三重県 >>> いなべ市
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財政力指数は、０．０４ポイント減の０．７９となりました。令和４年度の基準財政収入額が市町村民税（法人税割）や固定資産税（償却資産）の減などにより３億１千万円減、基準財政需要額が臨時財政対策債振替相当額の減などにより３億１千万円増となったためです。
経常収支比率は、１．０ポイント減の８９．６％となりました。指標の分子となる経常経費充当一般財源が、物価高騰による電気使用料など物件費の増、観光施設整備事業、消防施設整備事業のために借り入れた地方債の元金償還開始による公債費の増などにより１億７千万円増となり、指標の分母となる経常一般財源は市税や地方交付税の増などにより３億２千万円増となったため、経常収支比率が減少しました。
人口１人当たり人件費・物件費等は、１１，４８６円増の１７８，２４６円となりました。これは、笠間保育園再建事業などの物件費が増加したためです。前年度と比べると数値は悪化しましたが時限的な増加要因であり、また、類似団体平均の数値や推移よりも抑えることができました。今後も、公共施設等総合管理計画に基づく公共施設の統廃合や再配置、ワークライフバランスよる時間外勤務の削減を行い、物件費を抑制します。
ラスパイレス指数は０．２ポイント減の１００．９となりました。類似団体平均を上回っているのは、三重県の人事委員会による勧告を給与水準としているためです。今後は、時間外勤務の削減に取り組み、給与制度の適正化を行うことで、人件費を抑制していきます。
人口千人当たり職員数は０．１６人減の７．０３人となりました。定員適正化計画に基づき適正な職員採用を行ってきたことなどから、類似団体平均以下を維持しています。今後も適正な職員採用、再任用職員及び会計年度任用職員の活用により、現状の職員数を維持しながら、人件費を抑制していきます。
実質公債比率は、単年度としては１．６ポイント増の１０．２％、３か年平均では０．９ポイント増の９．０％となりました。観光施設整備や消防防災施設整備のために借り入れた市債の償還が始まり、元利償還金の額が１億２千万円増となったためです。庁舎建設事業などのために借り入れた市債の償還により、令和１０年度までは公債費が高い状態が続くと考えられます。市債の借入において、公債費の平準化を図った償還期間を設定し、健全な財政運営を維持していきます。
将来負担比率は、１．４ポイント増の２．３％となりました。地方債の償還により、地方債現在高や公営企業債等繰入見込額が減少し、将来負担額が１４億６千万円減となりましたが、充当可能財源等は、基準財政需要額算入見込額の減などにより、１６億３千万円減となりました。類似団体平均以下を維持しており、指標が良好に推移しています。今後も将来の財政状況を見通し、基金残高や地方債残高の推移に留意しながら、現役世代負担と将来世代負担のバランスを考え、健全な財政運営を行います。入力
人件費の経常収支比率は、１．１ポイント減の２１．５％となり、類似団体に比べ２．７ポイント少なくなっています。人件費の経常的経費は一般職給料の減などにより７千万円減（－２．０％）となり、経常経費充当一般財源は受託事業収入の皆増などにより９千万円減（－２．７％）となりました。適正な職員配置により時間外勤務の削減を進め、人件費を抑制していきます。
物件費の経常収支比率は、１．５ポイント増の１９．５％となり、類似団体に比べ５ポイント多くなっています。物件費の経常的経費は物価高騰による電気使用料の増などにより４億６千万円増（＋１５．４％）となり、経常経費充当一般財源は繰入金の増などにより２億８千万円増（＋１０．８％）となりました。公共施設等総合管理計画に基づき統廃合や再配置を行い、物件費を抑制していきます。
扶助費の経常収支比率は、０．３ポイント減の６．０％となり、類似団体に比べ１．９ポイント少なくなっています。扶助費の経常的経費は障害者介護・訓練等給付費の増などにより３千万円増（＋１．１％）となり、経常経費充当一般財源は国庫補助金の増などにより２千万円減（－２．０％）となりました。今後も少子高齢化や障がい福祉サービス需要により扶助費の増加が見込まれます。特定財源の確保に努めることで経常収支比率の上昇を抑制します。
その他の経常収支比率は、０．７ポイント減の９．９％となり、類似団体に比べ２．９ポイント少なくなっています。その他の経常的経費は雪害対策事業の除雪経費、介護保険特会への繰出金の減などにより７千万円減（－３．９％）となり、経常経費充当一般財源は都道府県支出金の増などにより８千万円減（－５．５％）となりました。
補助費等の経常収支比率は、０．８ポイント減の１１．９％となり、類似団体に比べ２．３ポイント少なくなっています。補助費等の経常的経費は私立保育園運営支援事業に係る補助金の減などにより８千万円減（－２．５％）となり、経常経費充当一般財源は８千万円減（－４．４％）となりました。市単独補助金を見直すなどの行政改革を進め、経費を縮減していきます。
公債費の経常収支比率は、０．４ポイント増の２０．８％となり、類似団体に比べ３．８ポイント多くなっています。公債費の経常的経費は１億２千万円増（＋４．２％）となり、経常経費充当一般財源は１億２千万円増（＋４．１％）となりました。平成３０年度に借り入れた臨時財政対策債、令和２年度に借り入れた地域活性化事業債などの元金償還開始によるものです。公債費が上昇していることから、市債借入において、公債費の平準化を図った償還期間を設定します。
公債費以外の経常収支比率は、１．４ポイント減の６８．８％となり、類似団体に比べ４．８ポイント少なくなっています。当市の経常収支比率は、年度によって増減が大きい法人市民税や地方交付税などの経常一般財源の影響を受けやすいため、経常収支比率が大きく上下することがあります。安定した経常一般財源の確保に努めるとともに、数値の動向を注視していきます。
（増減理由）基金全体の残高は２億１千万円の減となりました。財源不足を補うための取り崩しや決算剰余金や事業費精査による剰余金を積み立てたことにより財政調整基金が１億４千万円の増、地方債の元利償還金に充てるための取り崩しや元利償還金の増加に備えるために積み立てたことにより市債管理基金が１億７千万円の減、庁舎建設事業の地方債の元利償還金に充てるために取り崩したことにより庁舎建設基金が２億５千万円の減、ふるさと納税でいただいた寄附金を積み立てたことによりふるさと応援基金が８千万円の増などとなったためです。（今後の方針）今後数年間にわたって、合併関連事業などで借り入れた地方債の償還が続くことによる財源不足が見込まれることから、基金積立額より基金取崩額が大きくなることが予想されます。また、今後更新が必要な公共施設が増えてくると予想されることから、地域振興基金、地域福祉基金などの特定目的基金を活用し財源確保に努めるとともに、今後も事務事業の統廃合や見直しなど行政改革を推進することで、健全な行財政運営を行います。
（増減理由）前年度決算剰余金の法定積み立て及び財源調整を行い、８億７千万円を積み立てました。また、財源不足を補うため、７億３千万円を取り崩しました。（今後の方針）税収や地方交付税など歳入の不確定要素に対応するためには財政調整基金を確保しておく必要があります。今後も事務事業の統廃合や見直しなど行政改革を推進することで、健全な行財政運営を行います。
（増減理由）地方債の元利償還金に充てるため、８億５千万円を取り崩しました。また、地方債の将来負担軽減のため、６億８千万円積み立てました。（今後の方針）庁舎建設事業にかかる地方債の償還により、基金積立額より基金取崩額が大きくなることが予想されます。令和１０年度までは公債費が３０億円を超える見込みであるため、市債管理基金を活用し公債費負担の平準化を図ります。
（基金の使途）地域振興基金：地域振興及び市民の一体感の醸成を図る事業庁舎建設基金：いなべ市庁舎、公共施設等の建設事業地域福祉基金：高齢者等の保健福祉の増進を図る事業ふるさと応援基金：寄附者の思いを実現するための事業あじさいクリーンセンター管理基金：いなべ市あじさいクリーンセンターごみ処理施設の管理事業（増減理由）地域振興基金：前年度と同様（利子積立のみ）庁舎建設基金：庁舎建設事業のために発行した地方債の元利償還金に充当するため２億５千万円取り崩しふるさと応援基金：ふるさと納税寄附金を８千万円積み立てあじさいクリーンセンター管理基金：前年度と同様（利子積立のみ）（今後の方針）地域振興基金：事業財源として活用庁舎建設基金：庁舎建設に係る元利償還金財源及び庁舎維持管理事業財源として活用地域福祉基金：事業財源として活用（福祉施設整備事業等）ふるさと応援基金：事業財源として活用（魅力あるまづくり事業）あじさいクリーンセンター管理基金：事業財源として活用（ごみ処理施設大規模改修等）
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値より低い水準にありますが、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成２８年度に策定したいなべ市公共施設等総合管理計画に基づき、今後１０年間の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組みます。
債務償還比率は、昨年度から５９．３ポイント減少し、類似団体平均値より低い水準となりました。しばらくは地方債の償還額が地方債発行額を上回る状況が続くため、将来負担額は減少していきますが、地方債の償還額を上回らないように、新規に発行する地方債を慎重に検討していきます。
将来負担比率は、平成29年度までは充当可能財源額が将来負担額を上回っているため算定外でした。令和3年度は昨年度に比べて10.5ポイント減の0.9となりました。水道事業及び下水道事業において元利償還が進んだことにより将来負担額が減となったためです。有形固定資産減価償却率は、類似団体より低い水準になっており、また前年度から1.8ポイント増の54.7％となりました。今後は、将来負担比率の上昇に留意しながら、公共施設等の老朽化に伴う更新需要等に対応していく必要があります。
実質公債費比率は、類似団体より低い水準になっておりますが、前年度から0.1ポイント増の8.1％となりました。平成30年度までに実施した合併特例債を活用した建設事業により、今後数年間は公債費が高い状態が続く見込みのため、実質公債費比率の上昇に留意する必要があります。
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