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人口の増などにより基準財政需要額が増加したことに対し、固定資産税の増などによる基準財政収入額の増加がそれを上回ったため、単年度、平均値ともに上昇した結果になりました。今後も限られた財源の中で行政サービス水準を維持していくため、市税を始めとする債権の徴収率の向上を図り、可能な限り国や県の補助金等を活用することで、歳入確保に努めていきます。
平成28年度は分子を構成する経常的な支出のうち、扶助費や投資的経費等などの増により歳出全体が増加したものの、分母を構成する経常的な収入のうち地方税や国庫支出金などの増による歳入の増加がそれを上回ったため、平成27年度から改善しました。今後は人口増加により義務的経費である扶助費などの増加が予想されるため、コスト削減に向けた事務事業の再編・整理や経費節減等に努めていきます。
人口の増加に対して、委託料を始めとした物件費の増加が大きいため、平成27年度を上回る結果となりました。今後も限られた職員で効率的に業務を行うとともに、物件費や維持補修費のコスト削減に努めていきます。
人口増加に伴い平成28年度は職員数が増加しましたが、類似団体平均は下回っています。なお、第5次総合計画(平成22~平成32)において、人口1,000人当たり職員数を6.70人とする目標値を掲げており、今後も指定管理者制度などの民間活力を計画的に導入していくことに加え、限られた職員数でも効率的に業務を行い、市民サービスの向上に努めていきます。
起債については、元金償還額以内の借入額となるよう抑制を図ってきたことなどから、前年度より0.8ポイント改善しています。今後も過度に地方債に依存しないよう健全な財政運営に努めます。
充当可能財源が将来負担額を上回っており、分子が負の値となることから将来負担比率は発生しません。なお、平成12年度にピークにあった地方債現在高もそれ以降は減少傾向にあります。また、平成24年度から大型公共施設に係る債務負担行為に基づく支出予定額が発生していますが、財政は健全な状態を維持しています。世代間公平のバランスを考えた計画的な地方債の発行などにより、今後も将来世代への負担を少しでも軽減できるよう努めます。
構成比は0.5ポイント減少していますが、退職金が増加したことにより経費は増加しています。今後も民間委託等の推進や嘱託職員、臨時職員の適正配置等により、限られた財源と人員の中で市民サービスを維持・向上させる行政運営に努めていきます。
平成27年度にICT教育関連の整備が完了したことにより前年度に比べて0.4ポイント減少していますが、類似団体と比較して依然として高い水準となっています。理由の一つとして、学校給食を直営、単独校方式で実施しているため、教育費の需用費に賄材料費が含まれていることが挙げられます。また、賃金についても年々増加する傾向にあります。今後も臨時職員の適正配置、委託業務の見直しなどによる経費削減に努めていきます。
前年度から0.2ポイント減少しているものの、類似団体の中では依然として高い水準となっています。これは類似団体と比較して、年少人口割合が高く、児童手当関連事業の経費が大きいことが要因と思われます。義務的経費は歳出を抑制し難い側面がありますが、引き続き扶助費の削減に努めています。
維持補修費などが含まれているその他の項目は、前年度から0.8ポイント減少しており、類似団体の中では低い水準となっています。今後は施設の老朽化に伴う維持補修費の増加などが見込まれるため、大府市中長期修繕計画に基づいた計画的な修繕を実施していきます。
平成28年度は企業再投資促進補助金の減少などにより、前年度に比べて1.2.ポイント減少し、類似団体の平均と比較して2.9ポイント低い水準となっています。引き続き補助金等の見直しを行い、その目的、内容、効果等を整理検証し、廃止、削減、継続、整理統合等を行っていく方針です。
これまでも事業規模に応じた適度な地方債の発行(具体的には元金償還額以内の借入額とする抑制策)を行ってきたことにより、類似団体の中でも極めて低い数値となっています。今後は施設の長寿命化を図り、将来世代へ過度の負担となる普通建設事業を抑制するよう努めていきます。
繰出金などが含まれている公債費以外の項目は、国民健康保険事業特別会計繰出金などが減少したことから前年度に比べて3.5ポイント減少していますが、類似団体の平均と比較して2.3ポイント増加しているため、平成27年度に7.4ポイントあった差は1.6ポイントに減少しています。今後も事務事業の見直しにより経費を削減することで、普通会計の負担額を減らすよう努めていきます。
充当可能財源が将来負担額を上回っていることから、分子は負の値になり、将来負担比率は発生していません。平成12年度にピークにあった地方債現在高も、元金償還額以内の借入額となるよう抑制を図ってきたことなどから、それ以降は減少傾向にあります。基金を創設するなどして、今後も将来世代への負担を少しでも軽減し、過度に地方債に依存しないよう健全な財政運営に努めます。
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