2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度
長引く景気低迷による個人・法人関係税の減収などから0.28と類似団体平均を下回っている。若年層の人口流出が続き納税義務者が減少しているほか、税収が低い水準で推移している。また、法人に係る税収の大幅な増収は見込めず、固定資産税の減価償却が年々減少している状況にある。引き続き、雇用創出に向けた取り組みを実施していくとともに、滞納処分の強化による税収増に努めていく。
平成28年度以降、普通交付税、地方譲与税等の経常一般財源の減少により90%を超える水準となっている。平成29年度は財政調整基金を140百万円取り崩し、平成30年度は財政調整基金を取り崩さず決算している。令和元年度は公債費の減少により経常収支比率は前年度と比較して若干減少しているものの、財政調整基金の取り崩しは250百万円となった。今後も、繰上償還や元金償還額以上の借入を行わないこと等を基本に、公債費の抑制を図りながら、義務的経費の削減に努めていく。
平成16年度から財政再建に取り組み、職員数の削減や給与・手当等の独自削減を行ってきたことにより、類似団体と比較して職員数、人件費のいずれも少なくなっている。また、経常経費の抑制等により物件費総体としても類似団体を下回っている。平成29年度までは各種システムの導入や各種計画・戦略等の策定経費等により年々増加していたが、これら計画策定の終了や町立養護老人ホームが平成30年10月から民間移管したことに伴い、平成30年度は減少に転じている。また、令和元年度は町立養護老人ホームの人件費、物件費が皆減し、大きく減少している。今後も、職員の適正な定員管理を行うとともに、事務の見直しや効率化を図り、物件費等経常経費の抑制を図っていく。
職員給の独自削減(3~5%)、各種手当の凍結や見直しなどを平成16年度から実施してきたが、平成28年度において管理職手当や期末勤勉手当の役職加算の一部復元、平成29年度には5年ぶりに給料の削減率が改善された。ラスパイレス指数は類似団体平均を上回っているものの、全国平均と比較するとほぼ変わらない水準となっており、引き続き給与の適正化について検討を進めていく。
平成13年度から17年度まで退職者不補充を続けてきたことや定員管理計画に基づき新規採用者を最低限に抑制していることから、類似団体平均を下回っている。今後も引き続き適正な定員管理に努めていく。
過去の大型事業に伴う起債により公債費が依然として高水準であり、上水道への高料金対策繰出や下水道会計への繰出金のほとんどが公債費に充当されていることが実質公債費比率が高い要因となっている。借換や繰上償還の実施により公債費負担の平準化や抑制が図られたことにより、比率は一定程度まで低減化されたものの普通交付税の減少等に伴い標準財政規模が大幅に減少したこと等により平成28年度以降増加に転じていた。令和元年度は0.2%微減となっているが、今後、普通建設事業(公営住宅や橋梁長寿命化、老人ホーム建設費補助等)の増加により比率が増加することも想定しており、引き続き起債の抑制等により比率の低減化を図っていく。
大規模建設事業が続いたため普通会計における地方債残高は9年度末から100億円を超えていたが、16年度から起債の抑制に努めた結果、着実に減少しており、令和元年度末には57億円まで減少してきた。しかし、令和元年度は町立養護老人ホームの民間移管に伴い建設費補助を起債で賄ったため公債費が増加、将来負担比率も増加している。積立金のうち財政調整基金は類似団体を超える水準まで増加していたが、令和元年度に250百万円取り崩すなど今後も取り崩す状況が続いていくと思われる。将来負担比率は前年度比3.5%増加しているが、公債費の増加と充当可能基金の減少に伴い比率が増加した。類似団体や全国・道内平均と比較しても依然として高水準にあり、引き続き起債の抑制などに取り組み、比率の低減化を図っていく。
平成13年度から17年度までの退職者不補充や新規採用の抑制等により職員数が類似団体平均を下回っている。職員給については、独自削減(3~5%)、各種手当の凍結や見直しなどを平成16年度から実施してきたが平成28年度から管理職手当や期末勤勉手当の役職加算の一部復元、平成29年度には5年ぶりに給料の削減率が改善された。ラスパイレス指数は類似団体平均を上回る水準となったものの、人口1人当たりの決算額は結果的に人件費が類似団体を下回っている。今後も適切な定員管理に努め、人件費の抑制を図っていく。
経常経費の抑制等の取り組みにより物件費総体としては類似団体平均を下回ってきたが、賃金等の増加や各種システム導入に伴うランニングコストの増加等により物件費は増加傾向にあった。平成28年度以降は類似団体平均を超えている状況にあったが、令和元年度は類似団体平均と同水準に減少している。これは、平成30年度から町立養護老人ホームが民間移管されたことに伴い、令和元年度で関連する物件費が皆減となったことによるものである。今後も引き続き事務事業の見直し・効率化を図り、物件費をはじめとする経常経費の抑制に努めていく。
人口一人当たりの決算額は、障害者福祉サービスに係る給付の増加等により、類似団体と比較しても多くなっているものの、経常一般財源等の額が類似団体よりも大きいため、経常収支比率における扶助分は類似団体とほぼ同水準となっている。年々、障害者対策等の扶助費は増加し続けており、上昇傾向に歯止めがかからない状況になっている。
これまで、下水道事業の休止等により繰出額の抑制を図っていたことから類似団体を下回ってきたが、平成29年度以降は類似団体平均を上回っている。平成29年度から公共下水道の新設工事が公営住宅建設に併せて行われたこと等により上昇しているほか、医療・介護に係る給付費の増加に伴い、これらの特別会計への繰出も増加傾向にある。また、令和元年度は町立養護老人ホームが民間移管されたことに伴う建設費補助等が増加しており、前年度と比較して数値が上昇している。今後も、各特別会計における自主財源の確保に努め、普通会計からの繰出の抑制に努めていく。
消防業務やごみ処理・し尿処理・火葬場の運営、給食センター運営等の業務を一部事務組合において行っていることから、一部事務組合への負担金が類似団体と比較して大きくなっている。また、平成25年度から上水道事業への高料金対策の繰出が増額となっており、以降毎年繰出金が増減しており、その影響により比率も増減している。
過去の大型事業に伴う起債により公債費が高くなっている。平成16年度に独自策定した財政再建プログラムと平成18年度に策定した公債費負担適正化計画に基づき起債の抑制に努め、さらに実質公債費比率が25%を超えたことから平成21年度に財政健全化計画を策定し、町債の繰上償還など公債費負担の抑制に向けた取り組みを着実に進めてきた。経常収支比率における公債費分は類似団体と比較しても依然として高い水準にある。今後も引き続き起債の抑制に努めるとともに、計画的な町債の繰上償還を実施し、公債費負担の抑制に努めていく。
給与の削減による人件費の抑制、行財政改革、事務事業の見直しや経常経費の抑制、団体補助金の削減等を進めてきており、平年ベースでは、比率は類似団体と比較して低い水準で推移してきた。しかしながら、賃金等の増加や各種システム導入に伴うランニングコストの増加などにより一時的に物件費が増加し、平成29年度、30年度は類似団体と比較し増加している。令和元年度は扶助費や補助費、普通建設事業等が増加しており、類似団体と同水準となっている。今後も引き続き事務事業の見直し・効率化を図り、物件費をはじめとする経常経費の抑制に努めていく。
(増減理由)財政調整基金は、歳出抑制等による執行残により平成28年度は93百万円を積立、残高は25億6千万円となったものの、平成29年度は140百万円、令和元年度は250百万円を取り崩し、財政調整基金の残高は減少している。基金全体では、前年度比215百万円減で、年々残高が減少している。基金を一般会計に繰り入れなければ財政運営が成り立たない状況が続いており、今後も取り崩しは続いていくことが見込まれる。(今後の方針)今後は、老朽化施設の長寿命化や給食センター建設などの大型事業が行われる予定となっており、財政状況がますます厳しくなると見込んでいる。財源確保のため、起債の借入や基金の取り崩しなどを行いながら、財政運営を行っていかなければならない。今後も適切な基金運用を行っていく。
(増減理由)平成30年度は歳出の抑制等による執行残に伴う増加、令和元年度は財源不足を補うため250百万円を取り崩していることから減少している。(今後の方針)財政調整基金の残高は、今後も減少していくものと見込んでいる。今後の大型事業等の実施により歳計剰余金の積立も大きく見込めないことから、取り崩しは加速していくものと見込んでいる。今後も適切な基金運用を行いながら、その他歳入確保に努めていく。
(増減理由)平成30年度に償還のため50百万円を取り崩したことにより減少しており、以降増減していない。(今後の方針)財政状況が厳しいことから積立は予定していない。
(基金の使途)・旧江差線鉄道施設等整理基金:旧江差線(木古内・江差間)の鉄道施設等の整理及び跡地の環境整備の促進を図る。・歴史を生かすまちづくり基金:「歴史を生かすまちづくり」事業を推進する。・子育て応援基金:江差町の明日を担う子どもを安心して産み育てられる環境づくりの推進を図る。(増減理由)・旧江差線鉄道施設等整理基金:旧JR江差線跡地に関連する事業のうち、町道南ヶ丘22号通り及び町道砂川4号通り道路改良工事等に充当したことにより残高が14百万円減となっている。・ふるさと応援基金:充当する事業が減少したことから、積立額と取崩額との差額で増加している。・歴史を生かすまちづくり基金:歴史を生かすまちづくり事業として、歴まち地区の施設管理に充当し、1百万円減となっている。・子育て応援基金:子育て応援券や学校給食費助成などの子育て関連事業に充当したことから、6百万円減となっている。(今後の方針)・ふるさと応援基金:新しい返礼品の開発を続けながら、納税額の増加に向け各種取組を進めていく。・子育て応援基金:既に残高が5百万円となり、今後は計画的な積み増しや今後の事業展開について見直しを図っていく必要がある。
有形固定資産の減価償却率は類似団体より高くなっている。各種の公共事業の推進により、公債費負担が財政を圧迫したことに伴い、平成14年度以降、財政健全化の取り組みが進められ、公共施設やインフラ資産についても新築(新設)、改築(改良)等が先送りになってきたことが要因の一つとなっている。
債務償還比率は類似団体平均を上回っているものの北海道平均や全国平均を下回っている。繰上償還を行い、地方債残高は減少しており、将来負担額も減少傾向にある。しかし、類似団体と比較して、地方債残高が多いことから、引き続き、繰上償還を実施しながら、充当可能財源の確保に努め、将来負担額の減少に取り組んでいく。
有形固定資産の減価償却率、将来負担比率のいずれも類似団体よりも高くなっている。各種の公共事業の推進により、公債費負担が高くなっていることで、公共施設やインフラ資産の更新が進んでいない状況となっている。
実質公債費比率は改善傾向にあったが、標準財政規模の大幅な減少により、平成28年度から増加に転じている。平成29年度は江差中学校改築に係る起債の償還の開始、平成30年度は標準財政規模の減少により数値が増加している。令和元年度は、標準財政規模の増加や元利償還金の減少により数値が減少している。将来負担比率は、地方債残高の町債残高の減少等により減少傾向となっている。いずれの比率も類似団体・全道・全国と比較し、比率は高くなっている。
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