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地方公営企業の一覧

ホテル利尻 特定地域排水処理施設 簡易水道事業(法適用) 特定環境保全公共下水道 漁業集落排水施設


収集されたデータの年度

2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度

指定団体等の指定状況

財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定

人口の推移

産業構造

財政比較分析表(2021年度)

財政力

財政力指数の分析欄

依然として人口の減少に歯止めがかからない中で、基幹産業である漁業や観光業の伸び悩みにより、財政基盤が弱い状況にある。また、高齢化に加え人口流出による担い手不足等、働く世代が減少していることによる税収の減少も類似団体と比較して平均を下回っていることの要因の一つと考えられる。今後は、令和元年度に策定した第6次利尻町総合振興計画に沿って活力あるまちづくりを展開するとともに、関係人口の創出に取り組み担い手を確保しより一層の産業振興を進め、税収の確保に努める。併せて行政の効率化をより積極的に取り組み、財政の健全化を図る。

類似団体内順位:137/151

財政構造の弾力性

経常収支比率の分析欄

経常収支比率について、類似団体平均を下回ってはいるものの、ここ数年で徐々に上昇傾向にあったが、令和3年度についてはふるさと応援寄附金の大幅な増に伴うふるさと応援基金積立金の増等により比率は下降に転じた。しかし、今後は町立中学校建設事業を実施した際に発行した地方債の元利償還が令和2年度から始まったことや、令和4年度から予定している町立小学校改築事業に係る多額の地方債の発行も見込まれており、また特別会計への繰出金、一部事務組合への負担金が増加傾向にあることなどを考慮し、事務事業の見直しを実施し、経常経費の削減を図る。

類似団体内順位:20/151

人件費・物件費等の状況

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

令和3年度についてはふるさと応援寄附金の大幅な増に伴う返礼品等の寄附金対応事業費の増により人件費、物件費とも決算額は大きく上昇した。なお、人口一人当たりの決算額が類似団体を上回っている主な要因は、公共施設の老朽化に伴う維持管理費用が増加していることと、人口に対して職員数が多いことによると考えられるが、職員数については、人口減少に比例して事務量が減少するものではないことや、離島という地理的条件により、業務委託先となる業者が少なく、通常委託するような業務についても直営で行っているため、一定数の職員の確保は必要である。今後は公共施設の適正化を進め維持管理費用を抑制するとともに、事務事業の見直しを実施し効率化を図ったうえで、減少した事務量に合わせて職員数の削減に取り組む。

類似団体内順位:133/151

給与水準(国との比較)

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数については類似団体平均を下回っており、前年度と比較しても1.9ポイントの減少となっているが、人員配置の見直しや、中堅職員の退職が相次いだことに伴う経験年数階層内における職員分布の変動により平均給料額が引き下げられたことが要因と考えられる。今後も職員の退職・採用により増減が見込まれるものの、事務事業の見直しによる適正な職員配置に取り組むことで、類似団体平均の水準で推移すると思われる。

類似団体内順位:33/151

定員管理の状況

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口の減少のスピードに対して、事務事業の見直しによる事業量の適正化が追いついていないことと、離島という地理的条件により、業務委託先となる業者が少なく、通常委託するような業務についても直営で行わなければならず、そのためには一定数の職員を確保する必要があるため、結果的に類似団体の平均を上回っている状況にある。今後は、事務事業の見直しを実施して効率化や事業内容のスリム化を図るとともに、優先度の低い事務事業については、廃止・縮小を検討するなど職員配置の適正化を図り、職員数の抑制に努める。

類似団体内順位:118/151

公債費負担の状況

実質公債費比率の分析欄

過去の大型事業による地方債の償還終了により、平成30年度までは比率が減少を続けており、類似団体とほぼ同等の比率となってきていたが、平成27年度~平成28年度に実施した町立中学校建設事業の地方債元金償還開始に伴い、令和元年度から増加に転じている状況である。更には、町立小学校改築事業に伴う多額の地方債発行も令和4年度から予定している。今後は、比率の推移を十分注視しながら、将来を見据え計画的に事業を実施し、実質公債費比率の抑制に努める。

類似団体内順位:140/151

将来負担の状況

将来負担比率の分析欄

将来負担比率が類似団体と比べ高い値となっている主な要因は、充当可能な基金の残高が極めて少額であることが要因と考えられる。なお、令和3年度については地方債の残高において辺地債の一部償還終了により大きく残高が減少したことと、ふるさと応援基金積立金の大幅な増に伴う充当可能基金の増により前年度から数値が下降している。今後も事務事業の精査を行い経費削減に努めた上で、充当可能な基金を計画的に積立て、将来負担比率の減少に努める。

類似団体内順位:148/151

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費

人件費の分析欄

類似団体平均と比較すると、経常収支比率の人件費分は若干下回っているが、病院業務や学校給食業務、ごみ処理業務等を一部事務組合で行っているためである。今後も事務事業の見直しを実施して効率化を図り、より一層の人件費の抑制に努める。

類似団体内順位:77/151

物件費

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、令和元年度までは年々上昇傾向にあり、類似団体と比較して上回っていたが、令和3年度については新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金による事業の実施の増より、前年度と比較して1.4ポイント減となり、類似団体と比較しても2.5ポイント下回る結果となった。ただ依然として公共施設の維持管理経費は増加傾向にあるため、今後も公共施設等総合管理計画に基づき公共施設の適正管理に努め、より一層の経費節減を図り比率の減少に努める。

類似団体内順位:26/151

扶助費

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率が類似団体を下回っている主な要因は、人口減少に伴う自立支援給付費の減少と、少子化に伴う児童福祉費が減少していることが考えられる。出生率がなかなか上昇しない現状にあるため、今後もやや減少傾向で推移するものと思われる。

類似団体内順位:10/151

その他

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率について、特別会計への繰出金の増減により大きく増減するが、繰出金は増加傾向にあり、特に簡易水道施設については新たな水源の整備事業や、下水道施設に係る維持管理経費として公営企業会計への繰出金が多額になっていることが要因と考えられる。今後は、適正な施設管理と計画的な施設改修等による経費節減や、使用料の分析を行い適正な料金への改定についても検討し、比率の抑制を図る。

類似団体内順位:30/151

補助費等

補助費等の分析欄

補助費等については、一部事務組合に対する負担金の割合が高く、比率の増減に大きく影響しており、その中でも特に病院組合に対する負担金が非常に多額であるため、今後も病院事業の経営の効率化と収益性を高め、負担金の抑制を図る。

類似団体内順位:11/151

公債費

公債費の分析欄

過去に実施した大型事業の元利償還が終了となったことにより、比率は類似団体とほぼ同等の水準で推移してきたが、令和2年度より町立中学校建設事業に係る地方債の元利償還が始まったことにより公債費が大幅に増額となったため、比率についても再び大きく上昇することとなった。令和3年度については若干比率が減少したものの、令和4年度からは町立小学校改築事業に伴う多額の地方債発行も予定しており、今後は比率の推移を十分注視しながら未来を見据えた計画的な事業執行を実施し、比率の抑制に努める。

類似団体内順位:147/151

公債費以外

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は類似団体の平均を下回っているが、公債費自体が類似団体と比べて多額であることによるものであると考えられる。令和3年度については物件費における特定財源充当事業の実施や基金積立金の増により前年度と比較して3.7ポイント減となったところであるが、今後も、町立小学校改築事業など大型事業が控えており、その他の建設事業については、事業の優先度を分析し、実施の抑制・繰り延べなど計画的な事業執行の実施と、地方債の発行の抑制を図る。

類似団体内順位:5/151

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

ふるさと応援寄附金の大幅な増に伴う返礼品等寄附金事業費の増により、総務費が前年度と比較して38.0%上昇している。また、衛生費の中で大きなウエイトを占める病院組合への負担金は、前年度と比較して28.8%減となったものの、依然として大きな額で推移しているため、衛生費における1人当たりのコストは類似団体と比較して高くなっている。商工費は前年度と比較して23.9%減少しているが、前年度に実施した体験型観光施設トイレ建設事業の終了が主な要因である。また、教育費は前年度と比較して17.4%上昇しているが、教育文化および体育関連施設の維持修繕経費の増額に加え、町立小学校の改築整備に係る実施設計業務等の事業費が大きく増額したしたことが要因と考えられる。公債費については、前年度と比較して3.5%上昇しているが、町立中学校建設事業に伴い発行した地方債の元利償還が令和2年度から始まったことが上昇傾向の要因である。また今後は、令和4年度から町立小学校の改築整備に伴う多額の地方債の発行が控えており、今後さらに上昇することが予想される。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

離島という地理的条件により、少ない受益者であっても各種公共施設の建設や、病院・ごみ処理・学校給食等の事業を実施することが必要不可欠であり、人口規模に見合った施設を建設して管理運営はしているものの、結果的に人口1人あたりのコストは割高となる。これらの事業を島内で完結しなければならないこと、また、離島という特殊な地理的条件により業務委託先となる業者が少なく、通常委託するような業務についても直営で行っていることにより、人口1人あたりのコストは高くなり、結果、計画的な基金の積立が実施できない状況である。なお、前年度と比較して、補助費等については令和2年度に実施した特別定額給付金事業の終了により32.4%の減となった。物件費についてはふるさと応援寄附金に係る返礼品等寄附金事業費の増により25.1%の増となった。積立金についてはふるさと応援寄附金の大幅な増に伴うふるさと応援基金積立金の増により235.2%の増となった。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

平成29年度及び平成30年度においては、国勢調査の人口減の影響により交付税が減となり、実質単年度収支についても減少となった。また令和元年度については、一部事務組合の負担金増により財源不足が生じ、財政調整基金を取り崩すこととなったため、実質単年度収支が大きく減となった。しかし令和2年度においては基金の取り崩しがなかったことや、令和3年度においては基金への積立を実施したことで大幅な上昇に転じた。なお、令和2年度実施の国勢調査における人口減少等の影響により今後も交付税の減少が予想されるため、事務事業の見直し・統廃合等で一層の効率化に取り組み、健全な財政運営に努める。また基金についても将来を見据え計画的に積立てを実施する。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

公営企業会計である砕石事業会計の内部留保資金が多く維持しているため、15%前後を推移していたが、令和2年度においては砕石事業の営業収入が大幅に不振であったため、数値は減少しており、令和3年度においても営業収入の不振が続いたため、前年度と同程度に推移している。今後は更に公共事業等の減少による砕石の販売量の減や、砕石事業に係る施設の老朽化による改修経費や設備の更新費用などがかさんでくることが予想され、内部留保資金の減少が見込まれることから、営業収入の更なる確保に向けた取り組みを進める必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

実質公債費については若干の増加傾向にある中で、町立中学校建設事業の実施に伴い発行した地方債の元金償還が令和2年度から開始されたことや、令和4年度から開始予定の町立小学校改築事業による地方債の発行に伴い、今後更に増加に推移していくことが予想される。比率を十分注視し計画的に事業を実施していく必要がある。また、公営企業や一部事務組合に対する準公債費の繰出についても、それぞれの施設の維持管理経費の増加に伴って上昇傾向にあるため、施設の適正管理や事務事業の見直しに取り組み、また適正な料金改定を行い、準公債費負担の軽減を図る。

分析欄:減債基金

減債基金については、平成27年度に若干積立てした以降、厳しい財政状況に加え、償還額の増による取崩しが続き、計画的な積立てが実施できていない状況にある。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

将来負担比率については、平成27年度~28年度の町立中学校建設事業に伴う多額の地方債発行により増加傾向で推移していたものの、令和3年度に基金積立金が大幅に増となったことから減少に転じた。しかし、令和4年度から開始予定の町立小学校改築事業に伴う多額の地方債の発行が見込まれており、今後また増加傾向に転じることが予想される。交付税算入率の高い地方債を借入しているので、発行額に対して将来負担比率は大きく増加しないことが予想されるものの、財政調整基金をはじめとする充当可能基金については類似団体と比較するとまだまだ少額であることから、今後は抜本的な事業実施の見直しに取り組み、地方債の発行抑制に努めるとともに、計画的な基金積立を実施し、将来負担比率の減少に努める。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金残高合計

基金全体

(増減理由)基金全体では、令和2年度と比較して349百万円(104.5%)の増となった。増額の主な要因は、ふるさと応援寄附金の大幅な増収に伴うふるさと応援基金の増額と、財政調整基金への積立てを実施したことよるものである。(今後の方針)依然として類似団体と比較しても基金残高は非常に少額であり、この状況では健全財政を維持することは非常に厳しく、また将来負担への影響も深刻な状況が続いている。その中でもここ数年ではふるさと応援寄附金による多くの支援をいただいており、ふるさと応援基金はじめ特定目的基金は増額傾向にある。とは言え全体の基金残高については類似団体と比較してもまだまだ低水準であることから、今後においても事務事業の更なる見直しや公共施設の適正管理に努め、一層の経費削減に取り組むとともに、自主財源の確保にも積極的に取り組み、ふるさと応援基金を軸に将来に向けて計画的に基金積立を実施する。

財政調整基金

財政調整基金

(増減理由)令和元年度に財源不足のため大きく取り崩し、基金残高が21百万円まで減額となってしまったが、令和2年度に10百万円の積立てを実施し、令和3年度については各種事業見直しによる事業費の圧縮や前年度繰越金等を財源に100百万円の積立てを実施した結果、前年度と比較して322.6%の大幅な増となった。(今後の方針)貴重な充当可能基金である財政調整基金が依然として類似団体と比較してもまだまだ低水準である中で、想定を上回る財源不足を補うため取崩しせざるを得ない現状であることは、健全財政を維持していく上では非常に厳しい状況であり、また将来負担に大きく影響を及ぼすものであることから、基金全体と同様に、事務事業の見直しや公共施設の適正管理に努め、一層の経費削減に取り組むとともに、自主財源の確保にも積極的に取り組み、基金残高を標準財政規模の10%、約200百万円を目指し、今後も計画的に基金積立を実施する。

減債基金

減債基金

(増減理由)平成28年度に実施した町立中学校建設事業に伴い発行した地方債の元利償還が令和2年度から開始となり、償還額が大幅に増となったことで、償還に係る一部財源として12百万円を取り崩し、前年度と比較して70.6%の大幅な減となったが、令和3年度においては、普通交付税の再算定分として交付された臨時財政対策債償還基金費19百万円を積立て、前年度と比較して380.0%の大幅な増となった。(今後の方針)過去に実施した大型事業の元利償還が終了したことで公債費については減少傾向にあるが、財政調整基金と同様、依然として類似団体と比較して非常に少額であり、更には平成27年度~28年度に実施した町立中学校建設事業に係る地方債の償還が令和2年度から始まったことと、令和4年度以降も町立小学校改築整備事業に伴う多額の地方債の発行が見込まれており、それらの元利償還に備えるべく今後も計画的に基金積立を実施する。

その他特定目的基金

その他特定目的基金

(基金の使途)・ふるさと応援基金~個性豊かで活力あるまちづくりを推進するため・公共施設整備基金~公共施設の整備のため・土地開発基金~公共用に供する土地の取得のため・学校教育施設整備基金~学校教育施設の整備のため・地域福祉基金~地域福祉の推進に向け民間団体が行う事業への支援のため(増減理由)その他特定目的基金では、令和2年度と比較して231百万円(77.8%)の増となった。増額の主な要因は、ふるさと応援寄附金が前年度と比較して大幅に増収となったことに伴いふるさと応援基金を214百万円積み立てたことによるものである。(今後の方針)今後も、厳しい財政運営の中で限られた財源とともに、基金の使途に沿った事業を効率的に実施していくため、現状の事業の見直しや、公共施設総合管理計画に基づき保有する施設の維持管理の適正化に努め、一層の経費削減に取り組み、基金積み立ての財源を確保するとともに、ここ数年ふるさと応援寄付で多くの支援をいただいており、ふるさと応援基金を軸に将来の事業実施に向けて計画的に基金積立を実施する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成28年度に策定した利尻町公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を25%削減する目標を掲げ、集約化・除却について取り組みを進めている。また、有形固定資産減価償却率については、緩やかに上昇傾向にあり、類似団体平均と比較するとほぼ同じ数値となっており、施設の老朽化が徐々に進行している傾向にある。なお、令和2年度に策定した公共施設個別施設計画及び令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画を基に、今後も引き続き適切な維持管理に努める。

類似団体内順位:65/145

(参考)債務償還比率

債務償還比率の分析欄

債務償還比率については、依然として充当可能基金が他団体と比較して非常に少額であることから、今年度においても類似団体平均を大きく上回っているが、令和3年度においては特定目的基金の積立額が伸びた結果、比率の方も下降に転じた。今後も基金の計画的な積立てに加え、新規の地方債発行を抑制し、将来負担額の減少に取り組む。

類似団体内順位:130/151

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、依然として充当可能基金が他団体と比較して非常に少額であることから、今年度においても類似団体平均を大きく上回っており、減価償却率についても類似団体平均とほぼ同数となっており、施設の老朽化がやや進行しつつある。また公共施設建設に伴い発行した地方債が、償還終了年度を迎えていないことも、将来負担比率の増に影響を与えている。今後は令和2年度に策定した公共施設個別計画及び令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき、より一層施設の適切な維持管理に取り組む。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率・将来負担比率ともに、どちらも類似他団体平均を上回っている。これまで新規発行地方債の抑制等により、大きく減少してきていたが、平成28年度に実施した中学校の新設事業に伴う地方債の発行により、実質公債費比率は令和元年度以降、上昇傾向に転じている。将来負担比率については、若干の基金積立が実施できたため、類似団体内平均値を上回ってはいるものの減少傾向にある。今後も、改めて事務事業の抜本的な見直しと事業そのものの必要性の再検討を行うとともに、新規事業における新たな地方債の発行を抑制し、また計画的な基金積立を積極的に実施し、将来負担額の減少に取り組む。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路・橋梁の減価償却率について、類似団体と比較して低くなっている。離島の小さな町であり、インフラ整備が本土に比べると遅かったことと、改良・更新を計画的に行ってきたことが要因と考えられる。学校施設については、平成28年度に町立中学校を新設したことにより、減価償却率が大きく下がっている。また、令和4年度から小学校についても大規模な改築を予定しており、今後の更新状況により数値は更に下がることが見込まれる。公営住宅については、令和3年度に2棟の住宅を新築したため、減価償却率は今後下がることが見込まれる。保育所については、類似団体と比較して大きく上回っており、町内にある保育所2箇所とも現時点で更新の予定が無いため、今後も数値は上昇が見込まれる。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して減価償却率が高くなっている施設は、福祉施設と庁舎であるが、その差は少なく、ほぼ同程度の数値となっている。一方体育館及び市民会館については類似団体に比べ減価償却率が低くなっているが、両施設共に町内に1施設のみであることが原因であり、令和2年度に策定した公共施設個別施設計画と、令和3年度に改訂した公共施設等総合管理計画を基に、現存施設の集約や除却を含め、適切な維持管理に努める。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から204百万円の増加(1.8%)となった。主な要因は流動資産の増であり、財政調整基金を増加したことが要因となっている。なお資産総額のうち有形固定資産の割合が90.3%であり、これらの資産は将来的な維持補修や管理・更新等による支出を伴うものであることから、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画及び令和2年度に策定の公共施設個別施設計画に基づき、施設の集約化や除却等を進め、適正な維持管理に努める。また、負債総額については、前年度末から148百万円の減少(-3.8%)となった。主な要因は地方債(固定負債)であり、償還額が発行額を上回ったことにより地方債残高が減となったことによるものである。また、全体については、資産総額が前年度末から156百万円の増加(1.0%)となっており、主な要因は一般会計等同様、流動資産の増であり、財政調整基金を増加したことが要因となっている。なお、負債総額については、前年度末から102百万円の減少(-1.4%)となっており、流動負債における1年以内償還予定地方債が減少したことが要因となっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、経常費用は3,595百万円となり、そのうち人件費等の業務費用は2,202百万円、補助金等の移転費用は1,393百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多くなっている。業務費用で金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等の1,618百万円である。また移転費用で金額が大きいのは補助金等の959百万円であり、前年度と比較して403百万円(+42.0%)の減となっているが、大きな要因は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い実施された特別定額給付金の減によるものである。今後は、職員の適正配置の実施による職員数の減少により人件費については減少傾向に推移すると見込まれるものの、業務費用の中でウエイトの大きい物件費等については、経常的なコストの更なる削減に向け、ゼロベース視点での事務事業の抜本的な見直しに取り組み、また老朽化等により維持管理費用が増加傾向にある公共施設の適正管理に努める。また、補助金等の中でも特に金額の大きい利尻島国民健康保険病院組合に対する負担金について、より一層の病院経営の効率化と収益性を高め、負担金の抑制を図る。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(3,737百万円)が純行政コスト(3,385百万円)を上回ったことで、本年度差額が352百万円となり、純資産残高は352百万円の増加(6.36%)となった。本年度は、ふるさと応援寄付金の増加や新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い国から交付された新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等により、財源は前年度と比較して308百万円の大幅な増加(+8.2%)となり、一般財源による単独事業費の減少等も増加の要因と考えられる。また全体でも、税収等の財源(4,274百万円)が純行政コスト(4,016百万円)を上回ったことで、本年度差額が258百万円となり、純資産残高は257百万円(3.1%)の増加となった。税収等の財源については前年度と比較して8.1%増加し、一般財源による単独事業費も減少等が増加の要因と考えられる。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支はふるさと応援寄付金の大幅な増により+727百万円となった。投資活動収支については、種富9号線道路改良ほか各種道路改良事業や、沓形港防風柵整備事業の実施により、▲515百万円となっている。財務活動収支については、地方債償還額が前年度と比較して1.8%増となったことから、134百万円となっている。本年度末資金残高は前年度から78百万円増加し、136百万円となった。来年度以降も、事業規模の大きい利尻中学校建設事業等に係る地方債の償還の影響により、財務活動収支はマイナス傾向に推移することが考えられる。また全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より103百万円多い830百万円となっている。投資活動収支については、簡易水道施設整備に係る単独事業が大幅に増となったことから昨年度比35.6%増の▲608百万円となっている。財務活動収支については、地方債発行額が前年度から減となったことから、▲90百万円となっている。本年度末資金残高は前年度か132百万円増加し、328百万円となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を下回っているが、当町において昭和59年以前取得の道路及び河川の敷地については、取得価額が不明であり、備忘価額1円で評価しているものが多いためである。また歳入額対資産比率についても、類似団体平均を大きく下回っているが、平成27年度から2ヶ年で実施した利尻中学校建設事業により一時的に増加したものの、老朽化施設の増により若干減少傾向にある。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均とほぼ同等の値で推移しているが、平成28年に新設した利尻中学校及び令和5年度に建設を開始した沓形小学校の減価償却等により、値は今後増加傾向に推移することが見込まれる。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率については、類似団体平均を下回っており、今年度は税収等の財源が純行政コストを上回ったことで純資産は昨年度から1.8%増加している。今後も純資産を減少させることなく、抜本的な事務事業の見直しや事業そのものの必要性の再検討に取り組み、更なる行政コストの削減に努める。将来世代負担比率は、類似団体平均を大きく上回っており、平成27年度から2ヶ年で実施した利尻中学校建設事業及び平成30年度に実施したIP告知端末更新事業に伴う多額の地方債の発行が増加の要因と考えられる。今後は、新規の地方債発行を抑制して地方債残高を圧縮し、将来世代の負担減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、道路整備事業及び港湾整備事業をはじめ公共施設における維持修繕等にかかる支出、また他会計への繰出金及び一部事務組合への負担金による支出の増が主な要因と考えられる。今後は、抜本的な事務事業の見直しや事業そのものの必要性の再検討に取り組むとともに、経常的な経費についてもゼロベース視点で更なる抑制に取り組み、一層の行政コストの削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく上回っているが、平成27年度から2ヶ年で実施した利尻中学校建設事業及び平成30年度に実施したIP告知端末更新事業に伴う地方債の発行が主な要因と考えられる。今後は、更なる負債の増額を抑制するため、新規事業については事業そのものの必要性を検討し、また優先度を考慮して限定的なものにするなど、事業規模の縮小に努める。また基礎的財政収支については、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分はあるものの、新型コロナウイルス感染症対策関連の国庫補助金等の収入が大きく増となったことによる業務活動収支の黒字分により、+573百万円となっている。今後も行政コストの削減を一層意識して事務事業のスリム化を図り、黒字の維持継続に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均を若干上回った結果となったが、令和2年度については新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等による収益の増が要因であり、一時的な数値の上昇と考えられる。今後も引き続き類似団体の状況を把握し比率の推移を見ながら、公共施設等の使用料の見直しや施設利用の促進を図るとともに、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努め、受益者負担の適正な水準を維持する。

類似団体【Ⅰ-0】

新篠津村 知内町 鹿部町 厚沢部町 島牧村 蘭越町 真狩村 留寿都村 喜茂別町 京極町 積丹町 仁木町 赤井川村 由仁町 月形町 浦臼町 妹背牛町 秩父別町 雨竜町 北竜町 沼田町 比布町 愛別町 中富良野町 南富良野町 和寒町 剣淵町 下川町 美深町 幌加内町 増毛町 小平町 苫前町 初山別村 遠別町 天塩町 猿払村 浜頓別町 豊富町 礼文町 利尻町 利尻富士町 幌延町 津別町 清里町 小清水町 訓子府町 置戸町 佐呂間町 滝上町 興部町 西興部村 雄武町 豊浦町 壮瞥町 厚真町 平取町 様似町 えりも町 上士幌町 中札内村 更別村 豊頃町 陸別町 浦幌町 鶴居村 羅臼町 つがる市 平川市 蓬田村 西目屋村 横浜町 大間町 風間浦村 佐井村 田子町 新郷村 遠野市 八幡平市 田野畑村 普代村 角田市 にかほ市 大潟村 村山市 尾花沢市 大蔵村 鮭川村 田村市 湯川村 昭和村 鮫川村 川内村 双葉町 葛尾村 飯舘村 稲敷市 行方市 鉾田市 上野村 片品村 川場村 胎内市 粟島浦村 中野市 小海町 川上村 南牧村 南相木村 北相木村 中川村 下條村 売木村 大鹿村 生坂村 朝日村 木島平村 栄村 菊川市 牧之原市 新城市 和束町 伊根町 南あわじ市 山添村 有田市 九度山町 日南町 江府町 飯南町 井原市 新庄村 久米南町 阿武町 勝浦町 上勝町 佐那河内村 神山町 東洋町 安田町 北川村 馬路村 芸西村 本山町 大豊町 土佐町 大川村 大月町 三原村 西海市 小値賀町 菊池市 産山村 湯前町 水上村 相良村 五木村 豊後高田市 国東市 姫島村 西都市 西米良村 木城町 諸塚村 椎葉村 美郷町 日之影町 大宜味村 東村 伊江村 南大東村 伊平屋村 伊是名村 多良間村