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財政力指数については、歳入面で、法人税が堅調に推移したことから、0.01ポイント上昇した。臨海部の大企業からの税収により、類似団体と比較し、依然として高い水準を維持しているが、新型コロナウイルス感染症による社会情勢の先行きが不透明であるため、持続可能な財政運営を継続していくために投資的経費の抑制や、経常経費の見直し等歳出削減に取り組み、財政の健全化を図る。
経常収支比率については、小中学校へのリースによる空調機器の整備等の理由により、前年度と比較すると0.6ポイント上昇し、財政構造の硬直化が進んだ。また、全国、県の類似団体平均よりも高い数値となっている要因としては、充実した公共施設の維持管理費や、類似団体と比較して高い人件費等があげられる。今後は、さらに公債費の増加が見込まれているので、財政の弾力性を維持するため、人件費を含め経常経費の削減に努める。
人口一人当たり人件費は、類似団体と比較すると、消防部門や教育部門において職員数が多いことから高い傾向にある。人事院や千葉県人事委員会の勧告内容に準拠した給与改定を行っているため、若干増加傾向にある。また、7級職以上の職員比率が高いことも要因であるため、昇格抑制の実施や職制の見直しによる人件費の抑制に進めている状況である。物件費については、充実した公共施設の維持管理費に費用がかかっていること等から、類似団体と比較して高い水準である。今後、施設の統廃合等の行政改革を積極的に推進し、人件費・物件費の抑制に努める。
国家公務員は、学歴による採用区分により昇格や課長級等の管理職への登用が区別されており、高卒者を対象とした試験により採用された職員が課長職以上の管理職へ登用されることは稀であるが、本市では、学歴による区別をすることなく、人事評価の結果に応じて管理職へ登用していることから、国と比較すると短大卒や高校卒の職員の給料水準が高い傾向にある。他市では、本市と異なり6級職以上を管理職としている市が多く、課長を補佐する職は6級の管理職が担っているが、本市では課長を補佐する管理職は7級職であり、このことが7級職以上の職員比率を高める要因となっており、他市と比較して給料水準を引き上げることにつながっている。
本市の臨海部は石油コンビナート等災害防止法に基づく特別防災区域に指定されており、大型化学消防車等の特殊車両の配備が必要となることから消防部門の職員数が類似団体と比較し多くなっている。また、教育に重点を置いた施策を行っており、公民館、図書館、郷土博物館など充実した教育施設に正規職員を配置し運営していることから、教育部門の職員数も多くなっている。今後は、事務事業の見直し、施設の統廃合及び民間活力の導入等の行政改革を積極的に推進するとともに、令和2年度に策定した定員管理方針のもと、業務量の調査や職員の任用形態に応じた業務内容の明確化に取組み、職員の任用形態別に効果的な配置に取組むことで、職員数の抑制に努める。
実質公債費比率については、前年度と比較すると0.3ポイント増となった。これは大型事業(袖ケ浦駅自由通路等)に係る借入の据え置き期間が終了したこと等によるものである。過去の起債抑制策により、類似団体と比較しても良好な数値を維持していたが、近年の大規模な社会資本整備による借入額の増および市役所庁舎の建替えにより、今後は実質公債費比率の上昇が見込まれる。今後も原則として比率を5パーセント以内に抑えるよう、計画的な事業実施に努めていく。
前年の0.0%以下から16.9%へ増加した。これは、災害対応等のため、財政調整基金を大きく取り崩したためである。今後は庁舎の建替えや公共施設の老朽化対策が予定されており、起債残高が増加見込みであるため、更なる上昇が予想される。今後予定されているこれらの事業についても、計画的な事業実施により過度な地方債残高とならないよう留意していく。
本市の臨海部は石油コンビナート等災害防止法に基づく特別防災区域に指定されており、大型化学消防車等の特殊車両の配備が必要となることから消防部門の職員数が多くなっている。また、教育に重点を置いた施策を行っており、公民館、図書館、郷土博物館など充実した教育施設に正規職員を配置し運営していることから、教育部門の職員数も多くなっている。今後は、事務事業の見直し、施設の統廃合及び民間活力の導入等の行政改革を積極的に推進し、人件費の抑制に努めていく。
物件費の経常収支比率は、前年度と比較して0.6ポイント上昇し、依然として類似団体と比較し高くなっている。これは、ごみの全量搬出委託処理を行っていることや当市の充実した公共施設における指定管理者制度の導入等を含むこれら施設の運営・維持・管理等の外部委託を行っているためである。今後も業務委託の内容の見直し等を継続して行い物件費の抑制に努める。
扶助費の経常収支比率については、保育施設新規開所にともなう扶助費の増等の理由により、前年度と比較すると0.5ポイント上昇した。類似団体平均と比較すると同水準となっているが、児童福祉、高齢者福祉、障がい者福祉等については構造的に上昇傾向がしばらく続くと予測しているので留意していく必要がある。
補助費等の経常収支比率については前年度と同程度であり、引き続き類似団体平均と比較しても良好な状況である。今後も補助金・負担金については、廃止を含めた見直しを定期的に実施することにより、経常経費の削減に努める。
公債費の経常収支比率については、前年度と比較し0.4ポイント上昇したものの、現状においては、過度な公債費負担とはなっておらず、比率も類似団体平均を大きく下回っている。しかしながら、近年の大規模な社会資本整備による起債残高の増および庁舎整備等により、今後は増加する見込みである。今後も引き続き借入の抑制等で過度な負担とならないよう努める。
公債費以外の経常収支比率については、前年度と比較し0.2ポイント上昇し、依然として類似団体平均より高い状況が続いている。要因としては、人件費及び物件費の比率が類似団体に比較し高いことが挙げられることから、職員数や職員給与の抑制による人件費の抑制、施設の統廃合等による物件費の抑制を一体的に取り組んでいく。
(増減理由)庁舎整備基金に1億5千万円の積立を行ったものの、台風災害対応等に、財政調整基金を活用し、財政調整基金が15億4千万円減少したこと等により、全体として14億8千万円の減少となった。(今後の方針)近年は減少傾向が続いているため、市単独の経常経緯費の削減に取り組み、現在の水準を維持していく。
(増減理由)台風災害対応に財政調整基金を活用したため約15億4千万円減少した。(今後の方針)近年は減少傾向が続いているため、市単独の経常経緯費の削減に取り組み、現在の水準を維持していく。
(増減理由)運用益があるが、百万円未満である。(今後の方針)起債残高の増、償還金の増が見込まれているため、安定した財政運営のために積立を検討する。
(基金の使途)社会福祉基金:児童、母子、心身障害者(児)、老人、低所得者等の福祉の増進を図るために必要な経費の財源に充てる。庁舎整備基金:袖ケ浦市庁舎の整備に要する資金に充てる。教育施設整備基金:教育施設の整備に要する資金に充てる。袖ケ浦駅北側整備基金:袖ケ浦都市計画事業袖ケ浦駅海側特定土地区画整理事業及びこれに関連する事業の資金に充てる。災害救助基金:災害救助の財源に充てる。(増減理由)庁舎整備基金:庁舎の建替え及び耐震化工事に備え、約1億5千万円積み立てた。教育施設整備基金:学校便所改修工事等のため、約5千万取り崩した。(今後の方針)庁舎整備基金:庁舎整備のために取り崩し予定教育施設整備基金:小学校の増築等のため取り崩し予定
本市の有形固定資産減価償却率は、年々上昇しており、類似団体と比較しても高い水準にある。そのため、平成28年8月に策定した公共施設等総合管理計画等に基づき、施設の計画的な修繕や統廃合を推進するとともに、個別施設計画の策定を進め、資産の適正管理を行っていく。
債務償還比率は、類似団体平均を下回っているものの、今後、これまで進めてきた大型公共事業に係る地方債の償還が本格化することや防災拠点となる庁舎整備が予定されていることから、将来負担額の増加が見込まれている。引き続き、地方債の発行の抑制を図りながら、人件費の抑制や物件費の削減など経常経費の縮減に努め、適正な比率を維持していく。
令和元年台風への災害対応等のため財政調整基金を大きく取り崩したことなどにより、将来負担比率は16.9%と前年度比較して上昇したものの、類似団体平均と比較しても健全な状況にある。一方で、有形固定資産減価償却率は年々上昇しており、類似団体と比較しても高い水準にあることから、将来負担に配慮しながら、公共施設等総合計画等に基づき、施設の計画的な修繕等を行うなど、資産の適正管理を推進して将来の負担が過度に大きくならないよう注意する。
本市は充実した公共施設を所有している中、将来負担比率、実質公債費率ともに類似団体と比較し、低い水準を維持できているものの、これまで進めてきた大型公共事業に係る地方債の償還が今後、本格化するとともに、庁舎整備が予定されていることから、将来負担額の増加が見込まれている。引き続き、両比率が過度な数値にならないよう地方債の発行の抑制を図っていく。
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