収益等の状況について
主要駅から離れた公共施設(図書館等複合施設)に近接する昭和52年供用開始の時間貸・定期貸併用駐車場である。令和2年度は新型コロナウイルスの感染対策として近接する公共施設が臨時休館となったこと等により公共施設利用者の利用が大幅に減少したものの、令和元年度から始まった近隣での再開発事業や地上9階建てビル建設工事による一時的な駐車ニーズの増加があったことから①収益的収支比率は黒字であることを示す100%を超え、②③他会計補助を受けることのない健全経営が維持できた。なお、令和元年度はそれ以前の年度と比較して駐車ニーズの一時的増加により収益が大きかったものの、大規模修繕を実施したため、①収益的収支比率はそれ以前の年度と比べ微減となっている。
資産等の状況について
地方公営企業法を適用していないことから⑥有形固定資産減価償却率及び⑨累積欠損金比率は「該当数値なし」に、地方債の借り入れがないことから⑩企業債残高対料金収入比率は0となっている。なお、老朽化してきた施設であることから、令和元年度に大規模修繕を実施しており、今後も必要な設備の更新・修繕を実施していく。
利用の状況について
もともと近接マンションの住民や近隣事業所の従業員等の定期利用が多い施設のため1台あたりの駐車時間が長く稼働率は全国平均より低い傾向にあったが、新型コロナウイルスの感染対策として近接する公共施設が臨時休館となったこともあり稼働率は大幅に減少した。
全体総括
主要駅から距離がある立地的に難しい施設で収益等の指標が全国平均を下回るものが多いが、近隣の公共施設(図書館等複合施設)の駐車場としての役割が大きく、過去5年間とも黒字で他会計補助を受けることのない健全経営が維持できていることから継続させていく施設である。公共施設適正配置計画において80年利用する施設となっているが、建築後40年を超えたことから、必要な設備の更新・修繕を実施していく。また、近隣での建設工事による一時的な駐車ニーズの増加が令和4年度頃までは続く見込みだが、依然新型コロナウイルスの影響で先行きが不透明なところもあることから、近隣公共施設と連携し、更なる経営改善を図る。