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少子高齢化の進行により人口が減少傾向で推移している中にあって、基幹産業である農林業は低迷し、他に主要となる産業もないことから、構造的に見ても財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っている。そのため、第5次行財政改革大綱に基づく徹底した改革に努め、財政の健全化を図る。
退職職員の不補充等による人件費の削減や新規地方債の発行抑制策の継続など、歳出削減に取組んでいるが、高齢化に伴う社会保障関係経費の増や、主要財源である地方交付税の減額などにより、対前年度比2.2%悪化している。依然として、歳出全体に占める公債費の比率が高いため、建設事業に係る新規地方債の発行抑制策を継続することで、指標の改善に努める。
人口1人当たりの決算額は、類似団体平均と比べて低い決算額となっている。これは、議員定数や報酬額の削減、行政委員の報酬削減、特別職給の削減、一般職の退職者不補充及び各種手当の削減などによるものである。人件費に準ずる費用については、ごみ収集業務、保育所、給食センターなどの施設運営を町直営としているため、臨時職員などの賃金が類似団体と比較して多くなっているが、これは行政サービス提供方法の差異によるものといえる。今後は、第5次行財政改革大綱などに基づき、施設の統廃合などコスト削減に向けた取り組みを行う。
過去からの新規採用抑制策により類似団体平均を下回っている。職員数の削減によって、一般事務職の兼務数が増加しており、これ以上の削減は住民サービスの低下を招く恐れがあるため、組織機構の見直しを行い、担当制を廃止し、グループ制を導入している。
実質公債費比率は前年度と比べて改善したものの、依然として類似団体平均を上回っている。主な要因は、過去の観光施設に係る大型プロジェクトに多額の地方債を発行したことに伴い、公債費が平成18年度をピークに平成20年度まで高水準で推移した結果によるものであるが、平成16年度から継続している普通建設事業の厳選による地方債発行額の抑制や公的資金補償金免除繰上償還の実施により、今後は類似団体平均と同程度もしくは下回る数値で推移する見込みである。
職員数の減により退職手当負担見込額が減少するとともに、平成16年度から継続している建設事業に係る新規地方債の発行抑制策により地方債現在高が減少する一方で、財政調整基金の積立による充当可能基金の増額等により、全体として比率が減少した。今後とも公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
類似団体平均と比較すると人件費に係る経常収支比率は低くなっている。これは、議員定数や報酬額の削減、行政委員の報酬削減、特別職給の削減、一般職の退職者不補充及び各種手当の削減などによるものである。今後も上記削減策を継続することで、人件費の抑制に努める方針としている。
物件費に係る経常収支比率が高くなっているのは、職員数の削減等により人件費を抑制する一方で、事務の効率化を図るため、内部管理事務の電算化を推進した結果、各種システムに係る保守経費などが増嵩したことが挙げられる。また、観光交流による地域活性化施策を展開した結果、観光施設に係る維持管理費も多額となっているが、指定管理者制度を導入し、委託先の対象を町の出資する法人のみとせず、民間企業へも広げているところであり、今後は競争に伴うコスト削減効果が出てくると見込まれる。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均を上回っているが、本町では、ほとんどが法で定められた社会保障に伴う支出であり、町単独で措置している経費は僅かとなっている。今後も、増額傾向で推移すると思われるが、上昇を抑制するよう資格審査等の適正化に努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、高齢化に伴い、介護保険特別会計や後期高齢者医療保険事業特別会計に対する繰出金が増加傾向で推移していることや、国民健康保険特別会計の財政悪化に伴う赤字補てん的な繰出金が増加したことなどによるものである。構造的にも、社会保障に係る繰出金の抑制は困難な状況であるが、国民健康保険特別会計については、医療の適正受診の推進による給付費の抑制や保険税の適正化を図ることなどにより、普通会計の負担を軽減するよう努める。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回って推移している。これは、各種団体に対する補助金について、特に平成16年度以降は、住民の協力により、一律での削減を数次にわたって実施するとともに、不適当な補助金の見直しや廃止に努めたことによるものである。今後も、これまでと同様の方針により抑制に努める。
通常の社会資本の整備に加え、観光施設に係る大型プロジェクトに多額の地方債を発行したことに伴い、類似団体平均を大きく上回って推移しているが、平成16年度から継続している普通建設事業の厳選による地方債発行額の抑制や公的資金補償金免除繰上償還の実施により、平成18年度をピークに減少に転じ、比率は改善傾向で推移している。今後も、基本的には新規地方債の発行額は、元金償還額以内とする方針としている。
普通建設事業費の決算額は、類似団体平均を下回って推移している。これは、普通建設事業に係る起債の元利償還金が財政圧迫の主な要因であったことから、特に平成16年度以降については、大幅に抑制してきた結果によるものである。今後においても、中学校等の危険改築に係るもの以外の箱物については、特に抑制する方針としている。
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