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平成28年度の財政力指数は類似団体平均の0.73を大きく下回った0.47となっている。市税収入においては前年度比3.1%の増となった一方、当市の規模には未だ施設が多い状況で、思うような歳出削減ができなかったことが大きな要因である。今後は、施設の統合や地元への払い下げを行いスリム化を進め歳出削減に努めるのはもちろんのこと、これまで以上に企業誘致や移住定住政策に力を入れ、市税収入の確保に努め、財政力の向上を図る。
平成28年度は、類似団体平均と比較すると低く、前年度を0.2ポイント下回った。義務的経費の合計は下がっているが、扶助費は上昇している。また、その他経費のうち繰出金が上昇した。今後も、職員の適正配置、施設の統廃合などを実施し義務的経費の削減に努めるとともに、特別会計・公営企業会計も含めた事業の見直しに努める。
指定管理者制度導入や施設の統廃合により人件費・物件費等の削減を行っているが、依然として類似団体平均と比較して大きく上回っている。今後も引き続き職員定数の適正化や公共施設の適正配置に取り組み、住民サービスの向上と維持管理経費の削減に努める。
人事院勧告をベースに給与改定を行っているため、全国平均と同程度の給与水準となっている。今後も人事評価制度を実施し、実績・能力に応じた評価を行い、組織全体の業務・効率を高め、給与へ反映するように努める。
平成16年10月の市町村合併により、職員数の適正化に向け新規採用の抑制、組織再編、公共施設の統廃合などを行ってきたが、依然、類似団体平均と比較しても職員数が多くなっている。平成28年3月に策定した第3次恵那市職員適正化計画では指定管理者制度の導入や業務の民間委託化を行い、平成28年4月1日現在職員数727人から平成32年度までに675人まで削減することを目指し、人口に見合った職員数の適正化に努める。
繰上償還や償還完了したことにより、昨年度から1.3ポイント改善し、類似団体平均を下回った。今後は合併算定替の縮減に伴う普通交付税の減少や、合併特例債の元金償還のピークが見込まれるため、より一層、計画的な発行管理を行い、健全経営に努める。
平成28年度は算定されていなかったが、市立恵那病院の建設に伴う地方債の償還が始まったことにより、今年度から再び算定された。今後は、義務的経費の削減を進め、財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は、類似団体平均を0.1ポイント上回っており、人口一人当たりの歳出決算額は類似団体平均より40%ほど高くなっている。また、人件費以外にも公営企業会計の人件費に充てる繰出金についても多いため、今後も職員の適正配置を行い、人件費関係経費全体の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均を2.2ポイント下回っており、横ばいである。これは、保有する施設が多いためであり、現在、恵那市公共施設再配置計画により施設の統廃合を進めるとともに、指定管理者制度を導入しながらコスト削減に努めているものの、施設は年々老朽化していくため、経費が想定より削減できないのが要因である。今後もさらなる施設の統廃合や指定管理者制度等を活用し、物件費の抑制に努める。
扶助費については、前年度比0.6ポイント上回っており、自立支援給付費や障害児通所支援給付費といった補助事業が大きく伸びている。全体としても社会福祉、児童福祉、生活保護の各分野で伸びが見られる。
その他に係る経常収支比率は、これまでは類似団体平均とほぼ同等であり、今年度は0.1ポイント下回った。また、前年比は0.6ポイントの上昇であり、これは一般会計から特別会計への繰出金の増加等が影響している。今後も、料金収納率の向上、施設稼働率の向上に取り組み、経営の安定化に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回っており、前年度比1.2ポイントの下落となった。今後は恵那市の「補助金の適正化に関する指針」に基づき、徹底した検証と見直しを行い、更なる抑制に努めていく。
公債費に係る経常収支比率は、依然類似団体平均より高い状況にあるが、償還完了や平成27年度に引き続き平成28年度も繰上償還を行ったことにより20%以下になった。今後は人口減少により税収の増加が見込めず比率は上昇するため、必要な事業の選別を行い、公債費比率等を見ながら、計画的な借入れを行っていく。
公債費以外に係る経常収支比率は類似団体平均より下回っているが上昇傾向にある。これは人件費が増加した事が大きな要因である。定員適正化計画による職員数の削減を行っているものの、給与改定による増加などである。引き続き定員再配置計画に基づき取り組むことで経常収支比率の上昇を抑える。
将来負担比率及び実質公債費比率ともに減少傾向である。これは、地方債の償還完了や繰上償還により、地方債の現在高が減少したことに起因する。しかし今後、平成28年度に完成した市立恵那病院の元利償還金に対する繰入金が増加し、また、合併算定替の縮減に伴う普通交付税の減少や、合併特例債の元金償還のピークが見込まれるため、より一層起債の計画的な発行管理を行い、財政健全化に努める。
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