坂出市：坂出駅北口地下駐車場

収益等の状況について

①収益的収支比率の数値が100％未満のため、赤字経営となっています。これは施設の建設費に伴う地方債償還金の金額が大きく、営業収益だけでは賄えきれていないからです。地方債の償還は令和4年度で終了するため、収益的収支比率100％以上を目指し、経費削減等に努めていきます。②他会計補助金比率と③駐車台数一台当たりの他会計補助金額が令和2年度に引き続き例年より高い数値となっています。これは新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛で利用者及び営業収益が減少したため、施設管理費用の一部を一般会計からの繰入金によって賄ったからです。④売上高GOP比率と⑤EBITDAについては、令和2年度に比べ回復したものの、例年よりも大きく低い数値となっています。これは新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛により利用者が大きく減少したためです。

資産等の状況について

供用開始から21年が経過し、耐用年数を超えた設備等が出てきているため、令和2年度に策定した経営戦略及び個別施設計画をベースに、施設本体の状態の検査や補強など、優先度の高い設備等から順次更新・修繕を実施していきます。⑩企業債残高対料金収入比率については、令和2年度に比べ減少していますが、過去を通して平均値よりも高い数値になっています。現在の地方債の償還は令和4年度に終了しますが、今後の設備更新の財源を含め、経営改善に努めていきます。

利用の状況について

⑪稼働率について、令和3年度は令和2年度に比べ回復しているものの、依然として例年を大きく下回っています。これは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛により利用者が減少したためです。また、過去を通して平均値を大きく下回る数値で推移しています。これは、当該駐車場の周辺に最大料金が半額程度の民間駐車場があることと、長時間利用者が多いことが要因と思われます。稼働率を向上させるために、最大料金を周辺の駐車場と同額まで値下げすることが考えられますが、値下げをすることでかえって長時間利用を誘発し、稼働率の向上につながるとは言えません。稼働率の向上については、駐車料金だけでなく、利用者の動向や施設の需要も視野に入れて慎重に検討していく必要があります。

全体総括

地方債償還が令和4年度で終了するものの、人件費の高騰や耐用年数を超えた設備の更新・改修などによる支出の増加に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響による料金収入の減少など、今後の経営状況は厳しいものになると予想されます。経費削減等の地道な努力に加え、利用者の動向等、周囲を取り巻く環境を把握し、収益の増加、あるいは確保に努めていく必要があります。当該駐車場は、駅周辺の都市機能の強化を図るとともに、渋滞の緩和及び交通事故防止を目的に設置されています。その本来の目的を見失わないよう、適切な経営に努めていきます。また、令和2年度に策定した経営戦略の投資・財政計画をベースに、経済情勢を考慮しつつ経営を進めていきます。