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令和4年度の財政力指数は単年度数値で0.632(基準財政収入額9,002百万円、基準財政需要額14,247百万円)と令和3年度と比べて0.001ポイント減少しており、ほぼ横ばいで推移しています。引き続き財政基盤の強化に努めます。
扶助費や公債費について、高い水準で推移しているほか、物価高騰による光熱水費の上昇や職員給与改定及び最低賃金の上昇により人件費が増加しています。また、令和3年度のような臨時財政対策債としての普通交付税の追加交付がなかったことから、5.4ポイント上昇しています。今後とも財源確保や経常経費の削減に努めます。
ラスパイレス指数は、類似団体内平均値と比較すると低い水準で推移していましたが、給与適正化によるカットに加え、全職員の給与2%カットにより、令和4年度は、類似団体内平均値と比較すると低い水準となっています。
人口千人当たりの職員数は、類似団体内平均値と比較すると低い水準で推移しています。これは、これまで定員適正化計画等により職員数の削減に取り組んできた結果によるものなどと分析しています。
当市では過去に発行した市債の残高が大きいため類似団体と比べて実質公債費比率が高い数値となっていますが--令和4年度の実質公債費比率は、「15.7%」と、令和3年度の「15.8%」に対し、0.1ポイント減少しました。また臨時財政対策債の発行額が減額(前年度と比べて1,027百万円減)したことにより、比率算定の分母となる標準財政規模が5.9%減少したため、分子となる元利・準元利償還金が減少しているにもかかわらず、前年度と横ばいで推移しています。
当市では、過去に発行した市債の元利償還金が大きいため類似団体と比べて将来負担比率が高い数値となっています。令和4年度は、地方債残高の減少や財政調整基金、国民健康保険財政調整基金の積み立てを行ったことにより、将来負担すべき地方債等から控除できる充当可能基金の残高が増加したことなどから、前年度比で16.7ポイント改善し、144.9%となりました。
人件費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると高い水準で推移していました。これは、これまでの新規採用職員の抑制等から職員の平均年齢が上昇していることが要因の一つと分析しています。なお令和3年度から、全職員対象に給与独自削減の取組を実施したことなどにより類似団体の平均との差は縮小しました。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体以内平均値と比較すると低い水準で推移しています。これは、令和元年度まで物件費として整理されていた臨時雇用賃金が他自治体と比較して低水準であること、また、平成14年度の財政健全化緊急対策等の取組以降、消耗品費や光熱水費等の削減をはじめ、施設管理や業務管理委託等に係る仕様や発注方法を見直すなど積極的な経費節減策に努めていることによるものなどと分析しています。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較して高い水準で推移しています。これは、高齢化の進行が全国平均より早く、団塊世代の人口比率が高い本市の性質から社会福祉費の増や、過去に民営化を進めた保育所等への児童福祉費の増などによるものと分析しています。
その他に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると高い水準で推移しています。これは、高齢化の進展等に伴い、後期高齢者医療会計や介護保険会計、国民健康保険事業会計への繰出金に係る負担が大きいことによるものなどと分析しています。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると高い水準で推移しています。これは、各地域づくり組織へのまちづくり交付金をはじめ、伊賀南部環境衛生組合への分担金や病院事業会計、下水道事業会計への繰出金の負担が大きいことによるものなどと分析しています。
公債費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較して高い水準で推移しています。これは、土地開発公社解散に伴う第三セクター等改革推進債や過去の大規模投資事業に係る起債の償還金が重くのしかかっていることによるものなどと分析しています。
公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較して高い水準で推移しています。これは、病院事業会計や下水道事業会計への繰出金のほか、全国平均より早い高齢化の進行等による社会保障経費の負担が大きいことによるものなどと分析しています。
(増減理由)令和4年度末基金残高は、880百万円増加しました。これは財政調整基金で633百万円、その他特定目的基金で247百万円増加したことが主な要因です。(今後の方針)安定した財源基盤の構築のため、現状と中長期的な財政状況を考慮し、適宜、積み立てを行います。
(増減理由)令和4年度は取り崩しをおこなわなかったことにより、年度末残高は1,894百万円となり前年度から633百万円増加しました。(今後の方針)財政調整基金は、標準財政規模の10~15%が適正水準といわれており、本市では15~20億円の積み立てが必要であると考えており、健全で持続可能な財政構造への転換を図るために今後とも計画的に基金の積み立てを進めていきます。
(増減理由)令和4年度は利子の積み立てを行ったのみであり、元金の積み立ても取り崩しも行わなかったため、残高は令和3年度末と同額となっています。(今後の方針)安定した財源基盤の構築のため、現状と中長期的な財政状況を考慮し、適宜、積み立てを行います。
(基金の使途)令和4年度増減の大きかったその他目的基金の主なものは以下のとおりです。・国民健康保険財政調整基金:国民健康保険の財源調整のため・ふるさと応援基金:名張を応援しようとする方からの寄附金を積み立て、誰もがいきいきと輝いて幸せに暮らすまちづくりに資するため(増減理由)令和4年度末のその他目的基金の残高は、前年度と比較し、247百万円増加しました。主な要因はふるさと応援基金残高が前年度と比べて111百万円増加したことです。ふるさと応援推進事業では、返礼品目の追加や内容を充実を図りました。今後とも、ふるさと納税の促進に取り組んでいきます。(今後の方針)安定した財政運営を行うためには、自治体の基金残高を常時、有していることが望ましいと考える。その時々の財政状況を考慮したうえで、計画的に積み立て-を行う必要があります。
全国平均より減価償却が進んでおり、更新が必要な有形固定資産が多くあることが分かる。これは、昭和50年代に人口が急増したことにより、当時公共施設などの社会的インフラの整備を行った有形固定資産が多くあることが起因している。今後の有形固定資産の更新の際には、施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、有形固定資産減価償却率を引き下げていく。
全国平均と比較し、非常に高い数字になっている。これは、本市の財政運営が起債に依存していることを示している。今後は、新規に発行する地方債の抑制に努めていく必要がある。
将来負担比率及び有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を大きく上回っている。今後、計画的な基金の積み立てを行うとともに、有形固定資産の更新の際には、施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、将来世帯への負担の減少に努める。
将来負担比率及び実質公債費比率は類似団体内平均値を大きく上回っている。今後、計画的な基金の積み立てを行うとともに、投資事業を抑制することで、地方債の新規発行を抑え、将来負担の減少に努める。
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