経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は100%を超え、平成27年度における収支は黒字となっている。経常収支は80%が営業収益であり経営の健全性については良好である。しかし、給水人口が少なく給水収益が限られているため、今後設備投資の際に資金不足が生じた場合は一般会計からの繰入に依存せざるを得ない状況である。企業債残高については、設備投資を行った平成25年度から大幅に増加しているが、平均値と比べて低い比率を保っている。料金回収率は100%を下回るが、平均値と比べて大幅に上回っている。今後とも収納率の増加に向けた取り組みを行っていくことが重要である。給水原価については、平均値と比べてかなり低く、平均値が上昇した平成26年度・平成27年度においても前年度並みの水準を保っている。施設利用率については平成24年度からわずかに減少傾向にあるが、平均値とほぼ同じ減少幅である。有収率については、100%を下回るが毎年ほぼ同じ数値であり、安定した水の供給が出来ているといえる。
老朽化の状況について
平成27年度は管路更新等は行わなかったが、今後施設老朽化に伴い多くの管路に更新の必要性が生じる見込みである。費用の確保や経営の健全性に与える影響を考慮しながら必要な設備投資を行っていくことが重要である。
全体総括
経営の健全性・効率性に関する経営指標は、全て平均値よりも良好であり、健全で効率的な経営が行われているといえる。老朽化の状況については,過去3年間において更新等がなく、今後設備投資の必要性が見込まれる。簡易水道事業は平成28年4月に上水道事業に統合し、これまで通り健全経営および安全・安心な水の供給に努めていく。