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人口減少、特に全国平均を上回る高齢化率(平成29年1月末:35.2%)により生産年齢人口が減少していることなどから、税収が伸び悩んでおり、財政力指数については類似団体平均を下回っている。これまでの「美馬市行財政システム改革基本方針」での成果等を踏まえ、今後の人口減少や地方交付税の合併特例加算の終了を見据えた「美馬市行財政改革指針」及び「美馬市行財政改革指針実施計画」を平成27年度に策定し、引き続き歳出の削減と歳入の確保に努める。
人件費や一部事務組合負担金、特別会計繰出金の減といった要因(分子減)はあるものの、市税や地方消費税交付金、及び普通交付税の減といった要因(分母減)の影響が上回ったため、前年度から数値は悪化した。類似団体も全国的に悪化する傾向となっているが、本市の増減幅が平均値よりも大きい。加えて、今後も普通交付税の合併算定替え加算が逓減されることを踏まえ、引き続き経常経費削減に努めていく必要がある。
退職と採用の職員入替えにより人件費については減少したが、地籍調査事業に係る測量等委託料や、固定資産評価替資料作成委託料をはじめとする物件費の増加により、前年度から増加している。今後は、老朽化した公共施設の維持管理経費(維持補修費)や解体撤去費(物件費)が増加することが予想されることから、公共施設の再編整備を通じた適正な管理により、歳出の削減に努める。
平成24年度については国家公務員の臨時給与削減に伴い数値が大幅に増加している。なお、平成25年7月からは国の要請に基づく職員給与等削減を実施したことにより減少し、平成26年度は削減措置が終了したため、ラスパイレス指数は100.0となった。なお、平成28年度については、人事異動による職員構成の変化や、給与制度の総合的見直し及び給与構造の見直しにおける相違などにより増加し、指数は100.2となった。
平成27年4月現在と平成28年4月現在の職員数を比較すると、4人減少したものの、人口減少の割合がそれを上回ったため、数値は悪化している。なお、平成29年4月現在の職員数は430人で、平成17年度から127人(22.8%)の削減となっている。
穴吹庁舎増築・改修事業債の元利償還額が増加したことなどによる公債費の増のため、前年度から悪化している。穴吹庁舎増築・改修事業債の元利償還は、平成30年度まで続き、平成28年度をピークとして平成27年度から平成29年度の3年間まで5億円/年を超える償還を行うため、実質公債費比率は平成30年度までは毎年悪化すると見込んでいる。今後も、引き続き市債発行額の抑制を通じて、将来の公債費負担軽減に努めていく。
循環型社会形成推進負担事業債や美馬地区統合小学校建設事業債の発行により、地方債残高が増加したことや、減債基金の取崩し等により充当可能基金が減少したこと(分子増)などの要因により、前年度から悪化している。今後、予定されている大型事業として穴吹地区認定こども園建設事業があるが、その他事業における市債発行限度額の設定による地方債残高の増加抑制などを通して将来負担額の減少に努める。
平成17年3月の合併以降、退職者補充を抑制し、人件費の削減に努めている。平成25年7月から実施した国の要請に基づく職員給与等削減により、平成25年度には大きく改善したものの、削減措置が終了した平成26年度には前年度から若干悪化した。平成27年度以降、退職と採用の職員入替えにより、人件費は減少傾向となっている。(平成28年度は経常収支比率の分母である普通交付税なども減少しており、前年度から増減はない。)
固定資産評価替えに向けた基礎資料作成業務委託料や、消防指令センター保守委託料が増加したことなどにより、前年度から数値は悪化した。今後、地域交流センター等新たに整備した施設の維持管理経費(委託料など)の増加も予想されることから、引き続き経費の削減に努めていく。
昨年度と比較すると、扶助費のうち経常一般財源額(分子)はほぼ同額であるが、市税や普通交付税(分母)が減少していることにより、数値は若干悪化している。なお、扶助費の大部分を占める生活保護扶助費や障害福祉サービス費は年々増加傾向にあることから、引き続き適正な執行に努める。
その他のうち大部分を占める繰出金(分子)について、昨年度から若干増加したこと、また市税や普通交付税(分母)が減少したこともあり、数値は前年度から0.9ポイント悪化している。繰出金については、今後も他会計の状況を考慮しながら適性な支出により改善に努める。
補助費等のうち一部事務組合に対するものが大半を占めている。前年度から0.7ポイント改善しているが、主な要因としては、美馬環境整備組合への負担金のうち施設修繕計画に基づく負担金が減少したことが挙げられる。今後も団体補助金の見直しなど、適正な執行に努める。
穴吹庁舎増築・改修事業債の元金償還額の増加により、前年度から2.6ポイント悪化することとなった。なお、穴吹庁舎増築・改修事業債については、平成28年度をピークに平成30年度まで元金償還が続くことから、予算編成時の市債発行額の設定を通じ、公債費の抑制に努めていく。
類似団体平均を下回り、前年度より差が広がっているものの、本市の数値としては前年度よりも1.0ポイント悪化している。全体的に各費目の数値(分子)が減少しているものの、市税や普通交付税(分母)も減少している。今後、普通交付税の逓減により、分母の増加が大きくは見込めないため、今後も一層、行財政改革の推進を図り、歳出の削減を通じて財政健全化に努めていく。
将来負担比率、実質公債費比率ともに基準財政需要額に算入される公債費の増加や、一部事務組合が起こした地方債に充てる負担金について減少したことなどにより、数値は改善傾向にある。しかしながら、穴吹庁舎増築・改修事業債の償還期間を短期間(通常20年のところを4年)としているため、平成27年度から平成29年度の3年間は公債費が高い水準で推移している。このことにより、実質公債費比率については平成27年度は前年度から0.3ポイント悪化となり、今後も平成30年度までは毎年悪化することが予想されることから、今後の起債発行額を抑えていく必要がある。
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