常滑市民病院 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用) 公共下水道
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空港開港を契機として、税収は増加傾向にあったが、景気の低迷により税収が減少し、平成22年度から普通交付税の交付団体となった。平成27年度は前年度と同様に税収が回復傾向にあり、基準財政収入額が6.2%増となったが、子ども・子育て支援制度に伴う社会福祉費の増及び地方創生に係る人口減少等特別対策事業費の増などにより、基準財政需要額も5.1%の増となっており、単年度の財政力指数が0.97となり、3ヵ年平均も0.97となった。
地方消費税交付金の増などにより、経常一般財源が増加したものの、一般職退職金の増、病院事業会計補助金の増、法非適用公営事業に対する繰出金の増などの経常経費充当一般財源が大幅に増加したことにより、前年度比5.4%増となったもの。なお、一般職退職金の増は平成27がピークであることから、平成28は前年度並の経常収支比率となることが見込まれる。
人件費は前年度比で11.3%増となっているものの、その増の要因は退職手当であることから、本指標における数値には反映されておらず、退職手当を除く人件費では0.5%の増にとどまっている。物件費についても、臨時職員賃金単価の増などの増要因がある中、経費の節減に努め、前年度比0.8%増と微増にとどまった。一方で分母となる人口も前年度比で0.8%増となったことから、本市における数値に大きな変化はなかった。類似団体平均との差における大きな要因は、行財政改革に伴う給料及び手当の独自削減を行っているためである。
平成23、24年度は国家公務員の時限的な給与特例法による措置を考慮した数値となっていたことから、数値が100を超えていたが、給与特例法の措置期間終了に伴い、平成25、26年度は100を下回る結果となっている。平成27年度は給与に係る独自削減の緩和を行ったことから、数値は1.6ポイント上昇し、97.0となったが、依然として100は下回っており、類似団体平均も下回っている。なお、本市において「行財政再生プラン2011」に基づき実施している期末・勤勉手当の独自削減は、ラスパイレス指数には反映されていない。
定員適正化計画に基づく退職者の不補充や保育園の統廃合・民営化、公民館等の公共施設における指定管理者制度の導入などにより職員数を削減していることで、徐々に類似団体平均に近い数字となってきている。今後も引き続き、技能労務職員の退職不補充などにより職員数は減少する見込としており、適切な定員管理に努める。
普通会計に係る公債費の元利償還金は前年度に比べて減少しているが、下水道事業等の公営企業会計に係る公債費元利償還金に対する繰入金の額が増加したことにより、単年度の実質公債費比率が前年度比で1.4ポイント増加(14.1%→15.5%)した。しかしながら3ヵ年平均では平成24年度と平成27年度の単年度比率の比較により0.3ポイント改善した。なお、類似団体と比較して実質公債費比率が大きくなっている要因としては、中部国際空港の開港に合わせて進めた宅地開発等基盤整備に係る公債費及び公債費に準ずる債務負担行為の償還が挙げられる。
類似団体平均を上回っている主な要因としては、市民病院及び消防本部庁舎を移転するための公益的施設用地取得に係る債務負担行為の設定、農業基盤整備事業に係る債務負担行為の設定などが挙げられる。投資的事業の繰延による新規発行債の抑制などにより、徐々に数値が改善しつつある中、今年度はモーターボート競走事業施設整備基金の基金残高の増、土地開発公社の健全化に伴う土地の買戻しに伴う公社負債額の減などにより、前年度比で44ポイント比率が改善した。
退職者不補充等による職員数の削減や職員給与及び手当の削減、公共施設における指定管理者制度の導入などにより、類似団体と比較して低い数値となっている。平成27年度は一般職退職者数の増(+12人、33人→45人)による退職手当の増に伴い、前年度比で1.4ポイント数値が上昇した。一般職の定年退職は平成27年度がピークであり、次年度以降は平成26年度ベースの数値に戻る見込み。
物件費自体に大きな変動はなく、経常経費充当一般財源の増により、物件費の経常収支比率は前年度比で0.2ポイントの減となった。類似団体平均を上回っている主な要因は、職員数の減を補うための臨時職員等賃金の増、施設の指定管理に係る委託料の増、情報システム最適化に係る委託料の増などが挙げられる。今後も職員数は減を見込んでおり、それを補うための賃金・委託料等は同水準で推移することが見込まれる。
子ども子育て支援新制度による施設給付費の増などにより、扶助費全体で前年度比1.9%の増となっており、経常収支比率としても1.2ポイントの増となった。類似団体平均を上回った要因としては、子ども子育て支援新制度において国が定める保育料基準よりも本市の保育料が低いことによるもの。今後、類似団体の状況等も見ながら、保育料の見直しなどについても検討を進める。
主な増減要因は特別会計への繰出金で、平成26年度は下水道事業特別会計において資本費平準化債を活用したことに伴い、下水道事業特別会計繰出金が減少したが、平成27年度は資本費平準化債による借入をしていないことで、下水道事業特別会計への繰出金が増加したもの。下水道は今後も順次整備を進める計画としており、当面は同水準での繰出金が生じる見込みだが、集落排水施設に係る使用料単価の見直しなどにより、一般会計の負担を減らしていく。
類似団体平均を上回っているのは、病院事業会計への繰出金や、下水道事業基金からの繰入運用金の償還、企業立地促進策としての奨励金交付などによるもの。平成27年度は、特に企業立地に係る奨励金が増となったことで、前年度比で2.6ポイント増、類似団体平均も4.7ポイント上回った。今後も中部臨空都市への大型商業施設進出に伴う奨励金交付等により、当面は同程度の推移となる見込み。
類似団体平均は減少している中、本市においては財源不足を補うため、臨時的財政措置として行政改革推進債及び退職手当債を発行しており、それに係る償還開始等により平成26年度まで増となっていた。平成27年度は投資事業の繰延等による新規発行債の抑制や、低金利等に伴う借入利率の抑制により、公債費全体を抑制したことにより、前年度比で0.5ポイント改善した。
人件費における一般職退職手当の増、扶助費における子ども子育て支援新制度に係る施設給付費等の増、補助費等における病院事業会計補助金及び企業立地奨励金の増、その他における法非適用公営事業に対する繰出金の増などにより、前年度比で5.9ポイントの大幅増となった。一般職退職手当は平成27年度がピークであることから、次年度以降、数値の改善は見込まれ、さらに総合計画に基づく行財政改革により財政健全化を進め、経常収支比率の改善を図る。
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