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人口の減少に加え高齢化率が36.05%(平成25年3月31日現在)と高く、また市内に中心となる産業がないことなどにより個人及び法人の所得が伸び悩んでいる現状である。そのため財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。「自立推進行政改革プラン」による市立保育園の民営化、未利用財産・公共施設等の利活用及び財産処分並びに民間譲渡など、徹底した事業の見直しや歳入確保を推進し、財政健全化に向けた取組みの強化を図っている。
人件費、扶助費、公債費といった義務的経費の経常収支比率の割合が極めて高く、58.1%を占めている。扶助費については、生活保護費や社会保障費の増により経常収支比率に占める割合は増加傾向にある。しかしながら、人件費ついては、退職後の職員補充の抑制、民間委託の推進、組織機構の簡素合理化を図りながら職員定数管理を図りながら改善に向けた努力をしている。また、公債費についても、地方債新規発行額を公債費元金の償還額以下に抑制するなど比率について徐々に改善されることが見込まれる。今後の改善策として、「自立推進行政改革プラン」に基づき、これまでも実施している退職者の不補充など行政のスリム化など、財政健全化に向けた取組みを強化する。
類似団体平均に比べ人口1人当たりの決算額が高くなっているのは、主に人件費を要因としている。これは、市木地区に開設している診療所や市直営の保育所、単独で組織している消防本部など医師や保育士、消防士の人件費も含まれていることも一因となっている。しかしながら、これまでよりも推進している市立保育所の民営化や各施設の指定管理者導入等に努め、職員数の削減・コスト削減につなげていく。
ラスパイレス指数が高いことについて、職員団体と共通の認識を持ち、国と同じ基準となるように職員団体と継続的に交渉を続けている。平成25年4月1日よりワタリ制度の廃止及び昇給抑制を実施している。今後も職員給の原則及び均衡の原則に照らし、給与適正化に向けて努力していきたい。また、国家公務員給与7.8%の削減に伴い、ラスパイレス指数の大幅な増となっているが、串間市においても、平成25年7月より職員給の一律3%削減や期末勤勉手当の削減をおこなっている。(なお、国家公務員の時限的な(2年間)給与改定特例法による措置がないとした場合の参考値は、100.3となる。)
平成19年度定員管理計画を策定し、民間委託や退職者の不補充等を、継続的に実施し、職員数の削減に努めてきた。現業職の撤廃の実施や、ほぼ全ての施設において指定管理者制度の活用による民間委託を実現してきたが、なお平均より高い状態である。また、本市の地域が広域であるため、単独で消防本部を組織している現状であることも一因となっている。今後も、更なる職員数の削減の余地があるか検討を重ねる一方、権限譲渡に伴う業務増にも対応を図る。
平成23年度と比較し、1.6ポイントの改善が見られ、これは、一般会計の地方債新規発行額を公債費元金の償還額以下に抑制しているため、年々減少しており、今後も比率は減少傾向になることが見込まれる。
平成23年度と比較し、6.6ポイントの改善が見られ、公債費現在高の減少が大きな要因となっている。これまでよりも実施している、地方債新規発行額を公債費元金の償還額以下に抑制することにより、比率は年々減少している。また、同時に基金の積み増しや職員数の削減による将来の退職手当負担見込額等が減少したことも一因となっている。今後も「自立推進行政改革プラン」に基づき、財政健全化を推進し将来負担の軽減に努める。
類似団体平均と比べ高い水準にある。これは保育所などの施設運営を直営でおこなっていることや、地域が広域であるため単独による消防本部を組織しているといった状況により、職員数が類似団体平均と比較して多いことが主な要因であり、行政サービスの提供方法の差異によるものと言える。しかしながら、指定管理者制度の導入等に努めているため、今後はコスト削減の効果が見込まれる。
物件費が類似団体平均に比べ高くなっているのは、施設管理等の業務の民間委託化を推進し、委託料(物件費)へシフトしているためである。具体的には文化会館や図書館、観光施設などの管理を民間委託化に進めているところである。今後もコスト削減に向けた取組みに努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回り、かつ上昇傾向にある要因として、養護老人ホームが市内に2施設あり、上昇する高齢化率(36.05%)に伴い、措置者が多いことが要因となっているため、施設の廃止等は困難な状況である。また、社会保障の充実・多様化や生活保護者数も年々増加傾向にあり、扶助費が財政を圧迫する状態である。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を高くなっているのは、繰出金の増加が主な要因である。国民健康保険事業会計や後期高齢者医療特別会計に対する社会保障費に関する繰出しが要因となっている。今後、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう医療費抑制を一層強化に努める。
経常収支比率における補助費等の比率が類似団体平均を大きく下回っているのは、市単独補助金の終期設定の徹底や定期的な事業効果の見直し実施等が要因と思われる。今後も補助金の見直しや廃止などを継続的に取組み、適正な財政運用に努める。
公債費以外での比率が上回っているのは、人件費及び扶助費が要因となっている。人件費については、定年退職に伴う人員減を埋めるための補充を抑制するなどしているが、扶助費については、全国的にも生活保護費や児童福祉費といった社会保障費の増に伴うものである。今後も扶助費の増に伴い、市の財政を逼迫し影響を与えるものが大きいと考えられる。
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