松野町
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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、少子高齢化の進行により人口が減少傾向で推移している中にあって、基幹産業である農林業は低迷し、他に主要となる産業もないことなどから、構造的に見ても財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っている。そのため、第5次行財政改革大綱及び推進プランに基づく徹底した行財政改革の継続や行政の効率化に努めることにより、財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、類似団体平均と比較して0.6%低くなっており、対前年度比でも2.2%低くなっている。これは保育所扶助費の減や普通交付税等の経常一般財源の増によるものであるが、今後も事務の効率化等を図り、人件費を抑制するなど、より弾力的な財政構造に向けた取組みを行う。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりの決算額は、類似団体平均と比べて低い決算額となっている。これは、議員定数や報酬額の削減、行政委員の報酬削減、特別職給の削減などによるものである。人件費に準ずる費用については、ごみ収集業務、保育所、給食センターなどの施設運営を町直営としているため、臨時職員などの賃金が多くなっているが、これは行政サービス提供方法の差異によるものといえる。今後は、公共施設等総合管理計画に基づいた施設の統廃合など、コスト削減に向けた取組みを行う。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、対前年度比で1.5%高くなっており、類似団体と比較しても0.9%高くなっている。これは、令和2年度に経験年数階層が高い職員の割合が増えたことが主な要因であるが、特別昇給を廃止するなど町独自の給与削減対策を行っており、今後は類似団体と同水準にまで下がることを想定している。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たりの職員数は、過去からの新規採用抑制策により、類似団体平均を下回っており、また、令和2年度には、退職した職員が多かったことから、対前年度比で0.8%低くなっている。今後は住民サービスの向上を図りながら、さらなる事務の効率化等にも取り組む必要がある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成16年度から23年度において重点的に実施した普通建設事業の厳選による地方債発行額の抑制策の効果が表れ、元利償還金は平成28年度まで減少傾向で推移したことから、実質公債費比率は改善してきたところである。しかし、近年の大型建設事業の実施により、令和元年度には悪化に転じ、令和2年度においても対前年度比で0.4%悪化している。今後は、事業の更なる厳選を行い、新規地方債の発行抑制に努める必要がある。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
平成24年度以降、松野中学校建設事業等大型建設事業の財源として多額の地方債を発行したことにより、平成30年度以降算定され始めた将来負担比率は、令和2年度については退職手当負担見込額の減等により、対前年度比で6.5%減少している。しかしながら、令和元年度から新庁舎建設事業に着手しており、多額の地方債の発行を予定しているため、地方債残高も増嵩する見込みであることから、更なる行財政改革を実施することで、内部管理経費等の抑制に努める必要がある。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
地方公務員法の改正に伴い、令和2年度から新たに設けられた会計年度任用職員制度の導入に伴い、これまで物件費で計上していた経費が人件費に計上されることとなったこと等により、対前年度比で1.7%高くなっている。今後は組織の体制整備や職員の適正配置に取組むことにより、人件費の抑制に努める必要がある。
物件費
物件費の分析欄
地方公務員法の改正に伴い、令和2年度から新たに設けられた会計年度任用職員制度の導入に伴い、これまで物件費で計上していた経費が人件費に計上されることとなったこと等により、対前年度比で1.9%低くなっている。類似団体平均と比べても同水準となっており、今後は、更なる行財政改革を推進し、指定管理料の再検証等を行うことにより、物件費全般の抑制に努める必要がある。
扶助費
扶助費の分析欄
令和元年度までは類似団体平均を大きく上回っていたが、令和2年度には保育所扶助費の減等により、類似団平均と同水準に近づいている。扶助費の大半は法令で定められた社会保障に伴う支出であり、町単独で措置している経費は僅かであり、町独自の取組みで減少させることは困難であるが、資格審査等の適正化に努める。
その他
その他の分析欄
近年は、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計等に対する繰出金が増加傾向で推移しているほか、国民健康保険中央診療所特別会計においても、患者数の減少を背景とした診療所の経営悪化に伴う繰出金の増加などを要因として、類似団体平均を上回っている。今後は、医療費を抑制するため予防活動に重点を置き、定期検診の実施や健康づくり教室など元気な高齢者の増加を図る施策等の推進による給付費の抑制に努めるほか、国民健康保険税の適正化などにより、普通会計の負担を軽減するよう努める必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
各種団体に対する補助金について、住民の協力を得て一律での削減を実施するとともに、費用対効果を検証し、必要な見直しを行っていることなどにより、類似団体平均を下回って推移しているさらに今後は団体に対する補助金については、事業内容に応じた補助に切り替えるなど、成果の検証や見直しを行い、補助費の抑制に努める。
公債費
公債費の分析欄
平成26年度までは大型観光施設の整備等に多額の起債を発行したことにより、類似団体平均を上回っていたが、その後建設事業等に係る起債発行抑制施策等により、平成27年度決算からは類似団体平均を下回っていた。しかしながら、近年の大型建設事業の実施により、令和2年度は類似団体平均より0.7%高くなっており、対前年度比でも0.8%高くなっている。今後は、公共施設等総合管理計画に基づく事業の厳選等により、地方債発行の抑制を図る。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、対前年度比で3.0%低くなっており、類似団体の平均と比べても1.3%低くなっている。これは、保育所扶助費の減や各種団体に対する補助金の見直し等による補助費の減等によるものである。事務の効率化による人件費の抑制等、引き続き経常費用の抑制を図り、健全財政に取組んでいく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、新庁舎等建設事業費の増に伴い、対前年度比98.5%の大幅な増となっている。商工費は、新型コロナウイルス感染症拡大によって生じている諸課題に対応するため、特に影響を受けている町内中小企業者等の雇用の安定化や事業活動の継続支援を図ることを目的に、国の緊急経済対策を拡充した、新型コロナウイルス感染症対策持続化給付補助金の増をはじめ、町内での消費喚起や経済回復を目的とした、地域応援商品券配布事業補助金の増や、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、利用客が大きく減少し、厳しい経営状況となっている観光施設の経営支援を図るための、指定管理者に対する指定管理料の増等を要因として、対前年度比82.7%の大幅な増となっている。公債費は、平成27年度同意債である森の国ぽっぽ温泉改修事業等に係る元金償還が開始されたこと等により、対前年度比14.9%増となっている。全体的には、令和2年度は世界的大流行となり、今もなおその猛威を振るい国内でも深刻な状況となっている新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、町民との協働のまちづくり、防災・交流拠点の充実・強化を図るため、令和元年度から着手している、町の最重要課題である「新庁舎及び防災拠点施設建設事業費」が増加したこと等を要因として、昨年度を上回る決算規模となっている。今後も基本的な方針として、第5次行財政改革大綱や推進プラン等に基づき、事務事業の見直し、施設の統廃合など歳出の合理化等行財政改革を推進し、健全な行財政運営に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり1,052,194円となっており、前年度比219,220円・26.3%増となっている。人件費は、地方公務員法の改正に伴い,令和2年度から新たに設けられた会計年度任用職員制度の導入に伴い、前年度比26,746円・17.8%増となっている。補助費は、住民一人当たり231,832円で前年度比132,902円・134.3%の大幅な増となっており、その要因は、新型コロナウイルス感染症対策に伴う、国の緊急経済対策として実施した特別定額給付金事業費をはじめ、町内で特に影響を受けている、中小企業者等の雇用の安定化や事業活動の継続支援を図ることを目的に、国の緊急経済対策を拡充した、新型コロナウイルス感染症対策持続化給付補助金や、町内での消費喚起や経済回復を目的とした、地域応援商品券配布事業補助金の増等によるものである。普通建設事業費(うち更新整備)は住民一人当たり130,244円となっており、類似団体と比較しては低い状況となっているが、対前年度比では前年度比30.7%と大きく増加しているが、これは、新庁舎建設事業費の増によるものである。今後は公共施設等総合管理計画等に基づいた計画的な事業実施を行うとともに、基本的な方針として、老朽化による施設の長寿命化対策等に係るもの以外の建物の整備等は抑制することとしている。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄16年度から20年度までは、国の三位一体の改革等により地方交付税が削減される一方で、公債費が平成18年度にピークを迎え、高止まりで推移したことなどから、財政調整基金の取り崩しによる財源確保を余儀なくされ、実質単年度収支は赤字で推移し、危機的な財政状況となっていた。21年度以降は、地方交付税の回復や16年度以降継続してきた普通建設事業に係る新規地方債発行抑制策の効果が表れ、公債費が大幅に減少したことなどから、財政調整基金の取り崩しが不要となり、実質収支比率も適正値となったところである。しかしながら、29年度からは公債費の増加を主要因に再び取り崩しが必要となっていたが、令和2年度においては、歳計剰余金処分による積立てを行うとともに、財源不足に対する取崩しが、平成27年度以来5年ぶりに不要となったため、基金の積み増しができたことなどから、比率は改善されたところである。今後も普通建設事業の厳選など地方債の発行抑制策を行う必要がある。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄住宅新築資金等貸付事業特別会計は、19年度以降赤字となっている。これは、住宅新築資金等に係る貸付金の財源として借り入れた起債の元利償還金に対し、貸付者からの返済額が満たない状況となったことによるものである。赤字額は年々増加傾向で推移しているため、今後は、財産処分等の法的措置による貸付金の回収を検討するなど、赤字解消に向けた対策が急務となっている。なお、その他の会計については、現在に至るまで黒字を維持している。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄本町では近年、辺地対策事業債や過疎対策事業債、緊急防災・減災事業債など、交付税算入率の高い有利な起債を多く発行してきたため、元利償還金の減少に連動して算入公債費等も減少し、実質公債費比率は改善傾向で推移していたが、平成29年度を機に増加に転じていることから、今後は更なる事業の厳選等により、地方債の発行抑制に努める必要がある。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額の主なものは、地方債現在高と退職手当負担見込額となっている。地方債現在高は、25年度の松野中学校建設事業をはじめ、27・28年度には、宇和島地区広域事務組合における熱回収施設・汚泥再生処理センター建設事業が、28・29年度には定住住宅建設事業、令和元年度からは新庁舎建設事業が開始されており、近年は、地方創生に対応した各種重点プロジェクト事業の実施による起債の発行により、増加傾向となっている。しかし、要因は過疎対策事業債、辺地対策事業債、臨時財政対策債など、地方交付税での還元率の高い有利な起債の発行によるものであり、普通交付税における基準財政需要額算入見込額も増加している。また、充当可能財源等において、財政調整基金残高は、令和2年度においては、歳計剰余金処分による積立てを行うとともに、財源不足に対する取崩しが、平成27年度以来5年ぶりに不要となったため、基金の積み増しができたことにより増となっている。更に、職員に係る「退職手当負担見込額」が、退職職員数の増などにより、対前年度比8千246万2千円・11.3%減となっており、将来負担額に充当することができる充当可能基金の残高が増となったため、将来負担比率は改善されているところである。今後においても、更なる行財政改革等に取り組み、事業の厳選による普通建設事業費や人件費等の抑制に努める必要がある。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)28年度まで増加傾向であった財政調整基金については、近年実施してきた中学校建設事業をはじめ、宇和島地区広域事務組合における汚泥再生処理センター及び熱回収施設等建設事業、虹の森公園及び森の国ぽっぽ温泉改修事業等の大型建設事業の実施に伴い、多額の地方債を発行したことによる公債費の増を主要因として、財源不足に対応するため令和元年度まで取崩しを余儀なくされていたところであるが、令和2年度においては、平成27年度以来5年ぶりに取崩しが不要となったことなどから、基金全体で29百万円の増となっている。(今後の方針)令和元年度から町の最重要課題である新庁舎建設事業に着手しており、令和4年7月に全体的な整備が完了する見込みの中で、近年は、庁舎建設事業のほか、松野中学校建設事業をはじめとした重点プロジェクト事業の実施に伴い、多額の地方債を発行しているところである。今後更に公債費が増加傾向で推移する見通しであり、基金の取り崩しは余儀なくされる見通しである。今後は、第5次行財政改革大綱や推進プラン等に基づき、更なる事務事業の見直し、施設の統廃合など、歳出の合理化等行財政改革を徹底し健全財政に努める必要がある。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)中学校建設事業をはじめ、宇和島地区広域事務組合における汚泥再生処理センター及び熱回収施設等建設事業等、近年大型プロジェクト事業の実施に伴い、多額の地方債を発行したことから公債費が増加しているが、令和2年度においては、歳計剰余金処分による積立てを行うとともに、財源不足に対する取崩しが、平成27年度以来5年ぶりに不要となったため、対前年度56百万円・6.6%増となっている。(今後の方針)16年度からの普通建設事業に係る新規地方債の発行抑制策の実施に伴い、これまで減少傾向で推移していた公債費については、近年の大型建設事業の実施に伴い多額の地方債を発行したことから、29年度を機に増加に転じており、今後も基金の取り崩しは余儀なくされる見込みである。今後は、更なる行財政改革の推進により健全財政を堅持する必要がある。
減債基金
減債基金
(増減理由)減債基金については、利息の積立てのみ。(今後の方針)三位一体の改革等の影響を受け、危機的な財政状況に陥ったことから、16年度に全額を取崩していた。その後、第5次行財政改革大綱、推進プランに基づく人件費の削減や施設の統廃合、指定管理者制度の導入等による行財政改革の実施ほか、新規地方債の発行抑制策に基づく公債費の減少等により、危機的な財政状況から脱し、また地方交付税の回復も相まって、財政調整基金の残高も回復させることができ、比較的安定した財政状況となったことから、将来の公債費負担の増加に備えるため、27年度に35百万円、28年度に30百万円を積み立てたところである。今後は、新庁舎建設事業をはじめとした大型建設事業の実施により、公債費が増加傾向で推移する見通しであるため、事業の厳選や行財政改革の推進により健全財政を堅持しなければならないが、状況によっては財源不足に対応するため、減債基金からの繰入も必要に応じて行うものである。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)○主な基金・庁舎建設基金:庁舎の建設に必要な経費の財源を確保するため・地域福祉基金:地域福祉の推進に必要な財源を確保するため・ふるさと応援基金:松野町を愛し、応援しようとする個人又は団体から広く寄附金を募り、この寄附金を財源として協働のふるさとづくりを推進するため・災害対策基金:地震や風水害等のあらゆる自然災害から、町民の生命と財産を守るべく、その予防対策、復旧対策、復興対策等の推進に必要な財源を確保するため・人材育成基金:国内外の修学奨励、研修その他広範囲の有為な人材育成事業に対し、予算の範囲内で奨学金貸付け又は研修助成を行うため(増減理由)庁舎建設基金は、庁舎建設事業における起債充当残の財源としているため、前年度比20百万円の減となっている。ふるさと応援基金は、寄附金の増により積立が増加する一方、西小学校児童用木製机・椅子購入事業の実施により基金を取り崩したため、対前年度比3百万円の増となっている。(今後の方針)それぞれ基金の事業目的に応じて、今後の計画に基づき対応することとしている。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均と比較すると4.4%低くなっている。これは、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の施設総量を現状から30%縮減することを目標に掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めており、有形固定資産減価償却率については、上昇傾向にはあるものの、これまでの取組の効果が表れている結果と考えられる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は類似団体と比較すると85.9%高くなっているが、前年度と比較すると106.3%低くなっており、改善傾向で推移している。また、債務内容を詳しく分析すると過疎対策事業債など普通交付税還元率の高い起債を活用している割合が高い。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
上記有形固定資産減価償却率の欄で分析しているとおり、当町の有形固定資産は法定耐用年数を迎えるまでの期間が類似団体と比較して長いことから、今後の施設整備に要する負担は比較的少ないと想定している。また、将来負担比率については平成29年度までは類似団体と同様に算定されていなかったが、平成30年度からは算定されはじめ、令和2年度は数値が若干改善したものの、庁舎建設事業等により今後は悪化傾向で推移することが想定されている。有形固定資産の整備については町が策定している公共施設等総合管理計画等に基づき、統廃合も含めて公共施設の最適化を計画的に実施することによって、事業費の平準化を図っていく予定である。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
近年の大型事業の実施により、平成24年度以降は、地方債現在高が増加している。また、平成27年度から算定されていなかった将来負担比率が平成30年度から算定されることとなり、これまで回復傾向であった財政状況に陰りが見え始めているところである。今後の財政見通しについて中長期財政計画の試算によると、公債費が平成24年度以降の大型事業の元金償還が開始されることなどにより増加し、当面の間は悪化傾向で推移する見通しである。国・県補助事業や過疎対策事業債ソフト事業分を活用しながら、事業の緊急性等を考慮し、これまで以上に事業を厳選する等、起債発行の抑制に努め、財政健全化を基調とした財政運営に努めていく計画である。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
道路については減価償却率が類似団体と比較して22.8%低く、類似団体内順位も62団体中6位と上位に位置している。しかしながら、保育所、公営住宅、公民館等の施設については、減価償却率が高く、施設が老朽化していることが分かる。各施設において更新等の対策が必要となるが、町の今後の人口推移等を考慮し、公共施設の最適化を図っていく必要がある。そのため、令和2年度には公共施設の個別施設計画を作成し、その内容を踏まえて、令和3年度に公共施設等総合管理計画の見直しを行ったところである。保育所については、平成30年度末に1施設を閉園し町内1施設のみとなった。当施設については令和3年度に大規模改修を実施し、今後も長寿命化等の対策を行いながら長期的に活用していく予定である。公営住宅については、老朽化が進行している施設が多く、その対策が必要となっている。そのため令和2年度に作成した公営住宅等長寿命化計画に基づき、施設の最適化を計画的に進めていくこととしている。公民館についても、多くの施設で老朽化が進行している中、今後の人口推移等を考慮した上で、統廃合も含めて最適化を推進していく予定である。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
一般廃棄物処理施設については平成27年度は類似団体と同水準の減価償却率であったが、平成29年度に減価償却率が22.5%になり、平成30年度には7.2%になっている。これは平成29年度に宇和島市、愛南町、鬼北町と連携して運営している宇和島地区広域事務組合の施設として新たな環境センターを建築し、平成30年度に古い環境センターを廃止したことによるものである。このため、一般廃棄物処理施設については、一定期間大きな整備等は不要であると想定している。福祉施設については、当町に2施設ある隣保館が老朽化しており、今後の隣保館事業の運営方針等を踏まえた上で、建て替え等を計画的に行っていく予定である。庁舎については令和2年度においては減価償却率が96.1%と高い数値となっているが、令和2年度から新庁舎建設事業に本格的に取り組み、令和3年度に新庁舎の建設が完了したところである。そのため、耐震化等の問題は解消されるが、施設整備にあたっては、多額の地方債を発行するため、今後その償還により、公債費が増嵩する見込みであり、財政運営上の大きな負担となるため、町有施設の総合的な最適化に取り組んでいく必要がある。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
資産総額のうち有形固定資産の割合が87.2%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。また、負債については、前年度末から71百万円減少(▲1.3%)しており、主に資産形成に伴う地方債の発行や退職手当引当金が減少したことが主な要因となっている。今後も選択と集中により事業を厳選し地方債発行の抑制をするほか、職員数の適正管理に努める必要がある。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、純経常行政コストは3,376百万円となり、前年度末から677百万円の増加(+25.1%)となった。その要因としては、新型コロナウイルス感染症拡大に対応するための補助金や対応施策経費が増加したことが挙げられる。内訳をみると、特に補助金等が昨年度から480百万円と大幅に増額(+87.3%)している。今後は新型コロナウイルス感染症の状況を見極めながら、経費の縮減に努める必要がある。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、新型コロナウイルス感染症拡大に対応するための特別定額給付金給付事業費補助金(382百万円)や新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(213百万円)が皆増したことにより、国県等補助金が613百万円増額(+122.8%)したことや、税収等が164百万円増額(+7.5%)したことなどにより、財源(3,464百万円)純行政コスト(3,419百万円)を上回り、純資産残高は66百万円増(+0.7%)となった。新型コロナウイルス感染症対応の補助金等は一時的な財源であるため、引き続き地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努めるとともに、純行政コストの縮減を図る必要がある。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は新型コロナウイルス感染症拡大対応の補助金による支出増等を要因に、84百万円増額(+31.6%)しており、投資活動収支については、公共施設等整備費支出の減額やそれに伴う国県等補助金収入の減等を要因に69百万円減額(▲22.3%)している。また、財務活動収支については、地方債等償還支出地方債の発行額が49百万円増額(+12.9%)していることなどから、48百万円の減額(78.7%)となっている。今後は庁舎建設事業等大型建設事業を要因とする公債費の増加が想定されており、税収地方税の徴収業務の強化等により、税収等の増加に努めるとともに、行財政改革を更に推進する必要がある。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、取得価額が不明の道路等もあり、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めていることが主な要因となっている。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を下回っているが、将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っている状況である。今後は、選択と集中による事業の厳選により地方債の発行を抑制し、地方債残高を圧縮することで、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を下回っている状況ではあるが、近年、社会保障関係経費は増加傾向にあるとともに、公共施設の維持補修費や各指定管理料等の物件費が増加傾向にある。今後も行財政改革を更に推進する必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体を下回っているが、近年、中学校建設事業や観光施設のリニューアル改修事業の実施により、多額の地方債を発行しており、また、令和2年度からは多額の地方債を発行する大規模事業である庁舎建設事業を実施しており、公債費が増加していく予定である。今後は、更なる事業の厳選により地方債の発行を最小限に抑えていく必要がある。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体を下回っている状況ではあるが、近年公共施設の老朽化等により、経常費用のうち維持補修費が増加していることから、今後は公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。
類似団体【Ⅰ-2】
木古内町
奥尻町
寿都町
黒松内町
泊村
神恵内村
上砂川町
上川町
占冠村
音威子府村
大船渡市
久慈市
釜石市
白石市
角田市
小坂町
藤里町
長井市
本宮市
檜枝岐村
北塩原村
川内村
葛尾村
下妻市
高萩市
北茨城市
潮来市
桜川市
つくばみらい市
矢板市
さくら市
富岡市
みどり市
檜原村
奥多摩町
利島村
新島村
神津島村
三宅村
御蔵島村
青ヶ島村
小笠原村
南足柄市
清川村
小千谷市
加茂市
見附市
糸魚川市
妙高市
五泉市
魚津市
氷見市
滑川市
黒部市
砺波市
小矢部市
南砺市
舟橋村
羽咋市
かほく市
能美市
大野市
勝山市
あわら市
富士吉田市
都留市
大月市
中央市
早川町
小菅村
丹波山村
岡谷市
諏訪市
平谷村
上松町
王滝村
小谷村
野沢温泉村
美濃市
瑞浪市
恵那市
山県市
飛騨市
郡上市
白川村
高浜市
岩倉市
弥富市
東栄町
豊根村
亀山市
いなべ市
高島市
米原市
笠置町
千早赤阪村
相生市
赤穂市
西脇市
小野市
加西市
養父市
朝来市
宍粟市
加東市
御所市
葛城市
黒滝村
天川村
野迫川村
十津川村
下北山村
上北山村
海南市
高野町
すさみ町
太地町
古座川町
北山村
日吉津村
川本町
美郷町
海士町
西ノ島町
笠岡市
井原市
備前市
浅口市
竹原市
府中市
大竹市
光市
上関町
牟岐町
さぬき市
松野町
日高村
大川市
豊前市
赤村
多久市
武雄市
臼杵市
津久見市
三島村
大和村
国頭村
渡嘉敷村
座間味村
粟国村