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2015年度
2014年度
2013年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
当市は全国平均(令和3年10月1日現在28.9%)を上回る高齢化率(同39.7%)に加え、高齢者を支え所得を稼ぎ消費する納税世代の減少、中核産業が乏しい等により財政基盤が弱く、類似団体平均をかなり下回っている。このような状況の中、基幹税である固定資産税の安定的な確保のため、既存企業の省力化のための設備投資や、新たな水力発電施設等の整備を促したり、市役所業務の外部委託、RPA化等を積極的に推進し人件費を見直す等、令和2年に策定した「飛騨市総合政策指針」に沿った行政の効率化に努めることにより財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
令和3年度は指標の分母となる経常一般財源(歳入)において新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金により地方税の減収が抑えられたことなどから、前年比3.1億円増加したこと、また、分子となる経常経費充当一般財源(歳出)では、公債費や繰出金の減により全体で1.2億円減少したこともあり、経常収支比率は前年度より3.5ポイント好転し、90.5%という結果となった。令和8年度に向けて公債費は減少していく見込みのため経常収支比率も好転していくと見込んでいるが、人件費や物件費の上昇などの懸念事項はあるため、引き続き経費削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
当市は市町村合併により広大な面積を有し、広範囲を網羅した行政運営のため、行政関係で3つの振興事務所(支所)、消防関係で2つの支所を抱える一方、少子高齢化や労働者人口の流出などによる人口減が進み、人口1人あたりの人件費・物件費等が類似団体の平均よりも高い水準となる傾向にある。令和3年度は新型コロナウイルスワクチン接種にかかる委託料増や過去最高額となった除雪経費の影響からの維持補修費の増など、臨時的な増額が目立った。今後は民間でも実施可能な部分については委託化を進め、コストの低減を図っていく方針である。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体との比較では3.4ポイント低くなっているが、今後も進む人口減少と限られた財源の中で有効かつ充実した施策を推進していくためにも、人件費の縮減は不可欠である。今後も定員適正化計画に基づく定員管理を図るとともに、自治体規模に見合った適正な給与水準の維持に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定員適正化計画に基づき定員数の適正化を図っているところであるが、類似団体との比較では5.61人多い状況となっている。これは、当市が広域であることから、安心安全な生活確保という面からもある程度の地域ごとに支所及び消防機能の設置とそれに伴う職員配置が必要であり、現在以上の組織効率化が困難なためである。また、育児休業や病気休職等による急な欠員に対応すべく、職員数にある程度の余裕(バッファ)を持たせていることも要因のひとつである。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
合併特例期間中に行った大型投資事業に対する地方債償還が終了してきたことから、分子となる公債費が前年比1.3億円減となったこと、また分母では、普通交付税の基礎数値を決める費目の中で過疎地域等における割増係数といった再算定等により前年比1.5億円増したことなどから令和3年度は0.1ポイント好転した。今後も、普通交付税の段階的な縮減を見据えて、償還額が新規発行額を上回る「プライマリーバランスの黒字化」運営を前提に、地方債発行の際には交付税算入率の高い起債の選択に努めるなど、実質公債費比率低減に向けた取り組みを進める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和3年度は、平成21年度発行の合併特例債など活用して行った大型建設事業借入金の償還終了や新飛騨食肉センター建設事業にかかる地元負担割が完了したことなどから将来負担額が減少。また、充当可能基金ではふるさと創生事業基金が好調なことと、各種基金の積み増しを行ったことなどから前年比5.3億円の増となった。これらのことから充当可能財源等が将来負担額を上回り、将来負担比率は「―」表示となった。今後も、プライマリーバランスの黒字化維持を前提に、新たに起債を発行する際には交付税措置の有利な起債を選択するとともに、基金の積み増しも行っていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
令和3年度は人件費において1,600万円弱減少したが、合わせて充当できる特定財源も2,000万円弱減少する形となり、経常充当一財は微増する結果となった。しかし、普通交付税等の全体経常一般財源が増したことにより比率は前年比0.6ポイント下回る結果となった。今後は職員の定年引上げもあることなどから、大幅な人件費削減は見込めないが、市役所業務の外部委託、RPA化等を積極的に推進し自治体規模に見合った職員数を維持に努めつつ、人件費増大を防ぐ。
物件費
物件費の分析欄
物件費では、全体的に経常的支出を抑えることはできたが、国県補助金の減が影響し、結果充当一財は増える形となった。しかし、普通交付税等の全体経常一般財源が増したことにより比率は前年比0.4ポイント好転した。今後、人件費の削減に伴う民間事業者委託(物件費)への移行など、物件費の上昇は否めない。両者を合わせた経常収支比率の低下を図るためには、事務事業の見直しや効率化、指定管理施設の経営改善指導を進めるなど今後もコスト削減等、経常経費の削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
当市の扶助費は、類似団体の平均を下回る形で推移している。児童数の減少により、児童手当など子どもにかかる扶助費が減少傾向にある一方で、令和3年度は、生活保護被措置者の高額入院等が相次ぎ医療扶助費の増が目立った。今後も、財政の圧迫に繋がらないように、資格審査等の適正化や市独自の手当等の見直しを図っていく。
その他
その他の分析欄
令和3年度は維持補修費が除雪費用の影響から前年比0.6億円増となったが、特別会計等への繰出金において、医療・介護分野でコロナ禍の影響によるサービス利用控えから後期高齢者医療特別会計以外は減少、下水道分野に対する繰出金も減となったことから前年比0.4ポイント好転した。しかしながら、今後、保険医療給付費の増加傾向、下水道事業法的化に伴う赤字補填等支出増が見込まれる。一定の繰出基準を定め計画的な繰出とすることで補填圧縮に繋げていくように努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等については、高齢者向けの健康増進補助金の増、給食センター業務の一部を外部委託したことからのセンター運営負担金の増などから、補助費全体として0.2億円の増となり合わせて充当一財も増する形となったが、他の費用と同様に普通交付税等の全体経常一般財源が増加したことにより比率は前年比0.1ポイント下回る結果となった。補助制度創設の際には、その事業の目的に適切な補助率、補助上限額、補助対象者であるかなどを事業課を十分に協議し、必要性の低い補助金は見直しや廃止を行うよう努めていく。
公債費
公債費の分析欄
合併特例期間中に進めてきた大型投資事業に対する地方債償還が順次償終了してきたことから公債費が前年比1.3億円と大幅減となったこと、加えて普通交付税等の全体経常一般財源が増加したことにより比率は前年比1.7ポイント好転する結果となった。この公債費の減少は令和8年度まで続く見込みだが、類似団体平均と比べると以前高い比率となっている。今後も歳入に見合った歳出の中での事業化により、地方債発行を精査し公債費の減少に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
普通交付税等の経常一般財源が増加したことにより比率は前年比1.8ポイント好転したが、歳出全体では約3,000万円の増、充当一財も1,000万円強の増となっている。加速する人口減少に伴う散在集落への行政サービスの提供が、財政運営を圧迫する可能性があるため、更なる事務事業の効率化や公共施設の統廃合を進め、長期展望に立った持続可能な財政の構築に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
総務費について、令和3年度は市営ケーブルテレビの民間移行に係る負担金が1億9,470万円皆増したほか、私立大学設置応援基金などの新設をはじめ各種積立金が6億5,657万円、ふるさと納税返礼事業関連経費1億5,195万円の増加が要因としてあげられる。一方で、前年度実施した特別定額給付金給付事業が23億5,750万円の皆減であることに加え、庁舎非常用電源設備整備事業が完了したことにより1億844万円の皆減もあり、結果として住民一人当たり223,124円と前年比59,198円減となった。民生費については、前年度実施した多機能型障がい者支援施設整備が皆減となった一方で、子育て世帯臨時特別給付金3億380万円の皆増、住民税非課税世帯等臨時特別給付金1億7,170万円の皆増により、前年比13,407円の増となった。商工費では、前年度に経済活性化対策として実施した飛騨市がんばれプレミアム事業の負担金が2億387万円皆減となったことに加え、市内商工業者に対する各種補助金等決算がそれぞれ減少したことに伴い、前年比18,115千円の減となった。衛生費については新型コロナウイルス感染症ワクチン接種開始に伴い、予防接種委託費が1億3,509万円皆増したほか、PCR検査に係る費用の助成金が3,298万円、総合保健福祉センター空調設備更新工事が2,155万円増加したことなどから、前年比11,653円の増となった。当市は市町村合併により広大な面積を有し、広範囲を網羅した行政運営のため本庁舎のほか3つの振興事務所を構えて行政サービスを提供している。特に総務費は市営バス運行経費や防災諸費、地域振興経費などの市民サービスに直結する経費が計上されていることから住民一人当たりのコストは高止まりする傾向となる。今後も市民サービス水準を維持しつつ行政運営の効率化を図り健全な財政運営に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
歳出総額では、住民一人当たり約940万円となっている。主な構成項目である人件費は令和2年度からの会計年度任用職員制度導入により、当該職員に係る職員給や退職手当組合負担金の増から住民一人当たり13万円強と高止まりとなっている。また、物件費についても上昇傾向が収まらず、原因としては物件費の59.5%を占める委託料において指定管理料やバス運行委託、ごみ収集委託等経常的支出が年々増加してきていることがあげられる。普通建設事業費(新規整備)については多機能型障がい者支援施設整備事業などの大型ハード整備事業の終了から類似団体平均を下回っているものの、更新整備については道路橋梁整備をはじめ、衛生施設や学校・教育施設等、老朽化し再整備を必要とする市有施設が多く、依然として類似団体よりコストが膨らんでいる。公債費(借金)の住民一人当たりのコストは昨年度から微減するものの類似団体と比較して高い状況が続いているが、対して、積立金(貯金)は好調なふるさと納税に伴いふるさと創生事業基金への積み増しが可能になったこと等から、前年比31,057円増の97,918円と類似団体順位において高順位となっている。なお、公債費については過去に発行した市債の償還が順次満了していくため、今後は減少する見込みとなっている。今後もプライマリーバランスの黒字を維持し、将来負担の軽減を図る。広大な面積を有し、広範囲を網羅した行政運営が必要な当市は、必然的に住民一人当たりのコストの人件費・物件費等が類似団体の平均よりも高い水準となる。市内類似施設等の在り方や公共施設の統廃合に向けて地域住民と共に検討を進め、今後の費用抑制につなげていく必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄令和3年度は記録的大雪に伴う除雪経費が不足しその財源として財政調整基金を活用したため、財政調整基金残高が2.96ポイント、実質単年度収支数値は1.67ポイント悪化する結果となった。当市では財政調整基金の適正規模を60億?65億円としている。財政調整基金の元となる決算剰余金は年ごとの見積もりとの差により増減するが、突発的な事態が生じない限り、次年度において財政調整基金への積戻しを図り、今後も適正規模を維持すべく経費削減に取り組む。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄一般会計からの基準内外の繰出を行っているため、全ての会計において黒字であり、実質赤字比率はない。しかし、病院事業会計では診療収入の減少、下水道関係では公債費の大半を繰入金に依存している状況、国民健康保険や介護保険関係では高齢化の進展によるサービス利用者の増加など、不安要素を抱えた中での財政運営となっており、一般会計からの繰出を減らすことが求められる。今後、全会計とも事業収益や利用料収益の確保の他、経常経費の圧縮に努め、上下水道会計においては、水道施設の長寿命化を進めることにより将来の大規模修繕費の抑制を図り、持続可能な運営を目指す。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄元利償還金については合併後の大型投資事業に対する起債償還が大きく占めており、過去に発行した市債の償還終了に伴いその額は減少傾向にあり、令和3年度は前年比1億3,000万円の減となった。また、市債の償還終了などに伴い、算入公債費等の額も1億2,900万円の減となったが、元利償還金減額幅が前年より大きかったため実質公債費比率の分子の額は前年度と比較し1,400万円の減となっている。今後も、将来を見据えた計画的な事業実施や財政構造の健全化を図りながら、地方債の発行抑制や交付税措置の有利な起債の選択に努める。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄一般会計等に係る地方債の現在高は、借入額に対し償還額が上回ることにより減少し、公営企業債等の繰入見込額も徐々に減少しつつあることから、将来負担額の全体では前年度と比較し15.3億円の減となった。また、充当可能財源等については、基準財政需要額算入見込額が減少していることから充当可能財源等全体では前年度と比較し14.6億円の減となったが、前年度に続き将来負担額を充当可能財源が上回る結果となり、将来負担比率は算定されていない。今後も起債を発行する際には交付税措置の有利な起債を選択するとともに、基金の積み増しを行っていく方針であることから、比率は悪化しないと考えている。
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和3年度末の基金残高は、全体で約146億円となっており、前年度から約4.8億円の増加となっている。・これは、財政調整基金で約1.8億円、減債基金で約0.1億円が減少した一方で、好調なふるさと納税によりふるさと創生事業基金に約3.9億円の積み増しができたこと、また今後の大規模修繕を見据えて清掃施設整備事業基金に約1.7億円、公共施設管理基金に約1.4億円を改めて積み立てたこと等が主な要因としてある。(今後の方針)「財政調整基金」については将来の不測の事態に備えるため、引き続き必要額を確保していく。また、基金の使途を明確化したうえで、公共施設の老朽化対策など将来どうしても必要となる事業の財源を確保するため、今後も特定目的基金へ積み立てていく予定である。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)当初予算にて4億5千万円取り崩しの予算であったが、記録的な大雪に伴う除雪経費が不足しその財源として基金を活用したため、約8億円の取り崩しとなったが、決算余剰金や利子運用により約6億2,000万円の積戻しにより、1億7,700万円減という結果となった。(今後の方針)全国市長会等で被災された自治体の首長の話を伺った結果、災害発生後の初期対応には、被災者一人当たり40万円から50万円程度が必要になるとのことから、国からの支援や、募金、寄附等外部からの資金援助が見込めるとしても、1/2程度は手持ち資金で対応しなければならないと考え、25万円を当市の人口に掛け合わせた金額を適正額と考え60億から65億円を維持するようにしている。また、財源調整のために取り崩した場合でも、決算に余剰が生じた場合などは優先的に財政調整基金に積み戻すことで必要額を確保できるよう努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)利子相当額を積み立てた以外に、令和1に交付税算入のない起債借入を行ったことから令和2より発生する償還の財源として基金を活用。これにより前年比900万円の減となっている。(今後の方針)基本的に地方債発行の際には交付税算入率が高いものを借りる方針に加え、常にプライマリーバランス(借金する額と借金を返済する額の比較)が黒字となるように財政運営を図っている。平成23年以降令和元年度までは積立を行うだけで取り崩しは無かったが、不測の事態における公債費発生に備え適宜積立を行う。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)ふるさと創生事業基金:ふるさと創りのための施設整備、人材育成等の経費に充てるもの合併基金:合併後の市町村が地域住民の連帯強化又は合併関係市町村の区域における地域振興等の経費に充てるもの公共施設管理基金:市に設置する公共施設その他の工作物の計画的な保全及び撤去に要する経費に充てるもの福祉事業基金:福祉事業の経費に充てるもの(増減理由)ふるさと創生事業基金:ふるさと納税額が増加したことにより、取崩し額より積立額が多かったことによる増加合併基金:利子運用に伴う増加公共施設管理基金:基金の目的に沿って市庁舎電話交換機等設備更新事業や衛生施設修繕事業等に充当したことによる減少福祉事業基金:基金の目的に沿って障がい者グループホーム等整備事業等に充当したことによる減少(今後の方針)ふるさと創生事業基金:1月から12月までのふるさと納税を一旦基金へ積み立てたうえで、寄附の目的に応じた事業へ充当する合併基金:平成25年度まで合併後の地域振興のため合併特例債を活用して積立てを行った合併基金については、今後の積立予定はないが、今後地域振興に資する公共施設整備など、基金の目的に応じた事業へ充当する公共施設管理基金:衛生施設や学校・教育施設等、老朽化し再整備を必要とする市有施設が多く毎年度一定額を取り崩す必要があるため補正予算時において余裕が生じた場合には優先的に積戻し、一定の残高を維持する。福祉事業基金:令和3~4年度で建設する障がい者グループホーム整備に係る経費に充当する。今後も必要に応じて基金を積み立てていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
減価償却率は類似団体より若干高い数値となっているが、これは飛騨市立旭保育園(昭和50年建築)や飛騨市古川トレーニングセンター(昭和56年建築)等の減価償却率の高い施設を所有していることが要因の1つであり、今後は各施設の老朽化状態、これに要した投資額、施設使用料や使用状況を検討し、統廃合(除却)を見据えた公共施設マネジメントを進めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
後年度の元利償還金に対して普通交付税による補てん措置のある有利な地方債を選択するよう努めている一方、今後の大型ハード整備事業が複数控えていることから、毎年の借入額を市の真水負担を基軸とした財政計画に基づき、計画的に行うことで、今後の債務償還比率も引き続き注視していく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
基金等の充当可能財源により将来負担比率はマイナスとなり、数値化されていない。ただし、有形固定資産減価償却率は類似団体と比較し数値が高く上昇傾向にあるため、長寿命化を図る施設と解体する施設のすみ分けを明確にしたより具体的な公共施設管理計画の作成を行い、適正管理を進める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率について、合併特例債等の大型ハード整備事業の償還が順次終了してきたこと加え、償還額が新規発行額を上回る「プライマリーバランスの黒字化」運営に努めてきたことが要因で、令和3年単年度としては、0.8ポイントの減となり、3ヶ年平均では前年度より0.1ポイント減となった。今後も将来負担比率に影響が出ないよう、交付税算入率の高い起債メニューの活用や長期を見据えた計画的な財政運営に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
類似単体と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっているのが、道路、保育所である。当市では人口に対して市の面積が広大であり、集落も点在していることから、道路や橋梁、トンネルは多く整備されており、一人当たりの数値も突出する傾向となっている。道路舗装、斜面危険個所等については予防保全型の維持管理により優先順位を定めた整備を進めていくこととしている。保育所については今後、老朽化している宮川保育園の移設や神岡町の2園の保育所の複合化を検討しており、令和8年度には有形固定資産減価償却率の低下が見込めるところである。今後も子供を第一優先とした修繕を行い、適切な保育所運営を行っていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似単体と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっているのが、体育館・プール及び保育所である。体育館については、これまですべての学校で耐震改修を完了したところであるが、プールについても、老朽化が著しいことから、適時修繕を施しながら、更新を見据えた事業計画を検討しているところである。消防施設についても、維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、個別施設計画の中で、今後各消防署の大規模改修を検討しており、修繕計画を基軸とした修繕を実施していく。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
資産合計は一般会計等は970.9億円、前年度から23.7億円の減少(△2.4%)となった。資産の約9割を固定資産が占める中で、特に金額変動の大きいものはインフラ資産と事業用資産であり、インフラ資産では道路や橋梁の新設改良により4.5億円の資産が増加した一方、減価償却により総額21.8億円の資産減少となった。事業用資産においては、神岡小学校大規模改修による資産増加があった一方、減価償却により総額14.6億円の資産減少となった。負債においては、一般会計等では163.8億円、前年度から13.7億円の減少(△7.7%)となった。この要因としては負債全体の8割を占める地方債の総額が、前年度よりも15.3億円減少し、132.9億円となったことによるものである。今後も財政計画に基づき新たな地方債の発行は抑制し負債の増加を抑える等、引き続き財務諸表を意識した財政運営に努めていく。
2.行政コストの状況
純行政コストは、一般会計等では190.6億円となり、前年度から14.9億円の減少(△7.3%)となった。経常費用の総額は、一般会計等で196.5億円で、前年度から13.4億円の減(△6.4%)となっており、これは前年度から重層的な新型コロナウイルス対策関連の縮小に加えて、特別定額給付金事業の皆減の影響によるものである。性質別では「物件費等」が96.6億円と最も多く、次いで「移転費用」が64.9億円となっており、これらを合わせると経常費用全体の8割を占めている。経常収益は6.4億円となり、前年度0.1億円(△1.1%)の微減であった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源180.2億円が、純行政コスト190.6億円を下回っており、本年度差額は△10.4億円となっている。また、本年度差額に資産評価差額・無償所管換等を加味した本年度純資産変動額は△10.0億円となった。赤字分を賄うため、純資産残高は令和3年度も継続して減少しており、税収等の財源に対し純行政コストが賄えていない状況が続いている。今後も大きな収益増は見込めない一方で、物件費や移転費用に加え、人件費も増加傾向であることから、今後の事業展開を見据えた財源確保を積極的に行うなど、より堅実な財政運営に努めていく。
4.資金収支の状況
一般会計等の令和3年度業務活動収支は32.3億円で、前年度よりも2.9億円増加している。業務支出の合計は152.4億円で、主な経費としては人件費支出が32.0億円(21.0%)、物件費等支出が54.6億円(35.8%)、補助金等支出が26.5億円(17.4%)、社会保障給付支出が19.2億円(12.6%)、他会計への繰出支出が18.7億円(12.3%)となっている。他会計への繰出支出については前年度から0.2億円増となっており、依然として介護保険や下水道事業などの特別会計や病院事業会計への負担金などが増加していることが要因と考えられる。業務収入は185.1億円で、大半が税収等で145.8億円(78.7%)であった。投資活動収支は△11.5億円で、前年度よりもマイナス幅は減少している。投資活動支出では、公共施設等整備への支出や、清掃基金、社会基盤維持基金等への積み立てを行ったものの、大型ハード整備事業の完了により整備費用が減少したことから、前年度比で0.8億円の減となった。財務活動収支は、市債元金償還金等の支出が27.2億円、市債借入の収入が11.5億円で、地方債残高は15.3億円減少した。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体を大きく上回っている。これは、広大な面積の行政サービスを提供するため、市役所機能をもつ各地域の振興事務所、消防庁舎、小中学校、図書館など施設数が多く、耐震補強などの投資を積極的に行ってきた結果となっている。有形固定資産減価償却率については、類似団体とほぼ同程度となっており、前年度より1.4ポイント上昇している。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設についての点検や診断、計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努めていく。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、過去5年に渡り類似団体平均を上回る比率となっており、前年度と比較すると0.9ポイント上昇している。将来世代負担比率は、合併特例債を発行して行った双葉保育園整備事業や古川小学校建設事業等の償還が終了したことから、地方債残高が減少し1.1ポイント好転している。類似団体と比較すると問題ないと考えられるが、今後も現世代と将来世代とのバランスにも配慮した財政運営が必要と考える。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、前年度と比較すると4.8万円減少している。この減少は、主に特別定額給付金やプレミアム商品券の発行など、新型コロナウイルス感染症に関連した費用の縮小によるものである。例年類似団体よりも数値が高いのは、市町村合併により広大な面積を有し、広範囲を網羅した行政運営が必要となることから、住民一人当たりのコストの人件費・物件費等が高い水準となることが要因である。行政コストのスリム化に向けて検証と検討を繰り返し行うことで長期的展望に立った持続可能な財政の構築に努める。
4.負債の状況
負債合計は前年度より13.7億円減少しており、住民一人当たりの負債額は前年比4.5万円の減となった。例年類似団体平均を上回っているが、大型投資事業の償還が本格化しているとともに、過去に発行した市債の償還が順次終了していくことから、市債償還は今後も右肩下がりの見込みとなっており、住民負担は減少していくものと考えている。基礎的財政収支は、主に大型ハード整備事業の完了に伴う整備費用の減少により、投資活動収支の赤字分を業務活動収支の黒字分が上回ったことから、26.1億円のプラスとなっている。今後も引き続きプライマリーバランスを意識した財政運営を継続していく。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、新型コロナウイルス感染症関連事業などの経常費用が減少したことにより、昨年度から0.2%の好転となったが、依然として類似団体の数値を下回る結果となっている。今後、使用料・手数料など行政サービスに係る受益者負担の金額の見直しを行い、経常的な収益確保に努める。
類似団体【Ⅰ-2】
木古内町
乙部町
奥尻町
寿都町
黒松内町
泊村
神恵内村
上砂川町
上川町
占冠村
音威子府村
中頓別町
大船渡市
釜石市
白石市
小坂町
上小阿仁村
藤里町
井川町
寒河江市
長井市
本宮市
檜枝岐村
北塩原村
三島町
金山町
楢葉町
大熊町
下妻市
高萩市
北茨城市
潮来市
矢板市
さくら市
那須烏山市
富岡市
みどり市
神流町
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