川西町

財政力指数の分析欄

財政力指数は、類似団体平均より０．１１ポイント高い０．４８で、全国平均よりは０．０３ポイント低くなっている。少子高齢化や人口減少による納税義務者の減少等により、町税収入が伸び悩んでいる。歳出の抑制や徴収強化により、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、類似団体平均より２．６ポイント低い８７．５％となった。全国平均、奈良県平均よりも、ぞれぞれ５．３、１０．１ポイント下回った。一方で小学校建設関連の起債償還開始に伴い公債費の割合が増加している。今後も大規模事業による新規借入も実施されることもあり、さらなる増加が見込まれるが、起債の発行を可能な限り抑制するよう努めていく。公債費以外の経費についても、今後とも義務的・経常的経費の削減に努め、収入については自主財源の確保に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成２５年度以降も引き続き、類似団体平均を下回っている。新規採用の抑制や適正な手当の管理により、人件費の抑制に努めている。今後とも引き続き行財政改革への取組を通じて、経費削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は９３．１であり、類似団体平均より１．７ポイント、全国平均より３．３ポイント低い数値となっている。新規採用は原則、退職補充のみ行っており、今後も人事院勧告や民間の動向を注視しながら適切な水準を維持し、人件費の抑制に努める。※平成２９年度の数値については、前年度の数値を引用している。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たりの職員数は、１０．２８人と類似団体平均より３．４９人少ないが、民生関係の施設が多く、全国平均、奈良県平均を上回っている。今後とも事務事業と職員数の関係を定期的に見直し、民間委託・指定管理者制度等の活用も含め、弾力的な人員配置を行うことにより、定員の適正化に努める。※平成２９年度の数値については、前年度の数値を引用している。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、平成２３年度頃までは起債償還でピークを迎えていたが、小学校建設関連の起債償還開始に伴う公債費の増加から７．０％となった。今後も大規模事業が控ているため、上昇していく可能性があるが、縁故債の繰上償還に取り組むなど、今後も公債費の削減に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は引き続き「－％」と、類似団体の中で最良となった。今後も、経常経費の削減や財政調整基金を始めとした基金の積み立て、補助金等を有効活用することにより町負担額を削減するなど、将来にわたり計画性のある健全な財政運営に努める。

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は２７．１％と、類似団体平均、全国平均、奈良県平均よりも、それぞれ１．４、１．５、０．３ポイント高くなっている。時間外勤務手当については、必要最小限にとどめる理念の基、適正な手当の支出を行うことにより、今後も人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は１２．２％と、類似団体平均、全国平均、奈良県平均をそれぞれ２．１、２．３、４．３ポイント下回った。これまで経常経費削減に努めてきた結果、概ね他団体より低い傾向にある。電算システムの他市町村との共同化の取り組みや競争入札を始めとし、今後も引き続き、経費の削減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は５．６％と、類似団体平均より０．６ポイント高く、全国平均、奈良県平均よりも、それぞれ６．８、５．０ポイント低い状況にある。高齢化の影響もあり、社会保障費への負担は増加傾向である。今後も資格審査等の適正化に取り組み、削減に努める。

その他の分析欄

その他の経常収支比率は、１１．３％と、類似団体平均、全国平均、奈良県平均をそれぞれ２．５、２．０、２．１ポイント下回った。昨年度まで公共下水道事業への繰り出しを繰出金で計上していたが、法適用に伴い性質上、補助費等に計上したため昨年度より２．２％減少した。

補助費等の分析欄

補助費に係る経常収支比率は１４．８％と、類似団体平均より０．２ポイント高く、全国平均、奈良県平均よりもそれぞれ４．７、４．１ポイント高くなっている。一部事務組合への負担金が占める割合が大きいため、町としての経費負担のあり方や、行政効果や活動実績等を再点検し、見直しや廃止を行ってきている。

公債費の分析欄

起債の発行については、極力、交付税算入のあるものを発行する一方、繰上償還を実施してきたこともあり、公債費に係る経常収支比率は１６．５％と、類似団体平均、全国平均、奈良県平均をそれぞれ０．２、０．４、３．１ポイント下回った。完済の起債が増えてきているが、新たに償還が開始した起債により、類似団体平均値に近づいてきている。今後も大規模事業の新規借入の予定があるため、縁故債の繰上償還等に取り組み、公債費の削減に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は７１．０％で、類似団体平均より２．４ポイント高く、全国平均、奈良県平均よりそれぞれ４．９、７．０ポイント下回っている。繰出金の減少が主な要因であるが、今後も町単独事業の見直しなどを実施し、経常経費の支出抑制に努める。

基金全体

（増減理由）基金は基本的には預金での運用を行っており、発生した利息を毎年度積立を行っている。駅前周辺整備事業や工業ゾーン創出事業といった大規模事業に備え、預金利息とは別に積み増しも行っている。平成２９年度はまちづくり基金に１８百万円を積み立てたが、駅前周辺整備事業の財源として２４百万円の取崩しを行った。また、文化会館空調改修に伴い、地域づくり基金も２億２２百万円を取崩したこと等により基金全体としては２億２５百万円の減となった。（今後の方針）短期的には駅前周辺整備事業や工業ゾーン創出事業といった大規模事業に備え、特定目的基金への積立を行うため微増予定。前記大規模事業への財源とするため取崩しを行うことから中長期的には減少する見込みである。

財政調整基金

（増減理由）預金での運用を行っており、預金利息の積立により微増。（今後の方針）財政調整基金の残高は、標準財政規模の１０％から２０％の範囲内となるように努めることとしている。

減債基金

（増減理由）預金での運用を行っており、預金利息の積立により微増。（今後の方針）駅前周辺整備事業や工業ゾーン創出事業等の事業実施により、２０２８年度に地方債償還のピークを迎える。それに備えて毎年度計画的に積立てを行う予定であることから短期的には増加する見込みである。地方債償還ピークを抑えるため縁故等の起債の繰上償還を予定しており、２０２９年度以降は減少予定である。

その他特定目的基金

（基金の使途）・まちづくり基金：地域の活性化及び地域産業の振興・地域づくり振興基金：住民の文化の向上及び地域活動の促進・地域福祉基金：地域における福祉活動の促進、快適な生活環境の形成等（増減理由）・まちづくり基金は駅前周辺整備事業の財源として２５百万円を取り崩した。積立額は１８百万円であったことから７百万円の減。・地域づくり振興基金は文化会館空調改修工事の財源として２億２２百万円を取り崩した。積立額は１百万円であったことから２億２１百万円の減。（今後の方針）・駅前周辺整備事業や工業ゾーン創出事業の財源としてまちづくり基金には優先して積立を行うため、短期的には増加する見込みである。いずれも事業規模が大きいため、事業の進捗具合に応じて取崩しが発生する見込みである。そのため、長期的には減少する見込みである。・まちづくり基金を除くその他特定目的基金については、大規模事業完了までは預金運用で発生した利息の積み立てのみ行う予定であり、同額程度または微減する見込みである。事業完了予定の２０２１年度以降は事業費への財源充当により１０億円程度は減少する見込みである。

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成２９決算において、全国平均より５．１％、県平均より１０．０％、類似団体平均より６．７％下回る割合となっている。類似団体平均値と比較しても、３ヵ年継続して５％超、下回る割合となっている。全ての区分において、また継続して平均値を下回っていることから、老朽化に対する投資を比較的行えているといえる。

債務償還比率の分析欄

分析欄：将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は「－％」と、類似団体の中で最良であり、有形固定資産減価償却率においても類似団体平均より6.7%下回る割合となっている。今後も、経常経費の削減や財政調整基金を始めとした基金の積み立て等を行い、将来にわたり計画性のある健全な財政運営に努める。

分析欄：将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は「－％」と、類似団体の中で最良であり、実質公債費比率は、昨年度に比べ2.8％増の7.0%となっている。大規模事業による起債の償還が控えており、今後も縁故債の繰上償還に取り組むなど、公債費の削減に努める。