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類似団体平均は上回っているが、人口が減少していることや高齢化率(平成29年4月1日現在32.4%)が県平均を上回っていること、市内に中核となる企業がないことなどから財政基盤が弱く、県平均を大幅に下回っている。このため市税を中心に、保育料、給食費等の確実な徴収・収納及び未利用市有地の売却、使用料・手数料の見直し等により自主財源の確保に努める。
経常的な補助費等や繰出金等が増加したため、経常経費充当一般財源等は1億6千3百万円増加した。一方、地方消費税交付金や地方交付税等の減少により、経常一般財源等も1億2千9百万円と減少したため、経常収支比率は3.7ポイント増加した。全国平均、県平均、類似団体平均のいずれも下回っているが、歳入に占める依存財源の割合が大きいことから、今後も自主財源の確保と経常的経費の削減に努める。
類似団体平均と比較して人件費・物件費等の決算額が小さくなっている要因として、ごみ処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っていることが挙げられる。一部事務組合の人件費・物件費等に充てる負担金を加味した場合、人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は大幅に増加することになる。今後はこれらの経費の抑制に努める。
ラスパイレス指数は、全国市平均、類似団体平均と比べ高い水準で推移してきており、平成28年度も全国市平均、類似団体平均を上回っている。今後も管理職手当、特殊勤務手当の抑制等、行政改革大綱に基づき、職員給与の適正化に努める。
第2次定員適正化計画に基づき、職員数を削減(平成27年度比-2人)しており、人口千人当たり職員数は、類似団体平均、千葉県平均、全国平均のいずれも下回る水準での推移となっている。今後も第3次定員適正化計画に基づき、職員数の適正化に努める。
平成28年度は、一般会計の元利償還金や一部事務組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等の増加により、実質公債比率の分子は増加した。また、基準財政需要額算入額や標準財政規模が減少したことにより、単年度の実質公債費比率は多少上昇したが、3ヵ年平均の実質公債費比率は0.1ポイント低下し、全国平均、県平均、類似団体平均のいずれも下回る水準となっている。今後も地方債の新規発行の抑制と、発行にあたっては交付税算入率の高い市債を選択するように努める。
地方債の現在高や退職手当負担見込額等の減少により将来負担額は減少し、充当可能基金は増加したものの基準財政需要額算入見込額が減少したことにより充当可能財源も減少となった。将来負担額が充当可能財源よりも大きく減少したため、将来負担率は3.6ポイント低下し、全国平均、県平均、類似団体平均のいずれも下回っている。今後も市債の新規発行は極力抑制し、財政の健全化を図っていく。
定員適正化計画に基づく職員数の削減や行政改革による給与の適正化に取り組んでおり、近年は人件費はおおむね減少傾向にある。そのため、人件費に係る経常収支比率は、県平均、全国平均を下回っている。今後も定員管理、給与の適正化に努めていく。
物件費に係る経常収支比率は、全国平均、県平均を下回るが、類似団体平均を上回る水準となっている。要因としては、正職員を減らし嘱託職員や臨時職員で対応していることや施設維持管理費の節減が進んでいないこと等が挙げられる。今後、施設の適正数等を検討し、物件費の抑制に努める。
平成28年度は生活保護費や施設型給付費の増加等により、扶助費が増加した。扶助費に係る経常収支比率は、全国平均、県平均を下回っているものの、類似団体平均よりも1.1ポイント高くなっている。今後も扶助費の増加が見込まれる。
その他に係る経常収支比率は、全国平均、類似団体平均を下回っているが、前年度と比べて1.0ポイント増加している。その他の中でも、国民健康保険特別会計や後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計等への繰出金が大きな割合を占めている。今後も普通会計の負担を減らしていくように努める。
補助費等に係る経常収支比率は、平成28年度は前年度に比べて1.3ポイント増加しており全国平均、県平均、類似団体平均のいずれも上回る高い水準での推移となっている。その要因としては、ごみ処理や消防業務を一部事務組合で行っており、それらの一部事務組合に対する負担金、病院事業会計への補助金等が多額になっていることが挙げられる。今後も補助金の交付について適正な金額を検討し、抑制に努める。
平成28年度の公債費の決算額は、臨時財政対策債の償還額の増等により、前年度と比べて増加したものの、公債費に係る経常収支比率は、全国平均、類似団体平均を下回っており、県平均と同等となっている。今後も臨時財政対策債や合併特例債等の市債を借り入れる予定であり、公債費の増加は後年度の財政運営に多大な影響を及ぼすことから、市債の新規発行を極力抑制し、健全な財政運営に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、県平均を下回っているものの、全国平均、類似団体平均を上回っている。今後、病院事業会計への繰り出しや一部事務組合への負担金の増加が見込まれることなどから、さまざまな観点から経費の削減に努めていく。
将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体と比較して低い水準にある。将来負担比率は年々低下している。これは、市債残高は増加しているものの、市債残高に占める臨時財政対策債や合併特例債等の交付税算入率の高い市債の割合が増加しているためである。交付税算入率の高い市債の割合が増加しているため、公債費の交付税算入額も増加しており、実質公債費比率も年々低下している。今後も合併特例債や臨時財政対策債等の市債を借り入れる予定であり、市債残高や公債費の増加は後年度の財政運営に多大な影響を及ぼすことから、市債の新規発行を極力抑制し、健全な財政運営に努める。
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