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2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
類似団体内順位では下位で推移している。過疎地・少子高齢化の影響により、自主財源を確保することが非常に困難であり、財源を地方交付税等に依存している。歳入に占める交付税の割合は46.0%と半数近くを占めており、国の動向に左右されやすい財源構造となっている。今後は、「珠洲市まちづくり総合指針」、「珠洲市まち・ひと・しごと創生総合戦略」及び「珠洲市人口ビジョン」を踏まえた施策を実施し、「SDGs未来都市」として地域経済の活性化を図りながら自主財源の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
平成16年度には100%を超えていたものの、17年度から実施した行財政改革により減少し、一定の効果を示した。21年度には97.3%まで上昇したが、22年度に新たな行財政改革プランを策定し、適正な予算執行に努め、補助費等の削減を行った。また、公債費においては新規借入の抑制、繰上償還等を行い、地方債残高の減少を図った。平成30年度においては、普通交付税や市税収入などの経常一般財源が減少し、有害鳥獣対策経費が増額となったことなどから0.8ポイント上昇した。依然として交付税の動向に左右される状況から脱出することはできておらず、今後も公債費等の義務的経費の着実な改善に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
平成30年度における人口一人当たりの人件費は100,103円(前年度比+4,416円)となった。人件費総額の増加と人口が減少(前年度比-352人)したため一人当たりの金額は増額となった。引き続き適正な職員数、職員構成の管理に努める。また、一人当たりの物件費・維持補修費等については110,000円(前年度比-520円)となったが、積雪が少なく、除雪経費が減少したことが要因である。適正な管理のもとコスト削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
従来から給与水準は低い状態であったが、平成30年度においても類似団体平均を下回っている。今後も適正な給与水準となるよう、職員の年齢構成、定員、総人件費等に注意を払っていく。また、引き続き事務の簡素合理化、ノー残業デーや振替休日の徹底などにより、時間外勤務手当の削減を図り、給与の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
従来から広大な面積に対応するための施設の維持管理に必要な職員配置など、本市特有の事情もあり、類似団体平均を上回る状況である。平成17年度策定の行財政改革大綱に基づき、退職者不補充による職員数の削減を実施してきたところであるが、それも限界をむかえた。今後、珠洲市公共施設等総合管理計画も考慮しながら、施設の統廃合にも踏み込んでいくなど、引き続き職員数の適正化に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成30年度は13.6%となり前年度から0.2ポイント増加した。これは都市計画区域の変更により、都市計画税充当額が減少したためである。今後は、一般廃棄物処分場の整備等が控えていることから比率の上昇が見込まれる。事業計画等において、緊急性や優先度を考慮しながら、交付税措置の有利な地方債の選択や新規発行の抑制に努め、公債費負担の適正化を図っていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度の52.0%から55.6%と3.6ポイント増加した。主な要因は、基金残高及び標準財政規模の減少並びに新図書館整備事業等による地方債残高の増加によるものである。また、一部事務組合の地方債残高や、下水道、病院、水道等の公営企業債残高も大きいことから、一般会計も含め、引き続き普通建設事業の適正な執行、有利な財源の確保等による新発債の抑制に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
経常収支比率における人件費の割合は、20.9%で前年度より増加した。自己都合退職者の増により退職手当が増加したこと等及び充当する特定財源が減少したことにより1.0ポイント増加したもの。これまでは、平成17年度から実施してきた行財政改革大綱に基づき、退職者不補充による職員数の削減や各種手当ての削減を実施してきた結果により減少してきたが、それも限界をむかえた。今後も適正な職員数の管理等に努める。
物件費
物件費の分析欄
経常収支比率における物件費の割合は8.9%となっており、前年度より0.6ポイント増加したが類似団体平均を下回っている。ふるさと納税返礼品代の増加による影響である。引き続き歳出の削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
経常収支比率における扶助費の割合は3.5%で、類似団体内の中でも低い数値となっている。最大の要因は少子高齢化による影響である。近年の出生数は年間100人を下回り、逆に高齢化率は県内で一番高くなっている。このことから老人福祉費では類似団体平均を上回るが、児童福祉費では大きく下回る結果となっている。社会構造上、この数値が大きく変動することは考えにくく、引き続き適正な執行に努める。
その他
その他の分析欄
経常収支比率のその他の増加については、30年度は積雪が少なく除雪経費が減少したものの、公共下水道事業への繰出金が増加したことが要因である。また、その他の割合が類似団体平均を上回っているのは、繰出金が主な要因である。中でも特別会計への繰出金増加が顕著であり、公共下水道事業では引き続き多額の繰出金が見込まれる。また、高齢化の進む本市において、介護保険や後期高齢者への繰出も増加している。社会構造上、やむを得ない部分であるが、下水道事業等とも併せ財政の健全化に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
経常収支比率における補助費等の割合は類似団体平均を上回っている。バス路線維持に係る経費が増加傾向にあり、奥能登クリーン組合への負担金、水道事業会計への補助金、病院事業会計への負担金・補助金も要因となっている。引き続き高水準で移行することが見込まれるため、各種団体への運営補助等は内容を精査し、引き続き適正な執行に努める。
公債費
公債費の分析欄
経常収支比率における公債費の割合は19.7%で、類似団体平均並みであるものの、ここ数年は確実に減少してきた。公的資金補償金免除繰上償還を行い、新発債については交付税措置の高い地方債の選択や借入れ総額の抑制を行ってきた結果である。しかし今後は、一般廃棄物処分場の整備等が控えていることから、割合の上昇が見込まれる。事業計画等において、事業の緊急性や優先度を考慮しながら、交付税措置の有利な地方債の選択や新規発行の抑制に努め、公債費負担の適正化を図っていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の負担割合は、人件費、扶助費は平均を下回っているものの、高水準で移行見込みの補助費等や下水道特会への繰出し等の負担割合が高くなっている。今後は、人口減少等により一般財源の確保が困難になると見込まれるなか、できる限り経常経費の削減に努め、公営企業等へ効率のよい運営を求める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
議会費は住民一人当たり10,019円となっており、類似団体内順位で1位となっている。議会費総額は横ばいだが、人口の減少に歯止めがかからないことが要因となっている。平成31年度の統一地方選挙では定数を2減としている。総務費は住民一人当たり82,669円となっている。前年度と比較すると、住民一人当たり15,131円の減少となった。これは、奥能登国際芸術祭2017の事業完了によるものである。商工費は住民一人当たり34,018円となっている。前年度と比較すると、住民一人当たり8,381円の増加となった。これは、珠洲鉢ヶ崎ホテル株式会社への運営資金貸付によるものである。教育費は住民一人当たり145,102円となっている。前年度と比較すると、住民一人当たり70,983円の増加となった。これは、新図書館を整備したことによるものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
・物件費については平成27年度から継続して増加が続いている。公共施設等の指定管理者への業務外部委託の増加、施設備品の更新及びふるさと納税返礼品代の増加によるもので、減少は今後も見込めない状況にある。・補助費等は、ライフラインである水道事業や病院事業への補助金等が多額であることや、繰出金については、下水道事業特別会計への繰出しが多額であることが類似団体と比べ高い水準にある要因となっている。今後も経営改革のプラン等に沿って公営企業会計等の健全化に取り組み、改善を図っていく。・新規の普通建設事業費の増加要因は、新図書館を整備したものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄平成18年度以降、財政調整基金の取り崩しを行なわず、実質収支も黒字の財政運営を継続している。平成30年度は、積雪が少なく、除雪経費が前年より大幅に減少したこと等により、黒字決算となっている。人口減による市税、普通交付税の減額による財政運営が非常に厳しくなるなか、移住人口の増加や地域経済の活性化に注力し、公共施設等総合管理計画を基に施設の統廃合も視野に入れながら健全な財政運営に努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄過去5年間、全会計において実質赤字は発生していない。構成のうち上位3会計は①病院事業会計、②水道事業会計、③一般会計となっている。平成30資金不足額については病院会計で-1,684百万円、水道会計で-1,562百万円。病院会計では、「珠洲市総合病院改革プラン2016」を策定し、経営の安定化に向けて取り組んでいる。現金を含めた流動資産は、【平成25:2,327百万円】【平成26:2,196百万円】【平成27:2,153百万円】【平成28:2,266百万円】【平成29:2,234百万円】【平成30:2,011百万円】で推移。水道会計では、今後施設の改修又は更新が検討されているため、多額の費用が想定される。引き続き経費の削減や独立採算性のとれる料金を設定し、黒字化を維持できるよう努める。一般会計については、人件費の抑制や公共施設の見直しによる経常経費の削減に積極的に取り組み、財政の安定化に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄元利償還金(普通会計)については平成21をピークに減少傾向にある。平成30においては1,378百万円、前年度比-61百万円と減少した。今後は、一般廃棄物処分場の整備が控えており、増加していくことが予想されるため、事業の優先順位を付けて年度間の平準化を図るなど、地方債残高の抑制に努める。公営企業繰入金は減少した。水道事業会計-23百万円が主な要因である。引き続き交付税措置の有利な地方債を選択し、適正な財政運営に努める。
分析欄:減債基金実績なし。
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄将来負担比率は年々減少傾向にあったが、平成30は3.6ポイント増加した。これは、充当可能財源中、充当可能特定歳入の減少及び標準財政規模の減少並びに新図書館整備に伴う地方債残高の増加が大きな影響を与えた。今後も一般廃棄物処分場の整備等の大型事業が予定されているため、出来る限り事業の平準化を図り、短期に負担が集中しないように努める。また、大型事業の財源として、できる限り特定財源の確保に努め、地方債残高を注視しながら交付税参入率の高い地方債の借り入れを図る。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)除雪経費に係る維持補修費の減額等により財政調整基金に87百万円積み立てた一方、地域の活性化を促進する事業の経費の財源に充てるため、「地域振興基金」に66百万円を積立て、175百万円を取り崩したこと及び新図書館整備に伴い83百万円を取り崩したことにより、基金全体としては129百万円の減となった。(今後の方針)平成18年度以降、財政調整基金を取り崩すことなく基金残高を増加させてくることができたが、今後は人口減少や地価の下落により市税収入や地方交付税の減少が加速していくと予想される。このことから、できるだけ基金残高を減少させないよう適正な財政運営に努めたい。また、特定目的基金についても、公共施設の維持管理費や地域の活性化を推進する事業として奥能登国際芸術祭2020の開催が予定されており、残高は減少していくものと予想されることから、補助金等の特定財源の確保やランニングコストの縮減に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)除雪経費に係る維持補修費の減額等により財政調整基金に87百万円積み立てることができた。(今後の方針)平成18年度以降、財政調整基金を取り崩すことなく基金残高を増加させてくることができたが、今後は人口減少や地価の下落により市税収入や地方交付税の減少が加速していくと予想される。このことから、できるだけ基金残高を減少させないよう適正な財政運営に努めたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)現在、繰上償還の予定はなく、利息の積立のみとなっている。(今後の方針)事業実施による地方債の借入予定額を踏まえながら、今後も基金残高について考慮していきたい。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)地域振興基金:本市の産業を振興し、地域の活性化を促進する事業の経費の財源に充てるもの。図書館建設等基金:図書館の建設等に要する経費の財源に充てるもの。(増減理由)地域振興基金:平成30年度においては、66百万円積み立て、8の事業に充当するため175百万円を取り崩したことにより109百万円減少した。(今後の方針)地域振興基金:今後も産業の振興、地域の活性化を促進する事業に充当するため取り崩しが予定されるため減少する見込み。図書館建設等基金:平成30年度に新図書館が完成し、建設費に必要な額を取り崩した後、基金残高については、運営管理基金へ転換し、管理運営費に充当する予定。70
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、類似団体と比較して、やや低くなっている。資産が古くなってきているため、珠洲市公共施設等総合管理計画を策定し、今後予想される大規模施設更新事業に備える。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
類似団体と比較すると若干高くなっている。今後は大規模な施設更新事業が予想される。また、地方交付税の減少が予想されるので、債務償還可能年数は悪化すると見込まれる。有利な地方債の選択や歳出の抑制を図りたい。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担額は年々減少傾向にあったが、H30は3.6ポイント増加した。これは地方債残高が増加したことが主な要因である。今後も地方債残高の増加、充当可能基金の減少が見込まれるため、引き続き財政の健全化に努力する。有形固定資産減価償却率は類似団体平均をやや下回っている。施設は古くなってきているため、珠洲市公共施設等総合管理計画を策定し、今後予想される大規模施設更新事業に備える。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、ほぼ横ばいで推移しているが、今後は地方債残高の増加、充当可能基金の減少が見込まれることから、過疎債等有利な地方債を借入れ将来負担の抑制に努めたい。実質公債費比率は、交付税措置の有利な地方債を選択する等の財政運営を行ってきたことにより、近年は減少傾向にあったが、今後は増加が見込まれる。引き続き有利な地方債を選択し、健全な財政運営に努めたい。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
【道路】の有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較してあまり差のない数値となっているが、一人当たり延長については類似団体より大きい数値となっている。これは本市が、能登半島最先端に位置し、三方を海岸線に囲まれるとともに面積の2/3を山間地が占め、集落が各地に点在する地理的な特殊性と、人口に比べて行政面積(247.20k㎡)が広大なためである。【認定こども園・幼稚園・保育所】の有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較して高い数値となっているが、一人当たり面積については類似団体より大きい数値となっている。これは年々児童数が減少傾向にあり、施設が老朽化しているためである。以上を踏まえて、保育所の統廃合を検討する。【学校施設】の有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較して非常に高い率となっている。これは、本市は市域が広く山間地が多いため、多数の小中学校(小学校7、中学校2、義務教育学校2)があり、大部分の学校施設が30年以上経過しているためである。今後、児童・生徒数の減少に伴い、統廃合について検討する必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
【図書館】については、平成30年度末に新図書館が竣工した。このため、有形固定資産減価償却率・一人当たり面積ともに大きな変動があった。【一般廃棄物処理施設】については、前回(平成29年度)より一部事務組合である奥能登クリーン組合を連結したために、有形固定資産減価償却率・一人当たり有形固定資産額ともに大きな変動があった。【消防施設】の有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較すると低い数値となっている。これは、平成27年度中に新たな消防庁舎を整備したことが要因である。【庁舎】の有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較すると非常に高い数値となっている。開庁から40年以上経過しており、これまでも耐震補強等の改修をしながら長寿命化を図ってきた。今後も計画的な改修等の実施により更なる長寿命化に努める。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から444百万円の増加(+0.8%)となった。金額の変動が大きいものは事業用資産である。主な要因は珠洲市民図書館が完成したことによるものである。負債については、総額が前年度から735百万円増額(+5.2%)している。主な要因は資産と同じく、珠洲市民図書館整備のために地方債を発行したことによるものである。一般会計等における今後の見通しについては、更なる大規模な施設整備事業が見込まれるので、公共施設等の適正管理や財源の確保に努めたい。特別会計及び企業会計を加えた全体では、前年度末と比較すると、資産については162百万円の減少(△0.2%)、負債については102百万円の減少(△0.4%)となった。資産については公営企業会計における流動資産の減少、負債については未払金の減少が主な要因である。連結では、前年度末と比較すると、資産については前年度末から339百万円の増加(+0.5%)、負債については40百万円の減少と僅かなものとなった。資産については事業用資産の増加が主な要因である。負債については地方債等の増加と未払金等の減少が均衡したためである。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は9,975百万円となり、前年度と比較すると51百万円の増加(+0.5%)となった。業務費用の方が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(3,962百万円)であり、純行政コストの約30%を占めている。また、移転費用では、補助金等(2,066百万円)の金額が最も大きく、純行政コストの約17%を占めている。また、純行政コストは大幅に増加したが、主な要因は市道を県道に移管したことにより、資産除売却損が多額になったためである。全体においては、入院収益や水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が一般会計等と比べると3,798百万円増加となっている。費用面では、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、一般会計等と比べると移転費用が3,201百万円増加となっている。純行政コストは前述の理由により大幅に増加している。連結においては、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が一般会計等と比べると4,117百万円増加となっている。費用面では、一般会計等と比べると、補助金等が2,969百万円増加し、経常費用が11,450百万円増加し、純行政コストは7,300百万円増加している。純行政コストは前述の理由により大幅に増加している。今後は施設の維持管理が重要となってくることから、経常費用のうち維持補修費が増加すると思われる。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(8,758百万円)が純行政コスト(12,375百万円)を下回っており、本年度差額は△3,616百万円となり、純資産残高は292百万円の減少となった。税収等の大部分を占めるのは、地方交付税(5,303百万円)である。今後、地方交付税の減少が見込まれることから、厳しい財政運営が見込まれる。全体においては、税収等の財源(13,018百万円)が純行政コスト(16,403百万円)を下回っており、本年度差額は△3,385百万円となった。一般会計等と比べると本年度差額が改善されている。これは特別会計及び企業会計を加えたことにより、介護保険料等が税収等に加えられたためである。連結においては、税収等の財源(16,156百万円)が純行政コスト(19,675百万円)を下回っており、本年度差額は△3,519百万円となった。一般会計等及び全体と比べると本年度差額が改善されている。これは、石川県後期高齢者医療広域連合等を加えたことにより、税収等が増加したためである。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は833百万円であり、投資活動収支は△1,524百万円、財務活動収支は689百万円となった。本年度末資金残高は前年度から3百万円減少し、197百万円となった。投資活動収支においては珠洲市民図書館の整備により大幅な変動となった。一方で、財務活動収支においては地方債の発行額により黒字となった。結果的に資金は若干減少した。全体では、入院収益や水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より509百万円増加し1,342百万円となっている。投資活動収支は△1,800百万円、財務活動収支は157百万円となり、本年度末資金残高は前年度から302百万円減少し、3,371百万円となった。連結では、石川県後期高齢者医療広域連合や珠洲鉢ヶ崎ホテル株式会社などが連結されたことにより、業務活動収支は一般会計等より559百万円多い1,392百万円となっている。投資活動収支で△1,984百万円、財務活動収支は、308百万円となり、本年度末資金残高は前年度から286百万円減少し、3,533百万円となった。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体平均を上回っている。インフラ資産(32,051百万円)が資産の約55%を占めている。これは、本市が能登半島最先端に位置し、三方を海岸線に囲まれるとともに面積の2/3を山間地が占め、集落が各地に点在する地理的な特殊性と、人口に比べて行政面積(247.20km²)が広大なためである。また、今後も大規模な施設整備事業を予定しているので、住民一人当たり資産額は類似団体平均を上回る状況が続くと見込まれる。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後20年間の取組として、公共施設全体での施設・サービスのあり方を検討していく。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均をやや上回っている。純行政コストが税収等の財源を上回った。昨年度よりも純資産比率は若干悪化している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が消費して便益を享受したことを意味するため、公共施設の適正管理や人件費の削減などにより、行政コストの削減に努めたい。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を大きく上回っている。これは市道を県道に移管したことにより多額の資産除売却損が発生したためである。これは平成30年度特有の事情によるものなので、来年度以降は平成29年度以前の水準になると思われる。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。負債の大部分は地方債(13,172百万円)である。昨年度の地方債残高は12,483百万円であり増加している。これは、珠洲市民図書館整備のために地方債を発行したことによるものである。地方債の借入については、交付税措置率の高い地方債(過疎対策事業、辺地対策事業債等)を優先して借り入れするように努め、実質的な市の負担を軽減するように努めている。基礎的財政収支は類似団体平均を下回った。業務活動収支は黒字で投資活動収支が赤字であった。投資活動収支は先述したように珠洲市民図書館整備によるものである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っている。行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。経常費用のうち、減価償却費や維持補修費を含む物件費等(3,962百万円)が大きな割合を占めいている。平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設全体での施設・サービスのあり方を検討していく。
類似団体【Ⅰ-1】
夕張市
網走市
稚内市
美唄市
芦別市
紋別市
士別市
名寄市
根室市
深川市
富良野市
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石垣市
南城市
渡名喜村
北大東村
伊平屋村