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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
普通交付税が大きく前年度を下回ったものの、地方税については、市町村民税(法人分)が一昨年並みに回復し、個人分も堅調だったことから、前年度を上回り、市税徴収率全体でも前年度の96.3%から96.6%にアップし、財政力指数は0.01ポイント回復した。類似団体内の平均より0.07ポイント上回っているものの、補助金・負担金の見直しにより更なる歳出削減を推進するとともに、市税等の収納率98.8%を目標に取り組み、財政基盤の強化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
公債費はこれまでの繰上償還や低金利への見直しなどの効果により0.3ポイント減少した。しかしながら、児童措置委託料をはじめとする扶助費が0.9ポイントと伸びが大きく、義務的経費全体では前年度を大きく上回った。他会計繰出金も増加したため、全体として前年度よりも0.8ポイント上回っているが、類似団体と比較して1.1ポイント下回っている。今後も経常経費の削減と起債の抑制を図り、財政の健全化を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費の合計額の人口1人当たりの金額は、昨年度と比較して10,103円増加したものの、類似団体平均と比較して47,580円少ない。物件費は前年度より7.5%増えており、文化会館管理運営費などが影響している。引き続き歳出削減に取り組む。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
国家公務員の時限的な給与改定特例法による措置が無いとした場合の参考値は、平成24年度は97.7となる。また、昨年度と同水準となっているが、類似団体より2.4ポイント上回っており、引き続き給与の適正化に努める。なお、ラスパイレス指数については、当該資料作成時点(平成31年1月末時点)において、平成30年度調査結果が未公表のため、前年度の数値を引用している。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口の減少により前年度よりも0.09ポイント増加したが、平成28年度職員数245人の2%削減を目標とし、類似団体平均よりも2.39人少ない人数となっている。今後も適正な定員管理に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度より0.3ポイント改善したが、依然として類似団体平均と比べて2.2ポイント高くなっている。今後5年くらい横ばいで推移する見込みだが、平成21年度から始まった中学校再編及び学校耐震化事業等の大規模公共事業の償還が平成25年度から始まったことや、新文化会館整備事業に係る償還により徐々に悪化し、10年後には15%台まで見込まれる。引き続き繰上償還や減債基金への積立を行い、健全な財政運営を図っていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
基金について、公共施設維持管理基金を新設積立したものの財政調整基金、地域振興基金の減少幅が大きく、全体として減少となったが、公営企業債等繰入見込額の大幅減、退職手当組合への負担額の減、これらにより将来負担額が減少し、昨年度より7.2ポイント回復した。しかし、依然として類似団体平均を大きく上回っており、計画的な繰上償還による地方債現在高の減、財政調整基金、減債基金等の積立による充当可能基金の増額に努め、財政の健全化を図る。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
職員数は前年度より1名増により前年度より0.5ポイント増加した。また類似団体平均より1.4ポイント上回っており、平成28年度職員数からの2%減を目標とするなど、なお一層の行財政改革に努める。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均と比較して2.3ポイント低く推移しているが、民間委託に頼る面も多く、文化会館管理運営費の増により昨年度と比較すると0.8ポイント増加している。
扶助費
扶助費の分析欄
児童措置委託料、障害者総合支援事業費などの大幅増により、昨年度と比較して0.8ポイント上回った。類似団体と比較しても1.6ポイント上回っており、今後もこの傾向は続くと見込まれる。
その他
その他の分析欄
前年度より0.6ポイント改善し、類似団体より0.7下回っているが、企業会計に対する繰出金は増加しているため、引き続き動向に注視する必要がある。各会計において健全財政に取り組み、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度より0.4ポイント回復したが、企業会計に対する繰出金は増加しており、補助費等の額自体は前年度より11.9%程度増加している。また、類似団体の比較においても依然平均値を上回っている。引き続き繰出金が増加している企業会計の経営状況を的確に把握し健全経営に努めるとともに,各種団体に対する補助金等についても適正な執行に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
これまでの繰上償還効果や低金利への見直しなどの効果により、昨年度より0.3ポイント回復し、類似団体平均より2.7ポイント下回っている。しかし、平成25年度から平成27年度にかけて実施した新文化会館整備事業に係る元金償還が平成29年度から始まり今後、数値が悪化し、10年後には実質公債費比率が15%台まで見込まれるため、計画的に繰上償還を行い、より一層の公債費抑制に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
維持補修費(市道除雪に係る維持補修費)の大幅増、補助費等(置賜広域行政事務組合負担金)の増、物件費(文化会館管理運営費)の増により、昨年度より1.1ポイント増となった。類似団体と比較しても1.6ポイント上回っている。今後、より一層の歳出削減に努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
目的別歳出の分析欄
大きく占めているのは、民生費の157,040円となっている。類似団体と比較すると低い水準で推移してはいるが、他会計への繰出金が増えたことに加え、児童措置委託料、学童保育事業費など子育て支援に重点的に取り組んできたことによるものや、介護施設整備交付金など老人福祉費への補助金の増も影響している。総務費が前年度と比較して15,996円減少しているのは、ふるさと納税事業費の減少によるものである。昨年度に引き続き減少し、住民1人あたり43,708円となったのは公債費である。中央花公園整備事業などの地総債を活用した大規模事業にかかる償還が終期を迎えたことから減少となった。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり439,963円となっている。大きく占めているのは扶助費、補助費等、人件費である。とくに補助費等は前年度から11,424円増となっており、一部事務組合への負担金やふるさと納税事業の拡大による報償費が増えたことにより、類似団体と比べて高い水準となっている。扶助費は3,728円増となり、少子高齢化社会の進行とともに年々増加傾向にある。普通建設事業費(うち新規整備)、災害復旧事業費は、新文化会館建設事業費に係るハード面と、平成25年、26年に連続して発生した豪雨災害における災害復旧事業が終了したことにより、安定的に推移している。しかし、その分、公債費が今後高くなる見込みであるため、将来へ負担を残さない歳出の抑制と、計画的な繰上償還が必要となっていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄新文化会館建設事業、災害復旧対応のために取り崩してきた財政調整基金も、事業の終了とともに元に戻すべく積み増しを行い、財政調整基金残高は平成28年度で9.52ポイント増加し、29年度は14%を維持している。今後は標準財政規模の20%=16億円以上を目標に適切に積立を行う。実質収支額については、平成29年度の繰越金が大きかったことによりプラスとなったが、財政調整基金の積み増しよりも取り崩し額が347,766千円大きかったため、実質単年度収支は2年ぶりのマイナスとなった。市税収納率98.8%の確保、各種使用料の滞納整理の強化を目標に、補助金・負担金の見直しと合わせて健全財政に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄全ての会計において赤字は生じておらず、黒字比率も各会計においておおむね横ばいで推移している。一般会計において、2.78ポイント増加しているが、主に実質収支が226百万円増となったことにより、標準財政規模比が増となったものである。今後も行政経費等の節減と歳入の確保を図り、健全財政を堅持する。
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実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄元利償還金は臨時経済対策債、地域総合整備事業債、地方道路等整備事業債等の減により減少した。中央花公園整備事業などの地総債を活用した大規模事業にかかる償還が終期を迎えたことから、近年は公債費が徐々に減少してきたが、平成26年度から小中学校整備事業の元金償還が始まったこと、さらに文化会館建設事業にかかる元金償還も平成29年度から始まったことから、高位で推移する見込みとなっている。今後予想される上昇に対応するため、減債基金への積立を実施し、計画的な繰上償還を行うなど、元利償還金の抑制に努めていく。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄普通交付税額の減や、充当可能基金(主に財政調整基金)の減により悪化要因はあったものの、地方債現在高や公営企業債等繰入見込額の減等により将来負担額が大きく減となったことから、将来負担比率は良化している。充当可能財源等が減少したが、将来負担額が減り、将来負担比率の分子は昨年度と比較して減少してはいるが、今後、新文化会館事業の償還増加が見込まれるため、計画的に繰上償還を実施し地方債現在高の抑制に努める。
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基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)その他特定目的基金が公共施設維持管理基金の積み立ての影響もあり増となったが、財政調整基金の減少幅が大きいことから全体として減少した。(今後の方針)将来の歳入減少・歳出増加への備えのため、引き続き、行革、経費節減等により捻出した額又、入札差金など事業執行で発生した歳出の不用額等を財源として確保し、基金に積み立てていくことを予定している。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)普通交付税の減、公共施設等の老朽化対策等に係る経費の増大による。(今後の方針)今後、災害等への備えとして、また、将来の財政基盤の安定のため財政規模の20%程度(16億円)まで積み立てることとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)運用益(預金利子)による増。(今後の方針)公債費の増高を抑制するため、高利率の債務の繰上償還を平成22年度から積極的に実施している。現在は実質公債費比率が安定しており、また、高金利の地方債がないことから繰上償還の予定はないが、将来の繰上償還の財源とすべく減債基金への積立てを計画的に実施する。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設維持管理基金:旧廃止施設の解体、跡地利用、施設の維持管理に対応するため、積み立てを行い、費用負担の平準化を図る。地域振興基金:ふるさと納税による寄付金を財源とした積立基金、また、地域振興を推進する目的。(増減理由)公共施設維持管理基金:公共施設の維持管理を目的として公共施設維持管理基金を平成29年度に新設による増。(今後の方針)公共施設維持管理基金:平成30年度に旧廃止施設の解体、跡地利用、施設の維持管理に対応するため約8千万円取り崩しを行う予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成29年度の有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値より8.5ポイント低くなっている。しかし人口減少のなか、公共施設の約4割が築30年を経過するなど老朽化が進んでいる状況にあるため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、同一類型施設の集約化、統廃合等を含む公共施設等の最適な配置の実現を計画的に進めていく。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
平成29年度の将来負担比率は類似団体内平均値と比較して高い水準にある一方、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値よりも低くなっている。これは、平成21年度から中学校再編及び学校耐震化事業を行ってきたこと、また、文化会館が平成26年に建築された影響で、類似団体内平均値より低く推移しているためである。公共施設の約4割が築30年を経過するなど老朽化が進んでいる状況にある。今後の人口減少により財政状況が一層厳しくなる段階に、これらの施設の大規模改修・更新が発生することから、工事の実施時期を計画的に分散し、財政負担の平準化を図る必要がある。また、同一類型施設の集約化など統廃合等を含む更新費用削減に向けた検討も必要となる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、文化会館整備の影響で平成26年に高くはなっているが、以降大規模な事業が少なかったため減少している。しかし、類似団体内平均値と比較すると高い水準となっており、学校耐震化、災害復旧、文化会館整備事業等によるもので、計画的に繰上償還を実施し地方債現在高を抑制していく必要がある。実質公債費比率においては年々減少傾向だが、平成21年度から始まった中学校再編及び学校耐震化事業等の大規模公共事業の償還が平成25年度から始まったことと合わせ、新文化会館整備事業、災害復旧事業等の償還により当該数値が増加に転じることが見込まれる。類似団体内平均値と比較しても高い状態となっており、今後予想される上昇に対応するため、減債基金への積立を実施し、計画的な繰上償還を行うなど元利償還金の抑制に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
施設情報の分析欄
平成29年度において類似団体内平均値と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、児童館の92.4%、認定こども園・幼稚園・保育所の86.6%、公営住宅の77.4%である。児童館は耐用年数22年で設定しているが、築18~28年を経過しているため、類似団体内平均値より32.1%高い水準である。また、認定こども園・幼稚園・保育所は類似団体内平均値より29.3%高くなっており、引き続き、今後の人口動態や保育需要を見据えつつ必要な整備を進めていく。公営住宅については、類似団体内平均値より13.3%高い水準であるが、平成27、28年度に南陽市公営住宅長寿命化計画に基づき工事を行い老朽化に備える。今後、人口減少が進む中でも、こうした施設を長く維持し活用していくために南陽市公共施設等総合管理計画に基づき、長期的な視点をもって公共施設等の更新・統廃合等の検討や更新費用の抑制等により、財政負担の縮減・平準化を図るとともに、公共施設等の最適な配置の実現を図る取り組みを行っている。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
施設情報の分析欄
平成29年度において有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値より特に高くなっているのは、庁舎の96.1%である。庁舎については、耐用年数は38年で設定しており、耐震化診断も問題なかったが、昭和57年建築で築36年を経過しているため高くなっている。老朽化が進んでいるところは修繕をするなど、使用する上で問題はないが、平成28年度作成した公共施設等総合管理計画に基づき、適切な維持管理を行っていく。一方、市民会館は、有形固定資産減価償却率が15.5%で、類似団体内平均値を31.3%と大幅に下回っている。これは、新しく文化会館を平成26年に建設し、築4年であることによる。耐用年数は本体22年、設備棟31年で設定しており、1人当たり面積は類似団体内平均値よりやや高くなっている。今後、人口減少が進む中でも、こうした施設を長く維持し活用していくために南陽市公共施設等総合管理計画に基づき、長期的な視点をもって公共施設等の更新・統廃合等の検討や更新費用の抑制等により、財政負担の縮減・平準化を図るとともに、公共施設等の最適な配置の実現を図る取り組みを行っている。
財務書類に関する情報①(2017年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産・負債とも減少している。資産の減少は事業用資産中「建物減価償却累計額」の増加(+867百万円)、財政調整基金等の基金の減少(1,574百万円→1,226百万円)による。特に「建物減価償却累計額」の増加に関しては、南陽市文化会館の影響が大きい。この施設は大規模かつ木造のため単年度の減価償却額が大きい(建物評価額5,590百万円で、本市全体の建物評価額の1/6を占める)。負債の減少は、「地方債等」が減少したことによる。(14,788百万円→14,385百万円)資産・負債とも減少しているのは、全体、連結についてもいえるが、これは一般会計等の影響(上記の理由)による。平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画、個別計画により、引き続き公共施設の適正管理と維持管理コストの平準化に努めていきたい。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は13,417百万円となり、前年度比593百万円の増加(+4.6%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は6,991百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は6,426百万円であり、業務費用のほうが移転費用よりも多い。経常費用のうち最も金額が大きいのは物件費(2,867百万円、前年度比+282百万円)、次いで補助金等(2,697百万円、前年度比+315百万円)である。純行政コストが増加した要因としては、「経常費用」内の、福祉サービスの提供といった資産形成に結びつかない行政サービスに要したコストのう「ち「移転費用」に区分される費用(社会保障給付支出、補助金等支出、他会計への繰出支出等)が増加したためである。今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努めていく。全体純経常行政コストは639百万円増加しているが、このうち経常費用に含まれる移転費用の増加が315百万円と大きく影響している。これは介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計といった社会保障給付の増加が要因である。連結においても同様の傾向が認められる。
3.純資産変動の状況
一般、全体、連結とも同様な傾向となっている。一般会計等においては、税収等の財源(12,652百万円)が純行政コスト(13,002百万円)を下回っており、本年度差額は▲350百万円となり、純資産変動額は352百万円となった。これは純行政コストが前年比+743百万円(12,259百万円→13,002百万円)となったもので、要因としては、「経常費用」内の、福祉サービスの提供といった資産形成に結びつかない行政サービスに要したコストのうち「移転費用」に区分される費用(社会保障給付支出、補助金等支出、他会計への繰出支出等)が増加したためである。引き続き地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努めていく必要がある。全体においては純資産変動額が▲252百万円となった。これは、財源となる税収等(13,865百万円13,693百万円)及び国県等補助金(5,370百万円→5,653百万円)に比較し、「移転費用」中「補助金等」に区分される費用が伸びている(2,549百万円→2,869百万円)ことによる。連結においても同様である。
4.資金収支の状況
一般、全体、連結とも同様な傾向となっている。基礎的財政収支は、平成27年から平成29年までプラスの数値を確保している。3年連続してプラスの数値を確保できていることから、この期間は、借金に依存しない財政運営なされたことを示している。特に一般会計等においては、業務活動収支は1,070百万円であったが、投資活動収支については基金積立等の投資活動支出1,283百万円が基金取崩し等の投資活動収入821百万円を上回ったことから、▲462百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲399百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から208百万円増加し、979百万円となった。地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。一般、全体、連結ともこの状態を継続することで財政の健全化を図っていく。
財務書類に関する情報②(2017年度)
1.資産の状況
平成27年から平成29年にかけて、横ばいとなっている。これは、資産額が減少しているのと同じ割合で、住民基本台帳人口の減少が生じているためである。平成29年度は、道路橋梁のほか、沖郷学童保育施設、地域防災拠点広場などが新たに資産として計上されている。有形固定資産減価償却率は、文化会館が平成26年に建築された影響(取得価格が大きく、かつ減価償却累計額が小さいのでこの数値を下げる要因となる。)で類似団体と比較し、低くなっている。しかしながら、本市の公共施設の約4割が築30年を経過するなど、全体としては施設の老朽化が進んでいる状況にある。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、平成27年から平成29年にかけて、1.4ポイント増加している。これは、資産総額が減少しているなか、純資産の減少が緩やかだったことによる。全体、連結の値が低いのは、水道事業及び下水道事業の仕組みが、将来の使用料収入で回収することを前提としていることや、地方債の償還年限が長期であることが要因である。将来世代負担比率は、平成27年から平成29年にかけて、0.9ポイント減少している。これは、将来世代の負担が着実に減少していることを表している。数値が減少した要因は、地方債の減少である。(一般会計においては平成27年から平成29年にかけて△716百万円の1年内償還予定地方債減少)本市が類似団体に比較し高い数値となっているのは、地方債残高が大きいためである。
3.行政コストの状況
平成27年から平成29年にかけて、3.8万円増加している。これは、純行政コストの増加と住民基本台帳人口の減少によるものである。純行政コストが増加した要因としては、「経常費用」内の、福祉サービスの提供といった資産形成に結びつかない行政サービスに要したコストのうち「移転費用」に区分される費用(社会保障給付支出、補助金等支出、他会計への繰出支出等)が増加したためである。H29年度一般会計等においては、補助金等支出が前年比315百万円の増(2,382百万円→2,697百万円)となっている。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、平成27年から平成29年にかけて、2.5万円減少している。これは、負債のうち、地方債(地方債と1年内償還予定地方債の合計額)の減少によるものである。平成29年度は、市債発行額853百万円に対し、元金償還額1,252百万円となっており、市債残高(地方債の額+1年内償還予定地方債の額の合計)が399百万円減少している。基礎的財政収支は、平成27年から平成29年までプラスの数値を確保している。3年連続してプラスの数値を確保できていることから、現時点においては、このままの財政運営を継続していくことが可能と判断される。
5.受益者負担の状況
平成27年から平成29年にかけて、0.3ポイント減少している。これは、経常収益が減少したことに対し、経常費用が増加したことによる。経常費用の増加要因は、「移転費用」中「補助金「等」に区分される、農林事業の「産地パワーアップ事業費補助「金」の326百万円が主な要因である。一般的に病院、ガス、上下水道事業を行う地方公共団体は、受益者負担比率の数値が高くなる傾向があるが、南陽市では上下水道事業のみ実施している。このため類似団体より低い数値となっている。
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