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財政基盤が脆弱で地方交付税等の依存財源割合が高い本市においては、人口減少や少子高齢化、また長引く景気低迷等の影響を受けて、財政力指数は0.28と類似団体平均を大きく下回っている。基幹産業である施設園芸農業の振興や企業誘致等による税収増への取り組みを積極的に行うとともに、市税等徴収体制の強化対策を継続して実施し、自主財源の確保に努める。
経常収支比率は前年度から2.8ポイント改善して、81.0%となっている。分子側では、扶助費や物件費の増加があるものの、市債発行額の抑制や任意繰上償還の実施により、公債費の通常償還分が249百万円減少したことで、経常経費充当一般財源が大きく減少した。一方、分母側では、地方消費税交付金が対前年度146百万円の増で、臨時財政対策債19百万円の減とあわせても、分母側は112百万円の増加となった。分子の減及び分母の増が同比率を改善させる要因となっている。
人口規模が小さく、また人口減少も進んでいることから、人口一人当たりの決算額は全国平均、類似団体平均をともに上回っている。今後も中長期的な財政推計に基づいた行財政改革に継続して取り組み、歳出抑制に努めていく。
定員管理適正化計画による職員数削減により、平成22年度以降は250名体制で推移しているが、依然として全国平均、類似団体平均を上回っている。今後も同計画に基づき、適正な定員管理に努めていく。
平成2~平成10年度頃にかけ、国の景気対策と連動する形で立ち遅れていた多くの生活基盤整備を積極的に実施し多額の市債を発行したことで公債費が増大、平成20年度決算において早期健全化団体となったが、平成15年度から取り組んできた行財政改革の効果により、翌21年度決算において同団体を脱却した。以降も実質公債費比率は着実に改善しているが、近年、南海地震対策や大型事業により市債発行額が増大したことで、平成34年度決算で同比率が上昇に転じることが見込まれている。今後も繰上償還を継続して実施するとともに、中長期的な財政シミュレーションを踏まえ、同比率の適正かつ安定的な管理に努める。
平成15年度に策定した安芸市緊急財政健全化計画(アクションフプラン)に基づく市債発行額の抑制や繰上償還の実施により、市債残高はピーク時の平成14年度末の239.5億円から着実に減少し、平成27年度末では127.1億円となっている。また、将来負担の軽減を図るため、各種基金への積立も継続して行っており、将来負担比率は改善傾向にある。平成27年度決算の同比率は類似団体平均を下回ったものの、依然として全国平均、県平均を上回っており、今後も市庁舎の建替えや小中学校の移転統合等、大型事業が見込まれることから、公債費負担適正化計画に基づく適正な市債管理を行い、将来負担の軽減に取り組んでいく。
定年退職者の増(3名→4名)により退職手当が増となったものの、事業費支弁分の増による職員給の減などにより、人件費全体では対前年度2百万円の減となったことで、人件費の経常収支比率は0.1ポイント減少した。今後も定員管理適正化計画等により、職員数の適正化と人件費の抑制に努めていく。
物件費については、小中学校の完全給食開始等に伴い、経常経費充当一般財源が62百万円増となり、経常収支比率を0.8ポイント押し上げているが、全国平均・類似団体平均との比較では、低水準を維持している。今後も歳出抑制に向けた取り組みを継続して実施していく。
臨時福祉給付金や子育て世帯臨時特例給付金の減により、扶助費全体では減少しているが、扶助費に対する経常一般財源は対前年度で39百万円増加しており、扶助費の経常収支比率は0.4ポイント上昇している。長引く景気低迷や雇用情勢の不安定感から、今後も扶助費の増加が見込まれており、引き続き医療費の適正化や就労支援による生活保護費の抑制等を図る。
その他の経常収支比率は、類似団体平均とほぼ同水準となっているが、国民健康保険事業特別会計や介護保険事業等への繰出金に対する経常一般財源が27百万円増となり、同比率を悪化させる要因となっている。
全国平均・類似団体平均と比較して低い水準を維持している。アクションプランに基づく行財政改革の一環として補助金の適正化に努めてきた他、定期的に補助金検討委員会を行い、補助団体の決算状況をチェックするなど、継続した取り組みを行っている。
平成2~平成10頃にかけ、国の景気対策と連動する形で立ち遅れていた多くの生活基盤整備を積極的に実施し多額の市債を発行したことで公債費が増大したが、平成15から取り組んできたアクションプランの効果により、公債費は着実に減少し、類似団体平均とほぼ同水準となった。今後も新規発行債の抑制と繰上償還の継続により、公債費の適正な管理に努める。
人件費、物件費、繰出金に対する経常一般財源が増大し、比率を上昇させている。しかしながら、類似団体平均・全国平均を大きく下回っており、今後も緊縮財政を堅持して経常経費の抑制に努める。
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