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本市は,鹿島臨海工業地帯を有しており,企業からの市税収入が多く,類似団体平均と比較して0.25ポイント高くなっている。しかし,単年度財政力指数は近年下降傾向にあるため,市税等の収納率の向上等により,自主財源の確保に努める。
前年度と比べ1.4ポイント高く,また,類似団体平均と比較して1.3ポイント高くなっている。比率が増加した要因としては,経常経費充当一般財源が,生活扶助経費や公債費等の増により増加し,経常一般財源等が,市税や地方消費税交付金等の減により減少したことによる。今後数年は市税の増が見込めず,一方で経常経費は扶助費が増加する見通しであるが,今後も継続的な行財政改革の推進により,経常経費全体の圧縮に努める。
類似団体平均,全国平均をともに下回る額となっている。昨年と比べ2,482円低くなっているが,これは,退職手当負担金の減(-31百万円)や特定教育・保育施設に対する給付費の性質別変更(物件費⇒扶助費,303百万円)が影響している。今後も定員管理計画の着実な推進による人件費の抑制や入札に伴う物件費のコスト削減を図る。
平成18年以降の給与構造見直し等により,地域民間給与の反映,年功的な給与上昇の抑制と職務・職責に応じた給料構造への転換,勤務実績の給与への反映など,国と同様の考え方による取組みを推進してきており,国とほぼ同水準となっている。今後も一層の給与の適正化に努めていく。
定員適正化の取組みにより,類似団体平均と比較して人口千人当たり職員数は1.47人少ない数値となっている。刻々と変化する社会情勢と施策の進捗状況を見据えつつ,引き続き,鹿嶋市定員管理計画(平成29~33年度)に基づき計画的な定員管理に努めるとともに,職員個々の資質及び能力の向上を図り,市民サービスの質の確保に努める。
本市の実質公債費比率は,類似団体平均より0.2ポイント低く,前年度に比べ0.8ポイント下降した。下降の要因としては,標準税収入額の増や普通交付税額の増による分母の増加と,組合等への負担金・補助金のうち組合等が起こした地方債の償還財源に充てたと認められる額の減や公債費に準ずる債務負担行為額の減により分子が減少したことによる。住民ニーズや事業の緊急度を的確に把握し事業を選択し,起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
前年度比で4.4ポイント下降したが,類似団体平均と比較して15.0ポイント高くなっている。前年度からの下降要因としては,地方債現在高の減少や退職手当負担見込額が減少したことから全体として比率が減少した。今後も,後世への負担を少しでも軽減するよう,事業の精査及び人員配置の適正化を図っていく。
前年度と比較し0.4ポイント上昇した。人件費総額は減少したものの,それ以上に充当財源が減少したことが主な要因である。今後も定員管理計画の着実な推進と民間委託の推進により人件費の抑制に努める。
物件費は前年度と比較し0.8ポイント下降し,また類似団体平均よりも0.7ポイント低くなっているが,これは特定教育・保育施設に対する給付費の性質別変更が主な要因である。今後も引き続き,入札等による競争性確保や既存事業の見直しなどにより,物件費の適正化に努める。
類似団体平均と比較し2.2ポイント高く,前年度からも0.5ポイント上昇した。特定教育・保育施設に対する給付費の性質別変更や生活保護扶助経費の増などが上昇した大きな要因である。少子高齢化対策など今後も扶助費の上昇が見込まれるが,国の制度改正に適切に対応し,資格審査等の適正化を進めていくことで,財政を圧迫している上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他の経費に係る経常収支比率は,前年度に比べ0.7ポイント増となったが,類似団体平均とは同じ数値となっている。増加した要因としては,老人医療給付経費に係る繰出金や維持補修経費の増加による。今後,各会計への繰出金について必要額の精査を引き続き行い,また,維持補修費についても,公共施設等総合管理計画に沿った適正な執行に努めていく。
補助費等について,類似団体と比較し0.3ポイント低くなっている。本市での前年度比較は,鹿島地方事務組合消防事業負担金が増加したことなどにより,0.2ポイント上昇した。各種団体・事務組合等への補助金・負担金については,補助の内容が適正であるのか,負担金額が妥当であるのか審議を行いながら経費の縮減に努めていく。
類似団体平均と比較して3.9ポイント下回っているが,長期債元金の増により昨年度から比べ0.4ポイント上昇した。今後も大型施設整備事業の償還が始まることによる公債費の上昇が見込まれるため,引き続き適正な地方債の管理に努める。
前年度と比較し,人件費,扶助費,補助費等,その他の経費について上昇し,全体で1.0ポイントの増となっている。大きな要因としては,市税の減等により経常一般財源等が減少したことによる。引き続き行政評価等を活用しながら既存事業の見直しを行い,経常経費の圧縮に努める。
類似団体内平均と比べ,将来負担比率は15.2ポイント高く,実質公債費比率は0.3ポイント高くなっている。将来負担比率について,平成26年度に,新規起債の増による将来負担の増や充当可能基金の減による充当可能財源の減により比率が上昇したが,退職手当支給率の引き下げによる退職手当負担見込額の減等により平成27年度は下降した。実質公債費比率については,平成24年度に鹿島臨海都市計画事業鹿嶋市平井東部土地区画整理事業特別会計への繰出金を行ったため比率が上昇したが,平成27年度に対象(3ヶ年平均)から外れたため,実質公債費比率が下降した。今後も適正な起債管理等を行い健全な比率を維持できるよう努めていく。
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