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長引く景気低迷による個人所得の減少、評価替えに伴う固定資産税の減収等により、基準財政需要額の減少幅を基準財政収入額の減少幅が上回り、単年度の財政力指数が減少するとともに、3箇年平均での数値も0.14と類似団体平均を下回っている。このため、税の徴収率向上対策(3年間で1.5%の向上)を中心とする歳入確保に努める。
まず、歳入面で経常一般財源の主要を占める普通交付税が減少(-22,892千円、1.8%)したほか、臨財債発行可能額も減少(-8,100千円、8.9%)したことが挙げられる。また、地方税等、他の一般財源についても前年度比で-8,232千円、3.1%の減となるなど、全体では-32,761千円、2.2%の減となっている。歳出面では、公債費充当一般財源が大きく減少(-67,829千円、15.9%)したものの、退職手当組合負担額が大きく増加(9,568千円、22.9%)したことに加え、退職者なしで2名採用したことにより、定期昇給分を含めて所要の人件費が増加している。また、国土地籍調査の実施面積を大幅に拡充(約6.2倍)したことにより、県補助金(3/4補助)を差し引いた経常一般財源充当経費が20百万円程度増加している。これらの結果、経常収支比率が前年度から1.7ポイント悪化している。
集中改革プランに基づく新規採用の抑制(平成16年度から5年間の新規採用の見送り)等により人件費の削減を進めており、類似団体と比較しても低い決算額となっているが、平成24年度においては、退職手当組合の負担金が増加したほか、国土地籍調査実施面積の大幅拡充により委託料が増加し、物件費が相当分上昇している。今後もこの傾向は続くものと推測されているが、、その他の部分については引き続き行財政改革の着実な実施を行うなど、現在の水準を維持するよう努めることとしている。
国家公務員の給与削減の影響を受け、ラスパイレス指数は引き続き100.0を上回っているが、類似団体とほぼ同水準を保っている。また、平成23年度から職務・職責に応じた給与体系へ移行しており、今後は、他団体との較差も考慮しつつ、適切な給与水準を維持していく。
集中改革プランに基づく新規採用の抑制(平成16年度から5年間の新規採用の見送り)により、類似団体と比較して低い数値となっている。しかしながら、分母となる人口の減少により数値は上昇傾向にあり、今後は新規採用を新たな退職者の補充にとどめるなど、現在の水準を維持に努めることとしているが、増大する行政需要に的確に応えていくためには、一定の増員もやむを得ない状況となっている。
過去の大型建設事業に係る起債償還がピーク期を終えたことや、公的資金補償金免除繰上償還及び国の累次にわたる経済活性化臨時交付金の活用等により数値は減少に転じている。今後においても、さらに徹底した事業見直しや計画的な繰上償還の実施を計画しており、平成25年度決算では類似団体の平均値以下まで低下する見込みであるが、平成26年度に大型事業が集中していることから、数値の再上昇が懸念されている。
類似団体を下回り、数値は表れていない。主な要因としては、公的資金補償金免除繰上償還等による地方債残高の減少や、財政調整基金、施設整備等基金への積立による充当可能基金の増額等が挙げられる。今後も過疎債等の有利な起債の活用や、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政のさらなる健全化に努める。
職員数の増加や退職手当組合負担金の増加により類似団体を上回っている。また、ゴミ処理業務や消防業務を一部事務組合及び広域連合で行っており、一部事務組合等への人件費見合いの負担金を合計した場合ではさらに上回ることとなり、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体を抑制していく必要がある。
予算要求に前年度比5%減のシーリングを設け、徹底した歳出の削減に努めたことや、一部業務を広域連合により処理していることにより、類似団体平均を下回っている。平成24年度は、国土地籍調査の実施面積拡充による委託費が大幅に増加して数値が上昇しているが、引き続き物件費の抑制に努めていくこととしている。
中芸地区5町村で構成する中芸広域連合に給付事業等が順次移管されてきており、決算額に占める扶助費の割合も減少が続いている。また、子ども手当など事業費の大きなものは特定財源の割合が高く、経常一般財源充当額は相対的に低下しており、類似団体平均を下回っている。削減の難しい費目ではあるが、現在の水準を維持していくよう努めていくこととしている。
公営企業(簡易水道)会計への基準外繰出金を最小限に止めるなど、可能な限り抑制を図っていることにより、類似団体平均を大きく下回っている。今後においても、同様の扱いを堅持していく。
中芸広域連合により消防、介護保険、保健福祉業務を、安芸広域市町村圏事務組合によりゴミ処理業務を行っており、これらに要する経費を連合等への負担金として支出していることから類似団体平均を大きく上回る数値となっている。今後も広域連合で処理する業務が拡大する見通しであり、構造的にこの数値を下げることは難しくなっている。一方で、各種団体への補助金等については、ゼロベースからの見直しを引き続き進め、総額の抑制に努めていく。
過去の大型建設事業や、事業集中期の高利率起債の償還が終了したほか、公的資金補償金免除繰上償還の活用により、依然として高い比率ではあるものの、公債費の割合は目下順調に低下している。今後の大型建設事業の実施により数年後の再上昇も予測されているが、特定財源を積極的に確保しつつ、事業の選択と集中を進め、公債費の抑制に努めることとしている。
公債費が大きなウェイトを占める構造は徐々に解消されてきているが、広域行政の推進により補助費等が類似団体平均より高い数値で推移している。今後は、公債費の一定の低下が見込まれており、その他の経常経費と併せてさらなる抑制に努め、経常収支比率を現在の水準で維持していくこととしている。
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