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財政力指数については、類似団体平均値よりも上回っており、数値自体は平成27年度と比べると0.01ポイント改善した。基準財政需要額は、新保健センター等建設工事が終了したことにより衛生費などの減があるものの、全体では1,544千円の増となった。また、基準財政収入額については、個人並びに法人市民税や固定資産税などの増収から、前年度比91,196千円の増額となった。今後も厳しい財政状況が継続することを十分に認識の上、最大限の創意工夫に努め、今後とも歳出の削減及び歳入確保を図る。
経常収支比率については、前年度に比べ1.1ポイント上昇し、類似団体平均を若干上回った。これは人件費、公債費の増加など経常経費充当一般財源が12,674千円増となったことや年度間の財政状況を注視しながら、臨時財政対策債の借入を100,000千円抑制したことなどが要因である。今後も、さらなる歳入の確保に努めることと併せ、経常的経費の削減を行い、引き続き行政の効率化に努める。
人件費については、前年度比増減率で2.2パーセントの増、物件費については、1.5パーセントの増となったものの類似団体平均値を下回っている。物件費は、子ども子育て環境整備工事管理業務委託料などの増により、前年度に比べ32,543千円の増額となった。今後も行政改革等を推進し、市民サービスの向上、協働のまちづくりを図りながら、経費の節減、組織と人事管理の適正化に努める。
給与制度の総合的見直し及び初任給の見直し、さらには昇給抑制等により給与水準の適正化に努めた結果、前年度に比べ0.1ポイントの改善が図られた。今後においても継続して地域の民間給与の状況を踏まえ、給与体系、昇給及び昇格基準の見直しを図り、給与の適正化に努めて行く。
定員管理については、定員適正化計画、集中改革プラン及び行政改革により、事務事業及び組織体制の整理合理化等による定員の削減を図っている。しかしながら、単独で消防本部・署を設置していることから、消防職員数を含め算出した職員数を類似団体と比較することも要因となり、平均を上回る状況となる。このことから、平成27年度より新たな定員適正化計画に基づき定員管理を進めているところである。
実質公債費比率は、平成18年度以降減少傾向にあったが、大口借入の元金償還が始まったことから平成27年度から上昇に転じ、平成28年度は前年度比0.8ポイント上昇した。単年度の公債費比率は平成25年度を底として26年度から微増、27年度からは増加してきており、新規市債の発行に際しては、その事業効果の精査と公債費負担の中長期的な平準化に配慮するように努める。
算定の分子構造である退職手当負担見込額などは増、地方債現在高は287,876千円の増などにより、将来負担額は364,227千円の増となった。また、将来負担額から控除される充当可能財源等も110,837千円の増となったが、算定の分母構造である標準財政規模が100,004千円の減となったことから、将来負担比率については、前年度から3.3ポイント上昇しており、4年連続の上昇となり類似団体平均値を上回っている。これは、このところ続いた大型事業に伴う大口地方債の借入が主な要因である。今後は公債費負担の平準化に配慮し、適正な水準を確保することに努める。
人件費は定員適正化計画、集中改革プラン及び行政改革により、定員の計画的な管理実施しているところであるが、類似団体との比較では、単独で消防本部・署を設置しており、消防職員を含めた人件費となることからも、平均を大きく上回る結果となる。このことから、業務量と定員のバランスに配慮し、給与体系等の見直しもあわせ、今後も引き続き職員の平均年齢の上昇の影響による人件費の上昇を抑え、さらには人件費の抑制を図っていくこととする。
物件費については、0.2ポイント減少したが、類似団体平均値を上回っている状態で推移している。廃棄物処理委託料、自立相談支援業務委託料などで増があったもの、廃棄物処理施設等維持管理事業で基金を活用し委託業務を行ったことによるもの。今後も業務の効率化、低コスト化を推進し、委託業務内容の縮減を図り、更なる物件費の削減に努める。
扶助費については、1.7ポイント減少したが、類似団体平均を上回る状況であり、事業費では前年度比2.6ポイントの増である。数値が1.7ポイント減少した要因は生活保護費負担金過年度分の増額など挙げられる。今後も少子高齢化対策をはじめ障害児給付費などに関する扶助費の増加が見込まれることから、給付水準や市単独事業の見直し等の検討により適正水準に止めるよう努める。
その他に係る経常経費(繰出金等)は0.1ポイント上昇したが、類似団体平均を下回っている。国民健康保険特別会計への繰出金が減少となったが、それ以外の特別会計への繰出金は増加傾向にある。今後も繰出基準に基づく適正な繰出しと、特別会計は独立採算の原則に沿った運営を行い、普通会計の負担軽減を図るように努める。
補助費等については、0.9ポイント増加したが、類似団体平均値に比べ低い数値で推移している。数値が0.9ポイント増加した要因は、成田富里いずみ清掃工場維持管理費負担金、民間保育所運営費等補助金などが増額したためである。今後も補助金の全体的な見直し検討(補助目的の達成度、公平性、透明性など)を行い、最大の効果が得られるよう補助のあり方を考慮していく。
公債費については昨年度よりも1.0ポイント上昇したが、類似団体平均値よりは低い数値で推移している。数値が1.0ポイント上昇した主な要因は、平成26年から大口借入の元金償還額が増加したためである。今後、大口の地方債償還が控えており、増嵩が見込まれるため、新規地方債の発行に際しては、その事業効果の精査と公債費負担の中長期的な平準化に配慮するように努める。
公債費以外における経常収支比率は前年度とほぼ同程度であり、類似団体平均値を大きく上回っている。これは、市単独の消防組織設置による人件費や、老朽化した施設の維持補修費などの影響をはじめ、扶助費等の増加傾向に要因がある。今後も、市民サービスを確保しつつ、業務の効率化や低コスト化などを推進し、健全な財政運営に努める。
将来負担比率が平成23年度から続伸し、平成26年度から類似団体内平均値を超過した主な要因としては、近年続いた大型事業に伴う大口地方債の借入によるものである。これらの大口地方債については、平成27年度から学校給食センター統合事業分などの元利償還が開始することとなり、実質公債費比率においても27年度から徐々に増加することが確実視されている。今後は新規市債の発行については、その事業効果とともに、中長期的な公債費負担の平準化に配慮することが必要となる。
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