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人口流出に伴う過疎化や少子高齢化、長引く景気低迷による収入の減などにより、村財政を取巻く環境は極めて厳しい状況にある。公営企業等、特別会計への繰出し、各施設の維持管理費等が増大し、財政基盤を圧迫しているため、類似団体平均を大きく下回っている。集中改革プランに基づいた実効性のある持続可能な財政運営が行えるよう更なる行政改革の推進に取組む。
財政健全化計画に基づく起債発行制限による公債費の削減効果は見られるが、少子高齢化によって社会保障費にかかる経費は増加していることから、今後も引き続き計画的、適正な定員管理や、非効率的及び緊急性の低い事務事業の凍結など、全般的な事務事業の見直しを徹底し、義務的経費の削減に努める。
類似団体平均を上回っているのは、離島・過疎地域での充実した住民サービス維持向上のため設置した、ごみ処理施設や保育所など各施設の運営に費用を要しているためである。今後は、民間でも実施可能な部分については指定管理者制度の導入等などにより委託化を進め、コストの軽減を図り、物件費維持管理補修費の削減を目指す、
国の給与水準が下がった影響により若干上昇したが、従前より、独自削減による給与体系の運用を行っており、類似団体の平均を大きく下回っている。今後も人事院勧告に準拠した給与体系を基本に各種手当を含めた給与の適正化を図り、低水準の維持に努める。
離島・過疎地域という特殊地域においても、他団体と変わらない充実した住民サービス確保のため、類似団体を上回る職員数で推移している。今後も財政健全化計画に基づく経営基盤のスリム化を図り、定年退職者の不補充や指定管理者制度の導入により、定員適正化に配慮しながら削減に取り組む。
昭和63~平成19にかけて実施した大型事業に伴い多額の地方債を発行したことにより、類似団体平均を大きく上回っている。村財政の健全化及び実質公債比率の改善を図るため、繰上償還等を行い、現時点は改善傾向にあるが、今後の新発行債に関しては、県支援策の活用を図るとともに、必要性・緊急性を勘案し、引き続き公債費負担の軽減に取組む。
類似団体平均を上回っており、地方債残高が多く、基金保有額が少ないのが主な要因であるが、公的補償金免除繰上償還など起債抑制策や歳出削減策により、将来負担額も年々減少している。今後も充当可能財源の確保に努め、地方債発行の抑制、基金運用の適正化にを図り、将来負担の健全性を図る。
人件費にかかる経常経費は勤続年数の多い職員の割合が高いため、職員給、職員手当、負担金等が高く、類似団体平均より高い水準となっている。行財政改革による退職不補充、指定管理者制度の導入、手当の大幅削減等、定員管理計画に基づいた適正化をはかり、人件費の削減に努める。
物件費にかかる経常収支比率は、高齢者福祉施設管理運営委託費など、施設運営にかかる経費が増加したことにより、類似団体に比べ高い水準となっている。需用費については、物品等の集中管理を図るなど徹底した経費抑制に努めており、維持補修費についても必要最小限としている。今後も引続き、非効率的及び緊急性の低い事務事業の凍結など、全般的な事務事業の見直しを徹底し、経費の削減に努める。
扶助費の経常経費は類似団体平均を下回っている。法定サービス給付以外の経費抑制に取組んでいるが、少子高齢化に伴う、社会保障支援費の増大は避けられないことから、今後は社会福祉全体の動向に注意していく必要がある。
本村においては特別会計に対する基準外繰出しが大きく、普通会計の実質公債費比率を押し上げる一因ともなっている。水道事業特別会計及び農業集落排水事業特別会計においては、公営企業の抜本改革の取り組みを積極的に進め、民間委託等の検討、収納率の向上と独立採算制による経営改善を図り、基準外繰出金の抑制を図る。その他にかかる経常経費は類似団体平均を下回っているが、今後も引き続き経費削減に努める。
補助費にかかる経常経費は、類似団体平均を下回っている。一部事務組合への負担金、社会福祉関係補助、離島航路対策補助、各種団体・イベントへの補助が主な内容となっているが、今後は、過度な財政負担とならないよう既存・新規事業に関わらず明確な基準を設け、補助金の整理合理化を推進していく。
昭和63~平成19にかけて実施した大型事業に伴い多額の地方債を発行したことにより、類似団体平均を上回る25.4%となっている。村財政の健全化及び実質公債比率の改善を図るため、地方債の発行を抑制し、公債費負担の軽減に取り組んだことによる未償還元金の減や繰上償還等を行い、現時点は改善傾向にあるが、今後の新発行債に関しては、県支援策の活用を図るとともに、必要性・緊急性を勘案し、引き続き公債費負担の軽減に取組む。
公債費以外の経費は類似団体平均を上回っている。人件費・物件費が増加したことに要因はあるが、従来の維持補修では対応できない老朽化や修繕箇所が増加してきたことにより、維持補修の優先順位を見極め、抑制していく必要がある。
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