簡易水道事業(法適用) 特定環境保全公共下水道 農業集落排水施設
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財政力指数は0.24で、良い状況とは言えないが、類似団体平均を若干上回る形で例年推移している。本村の税収は、多くを農業所得が占めており、野菜の売り上げにより大きく変動する、不安定な状況と言える。このため、村の財政の多くを地方交付税等に依存する財政構造となっている。今後も歳入状況が大きく好転することは望めない状況であることから、事務事業の見直しを一層図り、歳出削減に努める必要がある。
経常収支比率は、前年度より0.9ポイントあがり、68.9%となった。しかし、今後公共施設の修繕や大規模改修、維持管理費に多額の費用が必要とされ、また、近年取り組んできた大型事業に係る起債が控えていることから、行政改革の取り組みを通じて一層の義務的経費の削減を進め、現在の水準を維持できるように努める。
人件費・物件費は、類似団体の平均を下回っており、人口1人当たり257,694円となった。人口千人当たり職員数が少ないこともあって、基本給や各手当もかなり低い水準となっており、特に時間外勤務手当や管理職手当などが低くなっている。物件費については、需用費の数値がやや高めで、目的別にみると特に衛生費、教育費の数値が高かったが、義務的経費の削減に努めた結果、全体で類似団体と比較して人口1人当たり決算額で約26%下回った。全体的にさらに事業や内容の見直しをして、人口規模も考慮に入れた適正な経費配分に努める。
ラスパイレス指数は、これまでも類似団体とほぼ同じ水準を維持してきたが、平成24年度では僅かながらこれを下回る結果となった。職員数も小規模な本村のような体制では、偶発的な要因で指数が大きく変動する場合もあるため、県内や全国の自治体の動向も踏まえながら、給与の適正化に努め、現在の水準を維持していく。
人口千人当たり職員数は、類似団体平均と比較しても少ない状況であり、平成24年度は14.84人であった。職員数を「平成17年:83人⇒平成23年:75人」と定めた定員管理の目標数値に対して、平成24年度の時点では74人となっている。当面はこれを維持しつつも、人口減少を鑑みると、人口千人当たり職員数は確実に増加していくと考えられるため、次の段階の目標値や新たな方策を検討し、現在の水準維持に努める。
実質公債費率は4.6%で、類似団体平均を大きく下回っており、前年度からさらに0.5%下がった。要因としては早い時期から繰上償還に取り組んできたことや簡易水道事業も含めた公共事業等に係るいくつかの村債が終了したことが挙げられる。しかし、下水道事業や簡易水道事業の公営企業債の償還に充てるための一般財源は、1人当たり決算が類似団体を大きく上回っていることから、公営企業の経営健全化を図ることが一般会計の財政圧迫や実質公債費率を抑えることに繋がるものと考えられる。また、近年村債を財源とした複数の大型事業を実施していることから、将来にわたる指標の行方にも視点をおいて、引き続き繰上償還等を積極的に行うなど負担軽減を図り、慎重かつ計画的な財政運営に努める必要がある。
現段階の試算では、将来負担比率が決まっている経費よりも、村が保有する基金と将来見込まれる歳入の方が多くなるため、将来負担比率は数値として現れない状況である。
人件費については、類似団体の平均から大きく下回る数値となっている。特に、給与と関連した退職手当や時間外手当、管理職手当も低い値となっている。今後も定員管理や給与水準の適正化をさらに進めて、引き続き健全な数値を維持するよう努める。
依然衛生費、教育費が類似団体より高い数値を示しており、その要因は賃金と需用費が挙げられる。これらの項目は今までも事務事業等の見直しを行ってきたが、今後さらに徹底したコスト削減に努める必要がある。
人口一人当たり決算額は前年度から減少している。社会福祉費の増加もあるが、児童福祉費の減少が要因として挙げられる。民生費は今後も増加していくものと考えられるが、村が担うべきサービスの範囲や水準が適正なものであるかを検討して、財政的な指標を維持できるよう努める。
類似団体を大きく下回っている原因は、特別会計への繰出金である。特に、水道・下水道事業など公営企業会計への繰出しが大きいため、今後各種料金の見直しや抜本的な運営の見直し等を検討して、経営の健全化を図っていく必要がある。
補助費に係る経常収支比率は、類似団体を下回っているが、単独事業の教育関係への補助は、人口1人当たり決算額で上回っている。各団体への補助金は見直し等を検討してきたが、今後も公益性、有効性、必要性を十分に検証した上で適性化を図っていく必要がある。
繰上償還の実施に取り組んできた成果もあり、公債費の比率は他団体と比較しても低い水準を保っている。しかし、下水道事業などの公営企業債の償還財源に充てる一般財源に関しては、人口1人当たり決算額比較では2倍以上で、全体を圧迫している状況が続いている。平成19年度から大型事業に集中的に取り組んできたことから、起債の発行量が大きくなっているため、起債残高や各年度の起債償還額等の推移を見極めながら、公営企業債も含めて、将来を見据えたトータル的な起債管理に努める必要がある。
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