概ね類似団体平均と同水準となっている(グラフの表記上は平成21年度から同水準。平成22年4月1日現在の値を平成21年度としているため)。平成23・24年度はラスパイレス指数が100を超える結果となったが、東日本大震災後に2年間の予定で、復興財源の確保のため国家公務員の給与が時限的に削減されている影響を受けたためである。なお、平成23年度の国家公務員給与削減が行われなかった場合のラスパイレス指数は、97.5(参考値)、平成24年度は96.5(参考値)である。平成25年7月以降は国の要請に伴い給料を減額し、平成25年7月1日現在のラスパイレス指数は99.0である。
退職者の不補充、施設の統廃合、業務の委託等により、定員の適正化に努めている。平成24年度では、類似団体平均と比較して0.17人少ない9.23人となっている。平成17年4月1日現在の368人(普通会計)を基準として平成25年4月1日までの8ヵ年で63人の減員(-17.1%)を行ってきた。今後、市立保育園(1園)の廃止を予定しているとともに、退職者が多く見込まれることから、定員適正化計画を基に効率的な人員の配置に努め、更なる定員の適正化に努める。
総合体育文化施設、図書館、市民総合運動広場、小学校整備等に伴う地方債の償還金やPFIにより整備した学校給食センターの建物購入費等の影響で、高い数値で推移してきたが、計画的な繰上償還の実施、平成18年度末に実施した縁故債の利率見直しや公的資金の補償金免除繰上償還などの影響で、比率は改善している。平成24年度は類似団体平均より、1.5ポイント低い。今後は、競馬場跡地の取得や学校耐震化事業に係る公債費負担の増により、比率は数年後には増加に転じる見込みである。引き続き事業の選択と集中に努め、比率の上昇を抑える。
比率の算出が開始されてから低下する傾向が続いてきたが、平成24年度は、前年度比3.1ポイント比率が上昇した。比率算定の際に分子となる将来負担額と充当可能財源の差引額は減少したものの、分母となる標準財政規模(普通交付税、臨時財政対策債発行可能額、標準税収入額を加算して求める)が縮小したため、比率は上昇したものである。類似団体より比率が78.8ポイント高いのは、地方債残高(借入金残高)、債務負担行為支出予定額や退職手当負担見込額が高く、基金残高(貯金の残高)や基準財政需要額算入見込額が少ないことによるものである。基準財政需要額算入見込額とは、建設事業に充てた地方債(借入金)について、その償還(返済)財源の一部を将来、普通交付税として措置される見込みの額で、上山市が県内他市に比較して少ないのは、平成17年度以降、競馬場跡地等の多額の用地取得費の財源として、交付税措置のない地方債を起こして事業を行った影響が大きい。
高齢層職員の退職等により、人件費の比率は減少傾向が続いており、今後も退職者が多く見込まれるため、減少が続く見込みである。類似団体平均との比較では、比率の高い状態が続いているが、高齢層職員が多いことや、広域の事務組合等によらず市単独で消防組織を有しているためである。高齢層職員の退職により人件費が減少することや、民間立認定こども園の開園による保育士の不補充などにより、人件費から委託料などの物件費に一部の経費がシフトすることなどから、差は縮まっていく傾向となる見込みである。
物件費は、平成17年度以降、「財政再建計画」に基づいて縮減を図ってきたため、平成18年度は類似団体平均と比較すると1.3ポイント低かったが、年度が進むにつれて差が縮まり、平成23年度は東日本大震災の復旧・支援事業に係る物件費の増などに伴い0.2ポイント下回るに留まった。平成24年度は公民館等の指定管理料や住民情報クラウドシステムのリースに係る物件費の増などの影響で平成23年度より2.0ポイント高い経常収支比率となった。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均を若干下回る形で推移してきたが、平成23年度及び平成24年度の比較では、それぞれ0.2ポイント上回った。内訳では、子育て支援医療給付費(単独分)の給付対象拡大の影響などで社会福祉費が増となったほか、高齢化率が高いことから老人福祉費が類似団体平均と比較して支出額が多くなっている。今後も他の市町村に先行する形で高齢化率の上昇が見込まれるため、老人福祉費は高い傾向が続く見込みである。
その他の経費については、増加傾向が続いている。その要因としては、国民健康保険特別会計、公共下水道事業特別会計、介護保険特別会計などへの繰出金が増加していることが主な要因である。このうち、公共下水道事業特別会計への繰出金額が増加しているのは、公共下水道事業特別会計において、これまで、過去の事業量に応じて公債費の平準化を図るための資本費平準化債を起債し、実質的に公債費の支払いのための財源としていたが、年度を追うごとに起債可能額が減少しているためである。なお、公共下水道事業特別会計の資本費平準化債の起債額は、平成22年度は1億4,040万円、平成23年度は3,480万円、平成24年度は実績なしとなった。
補助費は、平成18年度から19年度にかけて行革市民委員会の答申を踏まえて設定した補助金交付基準、見直し基準に基づき、内部評価及び運営補助の見直し、少額補助の廃止等を行ってきた。補助費等に係る経常収支比率は平成20年度以降、概ね横ばいの比率で推移してきたが、平成24年度は誘致企業への補助金の開始等により、平成24年度は前年度比で0.3ポイントの増となった。類似団体平均との比較では、単独で消防組織を有することや病院事業を実施していないことなどから、一部事務組合への負担金が類似団体に比較して少ないことが比率の低い要因であり、例年低い割合となっている。平成24年度は6.5ポイント低い結果となった。
公債費は、平成20年度以降減少している。平成24年度は、前年度との比較で比率が0.1ポイント低下している。平成24年度の類似団体平均との比較でも、2.8ポイント低い結果となった。地方債を財源とする事業を厳選し、地方債残高の増加を抑制してきた効果が現れているものと考えられる。これまでは公債費が少ない状態が継続していたが、平成26年度以降は、平成20年度から平成21年度にかけて旧上山競馬場跡地の取得のため起債した地方債の元金償還の開始などにより、公債費が増嵩する見込みである。
人件費、扶助費、物件費、繰出金に係る経常収支比率が類似団体平均より高いため、公債費以外の経常収支比率でも6.8ポイント高い結果となった。人件費は高齢層職員の退職等により減少傾向となっているが、繰出金は近年増加傾向が顕著であり、平成20年度以降は類似団体平均を上回っている。
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