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少子高齢化の進展、また市内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く類似団体平均を下回っている。今後も行政評価による事業の見直しを行い支出の削減を図ると供に、ふるさと納税の推進や市有財産の利活用による財源の確保を図る。また、新たに策定した第6次長期振興計画に沿った形で施策の重点化・効率化に努め、活気あるまちづくりを展開しつつ財政の健全化を図る。
対前年度比2.9%の増となった要因として、近隣自治体で構成している一部事務組合で建設した一般廃棄物処理施設に伴う公債費相当の負担金や産婦人科医院組合への負担金、生活保護費に係る国庫支出金返還金、地域公共交通に係る補助金等によるものが挙げられる。今後は行政評価を活用し、事業のスクラップアンドビルドを推進し、経常経費の圧縮と市有財産の活用によって歳入の確保を図る。
人件費・物件費等決算額の人口1人当たり金額が類似団体を下回った主な要因は、物件費の占める割合が類似団体よりも下回っていることが主な要因と考えられる。今後更なるイン・アウトソーシングや再任用制度の活用により人件費の抑制を図るが、逆に物件費の増大が懸念されるので、行政評価を活かし事務事業の重点化・効率化に努める。
ラスパイレス指数においては、類似団体平均値を0.3上回っているが、昨年と比較してその差は、縮まっている。平成24年度は、国家公務員給与を時限的に減少したことにより、100以上になったが、引き続き100を上回らないよう努める。
指数の上昇は、人口減少も大きな要因と考えられるが、これまでも定員管理適正化計画に基づき人員の削減を行ってきているが、急激な職員数の減少により住民サービスの低下も危惧されることから、イン・アウトソーシングや再任用制度を活用したうえで、今後も退職者と採用者のバランスを図っていく。
行財政改革により、新規の地方債発行の抑制や任意の繰上償還などに努めたことで、昨年に引き続き類似団平均値を下回っている。しかし、今後は汚泥再生処理センターや防災拠点施設中央公民館などの整備や改修に係る地方債の償還により、負担が増えることも見込まれることから、特別な大規模普通建設事業以外については、年度における元金償還額を上回らない地方債発行を行い、平準化を図る。
将来負担比率は、類似団体平均値を3.4%上回っているが、これまで地方債の繰上償還や新規の発行を抑制、定員管理計画に基づく職員配置などにより経年変化で大きな改善が見られた。併せて基金積立による効果も大きいと考える。しかし、今後、公共施設の老朽化による大規模修繕や防災行政無線のデジタル化事業など地方債残高が増大してくると予想される。公共施設等管理計画に基づき、新規の地方債発行の平準化を図り、将来負担比率の悪化を抑制したい。
人件費は、24.4%と類似団体平均値に比して0.3%高い水準となっている。昨年と比べて0.5%の増となっており、主な要因は、対前年度比で職員数が7名増になったことや、市長選挙を2度行ったことに因る報酬等の増である。今後も、事務事業等の外部委託や再任用制度等を活用し、人件費の抑制に努める。
物件費が類似団体平均値に比して2.7%下回っている主な要因は、公社を設立し、アウトソーシングを行っており、補助金として支出しているためである。本市においても、今後更なるイン・アウトソーシング及び再任用制度等の活用により人件費の抑制は図られると思われるが、逆に物件費の増大が懸念されるので、行政評価を活かし事務事業の重点化・効率化に努める。
扶助費は、類似団体平均値に比して、1.8%上回っており、中でも少子高齢化による社会保障関連経費の伸びも要因として挙げられる。他にも教育・保育給付費や生活保護費の増といった点も要因である。今後も資格審査等の適正化をはかり、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他は、類似団体平均値を1.5%下回っている。しかし、その他に含まれる繰出金、特に国民健康保険特別会計の財政状況の悪化に伴い、赤字補てん的な繰出金が年々多額になっており、今後の上昇要因として挙げられる。税収を主な財源とする普通会計を圧迫することがないよう、国民健康保険税の適正な賦課徴収に努めると共に、医療費を抑制すべく、集団検診の受診率を向上させるなど、健康増進を図る。
補助費等は、類似団体平均値と比較して6.8%上回ったが、その主な要因として近隣自治体で構成している一部事務組合が一般廃棄物処理施設を建設したことに伴う負担金,産婦人科医院組合への負担金、生活保護費に係る国庫支出金返還金、地域公共交通に係る補助金などが主な要因である。今後は第5次行政改革大綱に基づき、補助金及び負担金の見直しを行い、廃止・統合を含めて1つ1つ検討し、抑制を図る。
新規の地方債発行の抑制や任意の繰上償還により、経年変化では、公債費の比率は、改善傾向にあり、類似団体平均値は、1%下回っている。しかしながら、平成26年度から平成27年度にかけて行った大型の普通建設事業による元金償還が開始し、公債費が今後増大すると見込まれる。また、防災行政無線デジタル化事業などの大型普通建設事業も控えている。今後、元金償還額を上回る地方債の発行を抑制していく。
公債費以外は、類似団体平均値を4.7%上回った。補助費等においては、一部事務組合への負担金や生活保護費の国庫支出金返還金等の増が要因となっている。また、扶助費においては、教育・保育給付費や生活保護費の増に主な要因があると考える。類似団体平均値を上回った分野においては、義務的な経費が多くみられるが、重点的に抑制し、財政の健全化につとめる。
実質公債費費比率は、類似団体平均値と比較して低い水準にあり、年々良化している。将来負担比率は、年々良化しているが、類似団体平均値と比較して6.3%高い状態である。平成26から27年度にかけて行った汚泥再生処理センター整備に際し、合計で10億円の地方債を発行し、元金償還は平成31年度から始まり、実質公債費比率が上昇していくことが考えられるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
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