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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
類似団体平均が0.01ポイントの増となっている一方、本市指数は前年度同となっており引き続き類似団体平均を下回っている。普通交付税は令和元年度決算においても歳入総額の36.1%を占めており、交付税に依存した歳入予算構造から脱却できていない。令和2年度も合併算定替の縮減等により普通交付税収入額の更なる減少が見込まれる。また市税の徴収率は近年上昇傾向にあるが、滞納額については引き続き徴収強化等による圧縮を進める必要がある。歳出削減と財源獲得に一体的に取り組み財政基盤の強化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
増加基調にあったが減少に転じ0.6ポイントの改善となった。市道除排雪経費の減(-180百万円)の影響が大きいが、例年と比較し積雪量が少なかったことに伴う減であり、歳出削減等の効果が表れたことによる改善とは言い難い。市税や普通交付税といった経常的一般財源収入の急増を図ることは困難であるため、経常経費の削減と併せて特定財源の獲得により一般財源需要の減少を図り弾力的な財政構造の実現に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
依然として類似団体平均を上回っているものの、職員の新規採用数の抑制等に伴う人件費の減、廃棄物処理業務の広域化に伴う物件費の減、市道除排雪経費の減による維持補修費の減等により前年度比26,113円の減となった。物件費の減は広域化に伴う一部事務組合への移管により物件費から補助費等に振り替わったことによる減、維持補修費の減は積雪量等外的要因によるものであるため、財政健全化の効果が表れたものとは言い難い。よって、引き続き事務事業や政策経費の見直しにより財政健全化に向けた取り組みを継続していく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
国家公務員給与削減措置の終了後、平成26年度以降緩やかな上昇基調から平成29年度に減少に転じ、令和元年度には再度上昇している。平成29年度以降概ね類似団体平均と同様の推移となっており、いずれもこれを下回った指数となっている。引き続き県人事委員会勧告に沿い、地域実情との均衡も考慮した適正な給与水準を維持していく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
市定員適正化計画(第3次)に基づく新規採用者数の抑制等により普通会計職員数は毎年度減少しているが、人口減少の進行も著しいことから人口1,000人当たり職員数は横ばいで推移している。また分庁舎、支所等に対する人員配置を要することなどから類似団体平均を上回っている。第3次計画においては庁舎の統合を踏まえた目標設定としていたが、令和2年度~令和6年度の第4次計画においては分庁舎方式の継続を踏まえ職員数については現状維持を目標としている。このため職員数については横ばいの推移が見込まれるが、事務事業の見直し等による行政のスリム化により可能な限り新規採用数の抑制を図っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
一般会計の元利償還金は新市建設計画等に基づく近年の大規模建設事業の実施に伴う地方債発行の増により増加に転じた。また病院事業会計の企業債償還費に対する繰入金が増加したことにより、比率としては0.6ポイント増加し、類似団体平均を上回る結果となった。今後は一般会計においても新角館庁舎建設等の大規模建設事業の実施に伴う地方債発行が増加するため公債費も増加する見込みだが、交付税算入率等を勘案した地方債発行により実質公債費比率の抑制に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
一般会計債残高は新市建設計画等に基づく庁舎建設や総合給食センター建設等の大規模建設事業の実施に伴う地方債発行の増加により平成29年度末から増加に転じている。また、合併算定替の影響等により普通交付税(臨時財政対策債含む)が減収となったことも重なり、比率としては前年度より4.5ポイント上昇し、引き続き類似団体平均を大きく上回っている。今後も、一般会計では庁舎整備事業等地方債を活用した大規模建設事業が計画されており比率の更なる増加が見込まれるが、交付税算入率等を勘案した適切な地方債発行と歳出予算削減等による充当可能基金残高の確保により比率の上昇を抑制する。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
大量退職等に伴う基本給、期末勤勉手当等の減により前年度比0.5ポイントの減となっており、引き続き類似団体平均を下回った。統合庁舎方式から分庁舎方式の継続へ方針転換したことから、市定員適正化計画(第4次)においては職員数は現状維持を目標としている。このため人件費支出額については長期的にはほぼ横ばいで推移することが見込まれるが、行政のスリム化等に取り組み可能な限り新規採用数の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
廃棄物処理業務の一部事務組合への移管により委託料等廃棄物処理施設管理費が大きく減少し、これまで上回っていた類似団体平均を下回る結果となった。比率は改善されているものの公共施設等に係る指定管理委託料等は多額に及んでいることから、仙北市公共施設等総合管理計画に基づく施設の除却、統廃合等により管理費の縮減を図る。また行政のスリム化等により事務費等内部管理経費の削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
生活保護費、児童手当給付費の減等により前年度比0.3ポイントの減少となり、類似団体平均の推移に逆行する結果となった。生活保護費等補助事業費については人口減少に合わせて緩やかに減少していくことが見込まれる。単独事業については住民のニーズや他施策との関連性を勘案の上、適宜見直しを行っていく。
その他
その他の分析欄
廃棄物処理業務の一部事務組合への移管による施設修繕費の減、例年と比較し積雪量が少なかったことによる市道除排雪経費の減等により維持補修費が大きく減少し前年度比1.8ポイントの減となったが、引き続き類似団体平均を上回る結果となった。維持補修費については公共施設の老朽化に対応した修繕費の増加の影響が大きい。仙北市公共施設等総合管理計画に基づく統廃合や除却と併せて、適切な長寿命化工事を行い修繕費の抑制を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
市病院事業会計への補助金の増により近年増加傾向にあり、また令和元年度は廃棄物処理業務の一部事務組合への移管に伴う一部事務組合負担金の増により大きく増加した。公営企業会計補助金と一部事務組合負担金は補助費等のうち経常的なものの80%ほどを占めておりかつ大規模な減少は見込まれないことから、今後は令和元年度の水準で推移していくものと考えられる。引き続き公営企業の経営状況の改善、政策的補助金のゼロベースでの見直し等により補助金支出額を抑制する。
公債費
公債費の分析欄
全国防災事業債の元金償還の開始等により元金償還額が増加に転じ、比率も前年度より0.4ポイントの増となった。庁舎整備事業等大規模建設事業の実施に伴い地方債発行額の増加が見込まれており、一般会計債残高のピークは令和2年度末を想定している。今後さらに元利償還額の増加が見込まれているが、引き続き起債対象事業費の精査や交付税算入率の高い地方債の活用により公債費負担の軽減を図る。
公債費以外
公債費以外の分析欄
増加基調にあったが減少に転じ、前年度比1.0ポイントの減となった。積雪量の減少に伴う除排雪経費の減が最も大きな要因だがこれは外的要因による変動であり、恒常的な減少とは言い難い。除排雪経費について平年並みの支出があった場合、比率は増加していたものと見込まれるため、引き続き歳出削減と併せ特定財源の獲得に努め、経常的一般財源所要額の抑制を図る。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は庁舎新築工事の着工に伴う増、ふるさと納税寄附金の増収に対応した関連事務費の増及び当該収入を原資とした基金積立の増により62,713円の増となり類似団体平均を大きく上回った。庁舎新築工事の継続実施、ふるさと納税の更なる増収見込みにより令和2年度決算においては引き続き増加を想定している。民生費は法人に対する障がい者支援施設整備費補助、児童手当給付費、生活保護費等の減によりこれまで上回って推移していた類似団体平均を下回る結果となった。衛生費は病院事業会計補助金が増加した一方でごみ処理施設に係る大規模改良事業が平成30年度で終了したことで前年度比24,158円の減となったが、引き続き類似団体平均を上回る結果となった。土木費は積雪量の減少に対応した除排雪経費の減少が大きく類似団体平均を下回る結果となった。教育費は公立学校施設への冷房設備設置工事、総合給食センター建設工事など大規模建設事業の実施により大きく増加し、下回って推移していた類似団体平均を大きく上回ったが、当該建設事業の終了に伴い令和2年度以降は平成30年度以前と同様の規模での推移が見込まれる。すべての目的について概ね類似団体平均を上回る結果となった。合併算定替の縮減に伴い普通交付税収入の減少、人口減少に伴う税収の減少等が見込まれ、一般財源収入の増加を図ることは困難であることから、すべての目的において経常経費も含む予算規模の縮減に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
物件費は廃棄物処理業務の広域化に伴う移管により減少に転じたものの、依然として類似団体平均を上回っている。扶助費は人口減少により微増となっているものの、生活保護費、児童手当給付費等の減により総額としては減少している。維持補修費は積雪量の減少に伴う除排雪経費の減により大きく減少した。補助費等はふるさと納税寄附金収入の増加に伴う返礼品費用等の増、一部事務組合負担金の廃棄物処理業務移管に伴う増及び広域消防庁舎建設費負担金の増等により大きく増加した。普通建設事業費はごみ処理施設基幹的設備改良工事の減があったものの、庁舎整備工事、公立学校施設冷房設備設置工事、総合給食センター建設工事等大規模建設事業が集中したことで大きく増加した。積立金はふるさと納税寄附金の増収を受け当該収入を原資とし造成したふるさと仙北応援基金への積立が大きく増加し、類似団体平均を上回る結果となった。すべての性質において概ね類似団体平均を上回る傾向にあり、特に補助費等の増加要因のうちふるさと納税に係る返礼品費用や廃棄物処理に係る一部事務組合負担金は今後経常的に支出していく必要があると考えられることから、より予算規模の縮減が必要な状況となっている。統合庁舎方式への転換から分庁舎方式の継続へ方針を転換したことから職員数は現状維持を目標としており、長期的視点からも人件費の大幅な減は見込み難い。よって予算見直しによる歳出削減の対象は物件費、維持補修費、補助費等が中心となるものと考える。ゼロベースでの政策経費の見直しや仙北市公共施設等総合管理計画に基づく施設の除却、統廃合等による維持管理費の削減を図り財政規模に見合った予算規模の実現に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄歳出削減及び財源獲得により財政調整基金取崩額は554百万円減の430百万円となったものの、残高の積み増しには至らず年度末残高は142百万円の減となっている。これに伴い実質単年度収支も635百万円改善され552百万円の赤字となっている。財政調整基金取崩額の減はふるさと納税寄附金収入の増に伴うふるさと仙北応援基金繰入金増加の影響が大きいが、寄附金収入は安定的なものとは言い難いことから引き続き歳出予算の削減にも注力し一般財源需要の抑制に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄赤字額(資金不足額)の発生は前年度に引き続き病院事業会計のみであり、連結実質赤字は発生していない。○仙北市病院事業会計一般会計補助金収入の増に加え、市立田沢湖病院における看護師人員充足等に伴う入院収益の増、市立角館総合病院における外来透析患者の増に伴う外来収益の増等により資金不足額は68百万円減の637百万円となった。○下水道事業会計等下水道事業特別会計、集落排水事業特別会計、浄化槽事業特別会計の3会計について、令和元年度をもって打ち切り決算とし令和2年度より地方公営企業法適用会計としたことから特例的支出対応分も踏まえた繰出額としたことにより各会計黒字額が増加している。○仙北市国民健康保険特別会計(事業勘定)国民健康保険財政調整基金への積立金の減(元金分皆減)等により実質収支額が132百万円増の369百万円となった。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄近年の大規模建設事業の実施に伴い地方債発行額が増加したことから、元利償還金は前年度比23百万円増の2,145百万円となった。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は12百万円の減となっているが、病院事業会計に対する繰出額の増加が主な要因と考えられる。一般会計元利償還金は今後増減を繰り返し令和8年度にピークを迎える見込みとなっている。また病院事業会計における元利償還額も令和3年度がピークとなる見込みであり、今後数年は分子の増加が見込まれる。将来世代に過度な負担を強いることのないよう引き続き地方債の発行抑制に努める。
分析欄:減債基金本市では満期一括償還の地方債を発行していないため、減債基金残高と減債基金積立相当額に該当する数値はない。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄庁舎整備事業、総合給食センター建設事業等地方債発行を伴う大規模建設事業の実施により地方債現在高は前年度比1,399百万円の増と大きく増加した。一方で、これら地方債の活用にあたっては可能な限り交付税算入率の高い地方債を選択していることから、基準財政需要額算入見込額は808百万円の増となっている。またふるさと納税寄附金収入の大幅な増加に伴うふるさと仙北応援基金の残高増等により充当可能基金についても271百万円増加した。これにより充当可能財源等は1,036百万円の増と増加に転じたものの、地方債現在高の増加が非常に大きく将来負担比率の分子としては321百万円の増加となった。庁舎整備事業の継続実施等により令和2年度も地方債現在高の増加が想定されるが、現在高のピークは令和2年度末を見込んでいる。令和3年度以降は投資的経費の抑制により地方債発行額を減少し、現在高の漸減を図る。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)その他特定目的基金については、仙北市ふるさと振興基金の残高が減少している一方で、ふるさと仙北応援基金の大幅増、森林環境譲与税基金の新設により全体として112百万円の増加となった。しかし財政調整基金については、歳計剰余金処分による積立が288百万円となったのに対し取崩しは430百万円となったことから残高は142百万円の減となっており、基金全体の残高は前年度より31百万円の減となった。(今後の方針)財政調整基金については令和元年度末残高は標準財政規模の10%以下となっているが、税収減や災害復旧など臨時的な一般財源需要の増加に備え標準財政規模の概ね20%程度の残高を確保したい。このため、引き続き予算構造の見直しによる歳出削減や財源の獲得により財政調整基金取崩額を抑制し、安定的な財政運営を実現することで積み増しを継続できるよう努める。一方で、その他特定目的基金についてはふるさと仙北応援基金等の増により平成30年度から令和元年度にかけては増加しているものの、必要に応じ条例の設置目的に沿い計画的に活用していく方針であることから現在保有している基金については長期的には残高の減少が見込まれる。しかし仙北市総合計画及び総合戦略後期計画に沿い事業を実施していくにあたり新たな財源需要の発生も想定されることから、財源等検討のうえ新規の特定目的基金の造成も検討していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)取崩し額は前年度の985百万円から555百万円減の430百万円、歳計剰余金処分による積立額は前年度の389百万円から101百万円減少の288百万円となった。取崩額は前年度より大きく減少したものの残高の積み増しには至らず、基金残高は前年度末と比較し142百万円減少した。取崩額減少の主な要因は、ふるさと仙北応援基金等その他特定目的基金からの繰入額が増加したことに伴う一般財源需要の減少と考えられる。(今後の方針)取崩額は前年度比で大きく減少しているものの、未だ基金残高を維持できるほどの減少には至っていない。また令和元年度における一般財源需要の減少はふるさと納税寄附金収入の増加に伴うふるさと仙北応援基金繰入金の増、降雪量の減少に伴う除排雪経費の減少等外的要因によるところも大きく予算構造の見直しを充分に行えているとは言い難いため、引き続き経常経費を中心とした歳出削減に努めていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)取崩しは行っておらず積立も利息収入分のみのため、残高としては横ばいで推移している。(今後の方針)大規模な繰上償還等は予定されていないことから、引き続き一定規模を確保していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・仙北市ふるさと振興基金:地域住民の連帯の強化及び地域振興のための事業に充てる・ふるさと仙北応援基金:市のまちづくりに賛同する人々の寄附金を財源として、豊かなふるさとづくりに資する事業に充てる・仙北市公共施設等総合管理基金:公共施設等の更新、統廃合及び長寿命化等に要する経費に充てる(増減理由)ふるさと仙北応援基金について、ふるさと納税寄附金収入額が前年度より671百万円の増と大きく増加したことに伴い、当該寄附金を原資として行うふるさと仙北応援基金への積立も増加した。一方、これを受けて当該年度における取崩額も464百万円増加しており、基金残高としては前年度末より286百万円増加した。公共施設等総合管理基金について、積立については前年度同様過疎対策事業債を原資とし80百万円とした一方で、令和元年度より当該基金の活用を開始したことで取崩額も積立額と同程度の規模で行っており、基金残高も前年度末と同程度となった。また令和元年度より森林環境譲与税の譲与が開始されたことから、本市では当該収入を原資として基金を造成することとした。このため当該年度収入額と同額の積立を行い森林環境譲与税基金を造成した。(今後の方針)仙北市ふるさと振興基金については合併特例事業債を財源とした積立が令和2年度で終了することから、今後も残高の減少が見込まれる。ふるさと仙北応援基金についてはふるさと納税寄附金収入が増加傾向にあることから現状の推移からは残高の増加が見込まれるが、寄附金収入が安定的なものとは見込み難いことから当該基金からの繰入に依存しないよう慎重な運用に努めていく。この他の基金については残高の大きな増減はないものと見込んでいるため、ふるさと納税寄附金の収入状況にもよるがその他特定目的基金全体としては減少傾向に転じるものと想定される。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
分母となる償却資産額について、総合給食センター建設事業の終了による増加(+1,309百万円)があった一方で、一般廃棄物処理施設(平成30年度末時点残存価値1,896百万円、償却率30.6%)の一部事務組合への移管による皆減に加え、公共施設全体における老朽化の進行により、有形固定資産減価償却率は前年度比0.9ポイント増加しており、依然として類似団体平均を大きく上回っている。引き続き仙北市公共施設等総合管理計画等に基づく施設の統廃合をより一層推進し、除却も視野に入れた公共施設の適正配置の実現により限られた財源を適切に長寿命化改良に活用していく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
地方消費税交付金等の増収により分母はわずかに増加したものの、総合給食センター建設事業や庁舎整備事業の実施に伴い将来負担額が大きく増加したことから、比率としては0.6ポイントの増となった。将来負担額については令和2年度末をピークとした推移を見込んでいること、公債費の増加に伴う経常経費充当一般財源の増加が懸念されることから、今後更なる比率の増加が見込まれる。経常経費の削減と投資的経費の精査による地方債発行の抑制を一体として行い、比率の増加に歯止めを掛ける。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
大規模建設事業の実施に伴う地方債発行の増加による将来負担比率の増加に加え、一般廃棄物処理施設の一部事務組合への移管等により有形固定資産減価償却率も増加している。推移としては類似団体平均と同様だが、両比率ともにこれを大きく上回る数値となった。今後は庁舎整備事業の終了に伴う償却資産額の増加により有形固定資産減価償却率の減少が想定される一方で、当該事業に係る地方債発行の増加により将来負担比率は令和2年度をピークとして増加が見込まれる。地方債残高については令和2年度末をピークと見込んでいることから、以降の地方債発行の抑制と仙北市公共施設等総合管理計画に基づく適切な長寿命化改良の実施により長期的に両比率を減少させていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
全国防災事業債の元金償還開始に伴う一般会計元利償還額の増、総合給食センター建設事業等に係る地方債発行額の大幅増による地方債残高の増に加え、合併算定替の縮減等に伴う普通交付税交付額及び臨時財政対策債発行可能額の減少により両比率とも増加しており、特に実質公債費比率についてはこれまで減少基調であったが増加に転じた。地方債残高は令和2年度末、一般会計債元利償還額は令和4年度をピークと見込んでおり、今後も両比率の増加が想定されるため、投資的経費の精査による地方債発行の抑制や交付税算入率の高い地方債の活用、予算見直しによる基金残高の確保等を図り、比率増加を抑制する。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
公共施設の長寿命化改良が充分に行えていない状況であることから、有形固定資産減価償却率は増加傾向にあるが、学校施設については冷房設備の大規模な整備を実施したことにより資産価値が増加し、比率は減少している。人口減少に対応した公共施設等の統廃合による延べ床面積縮減の取組が不十分であることから、住民一人当たり面積は概ねどの施設も増加傾向にあるが、認定こども園2園の社会福祉法人への譲渡や幼稚園施設の用途廃止を行ったため、「認定こども園・幼稚園・保育所」については一人当たり面積は減少した。本市は人口規模に比して面積が大きく、道路橋りょう等のインフラ設備に係る一人当たり延長等が類似団体平均を上回るのはやむを得ないが、その他の施設については人口減少の状況も踏まえ、仙北市公共施設等総合管理計画に基づく統廃合等の推進と併せ、予算見直しによる一般財源の捻出により地方債に依拠しすぎない適切な長寿命化改良を実施していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
普通交付税の合併算定替の縮減に伴う減収等により一般財源が不足しているため長寿命化改良を充分に実施できておらず、また、人口減少の進行に歯止めを掛けられていない状況から、有形固定資産減価償却率、一人当たり面積ともに引き続き概ね全施設類型において増加傾向にある。一般廃棄物処理施設については、当該業務と合わせ一部事務組合へ移管したことに伴い資産は皆減となっている。また、庁舎については令和2年度より新庁舎の供用を開始していることから有形固定資産減価償却率の低下が見込まれる。保健センター・保健所については、平成30年度に行った保健センターの長寿命化改良により償却率が低下したものの、その後の減価償却の進行により令和元年度には再び増加に転じている。体育館・プールについては大規模改修にあたらない維持修繕しか行えていない状態にあり償却率は前年度に引き続き100%となっているため、仙北市公共施設等総合管理計画に基づき統廃合等による適正配置を実現した上で、適切な長寿命化改良を行う。庁舎については合併前の旧3町村それぞれに庁舎を設置する分庁舎方式を採用しているため、住民一人当たり面積は類似団体平均を上回り推移している。広大な面積を有する本市において住民の利便性を確保するためには必要な体制と考えられることから、各庁舎における長寿命化を適切に実施し、分庁舎方式を効果的に運用していく。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等ベースでは、固定資産は継続事業として実施していた総合給食センター建設工事(+1,309百万円)や学校施設冷房設備設置工事(+342百万円)の完成等による増加があった一方で、廃棄物処理業務の大曲仙北広域市町村圏組合への移管等に伴い事業用土地は758百万円、事業用建物は945百万円減少し、固定資産全体としては1,061百万円の減となった。基金については、ふるさと納税寄附金の収入額の大幅な増加に伴い、当該寄附金を原資として積み立てているふるさと仙北応援基金の残高も増加し、その他基金全体としては112百万円の増となった。また投資活動支出の増加等の影響から現金預金が減少したことに加え、財政調整基金残高も142百万円減少し、流動資産については442百万円減少した。負債についても庁舎整備事業の実施等に伴う地方債発行により1,447百万円と大きく増加した。令和2年度も庁舎整備事業の実施に伴い大規模な地方債発行が見込まれているが、当該事業は令和2年度をもって終了することから、負債残高のピークは令和2年度末を見込んでいる。連結ベースでは、廃棄物処理業務の広域化に際して、先述の仙北市からの移管分のほか大仙美郷環境事業組合で所管していた資産も移管されたことから、大曲仙北広域市町村圏組合の固定資産が大きく増加した。これに伴い連結ベースでの資産合計額も前年度比1,921百万円の増となった。
2.行政コストの状況
一般会計等ベースでは、経常費用は概ね減少傾向となっているものの、ふるさと納税寄附金の増収に対応した業務委託費等の増加が大きく、全体としては61百万円の増となっている。また経常収益については退職手当引当金戻入益の皆減等により185百万円の減と大きく減少し、純経常行政コストは283百万円増の362百万円となった。臨時損失については平成29年災等に対応した災害復旧事業の終了に伴い220百万円減少し、純行政コストは63百万円増の16,382百万円となった。全体ベースでは、国民健康保険田沢診療施設勘定の事業廃止に向けた予算規模縮小を行ったため、純経常行政コストは18百万円減となった。また病院事業会計における臨時損失(資産除却損)の減等により純行政コストが956百万円減少した。連結ベースでは、大曲仙北広域市町村圏組合における廃棄物処理業務の開始に伴う物件費支出等の増に加え、当該団体に対する比例連結割合の増加(+6.887%)があり比例連結額が全体として増加したことから、純経常行政コストが1,370百万円の増、純行政コストが409百万円の増となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等ベースでは、純行政コストの増加や廃棄物処理施設基幹的設備改良工事の終了に伴う国県等補助金の減はあったものの、ふるさと納税寄附金収入の大幅な増等により税収等は大きく増加し、本年度差額は前年度比411百万円減の△380百万円となった。また廃棄物処理施設の一部事務組合への移管により無償所管換等は前年度比△2,872百万円と大きく減少し、本年度末純資産残高は2,951百万円減の26,737百万円となった。連結ベースでは、大仙美郷環境事業組合から大曲仙北広域市町村圏組合への廃棄物処理施設の無償所管換が大きく、本年度末純資産残高は824百万円増の35,108百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等ベースでは、業務支出は廃棄物処理施設の移管に伴う減、平成29年災等に係る災害復旧事業の終了に伴う減があった一方で、ふるさと納税寄附金の増加に対応した委託費等物件費支出の増、廃棄物処理業務に係る一部事務組合負担金の増等により48百万円の増となった。また業務収入はふるさと納税寄附金の大幅増により622百万円の増となり、業務活動収支に係る黒字額は1,226百万円と前年度より822百万円増加した。投資活動収支は総合給食センター建設事業、庁舎整備事業等大規模建設事業の実施に伴う公共施設等整備費支出の増加、ふるさと納税寄附金の増収に伴う基金積立金支出の増加により赤字幅が2,118百万円拡大し2,910百万円の赤字となった。財務活動収支は地方債等償還支出の増があった反面、先述の大規模建設事業の実施に伴い地方債発行収入が大きく増加し、黒字幅は1,116百万円増加し1,399百万円の黒字となった。一般会計等全体としては投資活動支出の増加が大きく、本年度資金収支額は△286百万円、本年度末現金預金残高は前年度比291百万円減の559百万円となった。全体、連結ベースにおいても一般会計等ベースの影響が大きく、業務活動収支の黒字幅が拡大したほか、財務活動収支は黒字に転じている。一方で投資活動収支に係る赤字幅も拡大し、本年度資金収支額は全体ベースで△175百万円、連結ベースで△210百万円とそれぞれ赤字に転じた。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
総合給食センター建設事業等の実施に伴う大規模な資産取得があった一方で、廃棄物処理施設の移管に伴う減少や財政調整基金残高の減少の影響が大きく、増加基調にあった住民一人当たり資産額は減少に転じた。減価償却累計額は、廃棄物処理施設の移管により事業用資産については減少した一方でインフラ資産に係る償却額の増加の影響が大きく全体では652百万円増加した。これにより有形固定資産減価償却率は前年度比で0.9ポイントの増加となり、依然として類似団体平均を大きく上回り推移している。予算見直しにより捻出した財源による公共施設等の長寿命化を図っていくが、現有施設のすべてについてこれを実施していくことは困難と考えられるため、引き続き仙北市公共施設等総合管理計画等に基づく除却や統廃合を推進する。
2.資産と負債の比率
廃棄物処理施設の移管に伴い固定資産が大きく減少したことに加え、大規模建設事業の実施に当たり地方債発行収入が大きく増加したため、純資産比率は低下、将来世代負担比率は増加となった。純資産比率については減少基調にあり、類似団体平均を大きく下回っている。地方債に依存した建設事業の実施と財政調整基金等基金残高の減少が主な要因と考えられる。一方で将来世代負担比率については増加基調にあり、庁舎整備事業等大規模建設事業の実施にあたって地方債発行収入が増加したことが急増の要因である。地方債残高については令和2年度末をピークと見込んでいることに加え、投資的経費についても減少が見込まれるところであり、予算見直しにより捻出した財源により長寿命化改良等建設事業を実施するとともに、基金の取崩しに依存した財政構造から脱却し一定の基金残高を確保することで比率の改善を図る。
3.行政コストの状況
災害復旧事業の終了に伴う臨時損失の減等はあったものの、廃棄物処理施設の移管に伴う使用料収益の減少やふるさと納税関連経費の増加等により純行政コストが再び増加に転じたため、住民一人当たり行政コストも微増しており、類似団体平均と同様の推移となった。事務事業の抜本的見直しも踏まえた歳出削減に引き続き取り組むとともに、今後は使用料・手数料の改定による増収も合わせて検討し、純行政コストの削減を図っていく。
4.負債の状況
人口の緩やかな減少に加えて大規模建設事業の実施に伴う地方債発行の増加により住民一人当たり負債額は毎年度増加している。また建設事業の財源を地方債に依存していることから、基礎的財政収支の赤字幅も拡大傾向にある。地方債残高は令和2年度末をピークと見込んでおり、住民一人当たり負債額は引き続き増加が見込まれる。一方で投資活動収支は、大規模建設事業の終了に伴う公共施設等整備費支出の減少が想定されることから令和2年度以降は赤字幅の縮小を見込んでいる。大規模建設事業は令和2年度をもって一通り終了する見込みであることから、今後は地方債の新規発行の抑制と建設事業の事業量精査による規模縮小を合わせて行い、地方債残高の減少を図っていく。
5.受益者負担の状況
退職手当引当金戻入益の皆減に加え、廃棄物処理施設移管に伴う当該施設使用料の減もあり、経常収益は前年度から大き減少した。経常費用についてはふるさと納税寄附金の増収に伴う関連業務委託費の増等により再び増加に転じており、受益者負担比率は前年度より減少した。比率の推移は概ね類似団体平均と同様の動きとなっているが、今年度は減少幅が大きく平成30年度まで上回っていた類似団体平均を下回る結果となった。比率の改善には経常費用の削減は不可欠と考える。事務事業の見直しや政策経費の精査により適正な受益者負担の実現を図っていく。
類似団体【Ⅰ-1】
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