2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度
財政力指数は、平成25年度から平成29年度にかけてほぼ横ばいの数値ではあるが、0.90から0.92と微増している。類似団体平均と比較すると高い水準にあるが、県内平均と比較すると下回る結果となった。微増した主な要因として、企業収益の増などによる法人税割が大きく増加したことが挙げられる。今後も、少子高齢化が進むことでより一層需要が高まるという課題に対し、企業誘致や市への定住促進や観光の基幹産業化などを進め、税収増加等の財政基盤強化に努める。
経常収支比率は前年度と比較して2.4ポイントの増加となった。増加した主な要因としては、地方税収等の増加を、公債費や扶助費等の経常経費の増加が上回ったことが挙げられる。公債費では、平成28年度に引き続き羽黒中央公園整備事業に係る元利償還金が増加したほか、扶助費では障害者自立支援給付費等に係る一般財源分が増加した。今後も、大規模事業に伴い公債費が増加していくことが見込まれるため、新規の市債発行額の抑制に努める。
人件費・物件費等の決算額について、平成28年度より406円増加したが、類似団体・県内平均を下回った。増加した主な要因は、消防自動車(はしご車)の修繕の実施等により維持補修費が0.4億円増加したことが挙げられる。今後も人件費・物件費については事務事業の検証・見直しを行うなど、健全な財政運営に努める。
類似団体を上回る原因として、職員の平均年齢が39.8歳と県内でも若い水準にあり(類似団体平均41.8歳)、そのため昇格する年齢が相対的に若くなることや国家公務員と比較して、管理職へ昇格する割合が高いことなどが理由として挙げられる。全国的にみても高い水準にあるため、民間企業の平均給与の状況を踏まえ、給与の適正化に努めるとともに、機構改革等により管理職のポストを削減し、指数を100まで低下させることを目標とする。
定員適正化計画に基づき、従来から業務の外部委託や機構改革による部課の統廃合等を進め、組織・人員のスリム化を図ってきた。しかしながら、景気動向による民間採用の好調を受け、近年は十分な新規職員の採用ができず、適正な職員配置が困難な職場もある。平成29年度当初の職員数は前年比で7人増の547人であったが、平成31年度当初は540人となる見込み。このことから、今後は事務職、保育職、消防職とも採用者数を増やし、当面平成33(2021)年度当初で563人の体制を目指す。
実質公債費比率は、平成28年度(26~28年度平均)から平成29年度(27~29年度平均)にかけて0.6ポイント増加した。主な要因としては、近年実施した羽黒中央公園整備事業に係る市債の償還額が1.6億円増加したことが挙げられる。平成30年度以降も大型事業に係る市債の償還が開始することから公債費が増加し、実質公債費比率も増加することが予想される。そのため、市債の新規発行額の抑制を引き続き実施することで持続可能な財政運営に努める。
近年は類似団体・県内平均を下回っており、平成28年度と比較して15.2ポイント減少となった。主な要因としては、分母となる充当可能財源のうち、決算剰余金の積立て等により国民健康保険事業基金を始め充当可能基金残高が約12億3千万円増加したことが挙げられる。また、分子となる地方債残高では地方債の新規発行額の抑制により5.6億円減少し、将来負担額が減少した。今後も後世への負担を少しでも軽減できるよう、新規事業実施について精査を行い、財政の健全化を図る。
平成28年度と比較して0.3ポイントの微増となり、類似団体を上回ったが、県内平均を下回っている。増加となった主な要因としては、退職者数や職員数が増加したこと、また人事院勧告による職員給等の改定により増加したことが挙げられる。
物件費については数値はほぼ横ばいではあるが、類似団体・県内平均と比較すると高い水準にある。主な要因としては、市の独自事業として実施している少人数学級やチームティーチング等の非常勤講師に係る賃金のほか、市単独で行っている都市美化センターの運転管理、また単独校方式による給食調理業務委託の実施等が挙げられる。今後も引き続き事業の検証・見直しを行い、コスト削減を図る。
県内平均を下回ったものの、微増となり平成28年度に引き続き類似団体平均より高い水準にある。主な要因としては、子ども医療助成の拡大など市独自の福祉医療助成等の福祉医療助成の費用が大きいことが挙げられる。また、近年は障害者自立支援事業費が大きくなってきており、それに伴い一般財源分も増加してきている。
平成27年度以降数値はほぼ横ばいとなっているが類似団体・県内平均を上回っている。主な要因としては、介護保険事業特別会計の経常的な繰出金の増加により3.6億円増加したほか、消防自動車(はしご車)の修繕の実施等により維持補修費が0.4億円の増加したことが挙げられる。今後も経費の削減など一般会計の負担額の削減に努める。
平成25~27年度まではほぼ横ばいであったが、平成28年度以降微増しており平成29年度では0.4ポイント増加した。増加した主な要因は、ふるさと納税の申込件数増加に伴い、記念品に係る報償費が大きく増加したことが挙げられる。今後、近隣市町で構成する尾張北部環境組合において、広域ごみ処理施設の整備を進めていく。そのため必要な経費を負担金として拠出することから、補助費等は増加する見込みである。
平成28年度と比較して1ポイント増加し、県内平均を上回っているが、類似団体平均を下回った。増加した主な要因としては、近年実施した大型事業に係る市債の償還開始により元利償還金が1.6億円増加したことが挙げられる。今後は2028年度に公債費のピークを迎える予想となっており、今後も市債発行額を償還元金を超えることがないようにし、公債費の抑制に努める。
全体的に少しずつ増加傾向にあり平成28年度と比較すると1.4ポイント増加しており、類似団体・県内平均を上回っている。平均を上回っている主な要因としては、人件費や物件費の経常収支の割合が大きいことが挙げられる。今後も高齢者の増加等により扶助費及び経常経費充当一般財源等分の増加が見込まれる。そのため、事務事業の検証・見直しによりコスト削減を図るなど健全な財政運営に努める。
(増減理由)楽田小学校の整備に伴い「楽田小学校体育館等整備基金」を0.2億円取り崩した一方、ふるさと納税の増加により「ふるさと犬山応援基金」の残高が2.7億円増加したこと、決算剰余金の積立て等により財政調整基金が1.8億円増加したこと、「広域ごみ処理施設整備基金」に0.9億円を積み立てたこと等により、基金全体としては5.1億円の増となった。(今後の方針)短期的には「広域ごみ処理施設整備基金」や「ふるさと犬山応援基金」への積立てにより増加する見込みだが、各基金で取崩し予定があるため、長期的には減少する見込みである。主なもの・楽田小学校体育館等整備基金:楽田小学校整備事業に充てるため取り崩す予定・広域ごみ処理施設整備基金:新広域ごみ処理施設(平成37年4月稼働目標)建設費用に充てるため今後取り崩す予定・ふるさと犬山応援基金:ふるさと納税(寄附金)を積み立てた翌年度又は翌々年度に寄附者の意向に沿った事業に充てるために取り崩す
(増減理由)平成29年度当初予算の財源補てんのために5.6億円、台風による災害対応等の補正予算の財源補てんのために4.3億円、合計で9.9億円を取り崩した一方、前年度決算剰余金の増加により財政調整基金への積立てが増加したこと、法人市民税等の増収や不用額の減額補正により発生した一般財源の剰余金を財政調整基金に積み立てたことにより、合計で11.7億円積み立てたため、1.8億円の増となった。(今後の方針)財政調整基金の残高は、災害への備え等のため、標準財政規模の10%(約14億円)を常時確保できるように努めることとしている。
(増減理由)利息の積み立てにより微増しているが、百万円単位での増減はない。(今後の方針)平成25年度に1.1億円取り崩して市債の償還に充てており、近年はその残額の運用収益を積み立てている。市場公募債を発行する場合には使途が限定されたこの基金への積み立てが想定されるが当該市債を発行する予定はなく、活用の予定はないため、最低限の管理として利息の積み立てを行う。
(基金の使途)・広域ごみ処理施設整備基金:適正で安全なごみ処理を維持していくため、既存のごみ処理施設の老朽化に伴い新たに一部事務組合により建設を進めている広域ごみ処理施設の整備等に充てる・ふるさと犬山応援基金:ふるさと納税(寄附金)を基金に積立て、寄附者の意向を反映した事業の推進を図る・楽田小学校体育館等整備基金:犬山市立楽田小学校の体育館等の整備費に充てる・健康市民づくり基金:市民の健康づくりの推進に資するために必要な事業の経費の財源に充てる・公共施設等管理基金:犬山市の保有する公共施設等(建物、土地その他の公有財産)を適切に管理し、及びその活用を推進する(増減理由)・広域ごみ処理施設整備基金:新広域ごみ処理施設の建設(平成37年4月稼働目標)に向け、0.9億円(家庭系可燃ごみ処理手数料3,504万円、塵芥処理手数料4,010万円、利子56万円、一般財源1,486万円)を積み立てたため増加・ふるさと犬山応援基金:ふるさと納税(寄附金)が増加しており、前年度までに基金に積み立てた寄附金のうち1.27億円(平成28年1~12月分)を寄付者の意向に沿った事業に充てるために取り崩したが、新たに受けた寄附金3.94億円(平成29年4月~平成30年2月分)を積み立てたため、2.67億円増加・楽田小学校体育館等整備基金:楽田小学校整備事業(平成28年度~平成33年度頃)に充てるため0.2億円を取り崩したため減少(今後の方針)・広域ごみ処理施設整備基金:毎年0.9億円程度を積立て、新広域ごみ処理施設(平成37年4月稼働目標)の建設時期における一部事務組合への負担金に充当予定・楽田小学校体育館等整備基金:楽田小学校整備事業に伴い平成32年度までに全額取り崩す予定
平成28年度決算においては、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回った。当市では、公共施設等総合管理計画において、全公共建築物の施設量(延床面積)の20%を削減することを目標とし、統廃合等による積極的な施設マネジメントを行うとしており、次世代に引き継ぐものについても、施設の長寿命化を目指し、計画的な修理や改修を行っていく予定である。平成29年度決算においては、国の照会時点で固定資産台帳等の更新中であったため未算定である。
将来負担比率は類似団体平均値を下回ったものの、有形固定資産減価償却率は上回った。今後、公共施設等総合管理計画において全公共建築物の施設量(延床面積)を20%削減することを目標としており、利用者等との合意形成を図りながら計画的に改修や縮小・複合化を行っていく。平成29年度決算においては、国の照会時点で固定資産台帳等の更新中であったため未算定である。
将来負担比率については、地方債の新規発行額の抑制や大型事業の完了に伴う債務負担行為に基づく支出予定額が減少したこと等により、平成28年度と比較して将来負担額が13.9億円減少したこと、決算剰余金の積立て等により充当可能基金残高が12.3億円増加したこと等により減少した。実質公債費比率については、羽黒中央公園整備事業や防災公園整備事業などの大型事業に係る市債償還により増加しているが、将来負担比率が減少していることから将来的には減少する見込みであり、引き続き持続可能な財政運営に努める。
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