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本市は、自動車製造業を始めとする産業が主軸の地域となっており、それにより類似団体平均を大きく上回る税収があるため、財政力指数は1.47となっている。平成27年度以降は上昇傾向にあったが、近年は、法人市民税の一部国税化、米中貿易摩擦、原材料価格の高騰、為替変動の影響を受けて低下傾向にある。安定した税収を確保するため、今後も企業立地の推進や支援等を行いながら、他の財源についても研究し歳入を確保していく。
母数となる経常一般財源(地方税)が類似団体平均を大きく上回っていることにより、経常収支比率は74.8%となっている。働き方改革に伴い、各事務事業を見直し、時間外勤務を削減したことにより人件費は減少傾向にあるが、扶助費は増加傾向にあり、更に増加していくことが想定されるため、今後も事務事業の見直しを進めるとともに、優先度の低い事務事業については、計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図っていく。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均を上回っているのは、主に物件費及び維持補修費が要因となっている。施設の運営については、市民のニーズに対応できるよう、業務を見直した結果、物件費が増加している。
ラスパイレス指数については、96.6と類似団体平均と比較して低い水準となっている。特に任期付職員の採用等により、昨年に比べて低い数値となった。今後も、適正な給与水準となるように努めていく。
平成18年度から職員定員管理計画を策定し、計画的な職員数削減を実施してきていることから、人口1,000人当たり職員数は、6.44人と類似団体平均を下回っている。指定管理者制度の導入や委託等を行いながら、今後も、職員定員管理計画に基づき、管理を行っていく。
実質公債費比率は3.2%と類似団体平均を下回っている。主な要因としては、類似団体平均を上回る税収入により、基準財政収入額及び標準財政規模が大きくなっているためである。毎年、低い水準で推移しているが、新たに借り入れた地方債の償還が始まるなど、近年は若干の数値の上昇が見られる。今後も世代間の負担と公平性と将来負担のバランスをとりながら、過度に起債に頼らない財政運営を継続していく。
将来負担額に対して充当可能財源等が上回るため、将来負担比率の表示はない。これは過去から市債発行の抑制や、基金の計画的な積立てに努めてきた結果である。引き続き健全財政と適正な将来負担の維持に努めていく。
類似団体平均と比較して経常一般財源が多いことや、消防やごみ処理などの事務を一部事務組合で行っていることから、人件費に係る経常収支比率は低い数値となっている。また、指定管理者制度の導入や直営から委託への移行、働き方改革に伴う業務の見直しによる時間外勤務の削減などにより人件費の削減に努めている。
指定管理者制度の導入や直営から委託への移行等により、物件費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。また、人口に対する低年齢層の占める割合が大きく、子育て・教育・保健・健康関連施策に要する経費が多いことなどが物件費を押し上げる要因となっている。
類似団体平均と比較して経常一般財源が多いことから、扶助費に係る経常収支比率は低い数値となっている。ただし、、高齢者医療費や各種手当支給などに係る費用が増加傾向にあり、今後も社会保障関係経費の増加が見込まれるため、事業の見直しを進め、経費の縮減に努めていく。
国民健康保険事業など特別会計への繰出金など、その他の経費に係る経常収支比率は類似団体平均を大きく下回っているが、国民健康保険事業や介護保険事業の経費の増加が見込まれており、今後も繰出基準等に基づき普通会計から負担すべき経費を精査し、適正な繰出しに努めていく。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、消防やごみ処理などの事務に係る一部事務組合への負担金、病院事業や下水道事業に係る公営企業への負担金等が多いためである。
類似団体平均と比較して経常一般財源が多いことから、公債費に係る経常収支比率は低い数値となっている。今後の経常一般財源の動向を見据え、償還額と借入額のバランスに注意して健全な財政運営を行っていく。
類似団体平均と比較して経常一般財源が多いことから、類似団体平均と比較して低い数値を維持している。今後も引き続き事業内容や必要経費を精査し、健全な財政運営に努めていく。
(増減理由)防災基金:災害対策事業に充当するために積み立てたもの公園緑地保全基金:保田ヶ池公園整備工事に充当するために積み立てたもの企業立地促進基金:企業立地促進のために新たに設置(今後の方針)本市の税収構造は、法人市民税の増減により大きく変動する特性があり、直近では、平成20年のリーマンショック等の影響を受け、平成21年から25年まで法人市民税の大幅な減収があったが、その際、財政調整基金からの繰入により、行政サービスの低下を極力避け、市民生活に直結する施策について着実に執行することができた。今後も、財政調整基金と各特定目的基金を活用し、各充当対象事業の事業計画にあわせて計画的に積み立て及び取り崩しを行っていく。
(増減理由)将来の減収見込みに伴う積み立てによるもの(今後の方針)法人市民税の一部国税化、米中貿易摩擦、原材料価格の高騰、為替変動の影響を受けて低下傾向にある本市の税収を補うために財政調整基金を充当する。また、昨今の新型コロナウイルスの対策についても財政調整基金を充当して対応していく。
(増減理由)なし(今後の方針)積立や償還について精査しながら有効活用していく。
(基金の使途)公共施設維持管理基金:公共施設の維持管理笑顔輝く子ども基金:子育てに関する事業の推進福祉基金:福祉事業の推進下水道施設整備基金:下水道施設の整備、維持管理環境基金:環境保全(増減理由)公共施設維持管理基金:サンアート大規模改修工事、総合体育館大規模改修工事に充当するため積み立てたもの笑顔輝く子ども基金:小、中学校建設基金を廃止し新たに積み立てたもの(今後の方針)その他特定目的基金については、それぞれ特定の事業を行うに際して、短期的に大きな費用負担が発生する場合に備えて基金として積み立ててきたものであり、今後も、各充当対象事業の事業計画にあわせて計画的に積み立て及び取り崩しを行っていく。
有形固定資産減価償却率について、本市は類似団体より低い水準で推移している。これは、庁舎、図書館等の建設年が新しい施設が多いためである。今後は減価償却が進み、それに伴い有形固定資産減価償却率も高くなっていくことが想定される。公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、施設の見直しを行い、維持管理、長寿命化等の対策を行っていく。
有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較し低い水準にあるものの、上昇傾向にある。また、過去に建設した施設の減価償却が進むため、今後はさらに上昇していくものと思われる。将来負担比率については、マイナスとなるため計上されない。
実質公債費比率は、類似団体と比較して、低い水準となっているが、微増傾向にある。類似団体と比較し低い水準となっている要因は、自動車関連企業の業績好調により、税収が増加し、標準的な財政規模が大きくなっているためである。しかし、法人市民税の一部国税化や世界情勢により今後は税収が減少し、普通建設事業において起債の発行が増加していくものと想定されるため、実質公債費比率も増加していくものと思われる。将来負担比率については、マイナスとなるため計上されない。
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