金沢市：金沢市役所・美術館駐車場

収益等の状況について

①収益的収支比率を見ると、各事業年度において、黒字を示す100％以上を維持している。令和2年度も100％以上ではあるものの、総収益の３割以上は一般会計からの繰入金となっている。令和２年度は新型コロナウイルスの流行により、使用料収入が前年度に比べ４割減となり、一般会計から繰入金を受けることとなった。その結果②と③の数値が大幅に上昇した。また、④売上高ＧＯＰ比率や⑤ＥＢＩＴＤＡについても大幅に減少した。今後の新型コロナウイルスの感染状況を鑑みながら、慎重に経営していく必要がある。

資産等の状況について

⑩について、令和２年度に工事請負費に対する駐車場整備事業債を新規で借入したため、数値が上昇した。今後も、施設及び設備の老朽化の進展により、各所で修繕等が見込まれることから、財源の確保に意を用いながら、適正な維持管理と計画的な更新を着実に行う必要がある。

利用の状況について

平成30年度までの稼働率をみると、観光客の増加に伴い高い数値を維持していたが、新型コロナウイルスの流行により、令和元年度、令和２年度と数値が減少した。今後の新型コロナウイルスの感染状況を鑑みながら、慎重に経営していく必要がある。

全体総括

令和２年度は、新型コロナウイルスの流行による収益の減少により、経営状況が悪化し、一般会計からの繰入を行った。また、駐車場設備に対する工事請負費にかかる駐車場整備事業債を新規に借り入れた。今後も、施設の老朽化により施設設備の更新への対応に、多額の資金が必要となると見込まれる。そのため、今後の社会状況を鑑みながら、経営状況を慎重に見極める必要がある。