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単年度の財政力指数(26年度0.499、27年度0.493、28年度0.488)が減少したことにより、3年平均で0.01ポイントの減となった。単年度財政力指数の減少要因として、消費税増税に伴い地方消費税交付金が増加したことにより基準財政収入額が2.7%の増となったが、臨時財政対策債や合併特例債の償還金などによる公債費の増加により、基準財政需要額が3.6%の増となったためである。今後とも移住定住施策により、人口の増加、企業誘致による雇用の増加を図り、市税などの自主財源を増加させる施策をより一層推進し、財政基盤の強化に努める。
平成28年度においては前年度より4.4ポイント悪化したが、類似団体内平均を下回っている。歳入面では合併後10年が経過し普通交付税の段階的縮減が始まったことにより臨時財政対策債を含む経常一般財源が減額となった。一方、歳出面では、公債費において元金据置期間を廃止したことにより新規借入分の元金償還と据置期間が終了し元金償還が始まった償還が重なったことにより増額となった。今後も普通交付税の段階的縮減により経常一般財源は減額となることから、職員数の見直しや公共施設の統廃合など更なる行財政改革を推進する。
平成17年度の市町村合併により職員数(特別職と医療機関を除く)が類似団体よりも多い1,086人となったため、定員管理計画を策定し職員数削減に取り組んできた。その成果として、削減目標を達成し人件費の総額は減少しているものの、依然として類似団体よりも高い数値になっている。今後についても、平成30年度当初までに職員数を796人とする新たな定員適正化計画を策定しており、人件費の抑制に努めていく。また、公共施設の統廃合などにより維持管理経費をはじめとした物件費についても抑制を図っていく。
東日本大震災関係による国の給与の変動に伴い、一時的にラスパイレス指数が急上昇したが、当市においても給与体系の見直しを行い、指数は100を下回り、類似団体平均よりも良好である。ただし、高年齢職員の占める割合が高い構造が続くため、55歳以上の職員の昇給抑制を引き続き実施するものの、指数は高止まりすると考えられる。
平成17年の市町村合併により職員数(特別職と医療機関を除く)が1,086人と大幅に増加したため、人口規模や産業構造から求められる新市の類型を基に、職員数(特別職と医療機関を除く)を850人とした定員管理計画を策定し、平成22年度末までに850人体制を実現した。更なる削減のため、職員数を平成30年度当初までに796人とする定員適正化計画を策定しており、引き続き適正な定員管理に努める。ただし、県内6番目という広い市域をカバーするためには各地域ごとに職員配置が必要であり、平均に比べ高止まりすることもやむを得ない面がある。
公債費負担適正化計画の「返す以上に借りない」を原則として新たな借金を抑制し、元利償還金は減少していたが、平成26年度に借入を行った地域振興基金造成分の元利償還が始まったことで一時的に増加に転じたことと、病院事業会計に対して資金不足の解消のため特別繰出を行ったことにより、3年平均で9.9%(26年度9.3%、27年度9.3%、28年度11.3%)と0.5ポイントの悪化となっている。今後も公債費負担適正化計画に基づく新たな借金の抑制や下水道料金の見直しなどの特別会計・企業会計の自立化により、実質公債費比率の抑制に努める。
前年度と比較して10.8ポイント改善し、全国平均及び類似団体内平均よりも低い値を維持しており、早期健全化基準内の数値である。公債費負担適正化計画に基づき計画的に地方債現在高を減らしてきた結果であり、継続して改善されている。今後も計画的な起債発行による地方債現在高の低減や職員数の削減により退職手当負担見込額を低減させ、また、一般会計だけでなく企業会計においても経営の効率化を進める中で借金の圧縮を行い、将来負担比率の低減を図る。
合併以降、事務の効率化、施設の集約化などを実施し、職員の適正配置に努めてきた結果、経常収支比率の人件費分は類似団体内平均値を0.5ポイント下回っている。一方で、県内6番目という広い市域をカバーするためには各地域ごとに職員配置が必要であるが、更なる職員数削減のため職員数を平成30年度当初までに796人とする中津川市定員適正化計画を策定しており、引き続き計画に基づいた適正な定員管理に努め人件費の抑制を図る。
物件費に係る経常収支比率が類似団体内平均の値を下回っているものの昨年度と比較して1.5ポイント悪化している要因としては、職員数を中津川市定員適正化計画に基づき減らしてきたことによる臨時職員や嘱託職員の増加及び民間への業務委託料の増加が上げられる。今後は平成26年度策定した「市有財産(施設)運用管理マスタープラン」に基づき平成32年度までに施設の維持管理経費を6億円削減することを目標に施設の民間移譲や統廃合を進めていく。
類似団体内平均や県と比較して低い値となっているが、前年度と比較し上昇した要因としては、障害者総合支援法に基づく障害者総合支援給付費や生活保護事業における医療扶助費の増が挙げられる。扶助費総額は引き続き上昇傾向にあり、高齢化の進行による社会福祉関係の増加を見据え、健康増進や疾病予防に努めるなどの施策を推進し、扶助費の増大が財政を圧迫しないよう努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体内平均の値を上回っているのは、公立病院が2箇所あること、介護保険事業会計で制度拡大などにより、公営企業会計や特別会計への繰出金が多いことが要因である。今後は、平成28年度に策定した新公立病院改革プランに基づき、経営の効率化や経営形態の見直しなど抜本的な再編を前提とした施策を進める。また、下水道事業会計において経営戦略を策定するなど独立採算で運営ができるよう、料金の見直しを含めた経営改善を図ることで、一般会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等に係る経常収支比率は類似団体・全国・県平均と比べ低い水準で推移しており、近年において大きな変動とはなっていない。今後も、現在行っている補助が団体等の既得権とならないよう、経常的に補助している事業も含め全ての補助対象事業を精査し、有効性の低い事業の見直しや削減、廃止を進める。
平成26年度に地域振興基金造成のため借り入れた19億円の元金償還が始まったことと、元金償還の据置期間を廃止したことにより新規借入分の元金償還とが重なったことにより増額となった。今後も建設事業の実施が予定されているが、公債費負担適正化計画に基づき、「返す以上に借りない」を原則として事業費の見直しや抑制を図り、毎年度の元金償還額を増加させないよう努める。
類似団体内平均と比較して低い水準となっているものの扶助費の増加や、公営企業会計や特別会計に対する繰出金の増加や扶助費の増加に伴い、比率が年々悪化している。今後は、健康増進施策や疾病予防施策の推進や、病院の経営方針の見直しを含めた経営改善により企業会計及び特別会計への繰出金を抑制することなど、一般会計の負担を減らし、経常収支比率の改善を図っていく。
平成26年度に見直しを行った公債費負担適正化計画に基づき、「新たな借金の抑制」や「計画的な繰上返済」を実施してきた結果、借金残高は減少し、実質公債費比率は減少しているものの類似団体平均より高く推移している。今後は平成26年度に地域振興基金造成のために借り入れた19億円の元金償還が始まることや、新衛生センター建設事業など大型の事業が控えており起債額が増加する見込みであるため、比率は横ばいで推移する見込みである。将来負担比率についても借金残高を着実に減らしたことにより昨年度から12.7ポイント減少した。今後も借金残高の減少に努め、数値の抑制に努めるが、実質公債費比率同様横ばいの見込みである。
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