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市町村民税は個人は増収となったが、法人が税率改正の影響から減少となっている。また、固定資産税については、土地が減収となったものの、償却資産及び家屋があわせて11,883千円、1.0%の増となっており、固定資産税全体では3,829千円ほどの減額となっており、地方税全体では3,231千円の微減となっている。しかしながら、地方交付税が、平成27国勢調査の数値が測定単位となったことにより、対前年度比267,019千円、5.8%の大幅な減となったうえに、地方消費税交付金においても対前年度比54,571千円、11.7%の大幅な減となっており、経常一般財源が減となった大きな要因となっている。基準財政需要額が大幅に減少したため、財政力指数は0.40と若干改善し、類似団体平均を上回る結果となった。今後においても、税負担の公平化と同時に自主財源の確保のため「須崎市市税等滞納整理本部」などの積極的な取り組みにより徴収率の向上を目指す。
歳出面においては、人件費において、特別職及び一般職の退職手当が32,195千円減少したことに加え、平成27年度の大量退職が平均給与を押し下げ、一般財源ベースで-95,576千円、-5.4%となっている。扶助費については、平成28年度から、子ども子育て支援法による施設型給付費(33,772千円)が純増となったため一般財源ベースでは微増となっている。公債費は、利子は減少したものの、元金が増加したため対前年度比127,179千円、率にして6.4%増となっている。その他物件費・補助費等・繰出金については、すさきがすきさ応援基金繰入金を充当したため一般財源ベースでそれぞれ大幅に減少している。平成28年度においては、経常収支比率が90.0%となり、昨年度を若干下回る数値となったが、類似団体平均を昨年度同様上回る結果となった。これは、ふるさと納税を積み立てた基金を特定財源としたことが大きく寄与している。
数次にわたる行政改革大綱や集中改革プランに基づき、定年退職者の不補充などによる人件費削減など徹底した歳出削減に努めた結果、人口一人当たりの決算額は類似団体と比較して低くなっている。しかし、人口の減少や、退職者数の増加による退職金の増加も予想されており、物件費等の事業の見直しを含め歳出の抑制に引き続き取り組んでいく。
行政改革大綱による目標設定を上回る職員数の削減となっており類似団体平均を下回る結果となった。今後においても、行政改革大綱の計画数値を基本に行政需要に即して効果的な職員配置が可能となるよう弾力的な運用管理に努める。
地方債の発行額に基準(臨時財政対策債と災害復旧事業を除いた年間の地方債発行額と元金償還額の差額5億円以上)を設けたことにより、数値は順調に改善しており、平成27年度に健全化比率導入後初めて18%未満を達成した。平成28年度においても、繰上償還を410,070千円実施したことにより、数値は更に改善し、17.2%となった。しかしながら、類似団体平均に比べると依然高い水準で推移しており、引き続き行政改革大綱で地方債の発行額に基準を設定し、適正かつ健全な数値に近づくための取り組みを図る。
類似団体平均を大きく上回っている主な要因としては過去に行ってきた重要懸案事業推進のため発行した地方債の残高が多額であることがあげられる。しかしながら、地方債の発行抑制や団塊世代職員の退職により数値は改善傾向にある。今後においては、普通交付税の増額等による標準財政規模の増加が見込めない状況のなかで、限られた財源を活用し、地方債の繰上償還を行うなど公債費等の義務的経費の削減を行い、財政の健全化に努める。
平成27年度の退職者が16人、平成28年度の退職者が15人に上ったことにより、平均給与が押し下げられ類似団体平均を下回った。しかしながら、職員数が増加し、手当等も増加傾向にあることから、行政改革大綱を中心に、事務量に見合った適正な人員管理に努める必要がある。
業務のアウトソーシングや近隣市町との住民情報システムの共同利用化による業務の効率化など事務的経費等の削減に取り組んでおり、物件費の経常収支比率は類似団体と比較すると大幅に低くなっている。
生活保護費や障害福祉サービス給付費が増加し、類似団体平均を上回る傾向にあったが、本年度は生活保護費の減少により類似団体平均を下回った。今後においても、生活保護費については、資格審査の適正化やレセプト点検実施などにより、適正給付に努め扶助費の抑制を図る。
ふるさと納税で積み立てた基金を、下水道事業繰出金をはじめ、諸事業に充当したため、数値自体は大幅に改善している。しかし、交付税を中心とした歳入経常一般財源が大きく減少したために、前年度同数値となった。依然として類似団体平均及び全国平均を上回っており今後の数値に注視する必要がある。
ごみ処理施設や斎場運営を一部事務組合にて実施しており、施設整備の起債償還の負担金が多額であったことなどから、類似団体平均及び全国平均を上回る傾向にあったが、起債償還がほぼ終了しつつあり、平成28年度は、類似団体平均及び全国平均を下回った。しかしながら、依然高い水準であるので、任意の補助金等についてもより一層精査し、数値の抑制に努める。
新規地方債の発行の抑制や補償金免除繰上償還制度の活用(平成19~21年度)等により、市債残高は徐々に減少しており、公債費の経常収支比率は改善傾向にあった。しかし、補償金免除繰上償還の財源として発行した借換債の元金の償還が始まったうえに、過疎対策事業債の元金償還も始まり、経常収支比率に占める公債費の割合は高止まりを続けている。今後も地方債の新規発行額の抑制を行うとともに繰上償還を行うことにより公債費の圧縮を行い、経常収支比率の改善に努める。
公債費以外に係る経常収支比率については、ふるさと納税を原資として積み立てた、すさきがすきさ基金繰入金を充当したことにより大幅に減少し、類似団体平均、全国平均ともに下回っている。今後は、この比率を維持しつつ、公債費に係る経常収支比率を改善させることで経常収支比率全体の数値を全国平均に近づけるよう努める。
実質公債費比率及び将来負担比率は、類似団体と比較して非常に高い数値となっているが、繰上償還や起債発行抑制の取り組みにより、両数値ともに減少傾向にある。しかしながら、平成29年度まで公債費の償還が20億を超える状況が想定されているうえ、人口減少の影響から標準財政規模の減少が避けられないことなどから、これまで以上に公債費の適正化に努める必要がある。
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