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2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2023年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和5年度の基準財政需要額は3,339百万円となり、基準財政収入額は984百万円となったため、単年度の財政力指数は0.295となった。包括算定経費28百万円の増、臨時財政対策債振替相当額20百万円の減の影響等により、基準財政需要額は29百万円増加し、さらに基準財政収入額が4百万円減少したため、令和4年度の0.298と比較して0.003の低下となっている。令和5年度の財政力指数の減少は、基準財政需要額の増加が主な要因であったが、今後は、人口減少等の影響による町税等の減少により、基準財政収入額が減少することが想定される。基準財政収入額の減少による財政力指数の低下は、留保財源の減少に直接つながることから、投資活動が消極化することが危惧される。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
分子である経常経費充当一般財源は、給与改定等による人件費27百万円の増、償還の進行に伴う公債費22百万円の増により、58百万円の増加となった。一方で、分母である経常一般財源は固定資産税(償却資産)の減による地方税15百万円の減、地方交付税32百万円の増といった影響により、25百万円の増加となった。分子の増加が分母の増加を上回ったため、経常収支比率は前年度比1.0%上昇の85.4%となった。給与改定による人件費の増加は、地方交付税で措置されており、経常収支比率上昇の主な要因は公債費の増及び地方税の減によるものである。公債費については、近年、地方債の借入れを単年度の償還額を上回らない範囲で行っているため、今後は減少する見込みであるが、地方税は人口減少等の影響により減少することが予想され、経常収支比率の上昇につながっていくとみられる。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については、地域おこし協力隊の増員、前年度まで委託により行っていた公共施設等管理事業に従事する職員の新規採用による会計年度任用職員報酬の増(前年比+10百万円)、負担率改定に伴う退職手当組合負担金の増(前年比+6百万円)、新規採用及び給与改定等による職員給与の増(前年比+14百万円)の影響により、前年比36百万円の増となった。物件費については、物価高騰の影響により、各経費が増加傾向であるが、コロナ禍において前年度まで実施していた誘客促進委託料の皆減等の影響により、前年比6百万円の減となっている。令和6年度以降は、定年延長制度の導入により人件費の減少は見込めないことに加え、物価高騰の影響による物件費の増加が予想されるため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額の増加していくものとみられる。今後は、DXの推進等による事務の効率化により、人件費・物件費の抑制を図りたい。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
数値が類似団体の平均を上回る要因としては、人材確保の観点から、国の基準より高卒の初任給を引き上げていることが挙げられる。また、55歳以上の高齢層職員について、昇給停止を実施していないことも要因の一つである。今後、定年延長制度が導入されることも踏まえ、制度の見直しを検討していく。なお、昨年度からの数値の変更要因は、主に令和5年度人事院勧告に基づく給料表の引上げを行った結果、国との級別職員数が異なるため平均給料月額が国の平均を上回ったこと及び、職員階層の変更により平均給料月額が高い水準となったことによるものである。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定年延長制度の導入により、数年は退職者がいない想定であるが、職員の年齢構成の偏りを抑制する観点から、職員の新規採用を若干名行うこととなると思われる。そのことに加え、人口は減少傾向であるため、人口1,000当たり職員数は微増していくことが見込まれる。今後は、定年延長制度導入の影響を踏まえたうえで定員管理計画を策定し、職員数の適正管理に努めたい。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、前年度と比較して0.3%の低下となったが、低下した要因は、公営企業会計の元金償還分に対する繰出金を出資金として支出したため、準元利償還金の算出過程においてその額が控除されたことによるものである。そのため、実質公債費比率は低下しているが、一般会計が負担する公営企業会計の元金償還に対する額が減少したものではなく、実質的な公債費に対する負担の状況が改善されたわけではない。また、一般会計における元利償還金の額は現在ピークの5.5億円という状況であり、今後しばらくは5億円台で推移する見込みである。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
町債の新規発行抑制による地方債現在高の減、公共下水道事業会計及び漁業集落排水事業会計の償還進行による公営企業債等繰入見込額の減、下田地区消防組合及び一部事務組合下田メディカルセンターの償還進行による組合等負担等見込額の減などにより、将来負担額が減少したことに加え、ふるさと応援基金、公共施設整備基金への新規積立等による充当可能財源の増加により、前年度10%の算出であった将来負担比率の算出がなしとなった。しかしながら、今後行う普通建設事業の規模や、公営企業会計における施設整備の状況により、将来負担比率は大きく左右されることとなるため、将来負担額の推移を注視するとともに、充当可能財源である基金残高の維持に努めたい。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)
人件費
人件費の分析欄
一般財源等を充当した経常的な人件費は、負担率改定に伴う退職手当組合負担金の増、新規採用及び給与改定等による職員給与の増による影響から、前年度に比べ27百万円増加となった。そのため、経常収支比率は前年度と比較し、0.5%の上昇となった。今後は、定年延長制度の導入により、一般財源等を充当する経常的な人件費が増加することが見込まれるため、DXの推進により行政事務の効率化を図り、職員数の適正管理に努めたい。
物件費
物件費の分析欄
一般財源等を充当した経常的な物件費は、分別ごみ収集運搬業務委託料が9百万円が減となった等の要因により8百万円の減となり、経常収支比率は0.4%低下した。町営施設の管理業務や観光宣伝業務等を外部に委託しているため、類似団体内平均値と比較して高い状況にあるものと思われる。物件費は主に施設管理に係る経費で構成されており、現状維持では物価高騰の影響を受け今後上昇することが避けられないため、公共施設管理総合計画の更新時に施設の在り方から検討したい。
扶助費
扶助費の分析欄
一般財源等を充当した経常的な扶助費は、前年度まで直営で行っていた給食調理業務を、業務委託で行うこととしたため、人件費での計上から振り替わった等の要因により、前年度に比べて28百万円増加した。そのため、経常収支比率は前年度と比較し0.7%の上昇となった。少子高齢化の進行により、今後、上昇することが想定されるため、現行の扶助費の内容を分析し、効果的な支出となるよう努めたい。
その他
その他の分析欄
一般財源等を充当した経常的なその他の経費は、公営企業会計の公営企業法の適用により、前年度までは繰出金として支出していたものの一部を補助費等として取り扱うこととした等により、132百万円減少し、経常収支比率は前年度と比較して、3.7%の低下となった。その他の経費の主なものは、国民健康保険会計、介護保険特別会計への繰出金となっており、今後は少子高齢化の影響により、微増していくものとみられる。
補助費等
補助費等の分析欄
一般財源等を充当した経常的な補助費等は、公共下水道事業会計へ支出する補助金56百万円について、繰出金への計上を改め、補助費等として取り扱うこととしたこと、人件費の上昇を受け、一部事務組合等に対する補助費等が増加したこと等により、125百万円増加したため、経常収支比率は3.4%の大幅な上昇となった。補助費等の大半が公営企業会計、一部事務組合等の団体の運営に対するものであり、今後も物価高騰の影響により上昇するとみられる。団体の経営状況の正確な把握に努めたい。
公債費
公債費の分析欄
一般財源等を充当した経常的な公債費は、令和元年度同意の過疎対策事業債453百万円の償還が始まったこと等に伴い、22百万円の増となったため、経常収支比率は0.5%上昇となった。過去に発行した地方債の償還により、公債費は令和10年度まで5億円超で推移することとなるため、単年度の地方債の発行額が、償還額を上回らないよう予算を編成し、地方債残高の増加を抑制したい。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の一般財源等を充当する経費は、主に人件費、物件費であり、今後は物価高騰等の影響により、上昇していくものとみられる。また、経常一般財源については、地方交付税が前年と比較して32百万円の増となったため、全体としては25百万円の増となったが、自主財源である地方税は15百万円の減となっている。今後は、経常収支比率の悪化を防ぐため、各種経常経費、税外収入等の見直しを定期的に行いたい。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
住民一人当たりのコスト(目的別)は、全てにおいて類似団体内平均値より低いが、全国平均と比較すると高めの状況となっている。大きな変動のあった各費目の増減要因は以下の通りである。総務費は、庁舎外壁等補修工事の実施、進出企業定着・地域活性化支援補助金の交付実績額の増等の要因により増加した。民生費は、地域福祉計画及び高齢者保健福祉計画の策定、南伊豆認定こども園空調設備取換工事及び合併浄化槽整備工事を実施したこと等の要因により増加した。商工費は、プレミアム付商品券発行事業の施行回数が減となったこと等が要因となり減少した。消防費は、デジタル同報系防災行政無線整備工事の終了等の要因により減少した。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
住民一人当たりのコスト(性質別)は、投資及び出資金を除いては類似団体内平均値より低いが、全国平均と比較すると高めの状況となっている。大きな変動のあった各費目の増減要因は以下の通りである。人件費は、類似団体内平均値と比較して低い数値であるが、地域おこし協力隊員の増員や、公共施設等管理事業の直営化による会計年度任用職員報酬の増が主な要因で、大きく増加した。今後は、定年延長制度の導入、給与改定等の影響により増加すること想定されるため、定員管理計画を策定し、職員数の適正管理に努めたい。扶助費は、前年度まで直営で行っていた給食調理業務を業務委託で行うこととしたため、人件費での計上から振り替わったため増加した。公共下水道事業会計、漁業集落排水事業会計の公営企業法適用に伴い、前年度まで繰出金で計上していた公営企業会計への繰出金を、補助費等、投資及び出資金にそれぞれ計上することとしたため、補助費等、投資及び出資金は増加し、繰出金は減少している。公債費は、過去に発行した地方債の償還により増加した。新規地方債の発行額は減少しているため、大幅な増加とはならない見込みであるが、今後の普通建設事業の規模によっては過度な上昇となりえる。
実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)
分析欄
財政調整基金残高は、平成30にふるさと納税制度の改正(返礼率の変更、返礼品の見直し)によりふるさと寄附金が大幅に減収となったため、225百万円の取り崩しを行い、残高は1,069百万円まで減少した。その後は、普通交付税の追加交付や新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用による財源変更、コロナ禍による歳出抑制などにより財政状況が好転したため、余剰金の範囲内において新規積立を行った。令和5年度は、運用益のみの積立となったため、0.3百万円微増の残高1,309百万円に留まったが、総合計画に目標値として計上している令和5年度末で1,300百万円は維持している。実質収支額は、当初予算で170百万円の前年度繰越金を見込んでいるため、その後の補正予算の財源を考えると270百万円程度を確保できればと考えている。令和5年度は、前年度に比べ8百万円微減の269百万円となったが、概ね想定どおりの結果となった。実質単年度収支については、単年度収支が8百万円、財政調整基金積立金が100百万円の減となったため、前年度に比べ114百万円の大幅減となった。今後も、固定費の見直しを継続し、財政調整基金の取り崩しをせず安定的な繰越金が確保できるよう、適切な財政運営に努めたい。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)
分析欄
前年同様、全ての会計において黒字となり、赤字額は発生しなかった。一般会計においては、庁舎建設基金及び公共施設整備基金への積立により前年度と同程度の実質収支額となるよう調整したため、標準財政規模比で0.24%のマイナス、金額では8百万円の微減となった。水道事業会計、公共下水道事業会計及び漁業集落排水事業会計においては、全ての会計で黒字となったが、どの会計も一般会計からの繰入金によって収支の均衡(赤字額なし)が保たれているのが現状で、中でも、公共下水道事業は、平成28に工事が概成したものの、接続率は令和5末で57.8%と低く、経年劣化に伴う施設の老朽化が進む中、既接続者の死亡や転出による区域内人口の減少により、収入(下水道使用料)の減額も相まって、経営は厳しい。また、水道事業についても、昭和50年代後半に建設した浄水場が経年劣化による損傷が激しく、近い将来に耐震補強を行うのか建て替えなのかなど、施設の在り方については現在検討中であるが、水道事業には代替となる事業がない以上、何かしらの手当をしなければならない現状を踏まえると、こちらも経営が厳しくなることが想定される。今後、経営戦略の見直し等が予定されていることから、接続率の向上による料金収入の増加や施設の再編を検討するなど、更なる経営改善に努め、一般会計からの繰入れに極力頼らない運営体制を築いていきたい。
実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
一般会計の元利償還金は、令和元年度同意の過疎対策事業債453.8百万円の償還が開始されたため22百万円増加したが、公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、令和5からの公営企業法の適用に伴い、下水道事業債の元金償還分に係る繰出しを出資金として支出したため等により83百万円の減少、組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等は、旧共立湊病院棟等の解体費用の増により収益的支出における総費用が増加したこと等により9百万円減少し、元利償還金等は72百万円減少した。また、算入公債費等については、過疎対策事業債に係る元利償還金の増により微増となった。一般会計に係る公債費については、令和4には5億円を突破し、今後、仮に新規債を発行しないとしても令和10までは5億円台で推移すると見込まれており、広域ごみ処理施設の整備や学校統合の実施、借入利率の動向によっては更なる増加が懸念される。自主財源が乏しく、大型事業の実施にあたっては起債に頼らざるを得ない当町では、交付税算入率の高い起債の選択は不可欠であることから、起債、交付税を取り巻く制度の動向には注視していく。
分析欄:減債基金
利用していない。
将来負担比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
同報系防災行政無線デジタル化事業等の大型事業の終了により、新規町債発行額<元金償還額となったため、一般会計等に係る地方債の現在高が295百万円減少したこと、公営企業債等繰入見込額は、公共下水道及び漁業集落排水事業会計の償還進行により地方債現在高及び準元利償還金が減少したこと、組合等負担等見込額は、下田地区消防組合及び一部事務組合下田メディカルセンターの償還進行により地方債現在高が減少したこと、退職手当負担見込額についても、調整額支給対象者がいなかったことにより減少となったことから、将来負担額は696百万円の大幅減となった。一方、充当可能財源等は、ふるさと応援基金、公共施設整備基金及び庁舎建設基金への新規積立により、充当可能基金が219百万円増加したものの、臨時財政対策債や過疎対策事業債等の償還進行により基準財政需要額算入見込額が267百万円減少したため、全体では48百万円の減となった。今後、町では学校統合や広域ごみ処理施設の整備、浄水場の耐震化等の大型事業の実施を予定しており、財源の多くを起債に依存することとなれば、一般会計の地方債残高、公営企業債等繰入見込額や組合等負担等見込額の増加が進み、その返済のため、財政調整基金の取崩しともなると、将来負担比率の分子が大幅に増加してしまう事態も見込まれる。原油価格の高騰や物価高に伴い、削減できない経費の増加が深刻で、年々予算編成が難しくなっている中、国県支出金の更なる活用や、ふるさと寄附金制度のPRや返礼品の開発により、一層の自主財源の確保に努め、基金の取崩しに頼らない収支均衡型の財政運営に努めたい。
基金残高に係る経年分析(2023年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和5年度の基金残高は2,531百万円で、前年度に比べ147百万円の増加となった。ふるさと応援基金で122.4百万円、公共施設整備基金で80百万円、庁舎建設基金で20百万円の積立を行った一方で、石廊崎オーシャンパーク駐車場整備工事や誘客促進事業等の財源として「ふるさと応援基金」を29百万円、庁舎外壁等補修工事や海岸保全施設整備工事等の財源として「公共施設整備基金」を54.1百万円取り崩したことが主な要因である。(今後の方針)ふるさと応援基金は、その年度のふるさと寄附金総額から返礼品代や広告料等の必要経費を差し引いた金額を後年度に自動的に積み立てているため、他の基金とは性質が異なる。よって、余剰金を基金に積み立てる優先度は、公共施設整備基金、庁舎建設基金(積立目標額:5億円)、財政調整基金(前2基金に積み立てたうえで更に余剰がある場合又は13億円を下回った場合)の順とし、災害などの不測の事態への対応に加え、公共施設の更新事業の財源とするため、適正な基金の管理と使途の説明に努め、単なる肥大化とならないように努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和5年度は、基金運用益のみの積立に留まったため、前年度に比べ3.2百万円の増加となった。(今後の方針)近年、決算において、前年度繰越額が当初予算計上額を上回っていることや、普通交付税の追加交付により、予算に比してある程度の余剰金が見込まれるため、取り崩しを行うことなく決算を打つことができているが、今後については、取り崩しをしないとは言い切れない状況である(原油価格の高騰や物価高により削減できない経費が増加しているため)。ついては、特定目的基金の活用が可能なものはできる限り活用することで財政調整基金の取り崩しを行わないように努め、総合計画で定めた積立目標額13億円を堅持できるよう、適正な基金の管理に努めたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)なし。(今後の方針)ここ数十年、基金残高は3千円であり、増減していない。今後も積立の予定はない。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)ふるさと応援基金は、魅力あるまちづくり事業の財源として積み立てており、令和5年度は、石廊崎オーシャンパーク駐車場整備工事や誘客促進事業の財源として活用した。公共施設整備基金は、公共施設の機能保全を図り、施設の長寿命化に資するための整備及び改修の財源として積み立てており、令和5年度は、庁舎外壁等補修工事や海岸保全施設整備工事の財源として活用した。庁舎建設基金は、庁舎建設時の財源不足を補うため、町営温泉施設整備基金は、町営温泉施設の整備及び改修の費用に充当するため、ふるさと創生基金は、国際交流・親善の推進とふるさとの伝承・文化・芸術の開発・継承を図ることを目的としている。(増減理由)左に掲載した基金のうち大幅に増加したのは、ふるさと応援基金、公共施設整備基金及び庁舎建設基金である。理由であるが、ふるさと応援基金は、石廊崎オーシャンパーク駐車場整備工事や誘客促進事業等の財源として29百万円の取り崩しを行ったが、ふるさと寄附金総額から返礼品や広告料等の必要経費を差し引いた122.4百万円を積み立てたため、93.4百万円増加した。公共施設整備基金は、庁舎外壁等補修工事や海岸保全施設整備工事等の財源として54.1百万円の取り崩しを行ったが、新規に80百万円を積み立てたため、25.9百万円の増加となった。また、庁舎建設基金は、20百万円を新規に積み立てたため増額となった。(今後の方針)当町の公共施設は、昭和40年代後半から50年代にかけて建設されたものが多く、経年劣化により損傷が激しく進んでいる。財政力指数は0.29で類似団体内平均値と比べてかなり低いため、施設の更新整備には国県補助金や起債(特に交付税算入率の高い過疎対策事業債)を当てにせざるを得ないが、過疎対策事業債は、全国からの要望額が地方債計画の配分額を上回っているため、要望額どおりに借り入れることが難しく、財源のやり繰りに苦慮させられる。そのような状況に対応し、過度な一般財源の持ち出し等による財政圧迫を避け、施設の計画的な整備を進めるためには、安定した財源の確保は極めて重要であることから、公共施設整備基金への積立を最優先とし、その他の目的基金については、今後の需要を見極めたうえで適切な管理・運営に努める。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値に比べ高く、その主な要因は道路の数値によるものである。また、令和4年度は大規模な施設等の更新がなかったため、昨年度と比較して上昇した。今後は、町内2校の中学校の統合、一般廃棄物処理施設の広域化を予定しており、施設の更新が行われる見込みであるから、有形固定資産減価償却率は低下するとみられる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率について、類似団体内平均値と比べて高い数値となっている。これは、地方債残高が多額であることによる。令和4年度は、地方債残高の減少等による将来負担額の減少、基金の新規積立による充当可能財源の増加により、債務償還比率は前年度に比べ低くなった。今後は、計画的な地方債の借入により将来負担額の増加を抑制し、債務償還比率が過度に上昇しないよう努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
類似団体内平均値と比べると、有形固定資産減価償却率及び将来負担比率は高い数値となっているが、これは、保有施設の老朽化の度合いが高いこと、地方債等の負債が多額であることが主な要因である。将来負担比率については、町債の新規発行抑制により、地方債現在高が減少したことに加え、基金への新規積立により充当可能基金が増加したことから、前年度と比較して9.5%の減となった。有形固定資産減価償却率は、減価償却の進行により微増となった。今後は、中学校統合、一般廃棄物処理施設の広域化による施設更新により有形固定資産減価償却率が低下することが見込まれるが、施設更新に伴い発行する地方債により、将来負担比率の増加が見込まれる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は、前年度と比較して0.5%の悪化となった。これは、元金償還開始により公債費が増加したためである。将来負担比率については、町債の発行抑制等により減少している。将来的な財政リスクは減少したが、現在の財源確保が困難な状況にあると言える。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
道路について、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値に比べ高い数値であるが、固定資産台帳への登録時に減価償却累計額を高く設定せざるを得なかったことが主な要因である。また、一人当たり延長は全国平均と比較して数値が高い。橋りょう・トンネルについて、定期的な点検、長寿命化修繕を行っているため、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値と比較しても、同等の水準となっている。一人当たり有形固定資産(償却資産)額は全国平均と比較して高い。公営住宅について、令和元年度に長寿命化計画に基づく修繕を行ったため、有形固定資産減価償却率は低くなったが、全体的に老朽化の度合いは高く、類似団体内平均値と比較し高い数値である。一人当たり面積は全国平均と比較して低いが、供給不足の状況ではない。認定こども園について、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値に比べ低いが、一人当たり面積は高い数値となっている。学校施設について、今後、人口減少、少子化等により、一人当たり面積が過大となっていくことが想定されるが、施設統合(2校から1校)を検討しており、人口に見合った施設の保有状況となることが見込まれる。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
図書館について、有形固定資産減価償却率は高い数値である。施設の老朽化が進んでいるため、施設の更新方法・時期を検討する必要がある。体育館・プールについて、有形固定資産減価償却率は高い数値であるが、今後学校施設を統合することを検討しているため、低くなることが見込まれる。一般廃棄物処理施設について、有形固定資産減価償却率、一人当たり有形固定資産(償却資産)額共に高い数値となっているが、近隣1市3町での広域処理施設を建設する予定であるため、この数値は改善が見込まれる。消防施設について、近年は施設の更新がないため、有形固定資産減価償却率は上昇傾向である。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計においては、資産総額が前年度末から318百万円の増加となった。金額の変動が大きいものは、インフラ資産と投資その他の資産である。インフラ資産については、橋梁長寿命化事業、道路改良事業等による資産の取得額が、減価償却による資産の減少を上回ったことから増加している。また、ふるさと応援基金、公共施設整備基金、財政調整基金への新規積立を264百万円行ったため、投資その他の資産及び流動資産も増加している。負債総額については、新規地方債の発行額が、1年内償還予定地方債の額を下回ったことからは前年度末から81百万円減少している。今後も、地方債残高を計画的に管理し、負債の増加の抑制に努めつつ、資産の維持を行う。全体においては、一般会計を控除した資産が11百万円の増、負債については69百万円の減となり、連結においては、一般会計を控除した資産が198百万円の増、負債については149百万円の減となった。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計においては、経常費用は5,197百万円となり、前年度比443百万円の減少となった。その主な要因は、前年度行った定額給付金の給付事業を令和3年度に行わなかったことにより、移転費用のうち補助金等が前年度比433百万円の減少となったことによる。経常収益は231百万円となり、前年度比33百万円の減少となった。その主な要因は、前年度はプレミアム付商品券の発行事業を直営で行い、プレミアム付商品券の発行収入によるその他収益があったが、令和3年度は直営で行わなかったため、その他収益が減少したことによるものである。今後は、DXの推進等により行政サービス提供の効率化を図り、経常費用を抑制したい。全体においては、一般会計を控除した純行政コストが99百万円の減となり、連結においては、一般会計を控除した純行政コストが125百万円の減となった。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、純資産本年度差額は398百万円となり、純資産残高は399百万円の増加となった。純行政コストは、前年度行った定額給付金支給事業を令和3年度は行わなかったことにより412百万円減少したのに対し、財源については153百万円の減少であったため、本年度差額は前年度比259百万円増の398百万円となった。全体においては、一般会計を控除した純資産残高が80百万円の増となり、連結においては、一般会計を控除した純資産残高が347百万円の増となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計において、業務活動収支は899百万円となり、前年度と比較し177百万円の増となった。これは前年度と比較し普通交付税が大幅に増額となったことによる。投資活動収支は△879百万円となり、前年度と比較し135百万円の減となった。これは基金積立金支出が前年度比170百万円の増となったこと、基金取崩収入が前年度比48百万円の減となったことによるものである。財務活動収支は△23百万円となり、前年度比213百万円の減となった。これは、前年度と比較し地方債新規発行額が大幅に減となったことによる。全体においては、一般会計を控除した業務活動収支が45百万円の増、投資活動収支が29百万円の減、財務活動収支が16百万円の増となった。連結においては、一般会計を控除した業務活動収支が14百万円の減、投資活動収支が8百万円の減、財務活動収支が59百万円の増となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額について、昨年度と比較し、9万円の増となった。これは人口が減少傾向であることに加え、橋梁長寿命化事業、道路改良事業等により資産が昨年度と比較し増加したためである。類似団体平均値を大きく下回っているが、道路の有形固定資産減価償却率が大きく、資産から減価償却累計額を控除した資産価値が低いことが大きな要因である。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
類似団体平均値に比べ、純資産比率が低い。これは、負債である地方債残高が大きいためである。将来世代負担比率については、類似団体平均値に比べ高いが、令和3年度発行の地方債は全て交付税措置のあるものである。今後も、交付税措置のある地方債を活用しながら、地方債残高を計画的に管理していく必要がある。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストについて、前年度と比較し3.8万円の減となった。これは、前年度行った定額給付金支給事業を、令和3年度は実施しなかったことにより、移転費用のうち補助金等が減少したことによる。類似団体平均値と比較すると、低い数値であるが、今後は、人口減や社会保障給付費の増加に伴い、行政コストの増加が見込まれるため、経常費用の抑制を図る必要がある。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額について、前年度比0.8万円の増となった。これは、人口減少の影響が大きかったことが要因であり、負債の額としては、新規地方債の発行額が前年度と比較し低かったことにより、減少している。今後も、地方債の発行を計画的に行い、後年度の負担の増加を抑制していく。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率について、前年度は類似団体平均値と同数値であったが、令和3年度は、下回る数値となった。前年度はプレミアム付商品券の発行収入により経常収益が例年と比較し大きかったが、今年度は発行収入がなかったため、受益者負担比率が減少した。
類似団体【223042_17_1_000】