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財政力の弱い団体同士の合併団体であり、過疎地域に所在している本市においては、人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成27年12月末現在40.0%)に加え、市内に核となる産業がないこと等から財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。引き続き、地方税の収納率向上対策を推進するほか、事務事業評価制度の活用による事務事業の抜本的な見直しを行い、行財政運営の効率化に努めるなど、財政基盤の強化を図る。
経常収支比率は、改善傾向(前年度比1.9%改善)であり、類似団体と比較しても5.2%良好な結果となった。しかし、人件費(29.3%)は1.2%、公債費(19.8%)も2.3%と改善傾向にあるものの、人件費については類似団体平均と比較すると5.6%悪い状況となっている。人件費については、町村合併で増加していた職員数を退職者と新規採用職員のバランスを考慮しながら適正管理に努めていく。また、公債費については、集中改革プランに基づき、安易な起債発行を制限し、適正な起債計画を実施することとする。
町村合併後の職員数の適正化が進捗中であることや、旧町村単位で類似施設を保有していることによる維持管理経費の増嵩等の要因により、類似団体平均と比較すると数値は悪い。保育所の民営化や各施設の指定管理、業務委託などによる効果も表れてきているが、引き続き指定管理者制度の導入や業務の外部委託など民間の活力を導入・推進しつつ、公共施設の見直し指針や公共施設等総合管理計画に基づく施設の統廃合の取り組みを強化し、事務事業評価制度を活用したトータル的な健全化に取り組んでいく。
ラスパイレス指数については、類似団体平均(97.8)よりも高い数値となった。引き続き、職員数の適正化とあわせ、より一層の人件費の適正管理に努める。
指定管理者制度の推進や業務の民間委託等により改善傾向にあるものの、市の面積が非常に広大であり市域全体をカバーする必要があることから、数値は13.21人と類似団体平均の9.81人と比べて3.4人多くなっている。今後も第3期行政改革集中改革プランにおける早期退職勧奨を継続するとともに、新規採用枠の調整を行い、市民サービスを維持していくための適正な定員管理に努める。
類似団体と比較しても良好であり、昨年度より1.1%改善した。その主な要因としては、平成27年度単年度比率が減少したこと、平成24年度単年度比率が算定対象年度外になったことがあげられる。平成27年度単年度比率が改善した要因は、分母に算入される標準財政規模が対前年636,413千円減少したものの、分子の基礎数値である公債費が対前年485,633千円減少したことによるものである。
将来負担比率は、20.2%改善し、-50.8%となっている。その主な要因としては、分母である標準財政規模が対前年636,413千円減少したものの、分子の基礎数値である地方債残高が対前年782,903千円と減少したことや財政調整基金及び公共施設整備基金等の充当可能基金残高が2,310,706千円増加したことがあげられる。今後も、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を推進し、財政の健全化に努める。
人件費については、29.3%と類似団体平均(23.7%)と比較しても依然高い水準である。これは7町村の合併により市内に6支所を配置していること、ごみ処理業務を直営で行っているなどの要因があげられ、行政サービスの提供方法の差異によるものと考えられる。しかしながら、民間でも実施可能な業務については、指定管理者制度の導入により委託化を進めるとともに、退職者の補充抑制等による職員数の適正化を引き続き実施し、人件費の抑制を図っていく。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均値や全国平均と比べると良好な結果となっている。今後も施設の統廃合や指定管理者制度の導入などによる外部委託の推進を図り、人件費を含め、さらなる経費削減に努める。また、事務事業評価制度の活用により、外部委託を含めた事業の見直しや取捨選択を行うなど、効率的な行財政運営に努める。
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均より0.5%良好なものとなっているが、生活保護費や障害福祉サービス費、教育・保育給付費などの伸びにより、平成26年度に比べ、1.2%増加している。今後もは認定こども園等の定員増により教育・保育給付費の増加が見込まれるが、保護受給者の自立支援策の強化や医療扶助費の適正化を図るとともに、徹底した単独扶助事業の見直しを行い、扶助費の抑制に努める。
その他に係る経常収支比率は類似団体平均より、比較的良好な結果となっている。主なものは、公営企業会計等への繰出金であるが、繰出金の増加は普通会計経費圧迫の要因となることから、公営企業においては独立採算の原則に立ち返り、事業全般の見直しや受益者負担の適正化に取り組み、繰出金の削減を図る等普通会計の負担軽減に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均値や全国平均と比べると良好な結果となっている。今後も、市単独の補助金等の交付に関しては必要性や有効性、使途状況の精査を行っていき、効果が期待できない補助金については見直しや廃止を行うなど、適正執行に努める。
これまで実施してきた普通建設事業の影響等により、更なる元金償還が始まったが、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均より0.3%良好な数値となっている。また、交付税措置された元利償還金等を加味して算出した「人口1人当たり決算額」でも類似団体平均より良好な結果となっている。今後も合併特例事業の元利償還が本格化し、公債費の増加が見込まれるが、より一層プライマリーバランスを重視した適正な事業の取捨選択により、公債費の抑制を図る。
経常収支比率を占める主なものは、人件費と公債費であり、公債費以外の比率をみると類似団体平均よりも5.5%、全国平均より8.7%良好な結果となっている。今後も退職者の補充調整に伴う職員の定員管理や、事業の適切な取捨選択により、人件費及び公債費の抑制に努めるとともに、他の経費についても現在の水準を維持できるよう集中改革プランに基づき抑制に努める。
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