公共下水道 漁業集落排水施設 簡易水道事業(法適用) 壱岐市民病院 簡易水道事業(法適用) かたばる病院
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長引く不況により本市の基幹産業である農業、漁業、観光業の低迷が続いており、また、少子高齢化、若者の流出に伴う就業人口の減少等により、自主財源としての税収入を多く見込めず、歳入の過半を地方交付税等の依存財源に頼った財政基盤となっており、財政力指数は類似団体平均を下回っている。今後、緊急に必要な事業の峻別により投資的経費を抑制し、歳出の徹底的な見直しを行うとともに、新たな自主財源の発掘による歳入確保に努めていく。
人件費等の増により前年度比3.2%上昇したが、計画的な繰上償還の実施による公債費の減等により、類似団体平均を下回っている。平成26年度から始まった普通交付税合併算定替措置の段階的縮減により算定分母となる経常一般財源が減少したことから数値が上昇している。今後、同縮減幅の増大に伴い、経常一般財源の歳入見込みは厳しさを増していくことから、徹底した事務事業等の見直しを進め、経常的経費の歳出抑制に努めていく。
合併前の旧4町がそれぞれ有し、現在も残っている複数の類似施設の管理運営を行っていることが類似団体平均を上回っている要因に挙げられる。また算定分母となる人口についても急激な減少が続いている。今後、公共施設等総合管理計画に基づく施設の統廃合、集約化を行うとともに、指定管理者制度等の活用による施設管理コストの削減に努めていく。
本市の厳しい財政状況を鑑み、職員給料の特例減額措置(5%カット)を平成20年度から平成25年度にかけて実施した。また、平成25年度以降も級別標準職務表の見直しにより、一定の昇給抑制が図られている。
年々人口が減少することにより、人口千人当たり職員数は増加していく。さらに、平成32年度の大量退職を見越して、平成29~31年度にかけて退職分の補充に加え、前倒しでの新規職員採用を行うことで一時的に職員数が増加している。
3ヵ年平均により前年度と同値となっているが、単年度でみると平成29年度から病院事業に係る準元利償還金を計上したために、比率は上昇している。今後、合併算定替措置の段階的縮減により普通交付税が減額となっていくこと、また、庁舎耐震改修や小中学校建設事業、葬斎場建設事業等の合併特例債を活用した大型事業に係る元利償還金の増加が予想されることにより、中長期的には比率が上昇していく懸念があることから、今後も引き続き、必要性、緊急性等を見究めた起債事業の選定を行い、公債費負担の上昇を最小限に抑えるよう努めていく。
平成27年度に、本市の病院事業であった旧壱岐市民病院が長崎県病院企業団に加入したことにより、平成27年度及び平成28年度は、病院事業債の償還等に係る数値を計上しておらず、将来負担比率はなしとなっていた。しかし今回、平成29年度からは長崎県病院企業団壱岐病院の地方債の償還に係る数値を計上することとしたため、将来負担比率が発生した。また、平成26年度と比較し、改善した理由は、計画的な繰上償還の実施及び各年度の地方債発行額が当該年度の元金償還額を上回らないよう運用していることにより、算定分子である地方債現在高が減少したためである。
人件費に係る経常収支比率は、給与改定等の影響に加え、平成32年度の大量退職を見越して、職員の年齢構成に歪みが生じないよう、採用者数の平準化を図るため、前倒しでの新規職員の採用を行っているため、前年度比1.2%上昇し、類似団体を上回ることとなった。今後については、前記理由により一時的に職員数が増加する時期もありますが、「壱岐市行政改革『新』定員適正化計画」に基づく職員数削減や級標準職務表の見直しによる昇給抑制等を行い、改善に努めていく。
物件費に係る経常収支比率が類似団体平均より高い理由として、合併前の旧4町がそれぞれ有し、現在も残っている複数の類似施設の管理運営を行っていることが挙げられる。今後、公共施設等総合管理計画に基づく施設の統廃合、集約化を行うとともに、指定管理者制度等の活用による施設管理コストの削減に努めていく。
その他の経費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っており、前年度比0.4%低下した。その他の経費の主なものに公営事業会計に対する繰出金が挙げられる。公営企業については独立採算の原則に基づき、今後も経営努力と経費の節減等を継続していくことにより、一般会計からの繰出金の抑制に努めていく。
補助費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っているが、前年度比0.9%増加した。補助金については補助金適正化委員会の答申に沿った見直しを実施している。今後も、公益性、必要性、妥当性、費用対効果について検証を行い、適正化に向けた見直しを継続していく。
公債費に係る経常収支比率は、大口の定期償還の開始といった要因により、前年度比0.4%上昇した。今後も合併特例債による大型事業の償還を控えており、公債費負担の増加が懸念される中、交付税措置の有利な地方債の活用や繰上償還等の実施により、健全な財政運営に努めていく。
平成26年度から始まった普通交付税合併算定替措置の段階的縮減により算定分母となる経常一般財源が減少したことから数値が上昇している。今後、同縮減幅の増大に伴い、経常一般財源の歳入見込みは厳しさを増していくことから、徹底した事務事業等の見直しを進め、経常的経費の歳出抑制に努めていく。
(増減理由)交付税の減額、平成29年度九州北部豪雨に係る臨時財政需要に対応するため、基金全体としては約4億円の減となった。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して個々の特定目的基金に積み立てていくことを予定している。
(増減理由)平成29年度は、九州北部豪雨に係る災害復旧工事等の臨時財政需要があり、著しく不足する財源に充てるため取崩した。(今後の方針)財政調整基金の残高は標準財政規模の概ね10~20%の範囲が適正とされており、これから試算すると本市の近年の適正規模は12~24億円程度であり、現時点の残高は確保できているが、今後、中長期的には減少していく見込みである。
(増減理由)平成29年度は、九州北部豪雨に係る災害復旧工事等に係る経費が財源を著しく圧迫し、地方債の償還に要する財源が不足したため取崩した。(今後の方針)平成35年度にかけて、市債の償還等がピークをむかえることから、基金残高は減少していく見込みである。
(基金の使途)・地域振興基金:市の地域振興に資する事業の財源に充てるため。・地域福祉基金:在宅福祉、健康づくり、民間活動の活発化等、市における地域福祉の向上を図るため。・老人福祉施設整備基金:老人福祉施設の整備充実を図るため。・中山間ふるさと活性化基金:農地、水路、農道等の整備その他中山間地域における集落共同活動の強化に対する支援事業を行い、土地改良施設の機能を適正に発揮させるとともに、中山間地域の地勢を生かし、その活性化を図るため。・栽培漁業振興基金:本市沿岸における種苗放流の推進を図るため。・沿岸漁業振興基金:本市沿岸における沿岸漁業等の振興を図るため。・教育振興基金:市立小学校及び市立中学校の教育の振興を図るため。・松永記念館維持管理基金:松永記念館の維持管理運営資金に充てるため。・原の辻遺跡保存整備基金:考古学上貴重な遺跡である原の辻遺跡を保存し、及び整備するとともに、観光資源として活用し、市の活性化を図るため。・ふるさと市町村圏基金:壱岐市の創造的かつ一体的な振興整備のため。・合併振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興を図るため。・ふるさと応援基金:ふるさと壱岐を愛する者、壱岐市の未来に向けて応援する者から寄附された寄附金を適正に管理し、まちづくり事業に充てるため。・過疎地域自立促進特別事業基金:壱岐市の行う過疎地域自立促進特別措置法第12条第2項に規定する事業の財源に充てるため。・本庁舎建設基金:市本庁舎の建設に要する経費の財源に充てるため。・学校施設整備基金:学校施設の整備に要する経費の財源に充てるため。(増減理由)・ふるさと応援基金:ふるさと納税額の増加に伴い、約2.6億円を積立てたことによる増加。(今後の方針)・本庁舎建設基金:市本庁舎を建設するため、毎年5千万円を25年間で、合計12.5億円程度を積立予定。
H29は調査時点で台帳整備中
H29に将来負担比率が発生したものの、将来負担比率及び実質公債費ともに類似団体平均より低い数値で推移している。これには、地方債の計画的な繰上償還の実施や当該年度の新規地方債発行額が元金償還額を上回らないように運用することで、地方債現在高の抑制に努めていることが主な要因として挙げられる。一方で、今後、庁舎耐震改修や小中学校建設等の地方債を活用した大型事業により、中長期的には比率が上昇していく懸念があることから、今後も引き続き、必要性、緊急性等を見極めた地方債の活用を行い、地方債残高及び公債費負担の上昇を最小限に抑えるよう努めていく必要がある。
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