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2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
前年度と比較すると0.01減少している。人口の減少や少子高齢化に加え、市内に中心となる産業がないことなどにより、財政基盤が弱く、類似団体平均値を0.17下回っている。今後は企業誘致を含めた商工業振興や進展する人口減少対策として、移住・定住促進に注力し、持続的な税収の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
前年度と比べ3.9%低下した理由としては、下水道事業会計の法適用化に伴い、補助費等の一部と投資及び出資金が臨時経費として取扱われることから、経常経費の大幅な減少につながったほか、新型コロナウイルス感染症の流行により実施を見送った事業があるためである。今後、公共施設の更新などに多額の経費が見込まれることなどから、数値の悪化が予想されるが、公共施設の集約化などを実施することにより将来的に生じる経常経費の抑制を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は、会計年度任用職員に係る給料、期末手当等が新たに計上されたことなどにより約4億円増加し、物件費は、福祉事務所電算システム改修委託料等の減少などにより、約7百万円減少したことに伴い、人件費・物件費等決算額は、前年度に比べ、約3億9千万円増加した。加えて、人口が、前年度から811人減少し、47,310人となったため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、10,091円増加した。今後は、職員数の適正化、公共施設の集約化などを実施し、人件費等の経費を抑制し、行政サービス効率性の向上を目指す。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
職員構成の変動要因があったことなどにより、前年度比0.5ポイント増の99.9となっている。県内市平均値99.9と同じで、県内市町平均値については0.5ポイント、類似団体平均値については2.4ポイント上回っていることから、今後とも一層の給与水準の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定員適正化計画に沿った定員管理に取り組む中で、普通会計の職員数が前年度より1名増加したことに加え、人口が811人減少したことにより、人口1,000人当たり職員数は、前年度比0.15人増の7.42人となっているが、類似団体内平均値と比べると、1.1人少ない状況となっている。今後においても、財政収支が極めて厳しい見通しであることを踏まえ、将来にわたり持続可能で安定した行政サービスの提供を行うことに配慮しつつ、適正な定員管理を継続して実施する。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
合併以前から道路や学校等の社会資本整備に積極的に取り組んできたため類似団体平均との比較で4.6%上回っているものの、前年度と比べて0.5%減少した。減少の主な要因は、令和2年度より下水道事業が法適用企業会計へ移行したことに伴って、地方債の償還の財源に充てたと認められる繰出金が減少したことによるものである。今後、大型建設事業を実施予定のため、公債費が増加し、比率の悪化が予想されることから、平成30年度から実施している第3次健全化策に則り、計画的に投資事業を実施し健全な財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
新規地方債借入の抑制、下水道使用料改定及び職員数削減による退職手当負担の減少等の結果、平成26年度から0%を下回っている。しかし、平成30年度以降は、普通交付税の合併算定替終了などによって、一般財源がこれまで以上に不足しており、基金の取崩しに頼る財政運営を余儀なくされることから、比率の悪化が予想される。今後は重要施策の選択と集中、そして行政改革を継続することで比率の悪化を防ぐ。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、令和2年度において、21.9%と類似団体と比べて2.6%低い数値となっている。令和2年度から会計年度任用職員に係る給料、期末手当等が新たに計上されたことなどにより、前年度と比べ、2.5%上昇している。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、令和2年度において11.3%と類似団体と比べて2.3%低い数値となっている。令和2年度は、前年度実施した人事給与システム改修や業務用パソコン端末の更新といった多額の費用を要する更新業務等が無かったため、前年度比で1.3%低下している。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、令和2年度において、7.4%と類似団体と比べて0.8%低い数値となっている。少子化等の影響で乳幼児医療費や未熟児養育医療費が減少したことなどにより扶助費が減少したため、前年度比で0.3%改善している。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、令和2年度において12.5%と類似団体と比べて0.4%低い数値となっている。令和2年度から下水道事業が法適用企業会計へ移行したことにより、下水道事業への繰出金が補助費等へ計上されることとなったため、前年度と比べて8.6%低下している。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、令和2年度において16.8%と類似団体と比べて1.9%高い数値となっている。本市においては、常備消防機関や一般廃棄物処理施設の運営を一部事務組合で実施していることに加え、令和2年度から下水道事業が法適用企業会計へ移行したことにより、負担金や補助金を補助費等として計上することから、前年度と比べ、3.8%上昇している。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、前年度と同じく22.7%となっている。寒川庁舎整備事業や寒川小学校整備事業などの大型建設事業の実施により、類似団体と比べて5.5%上回っており、高止まりの状況が続いている。今後は、公債費負担の平準化をするため、市債償還期間の見直しを検討するなど、健全な財政運営に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、令和2年度において69.9%と類似団体と比べて4.2%低い数値となっている。分母となる数値については、臨時財政対策債が約3千4百万円減額になったものの、経常一般財源である地方譲与税や地方交付税が増加したことなどにより、約1千万円の増加となった。また、分子となる経常経費が、下水道事業会計への経常的支出が前年度と比べ約4億5千万円減少したことなどにより、前年度比で約5億9千万円の減額となったため、経常収支比率は、前年度と比べて3.9%低下した。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
分子となる各項目が増加したもののうち、主なものは次のとおりである。総務費は、住民一人当たりコストが180,175円で、前年度と比べて108,340円増加したものの、類似団体平均値は6,423円下回っている。増加の主な要因は、新型コロナウイルス感染症対策のため、特別定額給付金、若者等応援給付金、新生児特別定額給付金の給付を新たに実施したためである。土木費は、住民一人当たりコストが71,002円で、前年度と比べて14,284円増加し、類似団体平均値を10,262円上回っている。増加の主な要因は、雨水排水ポンプ場改良事業や建設残土処分場整備工事等を実施したためである。商工費は、住民一人当たりコストが21,819円で、前年度と比べて10,556円増加したものの、類似団体平均値は1,056円下回っている。増加の主な要因は、新型コロナウイルス感染症対策中小企業等支援事業や下所運動場整備工事等を実施したためである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり約67万円で、前年度と比べ約17万円増加している。住民一人当たりの支出額のうち、分母となる人口は811人減少し、47,310人となっている。分子となる各項目が増加したもののうち、主なものは次のとおりである。補助費等は、住民一人当たりコストが192,078円で、前年度と比べて126,936円増加し、類似団体平均値を6,404円上回っている。増加の主な要因は、法適用企業会計となった下水道事業への負担金や補助金を補助費等として計上したことや、新型コロナウイルス感染症対策のため、特別定額給付金、若者等応援給付金、新生児特別定額給付金の給付を新たに実施したためである。積立金は、住民一人当たりコストが41,942円で、前年度と比べて24,029円増加し、類似団体平均値を20,668円上回っている。増加の主な要因は、大川広域行政組合からの出資金返還金約5億3千万円を振興基金へ積み立てたためである。普通建設事業費は、住民一人当たりコストが53,675円で、前年度と比べて15,580円増加し、類似団体平均値を22,672円上回っている。増加の主な要因は、防災行政無線整備工事や旧長尾支所解体工事を実施したためである。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄令和2年度については、病院事業の経営を維持するための貸付金や会計年度任用職員制度の導入に伴う人件費の増加により、財政調整基金の取崩額が積立額を上回り、実質単年度収支が前年度に引き続きマイナスとなった。翌年度以降においても、人口減少による市税の減少が見込まれ、財政調整基金の取崩しに頼らざるを得ない状況であることから、事業の選択と集中を今以上に実施し健全な財政運営に努めていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄本表は本市における全会計の実質赤字額及び黒字額を標準財政規模で除したものである。なお、法適用公営企業会計(病院、下水道)における実質収支とは、決算書の損益ではなく資金収支を示している。会計別でみると、病院事業会計は、令和2年度においては、新型コロナウイルス感染症対策関連補助金や一般会計からの貸付金を受け入れたため、純利益は、約2千7百万円となり、標準財政規模比は前年度と比べて、2.81%上昇している。しかし、臨時的な収入がなければ比率は減少していたと考えられるため、医師の確保により医業収益の増収を図るなど持続的な経営の健全化の取り組みを進める。また、令和2年度より法適用となった下水道事業特別会計は、一般会計から多額の繰出金を要していることから、処理施設の統廃合による維持管理費の削減や使用料の見直しなどを行い、収支改善に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄合併以前から道路や学校等の社会資本整備に積極的に取り組んできたことで公債費負担が大きい状況にあるが、合併以後は交付税算入の大きい合併特例債の活用により比率は改善基調にある。令和2年度においては、前年度の普通建設事業費が、庁舎や小学校等の統廃合が概ね終了したことにより、例年に比べ少なかったため、前年度と比べて、元利償還金が約8百万円減少した。しかし、令和2年度は防災行政無線整備事業や雨水排水ポンプ場改良事業等を実施しているため、翌年度以降の元利償還金は増加する見込みである。今後は、投資的事業の選択と集中を今以上に実施し、比率の抑制に努める。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債は発行していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額においては、定員適正化計画に基づく職員数の削減により退職手当負担見込額が減少傾向にあるほか、寒川庁舎整備事業や寒川小学校整備事業等の大型建設事業が概ね終了したことにより、地方債の現在高が前年度比で約15億5千万円減少した。債務負担行為に基づく支出予定額が減少し、設立法人等の負債額等負担見込額が増加しているのは、土地開発公社に対する債務保証の計上方法を改めたためである。充当可能財源等においては、人口減少等の影響で基準財政需要額が大幅に減少したことにより、前年度比で約15億2千万円の減少となっている。本市の将来負担比率は、平成26年度以降マイナスで推移しているが、将来予定されている長尾小学校改築事業や志度及び長尾公民館整備事業等の大型建設事業の実施により、将来負担額が増加し、比率が悪化することが見込まれるため、より一層の事業精査や経費抑制に努める必要がある。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・市民税、地方交付税の減収などにより財政調整基金を10億円、旧長尾支所解体工事事業等の実施により、振興基金を約1億5千万円取り崩した一方、財政調整基金に約4億4千万円、大川広域行政組合からの出資金返還金を振興基金に約5億3千万円積み立てたことなどにより、基金全体としては前年度と比べて約4億9千万円増加し、169億4千2百万円となっている。(今後の方針)・令和元年度までは基金残高が減少傾向であったものの、令和2年度は、まちづくり寄附金の増加や、出資金返還金があったことから、増加に転じている。南海トラフ巨大地震などの臨時的に莫大な財政負担が生じる可能性に備えるためにも、事業の選択と集中による健全な財政運営を行い、一定規模の基金を確保しておく必要がある。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・人口減少による市税の減収等により一般財源が不足したことに加え、普通建設事業費が前年度と比べて増加したことなどにより、取崩額が積立額を上回り、5億5千7百万円減少した。(今後の方針)・財政状況が年々厳しさを増す中、向こう10年の収支均衡を保つため、令和4年度末時点で、標準財政規模の約25%に当たる40億円以上の残高を目標としている。
減債基金
減債基金
(増減理由)・令和元年度の残高は34,788千円であり、令和2年度に利子分を積み立てたことにより、116千円増加し、令和2年度残高は34,904千円となっている。(今後の方針)・利子分のみを積み立てて運用しており、市債の償還額が多額になる年度や繰上償還への対応を予定している。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興を図るため・防災基金:災害の発生防止及び災害に際して応急的に行う救助に必要な経費に充てるため・教育文化振興基金:学校教育をはじめとする教育及び文化の振興を図るため・地域福祉基金:高齢者保健福祉の増進を図るため・まちづくり基金:寄附者から収受した寄附金を適正に管理運用するため(増減理由)・振興基金:大川広域行政組合からの出資金返還金を積み立てたことにより、約4億円の増加となっている。・教育文化振興基金:長尾小学校の改築事業等に備えて積み立てたことにより、約2億5千万円の増加となっている。・まちづくり基金:まちづくり寄附金が増加したことにより、約4億円の増加となっている。(今後の方針)・振興基金:合併特例債を財源として積み立てた当該基金について、今後は新市建設計画に位置付けられた普通建設事業などに対して、一定の充当基準の範囲内で、計画的に活用する。・教育文化振興基金:今後、学校の改修事業や公民館整備事業等の大型建設事業が見込まれることから、翌年度の積増しを検討し、建設事業の財源として活用する。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成29年度まで類似団体より大幅に低い水準にあり、その要因は、工作物のうち道路や橋梁などのインフラ資産において、市独自の資産計上を行っていることにあったが、平成30年度からは、当市独自の資産計上を見直したため、有形固定資産減価償却率が、大きく上昇した。令和2年度は、JR造田駅前トイレや長尾寺周辺トイレ等の整備により資産が増加したが、減価償却累計額の増加も大きく、有形固定資産減価償却率は前年度と比べ上昇した。大型建設事業が令和元年度で概ね終了したことにより、今後も緩やかに上昇していく見込みであることから、引き続き老朽化した施設の適正管理に取り組んでいく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、地方債現在高に影響を及ぼす大規模建設事業が概ね終了したことにより、将来負担額が減少したことに加え、地方消費税交付金などの交付金の増収により経常一般財源が増加したことが要因で、前年度と比べ低下した。類似団体よりも低い状態を継続できるよう、計画的に投資事業を実施し、健全な財政運営に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
平成29年度まで有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低い水準にあり、その要因は、工作物のうち道路や橋梁などのインフラ資産において、市独自の資産計上を行っているためであった。こうしたことから、平成30年度からは、当市独自の資産計上を見直したため、有形固定資産減価償却率が、大きく上昇している。令和2年度は、旧施設の建替え等の大型建設事業が概ね終了したことで上昇している。将来負担比率は、新規地方債借入の抑制、下水道使用料改定及び職員数削減による退職手当負担の減少等の結果、平成26年度から0%を下回っている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は類似団体と比較して高いものの、将来負担比率は低くなっている。当市は、合併以前から道路や社会資本整備に積極的に取組んできたため公債費負担が大きい状況にある。合併以後は交付税算入の大きい合併特例債の活用や普通建設事業の抑制により、実質公債費比率は改善基調にあったが、平成29年度から、寒川庁舎建設事業や寒川小学校整備事業等の老朽化した施設の統合・集約化事業を実施しているため、平成30年度以降の公債費が増加し、比率が悪化した。令和2年度については、下水道事業が法適用企業会計へ移行したことに伴って、地方債の償還の財源に充てたと認められる繰出金が減少したことにより、実質公債費比率は前年度と比べ低下した。引き続き、平成30年度から実施している第3次健全化策に則り、計画的に投資事業を実施し健全な財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
港湾・漁港については、脇元漁港海岸高潮対策工事を実施したことにより、有形固定資産減価償却率が低下した。認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設については、少子化の影響により施設の統廃合を進めたため、類似団体平均を大きく下回っている。公民館については、大部分の施設が昭和50年前後に建てられたものであるため、施設の老朽化が進んでいるが、今後、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、老朽化対策に取り組んでいくこととしている。道路、橋りょう・トンネルについては、定期点検結果に基づき計画を策定し、修繕等を実施しているが、大規模な更新は予定されていないため、今後も緩やかに有形固定資産減価償却率は上昇していく見込みである。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
本頁掲載の施設に関しては、施設整備事業の実施が例年と比べ少なかったため、有形固定資産減価償却率がすべて上昇した。消防施設については、消防団員数に比べて消防施設数が多くあったことを理由に消防屯所の統廃合を進めたため、類似団体平均を大きく下回っている。東部清掃施設組合が所有する一般廃棄物処理施設については、溶融炉等の工作物の老朽化が進んでおり、毎年度計画立てて修繕等を実施しているが、有形固定資産減価償却率の改善には至っていない。今後は、大規模な更新をすることも視野に入れて老朽化対策に取り組んでいく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等において、JR造田駅前トイレや長尾寺周辺トイレ等の整備により固定資産が増加したものの、財政調整基金等の流動資産の減少が、増加分を大幅に上回ったため、資産総額は279百万円の減少となった。また、負債総額は、寒川第2庁舎整備事業等に係る地方債の償還額が借入額を上回ったため地方債(固定負債)が減少し1,800百万円の減少となった。病院事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度から26,950百万円増加し、負債総額は前年度から18,535百万円増加した。資産総額は、病院のインフラ資産等を計上していることなどにより、一般会計等に比べて35,593百万円多くなり、負債総額も病院の建設費用等に地方債(固定資産)を充当していることなどにより、24,863百万円多くなっている。全体に大川広域行政組合等を加えた連結では、資産総額は前年度から26,371百万円増加し、負債総額は前年度から18,589百万円増加した。資産総額は、大川広域行政組合の消防施設、し尿処理施設に係る資産を計上していることなどにより、全体に比べて19,066百万円多くなり、施設整備等に地方債(固定資産)を充当していることなどから負債総額も6,869百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等において、経常費用は26,576百万円となり、前年度比6,029百万円の増加となった。そのうち人件費をはじめとする業務費用は11,976百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は14,600百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。新型コロナウイルス感染症対策のため、特別定額給付金、若者等応援給付金等の給付を実施したことから、補助金等の金額(8,910百万円、前年度比+3,976百万円)が最も大きく、純行政コストの約35%を占めている。物件費等も前年度と比べ520百万円増加していることから、施設の集約化などを実施するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。全体では、一般会計等と比べ、各特別会計の手数料等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が4,327百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助費等に計上しているため、移転費用が8,830百万円多くなり、純行政コストは11,802百万円多くなっている。連結では、全体と比べ、連結対象となっている大川広域行政組合や香川県東部清掃施設組合等の事業収益を計上しているため、経常収益が2,171百万円多くなっている一方、業務費用が4,363百万円多くなっているなど、経常費用が9,691百万円多くなり、純行政コストは7,515百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(26,192百万円)が純行政コスト(25,233百万円)を上回ったことから、本年度差額は959百万円となり、純資産残高は前年度から1,521百万円増加し、79,736百万円となった。税収等においては、消費税率の改定により地方消費税交付金の増収や法人事業税交付金の交付等により前年度から212百万円増加しているものの、人口減少等により、今後、市税収入の減少が想定されるため、人口減少対策や企業誘致などを積極的に行い、一定規模の自主財源を確保できるよう努める。全体では、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等に比べて税収等の財源が12,505百万円多くなっており、本年度差額は1,662百万円となり、純資産残高は前年度から8,416百万円増加し、90,466百万円となった。連結では、香川県後期高齢者医療広域連合における国県等補助金などが含まれることから、全体と比べて税収等の財源が7,026百万円多くなっており、本年度差額は1,172百万円となり、純資産残高は前年度から7,783百万円増加し、102,664百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は、3,536百万円(前年度比+532百万円)であったが、投資活動収支については、大川広域行政組合からの出資金返還金約530百万円を振興基金へ積み立てたため、基金積立金支出が前年度と比べて増加し、△1,870百万円(前年度比△799百万円)となっている。財務活動収支では、地方債発行収入よりも地方債償還支出が上回ったことにより、△1,757百万円(前年度比+101百万円)となり、本年度末資金残高は前年度から91百万円減少し、913百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれることなどから、業務収入は一般会計等より21,069百万円多いものの、業務支出も一般会計等より20,278百万円多く、業務活動収支は4,291百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還額が地方債発行収入を上回ったことから△2,585百万円となり、本年度末資金残高は前年度から190百万円増加し、1,903百万円となった。連結では、一部事務組合における人件費等が業務支出に含まれることなどから、業務活動収支は全体より166百万円少ない4,125百万円となっている。投資活動収支では、大川広域行政組合の消防施設整備事業等の実施により△1,181百万円となっている。財務活動収支は、連結対象団体の地方債等償還支出などがあることから、全体より42百万円少ない△2,627百万円となり、本年度末資金残高は前年度から311百万円増加し、4,241百万円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
歳入額対資産比率については、類似団体平均値を0.05年上回っている。令和2年度は、国の特別定額給付金給付事業をはじめとした、新型コロナウイルス感染症対応に関連した国庫支出金により歳入総額が増加したことで、前年度から1.01年減少した。有形固定資産減価償却率については、JR造田駅前トイレや長尾寺周辺トイレ等の整備により資産が増加したものの、減価償却累計額の増加が大きく、前年度から1.1%上昇し、類似団体平均値と同程度となっている。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を4.6%上回っている。税収等の財源が純行政コストを上回ったことなどにより純資産が前年度から1,520百万円増加している。純資産の増加は将来世代の負担が抑制されたことを意味するため、今後も継続して行政コスト等の削減に努める。将来世代負担比率は、大型建設事業の抑制によって地方債残高が減少したことなどにより前年度から1.2%低下したものの、類似団体平均よりも上回っている状況に変わりはないため、建設事業の選択と集中により地方債の抑制を引き続き行うことで地方債残高を減らし、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、前年度に比べ増加しているが、類似団体平均値を下回っている。前年度と比べて純行政コストは591,823万円減少し、人口も811人減少したことで比率が悪化している。経常費用26,576百万円のうち、人件費等の業務費用は11,976百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は14,600百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多くなっている。特に補助金等は、新型コロナウイルス感染症対応給付金により前年度に比べ増加し、経常費用のうち約35%を占めており、住民一人当たり行政コストが高くなった要因のひとつであると考えられる。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は大型建設事業の抑制によって地方債残高が減少したことなどにより、類似団体平均値を8.4万円下回っている。基礎的財政収支は、業務活動収支が、前年度から509百万円増加し、投資活動収支は、前年度から251百万円減少となったが、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を上回ったため、2,262百万円となっている。類似団体平均値を上回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、大川広域行政組合からの出資金返還金約530百万円を振興基金へ積み立てたため、基金積立金支出が前年度と比べて増加したことが要因のひとつであると考えられる。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均値を4.4%上回っている状況にあるが、前年度からは減少している。経常費用のうち、補助金等は新型コロナウイルス感染症対応給付金により前年度から3,976百万円増加し、今後も少子高齢化の進展により、社会保障給付費等が増加し、経常費用の逓増が見込まれることから、事業の見直し等経費の抑制に努めていく。経常収益は増加したものの、使用料及び手数料は減少傾向にあることから、現在各公共施設により異なっている使用料の統一化や減免制度の見直しを検討し、適正かつ公平な受益者負担となるよう取組を進める。
類似団体【Ⅰ-2】
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