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人口減少や全国平均を上回る高齢化率(平成27.9月末41.6%)に加え、平成27年度は固定資産の評価替えによる税収の減少もあり、依然として類似団体の平均を下回っている状況にある。今後は「第二次輪島市総合計画」に基づき、主要事業の重点化による投資的経費の抑制や、市債権の適正な管理、市税の収納率向上に取り組み、財政の健全化に努める。
消費税率引き上げによる地方消費税交付金の増加(約2.4億円)などにより経常収支比率分母が約0.6億円増加した。また繰上償還の実施や償還完了による定期償還額の減少により、公債費に係る経常経費充当一般財源が約2.8億円減少したため、前年比1.4%の改善に繋がった。しかしながら、公共施設の老朽化に伴う修繕費の増加や消防指令センター設置に伴う一部事務組合負担金の増加など、公債費以外での経常経費増加が目立っており、今後も引き続き事業の見直しや公共施設の再編集約など経常経費の削減に努める必要がある。
人件費については、時間外手当が増加しているものの議員定数削減(20人→17人)による議員報酬の減等により全体として減少している。しかし維持補修費については、1月の記録的大雪で除排雪費が大幅に増加(前年比33.2%増)しており、指標全体としては前年度を上回る決算額となっている。今後も引き続き事務事業の見直しを図るとともに、類似施設や遊休施設に関しては、再度施設の在り方を検討し維持管理経費の削減に努める。
前年比で職員数が増加(320人→325人)していることと、住基人口の減少により数値が上昇した。依然として類似団体平均を上回っているため、適切な人員配置に努めるとともに、可能な業務については積極的に民間活力を導入するなど組織の見直しを図る。
繰上償還の実施により数値は改善傾向にあるが、依然として類似団体平均を上回る状況にある。また合併算定替の縮減による普通交付税の減少に加え、高齢化率上昇と生産年齢人口の減少により税収の増加を見込みづらい状況にあるなど厳しい財政状況が想定される。今後も引き続き繰上償還を実施するとともに、建設事業の適切な取捨選択を行い、公債費の抑制に努める。
平成27年度は約13.7億円の繰上償還を実施し、前年比19.2ポイントの比率改善となっているが、依然として類似団体平均を大きく上回る状況にある。今後も引き続き繰上償還を実施するとともに、新たに地方債を発行する場合は、交付税算入上より有利なものを選択するなど一層の比率逓減を図り、財政の健全化に努める。
消防業務、ごみ処理業務等の一部事務組合での実施により、比率は類似団体平均を下回っているが、今後もこれらを含めた人件費関係経費全体について抑制を図るとともに、引き続き給与及び職員数の適正化に取り組み、人件費の抑制に努める。
経常収支比率における扶助費の割合は、類似団体平均を下回っているが年々増加傾向にある。生活保護費については前年比で減少しているものの、子ども子育て支援新制度への移行に伴い、私立保育所や認定こども園(2、3号認定)に係る施設型給付が増加している。今後も、資格審査等の適正化に継続して取り組むとともに、市単独の施策については、財政負担とのバランスも考慮しながら、事業の取捨選択、拡大縮小を行う必要がある。
その他の経費については、そのほとんどが他会計への繰出金であり、類似団体平均は下回っているものの、対前年比で0.3ポイント上昇している。これは、介護保険等の給付の増加が主な要因である。今後も経費の削減や保険料の適正化、公営企業については独立採算性のとれる料金を設定することにより、普通会計の負担額を減らしていけるよう努める。
類似団体平均を大きく上回っているのは、消防業務、ごみ処理業務等を一部事務組合で実施しており、当該一部事務組合へ負担金として支出していることが主な要因である。今後も引き続きこれら一部事務組合の運営を注視し、適正な運営を求めていきたい。
過去の建設事業の実施により多額の地方債の発行を余儀なくされたため、公債費が増大し、類似団体平均を大きく上回っている。平成27年度は約13.7億円の繰上償還を実施し公債費の逓減に努めているところであるが、本庁舎や文化会館をはじめとする公共施設の老朽化対策など喫緊の課題も控えており、今後も公債費の増加が見込まれる。引き続き繰上償還を実施することにより地方債残高の逓減に努め、今後の公債費の抑制を図る。
公債費以外の経費に係る経常収支比率については類似団体平均を下回っているが、今後も人件費や物件費をはじめとする経費の削減に努めるとともに、補助費等については事業内容、運営などから不適当と認められるものについては、廃止、見直し等を含め検討し、その適正化に努める。
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