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滋賀県平均は全国平均を大きく上回っていますが、当市の財政力指数は全国平均および類似団体平均を下回り、毎年徐々に下がっていく傾向で指数が推移しており、地方交付税などの依存財源に頼っているのが現状です。市町村合併から12年が経過し普通交付税の逓減が段階的に進んでいることから、行財政改革による歳出削減の取り組みを通じて財政基盤の強化に努める必要がある。
歳出面では、人件費や扶助費等の義務的経費が微減しているものの扶助費について増加傾向が続いており、物件費の増加により一般行政経費は増加しています。また、歳入面では、国有提供施設等交付金や財産収入等が増加しましたが、普通交付税の逓減が大きく、経常一般財源が減少し、1.5ポイント悪化している。今後も引き続き、人件費や公債費等の義務的経費や一般行政経費の削減に努める必要がある。
指標の分母となる人口が対前年比で691人の減となり、指標の改善には大幅な経費削減が最低条件である。人件費、物件費ともに類似団体と大きく乖離しており、引き続き人口減に見合う経費削減に努める必要がある。
市町村合併以降、さまざまな給与適正化に向けた取り組みを行い、国との比較で5~7ポイント低い指数で推移してきた。国の給与改定特例法による削減措置が終了したため、改定前の平成22年(94.5%)と比較すると2.7ポイント改善されている。昨年度からは階層変動により0.7ポイント減少している。総人件費については人口規模で比較すると高い水準にあるため、更なる人件費の抑制に努める必要がある。
職員数は計画的に削減しているものの、平成25年度以降はほぼ横ばいの状況であることや、人口の減少が進んでいることから指標の改善まで至っていない状況である。今後も、平成28年3月に策定した高島市職員数適正化計画に基づき、事務事業の見直しや類似施設の統廃合等により適正な人員配置を図りつつ、適正な定員管理に努める。
標準財政規模は減少しているが、市債の発行額抑制および繰上げ償還による公債費の減により、指標は0.5ポイント改善しているものの、全国や類似団体平均には及ばない。市債発行については、事業内容を十分に精査するとともに交付税算入率の高いものを借入することとし、公債費の縮減に努める。
新たな市債の発行額が償還額をわずかに上回ったが、基金の積み立て等により指標改善が進んでいる。しかし、全国平均や類似団体平均を大きく上回っている。今後については市債発行を伴う事業の増加が予想されることから、一時的には指数の悪化が見込まれる。長期的には市債の発行額抑制のほか、繰上償還による市債残高の圧縮に努める必要がある。
市町村合併以降は正規職員の削減は計画以上に進んでいるが、急激なサービス低下を防ぐため平成26以降は職員数も微減にとどまり、人件費は大きく減少していないのが現状である。今後も、指定管理者制度の導入や人員削減など、適正な定員管理を通して人件費の抑制に努める必要がある。
物件費については、昨年度から横ばいであるが、県平均や類似団体よりも上回っている状況は変わっていない。また、決算に占める物件費の割合も横ばいの状態である。今後も引き続き、事務事業の見直し等により、臨時職員賃金の削減や委託事業の見直しを進める必要がある。
県や類似団体平均と比較して低い水準であるが、扶助費の伸びは前年度比4.7%増で、決算額の14.7%と大きなウエイトを占めている。今後も、生活保護や児童・高齢者福祉に伴う経費は高い水準で推移し、義務的経費の硬直化が予想されることから、事務事業の精査とともに給付の適正化に努める必要がある。
補助費等は、各平均を下回るポイントで推移しているが、水道や病院事業会計等への負担金のほか、市内を循環するコミュニティバスの運行経費等が大きなウエイトを占めている。今後も、事務事業の見直しに加え、各種団体への補助金の見直しも含めて補助金支出の適正な執行に務める必要がある。
市債発行については、事業内容を十分に精査するとともに交付税算入率の高いものを借入することとし、繰上償還を積極的に進め公債費の縮減に努めた結果、前年度比0.5%の改善が見られた。
人件費は職員削減が進む反面、施設の統廃合や組織のスリム化が進んでいない状況であり、年度毎のばらつきはあるものの70%前後で推移している。住民サービスを維持しながら事務の効率化を進めるとともに、更なる経費削減に努める必要がある。
将来負担比率、実質公債費比率とも類似団体と比較して、依然高い水準にとどまっている。近年は新たな市債の発行抑制と繰上償還による市債残高の圧縮により、両比率とも順調に低下している。人口減少が与える標準財政規模への影響を考慮し、人口規模に応じた適正なインフラ整備と公債費の管理が必要である。
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