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令和3年度財政力指数は、単年度数値で、0.633(基準財政収入額8,681百万円、基準財政需要額13,720百万円)と令和2年度と比べ0.061ポイント減少しました。これは、個人市民税や固定資産税の減により基準財政収入額が昨年度と比較し4.9%減少したこと、及び普通交付税の臨時経済対策等の再算定により基準財政需要額が4.3%増加したことによるものと分析しています。
令和3年度経常収支比率は、令和2年度から6.3ポイント減少し93.8%となりました。令和2年度と比較して、歳入で普通交付税の追加交付や地方消費税交付金等が増となるほか、歳出においては、補助費で大幅な減額があったものの高い金額で推移している扶助費、公債費等については、大幅な減額がなかったことから依然として90%を超えている状態です。今後も、事務事業の見直しをさらに進め、財源確保に取り組むことで比率の改善に努めます。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、前年度と比較し、2,498円増加しました。・人件費は、令和3年度から全職員対象に給与独自削減の取組を実施したことなどにより、人件費全体で13百万円(0.2%)減少しました。・物件費では新型コロナウイルスワクチン接種業務委託料などが増加し、物件費全体では145百万円(4.9%)増加しました。
ラスパイレス指数は、類似団体内平均値と比較すると高い水準で推移していました。これは、これまでの新規採用職員の抑制傾向等から職員の平均年齢が上昇しており、かつ高卒及び短大卒の部長級への登用を行っていることによるものなどと分析しています。令和3年度は独自課税延長に伴う全職員の給与2%カットを実施したため、指数減少の要因となりました。
人口千人当たりの職員数は、類似団体内平均値と比較すると低い水準で推移しています。これは、これまで定員適正化計画等により職員数の削減に取り組んできた結果によるものなどと分析しています。
令和3年度の実質公債費比率は、「15.8%」と、令和2年度の「16.0%」に対し、0.2ポイントの減少し、単年度も、昨年度から0.5ポイント減の15.5%となりました。単年度の比率減の主な要因としては、普通交付税の再算定が行われ、臨時経済対策費及び臨時財政対策債償還基金費が追加交付されたこと等から、比率算定の分母となる標準財政規模が令和2年度に比べ、約8億6,000万円増加したことです。3ヵ年平均においても、平成30年度の16.3%が令和3年度の15.5%に置き換わったことが減少の要因です。
令和3年度の将来負担比率は、「161.6%」と令和2年度の「179.7%」から18.1ポイントの減となりました。これは、過去に発行した市債の償還が進んだことにより市債残高が減少したことや、一部事務組合への負担等の減のほか、財政調整基金及び減債基金等の積み立てを行ったことにより、将来負担額に充当できる基金残高が増加したことが要因です。
人件費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると高い水準で推移しています。これは、これまでの新規採用職員の抑制等から職員の平均年齢が上昇していることが要因の一つと分析しています。なお令和3年度から、全職員対象に給与独自削減の取組を実施したことなどにより類似団体の平均との差は縮小しました。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体以内平均値と比較すると低い水準で推移しています。これは、令和元年度まで物件費として整理されていた臨時雇用賃金が他自治体と比較して低水準であること、また、平成14年度の財政健全化緊急対策等の取組以降、消耗品費や光熱水費等の削減をはじめ、施設管理や業務管理委託等に係る仕様や発注方法を見直すなど積極的な経費節減策に努めていることによるものなどと分析しています。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較して高い水準で推移しています。これは、高齢化の進行が全国平均より早く、団塊世代の人口比率が高い本市の性質から社会福祉費の増や、過去に民営化を進めた保育所等への児童福祉費の増などによるものと分析しています。
その他に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると高い水準で推移しています。これは、高齢化の進展等に伴い、後期高齢者医療会計や介護保険会計、国民健康保険事業会計への繰出金に係る負担が大きいことによるものなどと分析しています
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると高い水準で推移しています。これは、各地域づくり組織へのまちづくり交付金をはじめ、伊賀南部環境衛生組合への分担金や病院事業会計、下水道事業会計への繰出金の負担が大きいことによるものなどと分析しています。
公債費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較して高い水準で推移しています。これは、土地開発公社解散に伴う第三セクター等改革推進債や過去の大規模投資事業に係る起債の償還金が重くのしかかっていることによるものなどと分析しています。
公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較して高い水準で推移しています。これは、病院事業会計や下水道事業会計への繰出金のほか、全国平均より早い高齢化の進行等による社会保障経費の負担が大きいことによるものなどと分析しています。
(増減理由)令和3年度末基金残高は、1,631百万円増加しました。これは財政調整基金で1,029百万円、減債基金で388百万円基金残高が増加したことが主な要因です。(財政調整基金、減債基金の増理由は下記のとおりです)(今後の方針)安定した財源基盤の構築のため、現状と中長期的な財政状況を考慮し、適宜、積立を行います。
(増減理由)令和3年度は前年度と比較し、積立額が921百万円増となり、取崩をおこなわなかったことにより、年度末残高は、1,261百万円となりました。大幅な増要因としましては、歳入面では12月に臨時経済対策分として地方交付税の追加交付があったことや、新型コロナウイルス感染拡大の影響による減額や固定資産税の評価替えに伴う減額を見込んでいました市税が、想定していたほど落ち込まなかったことが要因です。一方、歳出面においても、国体中止に伴う事業費減額等が要因です。(今後の方針)財政調整基金は標準財政規模の10~15%が適正水準と言われていますが、基金残高はその水準に達していないことから、持続可能な財政構造とするために、今後計画的な基金の積み立てを進める必要があります。
(増減理由)令和3年度約388百万円を積立ました。これは、令和3年12月20日に可決された国の補正予算により、令和3年度の臨時財政対策債を償還するための基金の積立てに要する経費を措置するため、基準財政需要額の費目に「臨時財政対策債償還基金費」が創設されたことから、それに伴い普通交付税が増額交付されたものを積立ました。(今後の方針)償還に応じて取り崩しし、償還財源充当していくものと考えますが、今回積み立てるまでは枯渇状態であったことから、将来にわたる財政の健全な運営に資するため、公債費負担を軽減あるいは平準化するため、できるだけ取り崩しをせずに基金を残していく方針です。
(基金の使途)令和3年度増減の大きかったその他目的基金の主なものは以下のとおりです。・国民健康保険財政調整基金:国民健康保険の財源調整のため・介護給付費準備基金:介護保険の財政調整のため(増減理由)令和3年度末のその他目的基金の残高は、前年度と比較し、214百万円増加しました。主な要因は以下のとおりです。・国民健康保険財政調整基金について、前年度決算剰余金の積立による増加・介護給付費準備基金について、前年度決算剰余金の積立による増加(今後の方針)安定した財政運営を行うためには、自治体の基金残高を常時、有していることが望ましいと考える。その時々の財政状況を考慮したうえで、計画的に積立を行う必要があります。
全国平均より減価償却が進んでおり、更新が必要な有形固定資産が多くあることが分かる。これは、昭和50年代に人口が急増したことにより、当時公共施設などの社会的インフラの整備を行った有形固定資産が多くあることが起因している。今後の有形固定資産の更新の際には、施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、有形固定資産減価償却率を引き下げていく。
全国平均と比較し、非常に高い数字になっている。これは、本市の財政運営が起債に依存していることを示している。今後は、新規に発行する地方債の抑制に努めていく必要がある。
将来負担比率及び有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を大きく上回っている。今後、計画的な基金の積み立てを行うとともに、有形固定資産の更新の際には、施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、将来世帯への負担の減少に努める。
将来負担比率及び実質公債費比率は類似団体内平均値を大きく上回っている。今後、計画的な基金の積み立てを行うとともに、投資事業を抑制することで、地方債の新規発行を抑え、将来負担の減少に努める。
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