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・財政力指数は、基準財政収入額を基準財政需要額で除したものであり、当該指数は、単年度の財政力指数の過去3か年の平均値を表しています。・令和4年度(単年度)の財政力指数については、令和3年度の税収増を踏まえ、法人関係税等を中心に増収が見込まれたことから、算定上の分子である基準財政収入額が増加し、前年度と比較して財政力指数は上がりましたが、3か年平均は、比較対象である令和元指数を下回ったことから財政力指数は低下しています。基準財政収入額令和3:928億円→令和4:1,085億円(+157億円)基準財政需要額令和3:2,244億円→令和4:2,361億円(+117億円)指数(単年度)令和3:0.41→令和4:0.46(参考)令和元:0.49、令和2:0.48
・令和4年度における経常収支比率(人件費、扶助費、公債費等の経常的経費に充当された一般財源の額が、地方税、普通交付税等の経常一般財源及び臨時財政対策債等の合計に占める割合)については、算定上の分母にあたる歳入(経常一般財源等)において、臨時財政対策債や普通交付税が減少したことに伴い前年度から4.1ポイント増加し、94.0%になりました。経常経費充当一般財源令和3:2,558億円→令和4:2,549億円(-9億円)経常一般財源等令和3:2,845億円→令和4:2,712億円(-133億円)・今後も、社会保障関係経費や公債費等の増加が見込まれていることから、歳入・歳出の両面にわたる取組みを行い、持続可能な財政運営を行ってまいります。
・人口1人当たり人件費・物件費等は、平成30年度以降は、概ね横ばい傾向となっていましたが、令和4年度は、新型コロナウイルス感染症対策として、軽症者等受入体制整備事業(宿泊療養施設の施設借上げ料やその運営費)や県内宿泊等促進事業(落ち込んだ旅行需要を喚起するため、民間事業者に委託して本県への旅行に対する助成等を実施)などの実施に伴い、物件費が増加した結果、前年度と比較して増加となりました。・今後も、経常的経費の不断の見直しはもとより、行政プロセスの見直しやデジタル化の推進に伴う事務の効率化等により、一般行政経費の縮減を徹底して行い、持続可能な財政運営を行ってまいります。
・昇給及び昇格の厳格な運用により、ラスパイレス指数は国を下回っています。・今後においても、本県職員の給与水準については、県人事委員会の勧告による地域民間準拠を基本に、適正なものとなるよう努めます。
・従来より事務事業を抜本的に見直すとともに、組織の見直しを行い、メリハリをつけた職員数の削減を行ってきたところです。・特に知事部局においては、6次に亘って定員管理計画を策定し、平成10年度からの職員数削減により、平成10年度の職員数(3,674人)の約4分の1にあたる職員数を削減し、平成22年度に全国で最も少ない2,800人体制(2,779人)を達成しています。・これまでの定員管理を踏まえ、今後とも適正な定員管理と人員配置を行います。・なお、人口10万人当たり職員数については、本県の人口が956,787人(令和5.1.1住民基本台帳人口)と比較的少ないことから、財政力指数を同じくするグループや都道府県の平均に比して数値が高くなっているものと考えられます。
・当該比率算定上の分子は、元利償還金等から特定財源等を控除して算定しますが、令和4年度においては、今回算定対象外となった令和元年度と比べ、控除される基準財政需要額算入額の減(対令和元年度比36億円)などにより39億円増加となりました。・また、分母となる標準財政規模についても増加しましたが、分母と比較して分子の方が、増加割合が大きいため、実質公債費比率は増加となりました。・今後、将来に向けて必要な投資は積極的に行いつつ、毎年度、財政規模に応じたより適切な県債残高の管理等を行い、財政の持続可能性を確保してまいります。
・当該比率算定上の分子は、将来負担額から充当可能財源等を控除して算定しますが、令和4年度においては、将来負担額は地方債現在高の減(対前年度比269億円)などにより減少し、控除する充当可能財源等についても、基準財政需要額算入見込額の減などにより減少(同110億円)となった結果、比率算定上の分子が減少し、比率は改善傾向になりました。・また、算定上の分母である標準財政規模については、臨時財政対策債発行可能額の減少などによって減少(同73億円)となり、比率は前年度から3.6ポイント改善の170.9%となりました。・今後、将来に向けて必要な投資は積極的に行いつつ、毎年度、財政規模に応じたより適切な県債残高の管理等を行い、財政の持続可能性を確保してまいります。
・令和4年度の経常経費充当一般財源は、新陳代謝による基本給の減などにより減少したものの、臨時財政対策債等の減により算定上の分母となる経常一般財源等も減少しており、前年度から1.6ポイント増加しました。人件費の推移平成29:1,028億円、平成30:1,035億円、令和元:1,032億円、令和2:1,044億円、令和3:1,038億円、令和4:1,032億円・人口10万人当たり職員数が、グループ内平均よりも高いことから、グループ内平均額を上回って推移しています。・今後も、定員数及び給与水準の適正管理により総人件費の抑制に取り組みます。
・令和4年度の経常経費充当一般財源は、令和3年度と同水準となっているなか、臨時財政対策債等の減により算定上の分母となる経常一般財源等は減少しており、前年度から0.2ポイント増加しました。物件費の推移平成29:128億円、平成30:123億円、令和元:127億円、令和2:117億円、令和3:123億円、令和4:123億円・デジタル化の推進による事務の効率化や、多様な団体との連携・協働を進め、より一層施策の実施効果を高めるなど効果的・効率的な事業執行により歳出抑制に取り組みます。
・令和4年度の経常経費充当一般財源は、不妊治療助成事業の減などにより減少したものの、臨時財政対策債等の減により算定上の分母となる経常一般財源等も減少しており、前年度から0.1ポイント増加しました。扶助費の推移平成29:52億円、平成30:53億円、令和元:54億円、令和2:54億円、令和3:58億円、令和4:56億円・今後も、社会保障関係経費等の増加が見込まれていることから、歳入確保・歳出の見直しの徹底を図り、持続可能な財政運営を行ってまいります。
・その他は、維持補修費、貸付金及び繰出金を対象としています。・その他経費の経常経費充当一般財源は、国民健康保険制度の見直しに伴う国民健康保険事業特別会計の創設により、補助費等から繰出金に性質が変わったことで平成30年度に大幅に増加し、その後は横ばい傾向にあります。・令和4年度の経常経費充当一般財源は、令和3年度と同水準となった一方で、臨時財政対策債等の減により算定上の分母となる経常一般財源等が減少したことで、前年度から0.1ポイント増加しました。その他の推移平成29:59億円、平成30:110億円、令和元:107億円、令和2:92億円、令和3:109億円、令和4:107億円・今後も、公共土木施設等の老朽化に伴う維持補修費の増加などが見込まれますが、適正管理と事業の平準化等により持続可能な財政運営を行ってまいります。
令和4年度の経常経費充当一般財源は、個人県民税(株式譲渡所得割)の減に伴う株式等譲渡所得割交付金の減などにより減少したものの、臨時財政対策債等の減により算定上の分母となる経常一般財源等も減少しており、前年度から1.0ポイント増加しました。補助費等の推移平成29:641億円、平成30:588億円、令和元:600億円、令和2:609億円、令和3:632億円、令和4:630億円・今後も、社会保障関係経費等の増加が見込まれていることから、歳入確保・歳出の見直しの徹底を図り、持続可能な財政運営を行ってまいります。
・令和4年度においては、過年度事業債の元金償還が始まったことにより、経常経費充当一般財源は対前年度比0.5%(約3億円)の増となり、また一方で、臨時財政対策債等の減により算定上の分母となる経常一般財源等は減少しており、経常収支比率は、1.1ポイント増加しました。公債費の推移平成29:601億円、平成30:596億円、令和元:595億円、令和2:595億円、令和3:598億円、令和4:600億円・公債費における経常収支比率は、グループ内平均額を下回って推移しています。・今後、将来に向けて必要な投資は積極的に行いつつ、毎年度、財政規模に応じたより適切な県債残高の管理等を行ってまいります。
・社会保障関係経費等の増嵩に伴う補助費等の増加により、公債費以外の経費の経常経費充当一般財源は、増加傾向にあります。公債費以外の推移平成29:1,909億円、平成30:1,909億円、令和元:1,921億円、令和2:1,916億円、令和3:1,960億円、令和4:1,949億円・当該指標については、人件費の占める割合が高く、人件費と同じ傾向にあることから、今後の対策を講じることで、持続可能な財政運営に取り組んでまいります。
(増減理由)・「財政調整基金」及び「減債基金」においては、令和3年度決算における剰余金を両基金合計で64億円積み立てた一方で、各種歳入確保策を講じてもなお財源不足が見込まれたため、両基金合計で48億円を取り崩しました。・また、「地域医療介護総合確保基金」などを含む「その他特的目的基金」では、事業実施の原資となる国庫支出金等(40億円)のほか、東京讃岐会館周辺の市街地再開発事業による金銭給付等(88億円)の積立てを行う一方で、事業実施の財源とするため、30億円の取崩しを行いました。・その結果、基金全体として、114億円の増となりました。(今後の方針)・令和5.11月策定の財政運営ビジョンに基づき、災害への対応など不測の財政需要にも対応できるよう、毎年度、過去10年の平均取崩し額を上回る60億円以上の財源対策用基金の残高を確保します。
(増減理由)・令和3年度決算剰余金の2分の1相当額の積立(34億円)を行った一方で、各種歳入確保策を講じたものの、なお財源不足が見込まれたため、取崩(32億円)を行った結果、残高は増加しました。(今後の方針)・令和5.11月策定の財政運営ビジョンに基づき、災害への対応など不測の財政需要にも対応できるよう、毎年度、過去10年の平均取崩し額を上回る60億円以上の財源対策用基金の残高を確保します。
(増減理由)・決算剰余金の一部の積立(30億円)を行った一方で、各種歳入確保策を講じたものの、なお財源不足が見込まれたため、取崩(16億円)を行った結果、残高は増加しました。(今後の方針)・令和5.11月策定の財政運営ビジョンに基づき、災害への対応など不測の財政需要にも対応できるよう、毎年度、過去10年の平均取崩し額を上回る60億円以上の財源対策用基金の残高を確保します。
(基金の使途)・産業基盤造成基金:近代産業の育成に必要な立地条件の整備及び観光資源の開発促進並びに東京都及びその周辺地域における拠点機能の確保のため・吉野川総合開発香川用水事業基金:吉野川総合開発香川用水事業の健全な運営のため・長期投資準備基金:長期的展望の下に、県勢の発展に資する大規模事業の計画的な推進を図るため・地域医療介護総合確保基金:地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律に規定する県計画において定める事業を実施するため・後期高齢者医療財政安定化基金:後期高齢者医療の財政の安定化に資するため(増減理由)・産業基盤造成基金:東京讃岐会館周辺の市街地再開発事業による金銭給付等(88億円)の積立てを行ったことから、残高は大幅な増となりました。・吉野川総合開発香川用水事業基金:香川用水の管理に要する経費の財源として取崩し(2億円)を行った一方で、市町が行う公共施設整備事業等の過年度貸付金に係る返還金の積立(2億円)を行った結果、残高は微増となりました。・長期投資準備基金:県立アリーナ整備に活用するための積立(10億円)を行った一方で、同事業の財源として取崩し(7億円)を行ったことから、残高は3億円増加しました。・地域医療介護総合確保基金:介護サービス施設等のサービス継続支援事業等の財源として取崩し(15億円)を行った一方で、国の補助金等の積立(16億円)を行ったことから、残高は1億円増加しました。・後期高齢者医療財政安定化基金:後期高齢者医療広域連合の不測の財源不足に備えるものですが、令和4年度においては、基金運用益の積立(3百万円)のみを行ったことから、残高は微増となりました。(今後の方針)・それぞれの基金の目的に沿って、計画的に活用してまいります。
有形固定資産減価償却率は、上昇傾向にあるものの、グループ内平均値を大きく下回っており、これまでの計画的な施設整備・維持補修の取組みの成果が表れていると考えられます。今後も、「香川県ファシリティマネジメント推進計画」(令和4年3月)や「香川県県有公共施設等総合管理計画」(令和4年3月)等に基づき、ファシリティマネジメントの考え方を取り入れた県有建物の老朽化対策や保有総量の適正化等、県有資産の有効的な利活用等に取り組みます。
普通交付税の追加交付等により経常一般財源等が増加したことにより、分母が増加したため、債務償還比率が前年度に比べて低くなりました。しかし、今後も老朽化が進む施設の更新投資や、社会保障関係経費の増加等により厳しい財政運営が見込まれるため、事務事業の廃止・見直しやスクラップアンドビルドの徹底、事業の平準化等を図ることにより、持続可能な財政運営に努めます。
将来負担比率については、普通交付税の追加交付等の影響で、前年度に比べて指標が大幅に下降し、有形固定資産減価償却率については、上昇傾向が続いていますが、グループ内平均値との比較では、低い水準で推移しています。しかし、有形固定資産減価償却率は今後も上昇傾向が続くことが想定され、「香川県ファシリティマネジメント推進計画」や「香川県県有建物長寿命化指針」に基づき、これまでの取組みを継続し、計画的な予防保全を実施し、建物の長寿命化、改修・修繕費用の総額抑制を図り、計画的に施設整備・維持補修を行っていくことで、将来負担比率の上昇の抑制を図ってまいります。
将来負担比率については、平成27年度以降は上昇傾向にありましたが、令和2年度は下降に転じ、令和3年度は普通交付税の追加交付等の影響で大幅に下降しました。実質公債費比率については、平成24年度以降、下降傾向が続いており、令和3年度は前年度同率でした。グループ内平均値との比較では、将来負担比率と実質公債費率のいずれも低い水準で推移しています。今後、財政運営指針(令和3年度~令和7年度)に基づき、引き続き、一般会計及び全会計の臨時財政対策債を除く県債残高を減少させるとともに、さらに元金プライマリーバランスの黒字化を図り、一般会計及び全会計の県債残高の減少を目標とした財政運営を継続してまいります。